ヤマノススメ聖地巡礼・棒ノ嶺
- GPS
- 07:18
- 距離
- 15.4km
- 登り
- 2,220m
- 下り
- 2,207m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
沢の渡河では足を滑らせればずぶ濡れ・ケガの危険も。急な鎖場や崩れた階段、その他足場の悪い所が全コースにわたって存在し、ほんの気のゆるみで足をくじいて遭難しかねません。 |
その他周辺情報 | 登山中はトイレ無し。下山後は「さわらびの湯」温泉あり。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
汚れていいズボン
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
タブレット
携帯
時計
財布
タオル
ティッシュ
メモ帳
手帳
バスタオル
着替えのシャツ
下着
入浴用品
|
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備考 | 虫刺され、擦り傷予防にタイツ、長袖など素肌をさらさないようにすればよかった。 |
感想
さほどキツくなかった高尾山が600メートルで、棒ノ峰は970メートル、出発地点200メートル、標高差770メートル。なので出発前は大したことないだろうとタカをくくっていました。ところが予想をはるかに超える苦行となろうとは・・・。
原因は急斜面と足場の悪さが延々と続くこと。
高尾山は前半キツく、後半は傾斜が緩くラクだったが、今回はずっと急斜面が続いた。行ってみないと分からないことがあるのだなあと思いました。
高尾山が特別ラクな山なのかもしれませんが。
急坂とともに、とにかく足場が悪く、一歩一歩に集中力が要ります。気を許せば転倒です。こんな悪路が3時間も続くのに、訪れている人の中には白髪のおばさんの姿も。どんだけ健脚やねんと感心しました。
疲れが出てきて、だいぶ登ってもまだ頂上は近づく気配なし。
「これは無理かも・・・」と思いました。そこで勇気を出して引き返すべきでした。
帰りの苦行を事前に予測できてれば引き返していたでしょう。何事もあきらめの良さが肝心です。
何とか山頂に着いてひと時の達成感を味わうも、帰りは疲労が足にきて、思うように体が動かない。足場の悪さは途切れることなく、一瞬の気の緩みで事故につながりかねません。そんな状態でくさり場や沢渡りしなければならない状況に、泣きそうになりました。
帰りは手を使って降りるのが普通になってしまい、軍手は必須だったと後悔しました。また、くさり場を降りるときにバランスを崩して腕を擦りむいてしまいました。虫よけの意味も含めて、素肌はさらさない恰好の方がいいと思いました。
帰りの後半は片足に力が入らず、びっこを引くような感じに。それでも足場の悪さは途切れないので、気を許せば足をくじいて遭難の可能性が。その絶望感は尋常じゃなかったです。最悪、助けを呼ばなければならないかもと思いました。
注意力と足の力を回復させるため、頻繁に腰を下ろして休むことを余儀なくされました。しかし腰を下ろす場が無い・・・岩や杭に無理やり腰を下ろし、3〜5分に1回は休憩を入れました。ぜえぜえと息が切れます。
腰を下ろして休んでいても、ブンブンと虫がたかってきて、落ち着けない・・・。刺されるかもという恐怖感に、家に帰ってからもブンブンという音が耳に残るほどでした。
終盤は生きた心地がしなかったです。登山道の終わりが見えた時の嬉しさは、言葉では伝えられないほどです。「生きて帰れる!」と希望への喜びに満ちた心持ちになりましたが、最後に足元がおろそかにならないように細心の注意を要しました。
バス停に到着し、あまりの疲れにさわらびの湯に立ち寄る気も失せてしまっていました。とにかく早く家路に着きたかったです。
今回のことで、自分は標高差700メートルピストンが限界ということが分かりました。棒ノ峰ピストンの目安は4時間15分とのことだが、今回は休憩を省いて6時間30分要しました。自分のペースは普通より遅いようです。
期待感 → 高揚感 → 充実感 → 疲労感 → 不安 → 達成感 → 疲労感 → 絶望感 → 希望 → 虚脱感と、日和田山以上に様々な思いの去来した一日となりました。しかし絶望感はもう勘弁です。
充実した一日でしたが、惜しむらくは、登ることに精いっぱいになってしまい、原作に出てきた風景を発見し、写真に収めることがあまりできなかった事。
他の方のレポートを見ると、結構合致する風景がいっぱいあるんですね。
下りは道迷いを回避するため、登りと同じ白谷沢ルートを選択しましたが、原作では別ルートだったんですね。あと川又名栗湖バス停には帰りに行こうと思ってましたが、疲れのために断念・・・。さわらびも疲れのために寄らず。
何事もそうですが、聖地巡礼も心に余裕がないとダメですね。
しかし大自然を満喫できたという点で、とても充実した良い一日でしたし、普段得られないような様々な思いを感じ取れた貴重な一日となりました。
このような特別な日をプレゼントしてくれたしろ先生には改めて感謝です。ありがとう、しろ先生!これからも執筆に登山にアウトドアにと、ますます頑張ってください!
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