お盆休み、混雑覚悟の槍穂縦走2泊3日(大キレット)
- GPS
- 28:50
- 距離
- 39.7km
- 登り
- 3,274m
- 下り
- 3,249m
コースタイム
- 山行
- 8:56
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 9:45
- 山行
- 7:09
- 休憩
- 2:35
- 合計
- 9:44
- 山行
- 5:39
- 休憩
- 2:43
- 合計
- 8:22
天候 | 8月13〜14日快晴、15日霧のち雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
片道370kmで予定では4時間15分で到着するはずでしたが、東北道での事故渋滞や、眠気のためのパーキング仮眠などで結局5時間15分かかってしまいました。 予定通り到着できなかったため、睡眠時間は1時間となりました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大キレット通過が危険度が高いとの前評判でしたが、慎重に進めば大丈夫だと思います。それよりも慣れによるうっかりミスの方が危ない感じです。実際、私が危険を感じたのは大キレット通過後のちょっとした登りでした。 |
その他周辺情報 | 下山後、上高地でシャトルバスに乗るために大雨の中40分くらい立って待たされました。 待機のバスはたくさんあるのに乗り場が1ヶ所しかないため効率が悪く、係員さんは一生懸命でしたが、システムが良くないと感じました。開いてる乗り場に2台同時に横付けして乗客をどんどん乗せればもっと早いのに。 下山後、梓湖畔の湯に行き、3日ぶりの入浴。洗い場が4ヶ所で狭いですが、アットホームな雰囲気です。飛騨牛の牛乳150円が濃い目でおいしかった。 |
写真
装備
個人装備 |
シュラフカバー
ソフトシェル
タイツ
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼飯
行動食
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
ポール
ヘルメット
|
---|---|
備考 | 普通の「水」を持たず、スポーツドリンクばかり持参してえらい目に。 初日、コースタイム約9時間を登りきる為、スポーツドリンクやゼリー飲料を多めに持ち、少しずつ補給してましたが、途中から口の中が甘くなり、飲めば飲むほどのどが渇くような状態になり、体調がおかしくなり、牛歩状態。 直射日光は暑く、無風快晴で、日影もほとんどなし。 自己分析で、おそらく電解質のとりすぎだろうと考え、やっとたどり着いた「水沢」の雪解け水をペットボトル2本分、1Lを一気飲み。 冷たくておいしくて、息を吹き返した。 普通なら腹がタプタプになりそうだが、大丈夫だった。 15分ほど横になって休憩したら、体調が良くなり、ペースも少し上がった。 しかし殺生ヒュッテを過ぎた急登でまた亀足状態。 槍ヶ岳山荘が見えてから、たどり着くまでが一番の難所だった。 小屋から槍の穂先は目の前だったので、その日の夕方、登頂成功。 見た目より怖くはなく、頂上も人が多くなく、みな写真を撮ったり割とゆっくりしていた。 槍ヶ岳山荘は布団1枚に2人の割り当てだったが、人を入れてない部屋もあり、すごい混雑という感じではなかった。布団を干す手間を省くため、詰め込んでる感じだった。 夕食は総入れ替えではなく、列ごとに入れ替えてるようで、20分刻みで次のグループを入れていた。 小屋泊まりで今までの経験から、今回は対策を立てていった。 対策といっても、クスリの多用という感じだが。 1、いびき、不眠対策 ・耳栓+デパス 2、頭重、高山病対策 ・ダイアモックス0.5錠 3、便秘対策 ・ラックビー整腸剤を1日1〜2回飲む 4、暑さ対策 ・暗いうちに出発、ミニタオルを濡らしてジップロックに入れて持ち歩く ・首をカバーするタイプの帽子をかぶる 5、重量、バテ対策 ・小屋の朝食はとらず、集団より先に出発し、行動食をとる ・小屋の数は多いので、お昼はお弁当にせず、適当な時間帯の山小屋でとる ・今回はツエルトは持たず、シュラフカバーのみ持参 ・バーナーは持たず、ポットでお湯を買うことにした 上記の対策を今回試した見たところ、おおむねうまくいった。 ダイアモックスは今回初めて試してみた。 夜になると呼吸が弱くなるせいか、軽い頭重が2日間とも出たが、0.5錠飲んでみたところ、20〜30分で頭重がとれ、それまで感じなかった布団のにおいを感じるようになった。