北アルプス裏銀座を経て笠ヶ岳縦走。〜ツエルト2泊〜
- GPS
- 56:00
- 距離
- 45.4km
- 登り
- 3,958m
- 下り
- 3,928m
コースタイム
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 5:20
- 山行
- 11:40
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 12:40
- 山行
- 10:50
- 休憩
- 2:10
- 合計
- 13:00
天候 | 初日:晴れのち雨。2日目:晴れときどきガス。3日目:晴れのち雨。 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
復路:新穂高温泉にてMさんの車にて自宅前まで。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所は特にありませんが、笠ヶ岳、笠新道の下山は、ほぼ平坦な道はなく急登の連続。疲れました。。雨のときなどは要注意です。 |
その他周辺情報 | 中崎山荘奥飛騨の湯:大人800円ですが、案内所で伺うと700円の割引になります。20時までやっています。湯の花が浮かび、硫黄の香り。いい湯でした。 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テントマット
シェラフ
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感想
北アルプス裏銀座、高瀬ダムからブナ立尾根を登り、野口五郎、鷲羽、双六岳を経て槍ヶ岳へ繋げる。今まで何度も行こうと思ったが後回しにしていた。今回はツエルト3日間の行程で槍ヶ岳を目指し計画した。
初日、信濃大町の民宿を出ると快晴。七倉温泉までタクシーで行く。七倉温泉から更に高瀬ダムまでタクシーで行くことができるが初日は6時間ほどの行程。のんびり行こうとダムまで歩いた。ブナ立尾根は3大急登と言われているが、だらだらと高度を上げていく道筋よりも急登の方がよっぽどいい。途中、山岳パトロールの男性に台風についての情報を聞いた。場合によっては大幅なルート変更、もしくは下山を考えなければならない。そんな話を聴いた数分後、周囲は見事にガスって来た。烏帽子小屋に着くころには小雨が降り始めた。朝の真っ青な空がまだ数時間前のことだとは信じられなかった。天候次第で明日、山を降りなければならない。致し方ないことだと思った。
夜。何度かツエルトのジッパーを上げても山は全く見えなかった。心配したほどの風は無いが周囲はガスで真っ白。雨も止まない。明日は一日中雨を覚悟しなければいけない。不安な気持ちで眠りについた。0時を過ぎた頃だった。ツエルト内に差し込む光で目が覚めた。月明りだった。うれしくないわけがない。空には星が出ていた。
2日目。少し時間を遅らせ、4時出発。雨露に濡れたコマクサがヘッドライトの光に反射してキラキラと輝いていた。タイミング良く展望の開けた場所に出ると、空気が深と静まり返ったような気がした。ご来光。突然のように。全く見えなかった剱の堂々とした姿がそこにあった。目指す槍ヶ岳の北鎌尾根が迫って見えた。
野口五郎岳を登り、水晶小屋を目指す。ガスに追われるように歩いた。ブロッケン現象が自分の影をずっと追いかけてくるように見えた。遠くに黒部湖、それに続く読売新道。ワリモ岳を通過すると鷲羽岳。残念ながらガス。陽は差し、明るいので待てばガスが取れるのではないかと思い、珈琲を淹れた。残念ながら白いままの山頂だったが、ときおりガスの隙間からちらりと見える黒部五郎岳、雲ノ平などが見え、本当の北アルプスの懐の大きさを感じた。
双六小屋に着いたときには、再び小雨が降り始めたがすぐに止んだ。まだ1年生だと思われる山岳部の高校生たちでテント場は賑やかだった。小屋で麦酒を買い、双六池を眺めながら飲んだ。今日も良い日だった。傍を見ると自分と同じような単独の男性が同じように麦酒を飲んでいたのが少し可笑しかった。
最終日槍ヶ岳に行かず、新穂高温泉に降りることは双六小屋に着いたときに決めていた。こちらへの台風の影響は、ほとんどないようだが関東では台風が通過し、この日は大きな影響が出そうだということ、またここまでで縦走を楽しむという目的は達成したことが理由だった。
4時過ぎ。出発。歩き始めると一瞬少し強い雨が降った。空を見ると雲の隙間が広く、ご来光前の赤みが増している。雨が降っていることが少し不思議だった。展望の開けた場所に立ちしばらく西鎌尾根を眺めた。まだ穂高、槍はガスで覆われていた。一度、風が吹き抜けたと思うと雨は止んだ。余りの光景に唖然とした。振り向くと双六岳に2重の虹が出ていた。北鎌尾根から陽光が差すと西鎌尾根から滝のようにガスがどっと流れてきた。すごい。。口がポカーンと開いたままになっていた。陽が登り辺りがもう明るくなっていた。双六に架かっていた虹はもう消えようとしていた。子供の頃に泣くまいとして必死で我慢したように、感情が一瞬、決壊しそうになるのをこらえた。こんな世界があったんだ。初めて北アルプスに来て槍ヶ岳に登ったときにそう思った。確かに山には日常と別のもうひとつの世界がある。穂高の岩壁に、3匹の鷹が悠遊と旋回して行った。
新穂高温泉へと下る分岐でまだ(笑)茫然としていると、ようやく登山者がひとり双六小屋から上がってきた。気さくな人だった。虹見た?私はこれから笠ヶ岳に登る。君はどうする?
