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記録ID: 944180 全員に公開 沢登り剱・立山

黒部川水系黒部川上の廊下

日程 2016年08月13日(土) 〜 2016年08月17日(水)
メンバー namemania(CL), ganpon1224, その他メンバー2人
天候13日:晴れ 14日:晴れのち曇り 15日:曇り一時雨 16日:晴れ 17日:曇りのち雨
アクセス
利用交通機関
車・バイク
黒部ケーブルカーの黒部湖駅が最寄り。大町側からであれば、関電トンネルトロリーバスの黒部ダム駅が最寄り。
経路を調べる(Google Transit)

地図/標高グラフ


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コースタイム [注]

初日と2日目はGPSのログが取れていなかったので手入力。
若干の誤差がある可能性あり。
また、写真の自動配置もなし。
コース状況/
危険箇所等
滝はなく、河原歩きの区間が長いが、渡渉や泳ぎが連続し、初級者の入渓は控えるべき。
その他周辺情報下山後は大町温泉郷の薬師の湯で入浴。
過去天気図(気象庁) 2016年08月の天気図 [pdf]

装備

個人装備 Tシャツ 長袖インナー ソフトシェル タイツ ズボン ザック 行動食 非常食 地図(地形図) トポ コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 時計 ツェルト ナイフ カメラ ハーネス ヘルメット 確保機 ロックカラビナ カラビナ スリング ロープスリング ハンマーバイル 渓流シューズ
共同装備 調理用食材 ファーストエイドキット ロープ フローティングロープ

