針ノ木谷 五色ヶ原〜平ノ渡〜船窪小屋〜針ノ木谷出合〜針ノ木峠
- GPS
- 25:17
- 距離
- 32.4km
- 登り
- 2,465m
- 下り
- 4,117m
コースタイム
- 山行
- 7:48
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 8:45
- 山行
- 7:16
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 8:15
- 山行
- 5:42
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 6:19
天候 | 1日目:晴れ 2日目:晴れ 3日目:晴れのちガス 4日目:晴れのちガス 5日目:曇り時々小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
電鉄富山駅で室堂まで(電車+ケーブル+バス)の切符を購入すると、 立山ケーブルの乗車時間を指定してくれたので、 立山駅で待ち時間なしでケーブルに乗車できました。 以前は、立山駅でのケーブル待ち時間があり室堂到着時間が読めませんでしたが、 富山で時間指定してくれるのは大変ありがたいです。 復路:信濃大町駅まで路線バスを利用。 扇沢駅〜大町温泉郷 \1010 大町温泉郷〜信濃大町駅 \530 バスが満席の場合は増便してくれます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
室堂〜一の越:ほとんど舗装道路のような感じ。 一の越〜五色ヶ原:迷うところなし。鬼岳東面〜獅子岳にあるはずの雪渓もなし。 五色ヶ原〜平ノ小屋:よく整備されていて迷うところなし。五色ヶ原の台地の末端から刈安峠までは急坂続きます。刈安峠からはジグザク道を谷まで下りますが、下ってから小屋までが意外と長い。 平ノ渡〜船窪岳分岐:マーキングがあるため渡渉点など迷うことはない。バランスが悪い私は、南沢出合から3つ目までの渡渉点で念のため靴を脱いで渡りましたが、そのまんま靴を濡らさずに渡れそう。 船窪岳分岐〜船窪小屋:もちろん迷うところなし。船窪岳分岐から船窪乗越までは樹林帯の気持ちいい急坂。 船窪岳分岐〜針ノ木谷出合:水際を歩いて歩きにくくなったら対岸に渡るのを繰り返します。ペンキマークは少ないけど、ポイントには石積みがあるので大丈夫。針ノ木谷出合は、下りてくるとペンキマーク等がいっぱい見えるが、下から行くとちょっとわかりにくい。 針ノ木谷出合〜針ノ木峠:ペンキマークやリボンがたくさんあるので、よく見ていけば大丈夫。ただし、下り方向でわかりやすいけど登りでは見にくいペンキマークが多く、行く手だけでなくときどき振り返ったり岩の後に隠れたマークを見つけたりすると安心感がある。歩く人が少ないので滑りやすい石や岩があるので要注意。水がなくなると枯れ沢に沿って登るが、沢から離れるポイントではリボンを見逃さないようにちょびっとだけ注意。 針ノ木峠〜扇沢:雪渓がほとんど残っていないので高巻き道。ガレガレのトラバースやクサリ場など面倒な道。大沢小屋からは作業道を利用。平坦で距離が短いので、疲れて腫れぼったい膝には優しかった。 |
その他周辺情報 | 下山後は大町温泉郷の薬師の湯へ。針ノ木小屋や扇沢のバス乗車券売り場に割引券(600円→500円)あり。 |
写真
感想
3年前に船窪小屋に泊まった時に、お父さんたちが針ノ木古道を復活させたとのお話を聞いて、そして船窪小屋で出会ったshirayamaさんがそのコースから来たことを聞き、ずっと気になっていた針ノ木古道。今年は雪が少なかったため沢の水量も少ないようなので、渡渉が苦手などんくさい私でもトライできるチャンス!と思いチャレンジしました。念のため山岳会のK先輩も誘い、五色ヶ原経由で平ノ渡に入って、針ノ木谷の途中で船窪小屋に立ち寄って、再度谷に下りて針ノ木谷を最後まで詰めるコースにしました。激上り激下りが多過ぎるのが難点ですが。。。
