谷川岳日帰り縦走
- GPS
- 09:51
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 1,658m
- 下り
- 1,720m
コースタイム
- 山行
- 8:52
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 9:51
天候 | 快晴、正午前から薄曇り 無風・微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
・土樽から土合はJR線利用。本数が少ない。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・土合駅-西黒尾根-トマノ耳 西黒尾根の登山口までは舗装路の歩き。結構長いし傾斜も急。登山口からしばらくは完全に夏道だが、送電鉄塔のあたりから登山道とその周辺に残雪が見られ、直に雪の上を歩くようになる。1300m付近からは傾斜がきついのでアイゼンがあったほうが良い。それより下でも早朝は雪が硬いのでアイゼンがあってもよい。しかし、1500mあたりからは露岩が出てきてアイゼンの付け外しが必要になる。露岩地帯は鎖が出ていて利用できる。また、この付近で残雪があるところ傾斜が急なのでピッケルがあったほうがいい。自分はピックストック使用。天神尾根と合流すれば以降はずっと雪道だが、傾斜は緩いのでアイゼンはあってもなくても。 ・トマノ耳-オキノ耳-一ノ倉沢岳-茂倉岳 トマ・オキは残雪の上を歩くが、一ノ倉沢岳に向けてはところどころ夏道が露出し岩の上を歩くことになる。今日はずっとアイゼンを付けて歩いたが、多分なくても問題ない。一ノ倉沢岳にかけては最近降ったと思われる新雪の上を歩く箇所もあり、そこだけ靴程度のラッセルがあった。また、最後の登りでは藪が出ていて歩きにくい。一ノ倉沢岳は山頂の標識とカマボコの避難小屋はまだ雪の下。ここから茂倉岳は残雪も多い。 ・茂倉岳-茂倉新道-土樽 茂倉岳直下は緩斜面に雪が付いてスキーが可能なくらいだが、それ以降は雪道と夏道が交互に現れる。残雪の薄いところも多く、踏み抜き注意。避難小屋はまだほとんど埋まっている。自分は1800m付近でアイゼンを外したが、避難小屋から先はあってもなくても歩ける。西黒尾根とは異なり案外下の方まで残雪が残っている。平坦地に降りてきてから土樽駅までが地味に長い。 |
写真
感想
今週は関東近郊でのスキーは諦めて普通の登山として谷川岳を日帰りで縦走してきた。思った以上にきつくて、バテた山行となった。
早朝4時過ぎに土合駅に到着。辺りはまだ真っ暗で、クルマは数台あるもののひとけはない。気温はクルマの温度計でマイナス1度とこの時期としては寒い。今日は新しく購入した登山靴のシェイクダウンも兼ねた山行となる。少し明るくなった4時30分過ぎに出発。始めはしばらく舗装道路を歩く。ロープウェー乗り場を過ぎ更に歩いてようやく西黒尾根の登山口到着。ここまでたっぷり30分かかった。体は十分暖まったのでここまで着てきたウィンドブレーカーを脱いで本格的な登山開始。ここのところ重いスキーブーツでの行動ばかりだったので、重登山靴でさえも軽く感じられる。登り始めは雪は全くなく4月の登山道とは思えないほどだったが、送電鉄塔をくぐる辺りからちらほら見え始める。そのうちほぼ雪の上を歩くようになり、ルートが不明瞭になる。また傾斜もきつくなってきたので、標高1300メートルを超えたあたりでアイゼンを装着。登山道は雪に覆われているものの、硬い氷ではない。しかしまだ朝早い時間帯のため、雪面は緩んではなく緊張する場面もあった。アイゼンを装着するまではコースタイムより速かったが、このあたりから遅れだす。傾斜が案外きつく、雪もところどころ新雪が乗っていて、適切なルートを探しながらとなった。トレースはほぼない、新雪によって消されていた。1時間頑張っても標高差で200メートル程度しか稼げない。天気は快晴で風も弱いが、不思議と暑さは感じない。