写真

黒部ダムの堰堤から
2016年08月13日 06:56撮影 by DSC-TX30, SONY
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黒部ダムの堰堤から
平の渡し
namemaniaはこのときすでに疲労困憊。
2016年08月13日 10:19撮影 by DSC-TX30, SONY
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平の渡し
namemaniaはこのときすでに疲労困憊。
奥黒部ヒュッテまではこのような箇所も多い。
2016年08月13日 10:58撮影 by DSC-TX30, SONY
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奥黒部ヒュッテまではこのような箇所も多い。
暑さに耐えかねて東沢谷に飛び込む。
2016年08月13日 13:29撮影 by DSC-TX30, SONY
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暑さに耐えかねて東沢谷に飛び込む。
流れが緩やかなところで渡渉練習
2016年08月13日 14:02撮影 by DSC-TX30, SONY
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流れが緩やかなところで渡渉練習
増水はないとみて、初日は熊ノ沢出合の少し先の河原でビバーク。
2016年08月13日 18:33撮影 by DSC-TX30, SONY
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増水はないとみて、初日は熊ノ沢出合の少し先の河原でビバーク。
下の黒ビンガ
2016年08月14日 05:25撮影 by DSC-TX30, SONY
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下の黒ビンガ
ついに来た口元ノタル沢のゴルジュ
右岸から左岸に渡るのがセオリーのようだけど、今回は左岸をそのまま突破。
なお、左岸途中までは歩いて通れそうだった。
2016年08月14日 06:11撮影 by DSC-TX30, SONY
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ついに来た口元ノタル沢のゴルジュ
右岸から左岸に渡るのがセオリーのようだけど、今回は左岸をそのまま突破。
なお、左岸途中までは歩いて通れそうだった。
2ピッチ目。
2016年08月14日 06:33撮影 by DSC-TX30, SONY
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2ピッチ目。
1
ゴルジュを抜けると広河原。
2016年08月14日 07:51撮影 by DSC-TX30, SONY
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ゴルジュを抜けると広河原。
中ノタル沢出合
2016年08月14日 08:56撮影 by DSC-TX30, SONY
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中ノタル沢出合
スゴ沢出合
2016年08月14日 08:56撮影 by DSC-TX30, SONY
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スゴ沢出合
関東の沢では味わえない雄大さ。
2016年08月14日 08:56撮影 by DSC-TX30, SONY
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関東の沢では味わえない雄大さ。
上の黒ビンガ
2016年08月14日 09:24撮影 by DSC-TX30, SONY
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上の黒ビンガ
テンションが上がりすぎていきなり突っ込む
2016年08月14日 09:40撮影 by DSC-TX30, SONY
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テンションが上がりすぎていきなり突っ込む
金作谷出合
全然残雪はなし
2016年08月14日 10:28撮影 by DSC-TX30, SONY
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金作谷出合
全然残雪はなし
昼寝中
2016年08月14日 12:55撮影 by DSC-TX30, SONY
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昼寝中
立石奇岩
2016年08月15日 05:29撮影 by DSC-TX30, SONY
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立石奇岩
別アングルから
2016年08月15日 05:31撮影 by DSC-TX30, SONY
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別アングルから
魚影はほとんどなく釣果なし。
2016年08月15日 07:49撮影 by DSC-TX30, SONY
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魚影はほとんどなく釣果なし。
ようやく赤木沢出合
2016年08月15日 12:04撮影 by DSC-TX30, SONY
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ようやく赤木沢出合
黒部川も源流域に来ればこのくらい
2016年08月16日 05:53撮影 by DSC-TX30, SONY
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黒部川も源流域に来ればこのくらい
晴れてくれば水もぬるくなるということで
2016年08月16日 07:08撮影 by DSC-TX30, SONY
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晴れてくれば水もぬるくなるということで
小滝に突っ込む
2016年08月16日 07:21撮影 by DSC-TX30, SONY
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小滝に突っ込む
ようやく登山道
2016年08月16日 07:45撮影 by DSC-TX30, SONY
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ようやく登山道
登山道は辿らず沢を詰める。
2016年08月16日 08:28撮影 by DSC-TX30, SONY
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登山道は辿らず沢を詰める。
必要はないけれど、エスケープしようと思えばいくらでも。
2016年08月16日 09:19撮影 by DSC-TX30, SONY
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必要はないけれど、エスケープしようと思えばいくらでも。
流れはワリモ岳の方に向かうが、岩苔乗越の直下で遡行を終了。
2016年08月16日 09:58撮影 by DSC-TX30, SONY
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流れはワリモ岳の方に向かうが、岩苔乗越の直下で遡行を終了。
岩苔乗越からの薬師岳
2016年08月16日 10:22撮影 by DSC-TX30, SONY
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岩苔乗越からの薬師岳
同じく祖父岳
2016年08月16日 10:22撮影 by DSC-TX30, SONY
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同じく祖父岳
同じく三俣蓮華岳
今回初めて雪渓を見た
2016年08月16日 10:22撮影 by DSC-TX30, SONY
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同じく三俣蓮華岳
今回初めて雪渓を見た
岩苔乗越から少し上がったところからの祖父岳と黒部五郎岳
2016年08月16日 10:32撮影 by DSC-TX30, SONY
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岩苔乗越から少し上がったところからの祖父岳と黒部五郎岳
同じく薬師岳
2016年08月16日 10:38撮影 by DSC-TX30, SONY
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同じく薬師岳
同じく水晶岳
2016年08月16日 10:39撮影 by DSC-TX30, SONY
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同じく水晶岳
1
同じく雲の平
2016年08月16日 10:40撮影 by DSC-TX30, SONY
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同じく雲の平
東沢乗越から黒部湖が見えた。
2016年08月16日 11:43撮影 by DSC-TX30, SONY
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東沢乗越から黒部湖が見えた。
真砂分岐
ちょっと寒かった
2016年08月16日 13:15撮影 by DSC-TX30, SONY
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真砂分岐
ちょっと寒かった
ようやく水俣川が見えた。
もう疲労困憊。
2016年08月16日 18:12撮影 by DSC-TX30, SONY
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ようやく水俣川が見えた。
もう疲労困憊。
青嵐荘。
普通に営業中。
2016年08月17日 06:02撮影 by DSC-TX30, SONY
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青嵐荘。
普通に営業中。
高瀬ダム
長かった山行もようやく終了。
2016年08月17日 08:45撮影 by DSC-TX30, SONY
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高瀬ダム
長かった山行もようやく終了。

