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Yamareco

記録ID: 920377
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ハイキング
北陸

親不知〜坂田峠(栂海新道 最北端)

2016年07月18日(月) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
11.7km
登り
996m
下り
1,013m

コースタイム

日帰り
山行
5:28
休憩
0:32
合計
6:00
12:20
12:20
50
13:10
13:10
32
13:42
13:45
48
14:33
14:33
32
15:05
15:05
75
16:47
16:56
9
日本海(標高0m)
(参考文献)
「栂海新道を拓く」小野 健 著
さわがに山岳会を結成し、10年かけて親不知海岸から北アルプスの朝日岳を結ぶ栂海新道の開拓に生涯尽力された。
天候 曇り時々ガス
過去天気図(気象庁) 2016年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
親不知観光ホテルの駐車場からスタート
コース状況/
危険箇所等
当日は降雨の影響による泥濘が多く下山時は滑りやすい。標高200m以下の常緑照葉樹帯ではジメジメと風通し悪く薮蚊多し。
国道8号の親不知(おやしらず)広場
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国道8号の親不知(おやしらず)広場
広場から風波川上流の谷間を望む。
広場から風波川上流の谷間を望む。
広場の展望台から望む親不知の海岸線。断崖絶壁が続く。東屋の左に親不知観光ホテルがある。
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広場の展望台から望む親不知の海岸線。断崖絶壁が続く。東屋の左に親不知観光ホテルがある。
栂海新道の登山口となる親不知観光ホテル前の駐車場。公衆トイレもあり。
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栂海新道の登山口となる親不知観光ホテル前の駐車場。公衆トイレもあり。
駐車場にある案内看板。
駐車場にある案内看板。
駐車場から国道8号を渡るとすぐに栂海新道の登山口がある。国道は大型車など交通量が多く横断の際は怖い。
駐車場から国道8号を渡るとすぐに栂海新道の登山口がある。国道は大型車など交通量が多く横断の際は怖い。
栂海新道の登山口とポスト。
栂海新道の登山口とポスト。
登山道はいきなりの急登で始まる。降雨後のため登山道の至る所に泥濘あり。
登山道はいきなりの急登で始まる。降雨後のため登山道の至る所に泥濘あり。
すぐに地形図にない新しい林道が登山道を横断している。
すぐに地形図にない新しい林道が登山道を横断している。
再び薄暗い常緑照葉樹に覆われた山道を登る。霧雨後の薄日で湿度100%近くで超蒸し暑い。薮蚊多く立ち止まれない。
再び薄暗い常緑照葉樹に覆われた山道を登る。霧雨後の薄日で湿度100%近くで超蒸し暑い。薮蚊多く立ち止まれない。
登山道は幅広く刈り払いされ良く整備されている。
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登山道は幅広く刈り払いされ良く整備されている。
急登が落ち着き、まもなく入道山を通過。しばらく400m前後のアップダウンが続く。
急登が落ち着き、まもなく入道山を通過。しばらく400m前後のアップダウンが続く。
一旦軽く下り二本松峠へ出る。周囲は杉林になっている。
一旦軽く下り二本松峠へ出る。周囲は杉林になっている。
親不知の海岸線が通行不能の際にエスケープルートとして利用されたそうだ。
親不知の海岸線が通行不能の際にエスケープルートとして利用されたそうだ。
峠から少し登ると林道(頸城縦貫林道)がクロスしている。対岸の鉄製の階段を登る。
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峠から少し登ると林道(頸城縦貫林道)がクロスしている。対岸の鉄製の階段を登る。
尻高山の直下は急登。
尻高山の直下は急登。
なだらかになりブナ林が増えてくるとまもなく尻高山の山頂(677.4m)となる。広場には三角点あり。
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なだらかになりブナ林が増えてくるとまもなく尻高山の山頂(677.4m)となる。広場には三角点あり。
霧に包まれた尻高山の山頂周辺。このくらいの標高になるとジメジメ感は減ってくる。
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霧に包まれた尻高山の山頂周辺。このくらいの標高になるとジメジメ感は減ってくる。
甘くて特徴的な香りのするリョウブの花。登山道脇に時々見かける。
甘くて特徴的な香りのするリョウブの花。登山道脇に時々見かける。
坂田峠へ到着。ここで引き返す。
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坂田峠へ到着。ここで引き返す。
苔むした台座の上に地蔵が安置されている。お供え物はワンカップと30円 。(^^)
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苔むした台座の上に地蔵が安置されている。お供え物はワンカップと30円 。(^^)
坂田峠も道路がクロスしている。直進は栂海新道で白鳥山方面、左は金山谷方面、右は上路方面へ。
坂田峠も道路がクロスしている。直進は栂海新道で白鳥山方面、左は金山谷方面、右は上路方面へ。
下山の途中、振り返ると白鳥山が姿を現していた。
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下山の途中、振り返ると白鳥山が姿を現していた。
入道山から一気に日本海に向けて下りが始まる。時々日本海が見える。
入道山から一気に日本海に向けて下りが始まる。時々日本海が見える。
国道8号を渡ればスタート地点。大型車の交通がかなり多い。
国道8号を渡ればスタート地点。大型車の交通がかなり多い。
日本海へ降りる前に親不知コミュニティーロードを通って展望台へ寄ってみる。
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日本海へ降りる前に親不知コミュニティーロードを通って展望台へ寄ってみる。
展望台の脇にあるウエストン像。日本近代登山の父と慕われる。白馬岳登山の際に飛騨山脈の起点を確かめようと親不知の地を訪れたことを記念してここにブロンズ像が建てられた。
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展望台の脇にあるウエストン像。日本近代登山の父と慕われる。白馬岳登山の際に飛騨山脈の起点を確かめようと親不知の地を訪れたことを記念してここにブロンズ像が建てられた。
栂海新道の開拓に尽力された故 小野健さんの銘板がウエストン像の近くにあった。2016年5月31日、白鳥山の山開きに合わせて除幕式があったらしい。(元サイズあり)
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栂海新道の開拓に尽力された故 小野健さんの銘板がウエストン像の近くにあった。2016年5月31日、白鳥山の山開きに合わせて除幕式があったらしい。(元サイズあり)
展望台からの能登半島先端部の眺め。珠洲(すず)市方面。
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展望台からの能登半島先端部の眺め。珠洲(すず)市方面。
北陸道の親不知IC方面の高架橋。
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北陸道の親不知IC方面の高架橋。
栂海新道の終点、日本海へ降りる遊歩道入口。
栂海新道の終点、日本海へ降りる遊歩道入口。
谷筋に沿って結構な急勾配を降りる。
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谷筋に沿って結構な急勾配を降りる。
蒼くないが日本海はすぐそこだ。
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蒼くないが日本海はすぐそこだ。
玉砂利の堆積する浜辺。
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玉砂利の堆積する浜辺。
道路が出来るまで昔の旅人は波打ち際を歩いた。
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道路が出来るまで昔の旅人は波打ち際を歩いた。
穏やかな波が打ち寄せる。
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穏やかな波が打ち寄せる。
階段を少し登った所にある昔の鉄道トンネル。
階段を少し登った所にある昔の鉄道トンネル。
少しだけ中に入って見た。風波川を挟んで対岸にもトンネルが続く。
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少しだけ中に入って見た。風波川を挟んで対岸にもトンネルが続く。
米山SAより望む灰色の日本海。
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米山SAより望む灰色の日本海。
出雲崎方面の海岸線。
おわり。
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出雲崎方面の海岸線。
おわり。

