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Yamareco

記録ID: 968775
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
伊豆・愛鷹

「Mt.Fuji は ”見る山 & 登る山”」 ↑富士宮R↓プリンスRで富士山

2016年09月25日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
12.4km
登り
1,506m
下り
1,506m

コースタイム

日帰り
山行
5:41
休憩
1:05
合計
6:46
6:42
6:47
78
8:05
8:06
20
8:26
8:36
20
8:56
8:57
23
9:20
9:22
15
9:37
9:57
30
10:27
10:28
27
10:55
10:56
28
11:24
11:25
20
11:45
12:00
14
12:27
12:29
15
12:44
12:47
8
12:55
12:58
9
宝永第一火口縁
13:07
13:07
7
富士宮口新六合目
13:14
13:14
0
富士宮口五合目
※GPSログはヤマプラからダウンロード
・今日も首からデジイチぶらさげて歩いた。無駄に多い写真枚数が500枚超え(ええ大半は没ですとも)
・標高のせいか、それとも年のせいか、スタートから息が荒い状態。やはり駐車場に前泊して高所順応しておいた方が無難だったか?
天候 晴→ガス&爆風→晴
過去天気図(気象庁) 2016年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
富士宮口駐車場 ※マイカー規制が終了したので駐車可能
レストハウスと登山口上がってすぐにトイレあり 
登山届はレストハウス内階段踊り場
コース状況/
危険箇所等
●危険個所なし道明瞭。問題は気候・温度変化と高所対応。この日は「初雪化粧」(残念ながら「初冠雪」ではないようだ)
●宝永山では巨大落石があったようなので足早に通過。
その他周辺情報 富士山天母の湯 ¥410/1H ¥720/3h ¥200/1H延長毎
http://www.anmonoyu.com/
予約できる山小屋
八合目池田館
御殿場口七合四勺・わらじ館
富士宮口駐車場に到着。すでに標高2400m、十分絶景だね
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富士宮口駐車場に到着。すでに標高2400m、十分絶景だね
行くぜ富士山!上の方は笠雲っぽいの被ってるけど...大丈夫?
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行くぜ富士山!上の方は笠雲っぽいの被ってるけど...大丈夫?
6合目『雲海荘』。山荘のおばさまと談笑。「山頂付近が白くなってるから雹か霰降ったかも...」とのこと(マジか...)
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6合目『雲海荘』。山荘のおばさまと談笑。「山頂付近が白くなってるから雹か霰降ったかも...」とのこと(マジか...)
通行止めだけど脇から入れる。ここからは自己責任
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通行止めだけど脇から入れる。ここからは自己責任
いい眺め。愛鷹山かな
いい眺め。愛鷹山かな
宝永山!すごくすごく黒い。まさに異形の姿
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宝永山!すごくすごく黒い。まさに異形の姿
7合目あたり。高度は上がっているはずだが、大きな変化は感じられない...さすがは大富士山。小屋のシルエットは近づいてるから確実に進んではいるのかな
7合目あたり。高度は上がっているはずだが、大きな変化は感じられない...さすがは大富士山。小屋のシルエットは近づいてるから確実に進んではいるのかな
8合目からの眺め
8合目『池田館』
えっ!雪?
9合目『萬年雪山荘』。さすがの”滝汗っかき中年”でもTシャツ&ペラWBはここで限界。薄いフリース着ます
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9合目『萬年雪山荘』。さすがの”滝汗っかき中年”でもTシャツ&ペラWBはここで限界。薄いフリース着ます
果てしなく続く雲海。なんか成層圏っぽい感じだし宇宙を感じる(そんなことはない)
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果てしなく続く雲海。なんか成層圏っぽい感じだし宇宙を感じる(そんなことはない)
沢山のハイカーさんが登ってる。皆さん頑張りましょう!
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沢山のハイカーさんが登ってる。皆さん頑張りましょう!
9合5勺『胸突山荘』
1
9合5勺『胸突山荘』
ここから先はガス。風の勢いもますます強くなってきた
ここから先はガス。風の勢いもますます強くなってきた
ついに登山道に雪が!間もなく富士登山は雪山仕様になるかもな
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ついに登山道に雪が!間もなく富士登山は雪山仕様になるかもな
富士宮ルートに登頂するも...
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富士宮ルートに登頂するも...
まさにここは下界とは別世界。吹き飛ばされそうだけど剣ヶ峰を目指す
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まさにここは下界とは別世界。吹き飛ばされそうだけど剣ヶ峰を目指す
剣ヶ峰への短い登りが地味に辛い。自らを鼓舞しながら登るハイカーさんの姿もあった
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剣ヶ峰への短い登りが地味に辛い。自らを鼓舞しながら登るハイカーさんの姿もあった
いよいよ到着だ!おお天候も良くなってきた
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いよいよ到着だ!おお天候も良くなってきた