感想/記録

1 序
以前から漠然と行きたいと思っていた上の廊下に行ってきた。
元々は薬師沢小屋で終了かと思っていたけれど、
色々あって岩苔乗越まで詰め、湯俣に降りることに。

遡行前に立てた計画は以下のとおり。
1日目:始発のトロリーバスで黒部ダムに移動して奥黒部ヒュッテに向かい、
上の廊下に少し入ってから適当なところで幕営。
2日目:岩苔小谷付近まで行って幕営。
3日目:三俣山荘のテント場で幕営。
4日目:一度源流に降りて岩苔乗越まで詰め、晴嵐荘のテント場で幕営。
5日目:車を回収して下山。

この計画でポイントとなるのは3日目だと考えていた。
難所を越えて疲労も溜まってきている上に、
行動時間が長くならざるをえないためである。
もっと手前で幕営できればいいのだけど、源流域は幕営禁止らしいので、
やむを得ずにビバークする場合はともかく、幕営を計画に盛り込むのはできない。
小屋泊も利用すればこの点はある程度クリアできるが、
金欠のメンバーもおり、あまり現実的ではない。
とはいえ、源流域は水量も少なくなり、namemania以外の3人は
技術・体力ともに優れたメンバーなので、何とかなるのではないかとも思っていた。


2 初日
富士吉田からの参戦のNK氏以外の3人は、新宿を12日の23時に出発。
扇沢に着いたのは3時頃。
NK氏と合流して七倉に車を回送しているうちに、
全然仮眠する時間がなくなってしまった。

予定どおり6時半のトロリーバスで黒部ダムに移動して平の渡しに向かう。
namemaniaは12時の渡し船と考えていたが、メンバーのテンションの高さ故か、
想定よりも歩くスピードが速い。
そのため、頑張れば10時の渡し船に乗れるのではないかという話になり、
さらにスピードアップ。
ところが、荷物の重さ故にnamemaniaがオーバーヒートしてスピードががた落ち。
渡し船の出発が少し遅くなったこともあって間に合ったが、
対岸で30分ほど休憩する羽目になった。

そこから先は時間を特に気にする必要はないためゆっくり進む。
東沢谷に着いたのは13時過ぎ。
奥黒部ヒュッテに計画書を出しに行き、併せてお話を伺ったところ、
11日から6〜70人くらい入渓したとの由。
初上の廊下だったので「へぇ〜」という感じだったけど、相当多かった模様。
天候も何とか持ちそうな感じだったので、計画どおり岩苔乗越まで詰めることに。

沢装備を装着し、東沢谷をしばらく下降して黒部川本流に行く。
難しくはないけれど、ここで怪我をしたりしたら泣くに泣けないので、慎重に下降。
数分で黒部川本流に降り立った。

奥黒部ヒュッテまでの道からも眺めていたけど、流れは非常に穏やか。
水もそんなに冷たくない。
ロープを使った渡渉練習もしたうえで(実戦では使わなかった。)、
熊ノ沢の少し先の河原で幕営。


3 2日目
この日は難所が目白押しであり、10時間程度時間を要すると考えていたため、
うっすらと明るくなってきた4時半頃出発。
なお、3時半にはもう明るいから行動できるという意見もあったけど、
実際には真っ暗で行動できない。
4時半〜5時くらいの行動開始となると思われ、計画段階ではそれを前提とすべき。

しばらく河原を進むと下の黒ビンガ。
ここを過ぎると口元ノタル沢のゴルジュが待ち構えているため、気合いが入る。
気合いが入るといっても、カナヅチのnamemaniaは引っ張ってもらうだけだけど。

口元ノタル沢のゴルジュはロープ2ピッチで通過。
1ピッチ目は右岸を進む。
途中までは左岸は歩いて突破できそうであった。
左岸に渡って2ピッチ目は左岸を進む。
この後渡渉したが、ここは流れがかなり急だったのでロープを出した
(トップのNK氏以外はロープがなかったら流されていたと思う。)。
ここを過ぎると広河原。いわゆる黒五跡である。

