乗鞍 剣ヶ峰 直登ルート〜山頂直下滑走
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 1,221m
- 下り
- 1,215m
コースタイム
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 6:00
ツアーコースから2800mまではシール
2800mから山頂はアイゼン
下山はツアーコース終点まで滑走可。ゲレンデは雪を拾いながら滑走、一部で板を脱いでツボ足
天候 | 晴れのち曇り 気温 2(3000)〜5℃(1800) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
この日は低気圧が近づいてきており午後から荒れる予報。行くか行くまいか迷ったが、降りだしは昼頃からとの予報にかけて、12時には下山する予定で山行開始。
三本滝レストハウスの駐車場にはソロのスキーヤーが準備中。この日にここから山に入ったのはこの方と私のみ。
まずは雪のないゲレンデの急斜面を板を担いで登る。越後駒ヶ岳から3週間ぶりのスキーで完全に体はなまっていた。しかもカゼがまだ完治しておらず、出だしから体が動かず苦しい。1カ月前はシールで休暇村から登ったが、その時の方が楽に登れた気がする。
ツアーコースの入口から雪が出てきてシール歩行に切り替える。背中の重荷がなくなれば…と思ったが、相変わらず体の動きが鈍い。休み休み登っていく。3週間何もしないとこんなになってしまうのね。
雨の降りだしも心配だが、今日は風も心配。ツアーコース終点から急斜面を乗り上げると、まあまあの風。雲が出てきたが視界はいいので、乗鞍2度目にして初めて乗鞍の山域全体を見渡せた。風と雲行きを見て、歩きながらどこまで行くか検討する。前回は行かなかった乗鞍最高峰に一度は行きたいと思い、剣ヶ峰をゴールにする。
剣ヶ峰、下から見上げていると、直登で行けそうな気がしてしまうのよね。山頂が見える山って近くに見えて楽に行けそうに思えてしまう…これが間違いなわけで、毎度、学習能力なし。
剣ヶ峰への急登に取り付く。カチカチ斜面にクトーを効かせてほぼ直登する。ずるっといったら、すぐにウィペットを差せるように気が抜けない。2800m付近の斜度がやや落ち着いたところでアイゼンに変える。もう一人のスキーヤーは早々にアイゼンに切り替え、朝日岳をトラバースしたようだ。
ここからの200mが今日の核心部。風も強くなり、数歩登っては耐風姿勢の繰り返し。足は重くなり、山頂は見えているのに一向に近づかない。あきらめて降りることもできないので、登るしかない。早く山頂に着きたくて気持ちは焦るが、滑落したらやばい。山頂付近に人影。もう一人のスキーヤーはすでに着いたようだ。素直に回り込んだ方が早かったよね、きっと。高天ヶ原方面にガスが若干でてきた。ここまで来てガスは勘弁してほしい。焦る気持ちを抑え、一歩一歩確実に足を進めるよう心掛ける。
山頂に着くと暴風!足場が悪い上、狭いので吹き飛ばされそうで恐ろしい。奥社を回り込んで山頂標の写真だけ取る。記念撮影などを撮る余裕は全くない。
先着のスキーヤーと同様に風裏で滑走準備をする。傾斜のある雪面で板を履くのに苦労していたが、肩ノ小屋方面へ先に降りて行った。今日の難関はまだ残っていた。普段はあまり使わないリーシュで先に板を足に止めておく。木柱が一本あったので、それにしがみつきながら板を履く。
スキーを履いてしまえば、こっちのもの。出だしはズリズリと横滑りで雪の感触を確かめながら山頂直下から降りていく。当然、硬い…。ガリガリと板が音を立てる。今季一番の硬さ、振動もすごい。それに応えるため、大腿部は力を入れっぱなし。板が外れないか冷や汗。誤解放したことはないが、こういう時、テックビンディングはまだ一抹の不安を覚える。ハーフロックで降りてしまったけど、こういう時はフルロックにするべきだったかな。
まったく楽しくない急斜面の修行滑走の後は位ヶ原の緩斜面。フィルムクラストとガリガリでものすごい板が走る。急斜面で筋肉を使い切ったので、緩斜面でもスピードコントロールが大変である。
ツアーコースは雪が緩んで、ちょっとしたコブ斜面。ここが一番楽しいとは皮肉である。3000mまで登ったのに…。
ツアーコース終点で一度、板を脱ぐが、雪を拾いながら滑走でき、ほとんど歩かずに駐車場まで戻れた。
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