まだ時間が早く気温が上がっていないからだろう。西黒尾根は一度10月に歩いたことはあったが、この時はガスで視界がほとんどなく、ただ登山道を歩いて下山しただけだった。が、今回残雪期の快晴の日に歩いてびっくり、素晴らしい景観である。正面に岩場がありその上にはトマとオキのふたつのピークが聳える。こんな良いルートだとは知らなかった。が、残雪期はかなりしんどい。雪の斜面だけなら良いのだが、夏道が完全に出た岩場もあって、そこではアイゼンを外さざるを得ない。付け外しのため更に時間が過ぎていく。雪のついた急斜面をこなし、ようやく天神尾根と合流する。まだ時間が早いためか、ロープウェー利用の登山者の姿は見えない。左手に肩の小屋を見つつ登ると今日最初のピークトマノ耳に到着。土合駅出発から4時間以上かかったが、誰もいない貸し切りの山頂である。いつ来ても人出一杯の谷川岳であるが、快晴の日でも時間を選べば無人の山頂で休憩することができるようである。既に結構バテてしまったが、まだ時間は9時前で時間は十分あるので先に進むことに。トマからオキは雪道だがここは登山者が多いのか、トレースもしっかりしているし、トレースのないところは夏道を歩けば良かった。稜線に上がっても風はなく登山にベストな天候である。オキに到着してもやはり登山者の姿は見えず、ここでは写真だけ撮影して先を急ぐことに。オキから一ノ倉沢岳は一旦下ってトラバース気味に距離を稼いだ後最後に登るが、下りは岩場、トラバース区間は最近降ったと思われる新雪、登りは藪の中と変化に富んでいた。というよりくたびれる区間だった。一ノ倉沢岳山頂は標識もカマボコ型の避難小屋も雪の下で目印は何もない状態だった。この先、茂倉岳へは緩やかな稜線で見ていても気持ちが良いので座って大休止することに。相変わらず人の姿は見えなかったが、休憩後に歩き始めると今日初めて登山者に抜かれる。直後に茂倉岳に到着。はるか下の方に避難小屋が見えるし、そこまではスキー向けの斜面だった。滑ったら気分が良かっただろう。避難小屋はまだほとんど雪に埋もれていて、スコップで掘り出さないと入れないような状態だった。そもそもこの時期は施錠してあるのかもしれないが。ここから先を見渡すと、雪がべったり付いているようには見えないが、所々残雪があるのは確かなので、どこでアイゼンを外すか判断に悩む。が、1800メートル付近まで降りると明らかに夏道のほうが長いように思われて、きれいな雪の上でアイゼンの汚れを落としてザックに仕舞う。この判断は正しくて、残雪が出てきても距離は短くすぐに夏道の上を歩けるのでアイゼンは全く不要だった。がしかし、ここから先は残雪の踏み抜き要注意が延々と続き、しっかり雪面を見るのに精神的にすっかり疲れてしまった。よってペースもガタ落ちで、コースタイムより遅いペースで歩くくらい。これなら残雪たっぷりの上か、完全夏道を良いペースで歩くほうが楽だし楽しいと思ってしまった。そんなことを思いながらも標高を下げ、矢場ノ頭を最後に谷川連峰の山々の景観にもさよならを告げて樹林帯歩きに突入する。この後に及んでもまだ残雪はあり、踏み抜き注意とは言ってもダメージのない程度に何度か踏み抜いてしまう。テクニカルな西黒尾根が今日最初の疲労、茂倉新道で延々続く踏み抜き地獄が二度目の疲労。とにかく怪我をしないように下り、ようやく山道が終わる。だだっ広い駐車場を抜け明日ファイルと道路を歩くが行けども行けども駅は見えない。ペースが落ちたこともあったが、実に30分以上もかけてようやく土樽駅に到着。出発から9.5時間もかかってしまった。雪の状態が難しかったとは言え少しかかりすぎか。その後、電車を1時間ほど待って土合駅に移動し無事この日の行動は終了。残雪期とは言え、雪岩ミックスがあって体力を消耗し、踏み抜き注意が続いて精神的にも疲労した山行だった。再訪は、もっと雪の多い時期か、秋の時期に限られると思う。
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