二軒小屋から池の沢、白峰南嶺周回
- GPS
- 56:00
- 距離
- 35.7km
- 上り
- 2,439m
- 下り
- 2,429m
コースタイム
二軒小屋ロッジ 9:10 - 10:20 最初の橋 - 12:08 廃吊り橋 - 13:50 東電堰堤 - 14:43 広河原橋 - 17:00池ノ沢小屋(泊)
2日目
池の沢小屋 4:50 - 7:37 池ノ沢池 8:00 - 8:35 沢伏流点 8:45 - 11:00 広河内岳 11:20 - 13:16 大籠岳 - 14:20 白河内岳 - 14:30 泊地(白河内岳の南の肩)
3日目
泊地 5:05 - 6:10 笹山北峰 - 6:30 笹山南峰 - 8:35 白剥山 - 9:13 奈良田越 - 11:58 伝付峠 12:10 - 13:20 二軒小屋ロッジ(泊)
天候 | 3日間とも晴れ−晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
東俣の廃林道の前半は崩れ激しいが後半は比較的安定している。池ノ沢小屋まで前半で1回、 小屋の直前で2回 地下足袋に代えて渡渉。(この時期 水が超冷たいので素足はやめた方が良い。すぐに足の感覚がなくなり 流されようものならすぐにハイポサーミアで昇天間違いなし。) 池ノ沢は薄いふみ跡が有るところも有るが、ほとんど自分で判断しながら行くよりほかにない。高巻を1回し 靴を脱いでの渡渉はしなかった。 池ノ沢最後の詰めは這松漕ぎになり ルート取りが難しい。 |
写真
感想
池ノ沢池のことを知ったのはもう何十年も前の事。 以来、 いつも頭の片隅におあって チャンスがあれば・・・と思っていた。 先日の青笹山-青薙山周回より帰って天気予報を見ると 珍しくズーッと良い。 仕事もなんとかなる・・・。 これは行かずばなるまいと 山友を誘ってドタバタと準備。(私は白峰南嶺は2度目なので第一目的は 池ノ沢と池ノ沢池、 山友はどちらも初めて・・。) 水が冷たかろうと 初めて地下足袋なるものをワークマンにて¥980.-也で購入し、木曜日の午後出発し、畑薙ダムで一夜を明かし二軒小屋ロッジのバスの人となり ロッジを9:10 出発。
蝙蝠への登山口を過ぎ しばらくすると廃林道となり、 いきなり道が悪くなったりする。 しかもどうも東俣の川の水量がやけに多い。どんどん道が悪くなり崩壊した所がたーくさん ! 出発から2時間少々で にっちもさっちも行かなくなり、 致し方なく地下足袋を履いて 一番浅いところを渡渉。 この時期、 まだ水が超冷たく10秒も水の中にいると脚がキーンと痛くて我慢できない。 まだ東俣の1/5ぐらいしか来ていないのに こんな調子でだいじょうぶか・・・とかなり心配。 しかも水量は減るどころか心なしか増えているんではないかと疑いたくなるくらい多い。
13:50 這う這うの体でやっと東電の堰堤に着く。 ここまでやたら崩壊した道路が多く このままでは 明るいうちに池ノ沢小屋へ着けるかと心配になるが ここから比較的道が良くなり、 池ノ沢の出合いまで渡渉することなく進めた。 池の沢の出合いでは 複雑に川が流れ3本の流れを渡渉。 内2本は地下足袋に履き替えた。膝ぐらいの深さで それほど深くはないが少し幅があり 時間がかかるので、 渡り終えてから 冷たさの痛みが抜けるまでしばらく時間がかかった。 ここから小屋までは目と鼻の先で 小さなケルンが行き先を教えてくれ、 17:00に小屋着。
小屋に着くと 地元井川の○○さんがお見えになり、 いろいろとお話を伺った。 氏はきょう朝、 7時間をかけて二軒小屋より入山され、ここに10日間、 写真撮りで山籠もりだそうで、10日分の野菜などをしょってみえたそうだ。 いつも小屋を利用されているとのことで 小屋の修理など(柱の補強など)も氏がなされたとのことであった。おかげで快適に過ごすことができた。 感謝、 感謝!
