【桜台山岳会】槍ヶ岳(北アルプス)
- GPS
- 51:13
- 距離
- 46.4km
- 登り
- 2,293m
- 下り
- 2,279m
コースタイム
- 山行
- 8:12
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 9:00
- 山行
- 7:47
- 休憩
- 3:42
- 合計
- 11:29
- 山行
- 1:23
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 1:39
http://tbbtryo-ma.wixsite.com/sakuradaialpineclub/column
天候 | 曇りときどき晴れ、のち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
飛行機
松山駅→岡山駅→名古屋駅→松本駅→新島々駅→上高地BT 【その他2人】 名古屋→(高速道路)→あかんだな駐車場→上高地BT |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体的によく整備されていて、大きな危険個所や難所はなし。 頂上直前は岩が切り出していたり、脆かったりするので、山小屋でヘルメットを借りるのが無難。(どの山小屋も500円程度) |
その他周辺情報 | 【山小屋】 ◆ヒュッテ大槍◆ 清潔で落ち着ける山小屋。小屋から見る槍ヶ岳のシルエットが一番美しい。夕焼け&朝焼けを堪能したいなら、ここがおすすめ。食事にはワインも。 ◆徳澤園◆ 山小屋とは思えないほどの、施設や料理、ホスピタリティを感じられる。料理はステーキやフォワグラ、マツタケ等、驚くしかない豪華さ。お風呂もきれいで非の打ち所がない。連泊客にはさらなる特典も。それでいて値段は他の山小屋と変わらない(1泊2食相部屋で10000円)今後、上高地に行く際は必ず利用しようと思う。 【温泉】 ◆奥飛騨温泉郷 平湯温泉 ひらゆの森◆ あかんだな駐車場から、車で5分ほどの大きな温泉。少し白濁した名湯。休憩処も広く、疲れをいやしつつ帰りの準備を整えるのに最適な温泉。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
|
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感想
【かとうゆうすけ/リーダー】
▽槍ヶ岳。山好きの多くがきっと一度は登ってみたいと思う山。登り初めて数年目は、近郊の低山を中心に登っていて「アルプス」という言葉に強い憧れを頂いていた。そして5年目の今ではアルプスという言葉はすっかり日常に溶け込み、ついに今年槍ヶ岳に登頂することができた。
▽実物を見る前、僕の頭の中の槍ヶ岳は、頂上の三角形がすらりと伸びて美しく綺麗な山といったイメージだった。だけど実際に登ってみると、美しさだけでなく圧倒的な重厚感を備えていた。槍ヶ岳の頂上は、何百年も自然の雨風にさらされ形成されただろうデコボコしている岩石の集合体であり、その頂上から東西北へのびていく稜線は、力強くうねりながらどこまでも続いていた。ぜひ実際に槍ヶ岳を見て欲しい。
▽今回槍ヶ岳には、桜台山岳部のメンバー3人で登頂した。メンバー構成としては学生の頃からの友達リョウと、華奢だけど 実はかなりの体力を持った女の子ケイちゃん、そして自分だ。共通点は山が好き!である。(もう1人メンバーがいるが残念ながら今回は参加できなかった。次回はぜひ!)メンバーの性格はばらばらである。槍ヶ岳登頂に加えてせっかくだから頂上からぐるっと回りたい欲張り派と、登頂に専念し、そのままピストンしたい派に意見がわかれた。槍ヶ岳に登るといった目的は一緒でも、楽しみ方、何を重視したいかが人それぞれ違っていたのだ。
▽他の人の考えに触れ刺激を受けることで、今まで関心がなかったことでも不思議と興味がわいてくることがある。山登りで言えば、山道具に愛着を持ち大事にするという姿勢や、山行を記録に残すことの楽しさ、山で凝った料理をする楽しさ、カメラをこだわって撮る楽しさなど、自分1人で山に登っていた時には気づけなかったことに、仲間と一緒に登ることで気づくことができた。このことは、ある程度人生経験を積み、自分の好みや考え方が固まってしまっている大人にとっては重要なことだと思う。興味を持つものが多いだけ、それだけ人生が楽しく、豊かになるはずだからだ。