このとき、都内や千葉県内で台風が通過し大きな被害が出ていたことなど全く想像もつかない快晴無風の空だった。 おしまい。
makasioさん、こんにちは。
山ではいつも快晴無風を期待してしまいますが、雨上りにこんな幻想的な景色を見られるなんて。
素敵な写真を拝見しながら、感動を共有させてもらいました。ありがとうございます。
poloさん、こんにちは。
初日に台風が3つも発生していると聞いて驚きましたが、こちらには影響はありませんでした。3日目は槍よりもきつい(笑)、笠ヶ岳を登り下山。こちらも奇跡的な偶然の結果。いつも狙っているわけではないのですが、常々、自分の運の良さに驚かされます。最終日の朝の景色は今でも夢で見た景色ではないかと疑ってしまいます。(^^)
makasioさんお疲れ様ですー!
最高の天気に笠ヶ岳まで行けて良かったですね〜
素敵な出合いもあったようで‥(ノ´∀`*)
幻想的な槍ヶ岳にウットリです
来月の四連休はどこに行く予定だったんですか?
ゆかりさん、おつかれー。
ここ7.8年毎年、北アルプスにひとりで行っているけど今回はその中でも印象に残るものになりました。
3日目の朝の二重虹、槍ヶ岳からの滝雲。信じられないくらいきれいだったよ。ゆかりさんも毎年1度は北アルプスに行くことをお奨めします。取り敢えず槍ヶ岳にでも。(^^)4連休はねー、劔岳の破線ルートから北海道あたりまで妄想してた。年に1度は4連休の夢、見せて欲しいよねー。(笑)
makasioさんが下山すること一日遅れて七倉から烏帽子に入りました。
歩きに来てるんだもん林道も歩くでしょ
今回台風の影響が一番少ないのがこの辺りだったんだと思う。
今も野口五郎にテン場があればもうちょっと日程組みやすいのにな・・・とか思っちゃいます(こっちの都合でw)が烏帽子のテン場もなかなか良かった。ビール冷えてるしね
西鎌の虹素敵ですね♪
こんなのが不意に現れるから山はやめられないね〜
自分は反対側へ進んだけどそちらも静かで良かった。
烏帽子は紅葉が良いってよ!
まめさん、ほんとだー。一日違いでしたね。(^^)七倉温泉から高瀬ダムまで、タクシーなんて贅沢。あり得ないだろ。って、歩き初めて二キロまでは思っていました。(笑)
烏帽子登れませんでしたが、レコ見たら岩場の絶壁みたいですね、行かないで良かった。 紅葉きれいでしょうね。船窪のルートと裏銀座、迷って私はこちらでした。お互いに台風の影響、受けずに良かったです。柏にいるうちにコラボしたいな。紅葉の時期に八丁尾根、やりたいです。
こんにちは。
久しぶりの北アでしょうか。
いいでしょう。北アは。
裏銀座は人が少なくてライチョウが多いような気がします。
出会えましたか?
烏帽子小屋前のイワギキョウや、
三ッ岳手前のコマクサちゃんも目を楽しませてくれますね。
やっぱり北アの縦走はいいでしょう。
私はこれから穂高を楽しんできます。
シリウスさん、どーも。
北アルプスはやはり、特別ですね。日本に北アルプスがあってほんとうに良かったと思います。(^^)今回は雷鳥には出会えませんでしたが(意外ですね)、絶景の連続で力尽きそうでした。北アルプス、3日では足りません。もっと長く歩きたいです。シリウスさんの凄すぎる縦走始まりますね、レコ、楽しみです。ただ、台風、気になりますね〜。無理なさらないように。
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