感想

(山行目的)
標高ゼロメートル、日本海の親不知から標高2418メートルの北アルプス朝日岳(起点は吹上のコル)を結ぶ栂海新道を全区間踏破することを目的とし、部分的には踏破済みであったが最後まで残った区間、親不知から坂田峠まで親不知登山口から往復して今回踏破した。標高0mから登る真夏の低山ハイクは意外と侮れません。

(親不知〜坂田峠の植生)
日本海の親不知付近は海水の影響で常緑照葉樹が多く、タブノキ、スダジイ、ウラジロガシ、ヤブツバキ、などが繁る。
やがてミズナラが増え標高200mくらいからブナが現れる。標高が上がるにつれブナの比率が高まる。スマートなブナ林が林立するのが特徴。二本松峠付近から尻高山の先まで天然杉や北五葉松の群生が見られる。林床には糸魚川市の花でもある「ササユリ」が見られる。尻高山は上路集落から見るとふっくらとしたお尻のような山容をしている。
坂田峠は山廻りの旧北陸街道がクロスする地点である。南斜面には橋立金鉱山の精錬所跡があり当時の賑わいを知る石仏一体が夏草の中にひっそりと残っている。金山全盛期には泊(富山県朝日町)の芸者が人力車で坂田峠を通ったことから芸者街道とも呼ばれている。

(三つの栂海)
小野健さんは著書の中で三つの「栂海」について記しています。
・「栂海新道」は小野さんが青春を賭けた北アルプス北縁の山々を栂の林を抜けて日本海に達する夢の登山道であり、それが名前の由来になっているそうです。
・現栂海山荘は栂海新道の中間に位置する犬ヶ岳に建てられた山小屋であることから「栂海山荘」と呼ばれているそうです。
・自分の娘に「大きくなって栂海新道を登る日が来たら栂海新道開拓に青春の全てを賭けた父の情熱と愛情を理解してくれるだろう」との思いから長女に「栂海(つがみ)」と名付けたそうです。

(おまけ)
ちなみに小野健さんの次女は長栂山の南にある「照葉ノ池」から名をとって「照葉(てるは)」と、長男は「高峰(たかね)」と名付けられたそうです。また、黒岩山の北西の二重稜線になった所に「文子ノ池」という池塘があります。「山と渓谷」を読み、さわがに山岳会へ入会してきた長野の情熱娘の名前をとって名付けられたそうです。

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