呼吸が楽になった証拠のようだった。 2泊目の穂高岳山荘ではデパスが効いて、トータル10時間も寝てしまった。 これはいつもの倍くらいの睡眠時間で、3日目の奥穂〜前穂から、体が軽い感じで下ることができた。 大キレットは天気がよかったこともあり、怖いとは感じなかった。 ただ、前後して歩いていた軽装の大学院生3人組がお尻をついて降りたりしてるのをみて、アドバイスしてあげた方がいいかな、などと考えていた時に、手が滑って30〜50cmくらい滑り落ちた。 運よくつかむところがあったので、ひざと手のひらを少しすりむいただけだったが、買ったばかりのORのUVグローブに穴が開いてしまった。 詳しくは覚えていないが、こういう気の緩みが怖いのだと思う。 長谷川ピークあたりを歩いているときに、ヘリが旋回していた。 対向者に話を聞いたところ、西穂で滑落事故があったと教えてくれた。 ガイドブック等では3泊4日が推奨となっている上高地からの槍穂縦走だが、コースタイムを見ると、2泊3日でも可能と思えた。ただ、天気の状況や、ツアー団体の渋滞などに巻き込まれるとうまく行かない可能性もある。 今回は条件が良かった。 2日目の穂高岳山荘では布団1枚に1人、ゆっくり寝ることができた。 槍ヶ岳山荘では、お湯の販売はam5時半以降と言って売ってくれなかったが、穂高岳山荘では4時半から売ってくれたので、後から暖かいみそ汁を飲むことができた。 今回の山行にあたり、約3ヶ月前から準備を始め、冬の間に増えてしまった体重を3kgほど落として臨んだ。 天気予報が出るまで、他の地域の山行も一応計画しておいたが、天気も2日間はピーカンでベストな状態だった。 お盆の休みは4日間あったが、最終日は休養に当てるため、2泊3日にして正解だった。下山後2日間はあちこち筋肉痛だった。 |
感想
お盆休みしかまとまった連休が取れないため、
2014年は南アルプス 白峰三山縦走
2015年は中央アルプス 木曽駒ヶ岳〜空木岳縦走
そして今年、北アルプスデビューを計画しました。
ガイドブック等では3泊4日を推奨していますが、初日に槍ヶ岳山荘まで行ければ、あとの2日はきつくないと予想し、2泊3日、予備日1日で行ってみました。
初日は暑すぎて途中からバテましたが、早朝出発が功を奏し、その日のうちに槍の穂先に登れたのが幸いでした。
北アルプスの人気コースは小屋の混雑がひどいという書き込みをよく見るので今までためらっていましたが、天気予報もよく、体力的にも50代中盤のうちに行っておきたいという思いもあり、混雑を覚悟して行ってみました。
南アルプス、中央アルプスもそうでしたが、お盆の時期はツアー登山が少ないらしく、小屋の混み具合も思ったほどではありませんでした。
槍ヶ岳山荘では布団1枚に2人でしたが、向かいの部屋は使われず、まだまだ余裕があるように感じました。
備考の欄にも書きましたが、不眠対策、高山病対策を準備していったため、2日目からは快調でした。
穂高岳山荘ではすることもなく早めに寝たため、睡眠時間10時間という、普段の倍くらい眠れて、3日目はとても体調がよく、楽な体で下山することができました。
3ヵ年計画を達成することができて、自分としてはとても満足しています。
一応、3ヶ月前から準備し始めて、体重も3〜4kg落として臨めたのも一因だと思います。
○山行費用(2016年8月時点)
・アルピコ交通バス往復 2050
・槍ヶ岳山荘1泊1食 8200
・槍ヶ岳山荘ワンカップ 500
・南岳小屋トイレ 100
・ 〃 インスタントコーヒー 200
・北穂高小屋カレー 800
・ 〃 ドリップコーヒー 400
・ 〃 水1L 200
・穂高岳山荘1泊1食 8800
・ 〃 ワンカップ 600
・ 〃 お湯500mL 200
・岳沢小屋海老スパゲティ 1000
・ 〃 トイレ 100
・沢渡第2駐車場3日間 1800
・梓湖畔の湯 720
・ 〃 飛騨牛乳 150
・ 合計 25820円
大キレットの通過に不安もありましたが、好天に助けられ、特に危険な感じは受けませんでした。自分の気の緩みが危険と感じました。
北穂高小屋のテラスから見えるはずの歩いてきたルート一望を楽しみにしていましたが、ガスで見えなくなってしまったのが残念でした。
初めての北アルプスでビューでしたが、とても充実した3日間を過ごさせてもらいました。素敵な山がたくさん見えたので、また訪れたいと思います。
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