ちなみに3年前のレコは
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-764559.html
1日目:
朝一番のサンダーバードで大阪発。ところが、K先輩が寝坊してぎりぎり乗り遅れてしまった!いきなりのハプニング。どうなるか不安いっぱいのスタートです。とりあえず次のサンダーバードの自由席で金沢まで来てもらい合流。北陸新幹線のつるぎの自由席で富山まで。乗る予定だった富山電鉄の特急に間に合わず、次の普通電車になった。が、電鉄富山で室堂までの切符を購入した際に立山ケーブルの乗車時間を指定してもらえたので、従来のような立山駅での待ち時間がなく、予想よりも早めに室堂に到着できました。室堂ではレストラン立山でお昼ご飯。値段は安くはないが、比較的すいていてゆっくり座れるし、お値段なりのボリュームもあって意外と穴場かも。
山の日ということもあり、お天気が安定しているため、室堂は人がいっぱい。準備を整えていざ出発。とはいえ、急に高いところに登ってきたので、ゆっくり写真を撮りながら歩きます。学校登山を始めとする多くの団体さんや、どう見ても山が初めて風の人など、登山道には多くの人がいました。超のんびり歩いて一の越に到着。
一の越では、南東側の眺めを楽しみながら乾杯!夕食後は、夕陽を眺めるために外に出たが全然寒くない。奥大日岳の右奥には能登半島も見えてます。
2日目:
今日もいいお天気です。一の越からはご来光自体は見えないのですが、日の出の風景は十分堪能。思ったよりも遠くまで見えました。
五色ヶ原までは2010年に歩いたことのある道。だけどその時は台風の接近に伴って展望はほとんどなく五色ヶ原の全貌を間近で見ていない。今回は天気がいいので期待通りの展望があってちょっとだけリベンジ成功。お花畑は秋のお花に移りつつあるが、それでも十分きれい!それにしても本来なら横切るはずの雪渓がない。登山道脇にちょっとだけ雪渓が残ってました。
で、ザラ峠で休憩して出発しようとすると、K先輩の左靴のソールがかかとの方から剥がれかけている!! ちょうど居合わせた薬師岳方面へのご夫婦の縦走者のご主人が、これ以上剥がれないようにテーピングでの補修を手伝ってくれました。本当にありがとうございました。
五色ヶ原のキャンプ場の手前で雷鳥ファミリーに遭遇。子供たちはお母さんとほぼ同じくらいまで大きく成長していましたが、やっぱりお母ちゃんはしっかりもん。最後まで警戒を緩めません。
五色ヶ原のキャンプ場は広々としてとってもいい感じ。水は近くの沢から引いているので、そのまま飲用はできません。今年は雪渓が早々となくなってしまったので、五色ヶ原山荘は大変らしい。通常水が豊富なため、ポンプアップや天水を集める施設がないので、秋の連休まで営業できるかどうからしい。
さて、五色ヶ原の台地が終わって、刈安峠まで下ります。もっとゆるゆるの下りかと思ったら、意外としっかりと急坂を下ります。下り始めのところの岩に「刈安峠まで急坂」と赤ペンキで書いてあったけど、本当だったと後で実感。ペンキの文字の写真を撮り忘れてた。。。とにかく休み休み下ります。途中で2組3名が登ってきました。ご苦労様です。