▽仲間とワイワイお互いに刺激を受けながら登山するのもよし、1人で自分の許される限りの時間を使い体力の限界に挑み、好きなように山を登るのもよし。それぞれに違った山登りの楽しさがある。次はどこの山にどうやって登ろうか、考えるだけでワクワクする。
【むらかみりょう/サブリーダー&編集長】
▽よろこびやかなしみに寄り添うような歌が好きだ。メロディーを聴くだけで青春の1ページがふっとよみがえったり、打ちひしがれた夜にそっと手を差し伸べたりしてくれる歌がある。そんな特別な歌を持っているのは、きっと僕だけではないはずだ。
▽山に登っていると、はじめのうちは本当にいろいろなことを考えてしまう。そして、ひと通り考え終わってしまうと、次第に頭は空っぽになり、体もうまく山に馴染んでくる。そうやって心身ともにクリアになると、なぜか自然と歌が口からこぼれてしまう。もちろん、基本的には登り続けているから、息も絶え絶えで、ゼーゼー呼吸しながらの歌だけれど。
君のゆく道は 果てしなく遠い
だのになぜ 歯をくいしばり
君はゆくのか そんなにしてまで
(ザ・ブロードサイド・フォー「若者たち」)
▽森山直太朗もカバーした名曲が、きつい時ほど身にしみる。山を登るのは、辛く苦しいことが多いけれど、それ以上のよろこびや驚きが待っているからこそ、あの木のところまで、あの岩のところまでと、もう一歩あと一歩をなんとか踏み出すことができる。
▽そんな一歩を重ねていくうちに、とうとう恋い焦がれた槍ヶ岳の頂上までたどり着いてしまった。山岳会のメンバー3人で行った憧れの山は、天候が心配だったけれど、登りは曇り、頂上は晴れ、最後の歩きは雨と、見事に運が味方してくれた。初秋の上高地は、標高が上がれば上がるほど秋が近づいてきて、赤や黄色に染まりつつある山肌が目に鮮やかだった。まるで自分の歩みと季節の移ろいがリンクしているような感覚が、登山の楽しみを増幅させた。
▽さらに、これまでと違い3人で登っているので、それぞれの登り方や道具のこだわりがあるのを知れたのも大きな発見だった。自分の視点だけでは見えてこなかった山の世界が、次々と広がっていった。パーティーを組んで登る醍醐味を、下山した今でもしみじみと味わうことができる。
▽最後に、口にはしなかったし、歌でもないのだけれど、登山中何度も頭をよぎった詩がある。大切な人に教えてもらった美しくてリズミカルなこの詩を、この槍ヶ岳登頂の記念として載せておきたい。
このあかるさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐えかねて
琴はしづかに鳴りいだすだらう
(八木重吉「素朴な琴」)
今回の登山では、少しぎこちないけれど、初めてにしてはなかなか息のあった三重奏を鳴らせたと思う。今度は四つの琴で鳴らしてみたい。
【けい/料理長】
▽「感謝」をするのはどんな時ですか?人に何かをしてもらったときや助けてもらったとき。美しい景色を見たとき。人はさまざまな場面で何かに支えられて、生きています。そのことに気付くことができると幸せだと思います。
▽皆知っている通り、槍ヶ岳は北アルプスのシンボルであり、多くの登山者の憧れです。槍ヶ岳に登っているとき、さまざまな感謝の気持ちが沸いてきました。 曇り空に太陽の光が差したとき。小さなお花がキレイに咲いているとき。オオニワトコに赤い実が付いているのを見つけたとき。流れている雪解け水を飲み、疲れている体が回復したとき。体を動かした後に飲むビールはいつもの何倍も美味しいこと。同じ目的を持つ仲間と一緒に歩くことができること。
▽ずっと憧れていた山頂立ったとき、初めて見る美しい景色に感動しました。そして、自分の足でたどり着いたことに幸せを感じました。 思えば、私の祖母は若い頃、山登りが好きで、老後の趣味は散歩でした。子供のころ一緒に歩いて出掛けたことを覚えています。でも、年を取り、病気になり、今では以前のように元気に歩くことができません。
▽身近過ぎてみえていませんでしたが、「歩くこと」ができるのは、当たり前ではなく感謝すべきことだと気が付きました。 長い道のりを歩くからこそ、気が付くことや見ることのできる景色があります。自分の足で「歩くこと」ができる幸せに感謝をしたいです。
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