親不知〜坂田峠(栂海新道 最北端)
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 996m
- 下り
- 1,013m
コースタイム
- 山行
- 5:28
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 6:00
「栂海新道を拓く」小野 健 著
さわがに山岳会を結成し、10年かけて親不知海岸から北アルプスの朝日岳を結ぶ栂海新道の開拓に生涯尽力された。
天候 | 曇り時々ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
当日は降雨の影響による泥濘が多く下山時は滑りやすい。標高200m以下の常緑照葉樹帯ではジメジメと風通し悪く薮蚊多し。 |
写真
感想
(山行目的)
標高ゼロメートル、日本海の親不知から標高2418メートルの北アルプス朝日岳(起点は吹上のコル)を結ぶ栂海新道を全区間踏破することを目的とし、部分的には踏破済みであったが最後まで残った区間、親不知から坂田峠まで親不知登山口から往復して今回踏破した。標高0mから登る真夏の低山ハイクは意外と侮れません。
(親不知〜坂田峠の植生)
日本海の親不知付近は海水の影響で常緑照葉樹が多く、タブノキ、スダジイ、ウラジロガシ、ヤブツバキ、などが繁る。
やがてミズナラが増え標高200mくらいからブナが現れる。標高が上がるにつれブナの比率が高まる。スマートなブナ林が林立するのが特徴。二本松峠付近から尻高山の先まで天然杉や北五葉松の群生が見られる。林床には糸魚川市の花でもある「ササユリ」が見られる。尻高山は上路集落から見るとふっくらとしたお尻のような山容をしている。
坂田峠は山廻りの旧北陸街道がクロスする地点である。南斜面には橋立金鉱山の精錬所跡があり当時の賑わいを知る石仏一体が夏草の中にひっそりと残っている。金山全盛期には泊(富山県朝日町)の芸者が人力車で坂田峠を通ったことから芸者街道とも呼ばれている。
(三つの栂海)
小野健さんは著書の中で三つの「栂海」について記しています。
・「栂海新道」は小野さんが青春を賭けた北アルプス北縁の山々を栂の林を抜けて日本海に達する夢の登山道であり、それが名前の由来になっているそうです。
・現栂海山荘は栂海新道の中間に位置する犬ヶ岳に建てられた山小屋であることから「栂海山荘」と呼ばれているそうです。
・自分の娘に「大きくなって栂海新道を登る日が来たら栂海新道開拓に青春の全てを賭けた父の情熱と愛情を理解してくれるだろう」との思いから長女に「栂海(つがみ)」と名付けたそうです。
(おまけ)
ちなみに小野健さんの次女は長栂山の南にある「照葉ノ池」から名をとって「照葉(てるは)」と、長男は「高峰(たかね)」と名付けられたそうです。また、黒岩山の北西の二重稜線になった所に「文子ノ池」という池塘があります。「山と渓谷」を読み、さわがに山岳会へ入会してきた長野の情熱娘の名前をとって名付けられたそうです。
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