ようやく平ノ小屋にたどり着きました。小屋のご主人に「受付はあとでいいからはまずはビールでも飲んで・・・」と一緒に飲んで話していると、見たことのある人が五色方面から来ました。ちょっとためらいましたが声をかけると、やっぱりshirayamaさん!! 3年前に船窪小屋で出会って、その秋に白山へのバスの中で再会して、今回再度の再会です。偶然の出会いで余計に盛り上がってすっかり受付を後回しにして、いざ奥さんに受付すると、準備の関係で今日の夕食の提供は無理。普段なら大丈夫だけど、今日は宿泊者が(平ノ小屋にしては)多いのでごめんなさいとのこと。どうせ私はいつも夕食で米粒を食べないので(その代りアルコールは摂取してます)、非常食として持ってきてるわかめご飯をK先輩に食べてもらえば、どうにか大丈夫!それにしても、小屋のご主人に騙されないように(?)注意しましょう。また、最終の渡船で読売新道方面から来た2組3名も、我々と同様に夕食にありつけませんでした。予約不要とはいえ人の多いこの時期は予約は必須ですね。ところが、予約していたshirayamaさん、電話をとったのが呂律の回ってないご主人だったみたいで、予約が通ってなかったみたい。到着してすぐに受付してたので夕食は大丈夫でしたが、危ないところでした。
3日目:
朝食はちゃんと食べて、6:00の渡しで出発予定。小屋の飼い犬のモモちゃんがよく寝てるので、今日はお天気が悪くなるとのこと。天気予報よりもモモちゃんの方がよく当たるんだって。6時になってもご主人は起きてこず、奥さんの大仕事のおかげでようやく船長さん起床です。
小屋からちょっとトラバースして木の階段を下って乗船。船には、読売新道方面に向かう単独の人と、針ノ木小屋まで行くshirayamaさんと、釣りヤさん3名と我々2名が乗船。一応、乗船名簿も記入します。対岸にはすでに船待ちの人たちがいました。
下船した後、登山道まで丸木の階段を登ります。shirayamaさんとは歩くペースが違うのでここでお別れして先に行ってもらいます。お気をつけて!
ここまでが今回のアプローチ。さていよいよ今回の目的の針ノ木古道です。左岸を高巻き気味に進みます。意外と梯子があったなぁ。南沢出合の手前で橋を渡ると(写真撮り忘れてた!)、釣りヤさんたちは釣りの準備を始めてました。ちょっと進むと針ノ木古道の標識があって、ちょっと嬉しい。
南沢出合でK先輩はそのまま渡渉しようとするが、石の間隔と水量を見るとやっぱり私は靴を脱いだ方がいいと思われる。それでサンダルに履き替えるとき、右靴のつま先の上側のラバーが剥がれかけているのに気づいた。ソールではないが、とりあえずこれ以上悪化しないようにテーピングで補修。これで二人とも手負いのシューズでの山行となりました(笑)
で、南谷出合の渡渉は脛までの水量。この後2回は念のため靴を脱いで渡渉しました。万一コケて全身チャポンしたら一眼レフカメラが。。。。2回目と3回目は走り抜けたら靴を脱がなくても大丈夫だったかも。当然、バランスがよくて荷物が軽ければ、靴脱がなくても問題ありません。
その後は靴のまま渡渉して、高巻き道に入ります。ぐんぐん急登を登るので、休み休み登ります。ときどきガレ場を横切ったりしながら、それでもガンガン登ります。沢も小滝があったりして高度が上がってきているのか、ちょっとだけ下ると高巻き道は終わって河原に出ました。その後も何度か渡渉してようやく船窪岳出合に到着。今日の沢はこれで終了。
ここからは樹林帯の急登。でも風が抜けているので何とか登れました。もし風がなかったらもっとへばってたと思います。shirayamaさんに教えてもらったとおり、ザレザレの急な下りの後登りかえすと船窪乗越。ここからは3年前に通った道の逆走。でも疲れた体にはしんどい登り。ボッチラと登ってガスって来た中、何とか船窪小屋に到着。温かいお茶での出迎えは変わりません。お父さんお母さんもお元気です。針ノ木古道はお父さんが平から船窪小屋まで通った道なので、まっすぐに針ノ木谷を進まずに船窪小屋に登ってきたかったのと、K先輩にもこの小屋を味わっていほしいのとで、ヨレヨレになりながらも登ってきました。
夕食はお母さんの手作り料理でボリュームがあります。これも楽しみの一つ。今日は昨日一や昨日よりも宿泊客が少ないので食後のお茶会ありました。ちょっと眠いけどお父さんのお話が面白かったです。アコーディオン奏者は、もしかしたら針ノ木谷でテントを片付けていたお兄さんかな?