普通の沢では河原は煩わしいだけだけど、ゴルジュを通ってきた直後だったことや
(朝一だったから結構寒かった。広河原は日当たりが良かった。)、
その景色の雄大さで、河原も捨てたものではないと思わず思ったところである。

広河原が終わると上の黒ビンガ。こちらもなかなか立派である。
ここからしばらくは渡渉の連続である。
namemaniaは慎重に行こうとしすぎて、足下を色々と探っているうちに
えぐれてバランスを崩して流されかけた(少し下流の岩で止まった。)。
この日は後でスクラム渡渉もやったのだけど、
手間がかからないのに安定性が格段に高まるので、
どんどん利用するのが望ましいと思う。

金作谷の出合には全く雪渓がなかった。
上記のとおり初上の廊下だったのでそのときはよく分からなかったが、
後日FBに写真をあげたところ、遡行経験者が驚いていたので、
やはり前評判どおり雪が少なかったのであろう。

金作谷の先のゴルジュはたしか右岸から突破。
namemaniaはここでも引っ張ってもらっただけであるが。
なお、このあたりで単独の下降者に出会った。

ゴルジュの前だったかと思うが、一回左岸から右岸に泳いで渡る箇所がある。
他3人はあっさり泳いで渡るが、カナヅチなのでお助けを出してもらった。
やはり泳げるようにならないといけない。

難所を何か所も超えてみんな疲れていたことや、
ganpon1224氏が膝を痛めたことから、
予定より少し前の赤牛沢出合で幕営した。


4 3日目
前記のとおり行動時間が長くなることや、
ganpon1224氏の膝がどうなるかという懸念があったことから、
この日も4時半頃出発。

岩苔小谷のすぐ先の釜は右岸を高巻いた。
そのしばらく先の釜は左岸を高巻いた。
いずれも歩いて降りられる。

そうこうするうちにふと気がつくと立石奇岩。
このあたりからは流れもかなり穏やか。
テンカラ練習中のNK氏とnamemaniaは竿を振ってみたが、
アタリはおろか魚影すらなし。
薬師沢小屋のそばで会った釣師も全然魚影がないと話していたので、
NK氏やnamemaniaがヘタなせいではない。たぶん。

薬師沢小屋をすぎてしばらく進むと雨が降ってきた。
12日に確認していた天気予報では午後降雨ということだったので、
それは覚悟していたのであるが、午前中から降ることは想定していなかった。

赤木沢出合を過ぎた頃から本降りになった。
しばらく雨宿りもしたが、雨が上がる様子はなく、
メンバーの疲労の色も濃かったことから、
五郎沢出合手前でやむを得ずビバークした。

なお、赤木沢出合手前の滝は巻道に進んだが、
数年前に遡行したときに比べて不明瞭になっていた気がする。
また、降り口が雨のため非常に滑りやすそうだったので、念のため懸垂下降した。


5 4日目
予定よりもだいぶ手前でのビバークとなったので、
どこまで行けるか非常に不安であったが、
進まないことにはどうしようもないので、4時半頃出発する。

五郎沢の出合に気づかなかったため、祖父沢出合で本流を五郎沢と間違えかけたが、
そこを除けば迷うところはない。
が、ganpon1224氏の調子がどうも良くない。膝の調子が悪そうである。
さらに、一番の若手のMK君もちょっと遅れ気味。
そのため、スピードはやや遅い。
登山道が沢を横切る地点についてのは7時45分頃。
9時頃には岩苔乗越に着けるのではないかと思っていたので、
namemaniaはかなり焦っていた。
黒部水源地標で記念撮影をしたとき、顔が非常にこわばっていたのはそのせい。