二日目、 朝5:00前に出発。 今山行の核心部を今日は行く。池ノ沢の水量は相変わらず多く、沢幅は狭いが流れが強くてしばらくは渡渉は難しそう。最初は右岸を進んだが 途中で何とか渡渉し左岸へ。 それから左岸に本流と変わらない大きさの支流が入り込むところまでほとんど左岸を進んだ。 しかし、 途中で右岸への渡渉はむり、そして進んでいる左岸は ヘツルことも不可となり、 仕方なく高さ20m、距離50mぐらいの激急の斜面を高巻く。 ブッシュが密で 顔と腕に傷が一杯だ。
(靴を脱がず)大きな支流を超え 本流も渡渉して右岸へ渡りしばらく進むと前方にこんもりとした小さなピークもどきが見え、 その向こうに池ノ沢池が有るに違いないと確信する。 その”こんもり”を越え 少し進むと前方に水面が見えた。 待ちに待った ”南アルプスの真珠” 池ノ沢池に到着。カンゲキ−!
池は直径50mぐらいだろうか、 下流側は木の葉などの漂流物が少しあってきれいに見えないがそれより上流部の水はあくまで澄み 周りの景色も映しこんでいた。 しばしコーヒーブレークをして満たされたひと時を楽しんだ。
後ろ髪をひかれる思いで その場を後にし さらに谷を詰め広河内と大籠のコルを目指した。さしもの池ノ沢も流れが細くなり 標高2,400m辺りで伏流する。ここで今日と明日の水を確保。 3.5リットルの水がずっしりと肩にのしかかり辛い。 そこから少し上がるとすぐに左岸に水が流れ落ちており、 感じからして年中 水が採れそうだ。 その辺りは谷とはいえ 広く明るい。 その気持ちの良い谷を進んでゆくと徐々に這松が行く手を塞ぐようになる。松を避けて進むうち左手方向(右岸)にダケが多く生えているところがありそちらに進む。 さらに進むと左上方にヅーッとダケが続くところがあり、 地形図にて確認するとそのまま上に詰めれば目指したコルではなく、 広河内に南西に延びる尾根の台地に上がれそうだ・・と云う事でそのまま上に突っ切ることにした。 傾斜は急だったが 這松がそれほど多くなく 何とか台地に上がることができ 予定時刻(と云うより予想時刻)の12:00より1時間早く広河内岳に上がれた。天気は上々で 北岳や悪沢の360°の展望を楽しんだ。 富士山も霞の上に浮かんで見えた。その後景色の良い稜線漫歩を楽しみ白河内岳の山頂を過ぎたところで 疲れたこともあり早いけれど幕営した。目の前には悪沢が聳えているがアーベントはだめだった。
3日目、 今日も好天で白剥山辺りで道が少し不明瞭だったりルートに這松が被ったりだが快調に進み奈良田越を過ぎ 林道に入った。林道の崩壊部は迂回している林道があったがそのまま進み崩壊部手前でそれを回避するため下に見える林道へショートカットした。 12:00には伝付峠に到着しここからゆっくりゆっくり休憩しながら二軒小屋へ下り、 ロッジで生ビールとコーヒーでくつろぎ、松井シェフのおいしい料理で打ち上げた。リゾットがおいしかった〜。ロッジのスタッフは皆さん良い人ばかりでとても快適に過ごせる。
長年 夢に描いたルートを何とか歩くことができ 本当に思い出深い山行ができた。
コメント
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ijikemusiさん、こんにちは!
南アルプスの奥〜の方で充実の山行お疲れ様でした〜
私には未知の世界ですが25,26番目の写真は最初霊の写り込んだ怖い写真かと思いましたよ。
水がキレイ過ぎて池の周りの木が写り込んだのですね。すごい!
ステキな出会いもあって、締めは生ビールにシェフの美味しい料理とはっ!
思い出深い山行は間違いないですね。
お疲れ様でした〜
kamehibaさん、 おはようございます。
チョッピリ厳しかったですけど 屈指の思い出に残る山行となりました。 何より、 この時期に天候に恵まれたのが良かったと思います。
hibaさん、 信濃俣・大根沢より こっちのほうがお薦めですよ 。 ただし藪こぎ・渡渉覚悟でですけど・・ 往復とも廃林道歩きが長いですが体力的にもこちらの方が楽です。
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