4日目:
昨日の夕方の一瞬雨がぱらついたけど、今朝はいいお天気。雲海がきれいです。昨日の船窪岳出合まで下って、上流へ向けてスタート。何度も渡渉を繰り返して進むと、前方から針ノ木谷を下ってきた人に出会いました。今日は七倉まで下山するとのこと。もう少しで針ノ木谷出合だと教えていただき、全く迷わずに正しい方向へ行けました。下ってくるときは分かりやすいマークがたくさんあるのに、登りではどちらかといえば見つけにくい位置にマークがあると感じるのは気のせい?
さて、針ノ木峠方面に進むとペンキマーク等が増えて、目印を探しながら進みます。沢沿いは涼しくて楽しい。自分の行く手を探しながら滝の傍を登ったりするのはとっても楽しい(嬉)。重たい荷物も苦にならずルンルンです。どんくさくても好きなものは好きなんですぅ!!
そのうちに沢から水が消え、沢筋を登っていきます。水がなくなるとやっぱり暑い。でもときどき風が吹くと生きかえった気分。木の間からずっと上方に針ノ木小屋が見えました。まだまだ登らないといけない(悲)。でも、休みながらそのたびに槍を眺めて元気をもらい、そしてまた登っては槍を眺めを繰り返して高度を上げます。真上から人の声が聞こえると、針ノ木峠にやっと到着。念願の針ノ木谷踏破しました!バンザ〜イ!! ご褒美は生ビールとラーメンです。
今日はお昼に山小屋到着したので、本来の山岳リゾート気分を味わいます。つまり、昼間っから呑んだくれました。とはいえ、疲れた膝周りのケアも怠りませんよ。ボルタレンゲルを塗りまくり、マッサージして血液循環をよくしたりしました。本当は山を眺めながら呑むのがいいのですが、午後からはガスって景色はいまいち。でも、3年前に歩いた稜線と今回登ってきた谷が見えるのはとっても嬉しい。また、夜はテレビも見れるので、リオオリンピックの結果を見ながらお酒が進みます(笑)
5日目:
台風の影響か今日は朝からガス。午後からは雨の予報なので、とっとと下山します。雪渓が崩壊して完全に夏道とのこと。ガレガレで段差があってクサリ場などがあるので、疲れがたまってやや腫れぼったい膝に負担がかかります。クサリ場や梯子は後ろ向きにならないと下れないので時間がかかります。ごめんなさいm(__)m。でも一歩一歩行けば進むもんで、何度も休憩したのにCT(2時間)+30分で大沢小屋に到着。
大沢小屋からは、shirayamaさんに教えてもらった作業道を行くことにしました。登山道よりも平坦で距離も短くて助かりました。登山道を行っていたらCTの1時間よりも時間を要したと思いますが、私の膝でも45分ほどで扇沢に到着できました。shirayamaさん、本当にありがとうございました!
扇沢からはお決まりの薬師の湯で温泉&生ビール&腹ごしらえ。帰路の名古屋までの特急しなのは指定は満席ですが、自由席にかけると運よく座ることができました。最初はどうなるかと思った今回な山行、終わってみれば大成功!本当に満足できる山行でした。
長々と書いた文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント
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hamahakoさん長旅お疲れ様でした
立山から針の木までこんな感じで行けるんですね
針の木あたりは、今季機会があれば行きたいなーと思っています。
今年は天気が良く合羽を着ることもなくいい夏山を楽しめました
山、花、食事、生・・・ 生の分しっかりカロリーは消費できましたか
9月楽しみにしてます では
ueharuさんも笠ヶ岳お疲れさまでした
今回はいつもののんびり山行とは違って、登ったり下ったりが激しく、
歩きごたえがありました。なので、膝に水がたまって腫れぼったくなってます
でも、人が少なくていいコースです
靴が壊れたので、さっそく新しい靴を買ってきました
9月はおニューの靴で行きますので、よろしくお願いしますね
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