ここからは登山道を進むこともでき、その方が速いと思ったが、
ganpon1224氏は沢の方が歩きやすいと主張。
ムリをしているのかとも思ったが、そうすることでパーティー全体に
迷惑がかかることもあることは百も承知のはずなので、
そういうものなのか、と思ってそのまま沢を詰める。
岩苔乗越直下で沢はワリモ岳の方に向かうが、
時間の問題もあり(10時前)、ここで遡行を終了することとした。

遡行を終了しはしたが、黒部ダムか高瀬ダムに降りなくてはいけない。
黒部ダムに降りるためには、また厳しいアップダウンを繰り返さないと
いけないので、端からこれは考えなかった。
高瀬ダムに降りるためには、ブナ立尾根か竹村新道を降りなくてはいけない
((旧)伊藤新道や湯俣川を降りるという選択肢もあり得るが、
これらは想定しておらず調べていなかったので取り得なかった。)。
ブナ立尾根を降りるにせよ竹村新道を降りるにせよ、
一日で高瀬ダムまで行くことは困難であり、途中で幕営/小屋泊が必要である。
幕営であれば烏帽子小屋か湯俣まで行かないといけない。
水晶小屋や野口五郎小屋はテント泊ができない。
この判断には非常に頭を悩ませた。
休憩時間中散々悩んだ結果、比較的体力に余裕のあったNK氏とnamemaniaが
二人の共同装備を持って先に晴嵐荘に降り、
ganpon1224氏とMK君はゆっくり降りてきてもらうということにした。

この判断は、判断の時点では誤りであったと思う。
が、翌日高瀬ダムに着いたころ本降りであったことを考慮すると、
結果論としてではあるが、正解だったのではないか。
山での判断は非常に難しい。

とにもかくにも、判断が正しいのかと自問しながら先に進んだ。
namemaniaもNK氏も、比較的体力に余裕があったといっても、
やはりそれまでの行程のため疲労が溜まっており、
頻繁に休みながらの下山となった。
加えて、namemaniaは荷物の軽量化のために沢靴
(+濡れた沢用靴下)で歩いており、両足の裏にマメができていた。
幸いnamemaniaのマメは足下が土となった南真砂岳の下りからは
さほど支障にはならなかったが、このあたりでNK氏がバテてきた。
正直なところ、湯俣岳付近の平坦地でビバークしようかと思ったくらいである。
晴嵐荘に着いたのは18時半ころ(ganpon1224氏とMK君は19時過ぎに到着。)。
こんなに辛い行程になるとは思わなかった。
晴嵐荘で温泉に入らせてもらってビールを飲んで皆爆睡。


6 5日目
この日は高瀬ダムまで歩くだけ。
疲労の色は濃いし降雨もあったが、問題となる箇所はない。
6時ころ晴嵐荘を出て、8時45分ころ高瀬ダムに着いた。
タクシーで七倉に出て、七倉で車を回収して大町温泉郷の薬師の湯で入浴し、
松本のトンカツ屋でトンカツを食べてから帰宅。


7 感想と反省点
4日目が濃すぎて上の廊下の印象がやや薄くなっているが、
それでも上の廊下は素晴らしかった。
泳げたらもっと楽しいだろうと思う。
NK氏からNK流泳法の基礎を教えてもらったので、
沢で練習をしておきたい。
また行くかどうかはともかくとして。

薬師沢小屋から上流だけでも、黒部の雄大さの一旦は味わえると思う。
ここであれば危険箇所はさほどないので(赤木沢出合手前の滝くらい)、
体力があれば、初心者でもしっかりとしてリーダーの元、楽しめると思う。

キャニオニングはやったことがないけど、薬師沢小屋から東沢谷出合までの
川下りも面白いかも知れない。

今回は幕営+自炊でこなしたが、
荷物の軽量化という見地からすると、検討の余地があると思う。
というか、上の廊下をまたやるならば、間違いなく小屋泊を併用する。

5日連続での行動は流石に辛かったかも知れない。
敢えて停滞日を入れてもいいかも。
ただ、結果論ではあるが、天候の関係では停滞日を入れなかった
今回の日程がベストであった。
山の行動は難しい。
訪問者数:105人
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