日本最高峰。ありきたりだがやっぱり嬉しい中年ハイカー
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日本最高峰。ありきたりだがやっぱり嬉しい中年ハイカー
ガスが消えてクリアになってきた。風も弱まってきたし、これならお鉢巡りできそうだ
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ガスが消えてクリアになってきた。風も弱まってきたし、これならお鉢巡りできそうだ
あれは昨日歩いた八ヶ岳かな?
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あれは昨日歩いた八ヶ岳かな?
何度も日本最高峰で自撮りしてしまう有頂天な中年ハイカー
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何度も日本最高峰で自撮りしてしまう有頂天な中年ハイカー
お鉢巡り開始。振返って剣ヶ峰を望む
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お鉢巡り開始。振返って剣ヶ峰を望む
南アルプスほぼ全山?
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南アルプスほぼ全山?
アップするとこんな感じ。どの山かよく分からないけど、日本第2位の北岳だと何だか嬉しい
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アップするとこんな感じ。どの山かよく分からないけど、日本第2位の北岳だと何だか嬉しい
甲斐駒&仙丈かなぁ?
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甲斐駒&仙丈かなぁ?
ド迫力のお鉢巡り。天候も回復して来てよかったぁ
ド迫力のお鉢巡り。天候も回復して来てよかったぁ
日本最高峰で独立峰。当たり前だけど360°眼下に広がる絶景
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日本最高峰で独立峰。当たり前だけど360°眼下に広がる絶景
吉田ルートを上からのぞいてみる。
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吉田ルートを上からのぞいてみる。
『久須志神社』
奥多摩、奥秩父方面
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奥多摩、奥秩父方面
雲の間から山中湖
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雲の間から山中湖
興奮が続くお鉢巡り
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興奮が続くお鉢巡り
ちょうど反対側から剣ヶ峰。山頂の建物と比較すると巨大さがちょっとは伝わるかも
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ちょうど反対側から剣ヶ峰。山頂の建物と比較すると巨大さがちょっとは伝わるかも
外人ハイカーさんも多数いた
外人ハイカーさんも多数いた
眼下に宝永山。小屋の大きさと見比べて欲しい
眼下に宝永山。小屋の大きさと見比べて欲しい
恐る恐る噴火口を覗き込む
3
恐る恐る噴火口を覗き込む
駿河湾だぁ
楽しかったお鉢巡りもうすぐ終了
楽しかったお鉢巡りもうすぐ終了
御殿場ルート頂上。ここから下山開始
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御殿場ルート頂上。ここから下山開始
眼下の宝永山を経由して富士宮口に戻る。いわゆる『プリンスルート』で下山する
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眼下の宝永山を経由して富士宮口に戻る。いわゆる『プリンスルート』で下山する
できる雰囲気漂うトレランナーさん男女と遭遇。この後少しだけ談笑
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できる雰囲気漂うトレランナーさん男女と遭遇。この後少しだけ談笑
8合目『赤石八号館』
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8合目『赤石八号館』
たぶん火星表面ってこんな感じなんだろうね...
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たぶん火星表面ってこんな感じなんだろうね...
もうすぐ宝永山
異形の姿をアップ
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異形の姿をアップ
7合5勺『砂走館』。ソロハイカーさんとお話しながら昼食タイム
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7合5勺『砂走館』。ソロハイカーさんとお話しながら昼食タイム
ここでプチ大砂走り。全力で爆走してみた。走るというよりも飛び跳ねる感覚。中年の割には結構いいスピード出てたと思うが如何に。年甲斐もなく興奮した
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ここでプチ大砂走り。全力で爆走してみた。走るというよりも飛び跳ねる感覚。中年の割には結構いいスピード出てたと思うが如何に。年甲斐もなく興奮した
御殿場ルートをはずれ、宝永山へ向かう馬の背ロード。先行するハイカーが絵になる
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御殿場ルートをはずれ、宝永山へ向かう馬の背ロード。先行するハイカーが絵になる
見上げる富士山。各ルート毎にその表情が違うような気がするよ
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見上げる富士山。各ルート毎にその表情が違うような気がするよ
そして宝永山山頂。ここにもハイカー2人
2
そして宝永山山頂。ここにもハイカー2人
なんとも間抜けな格好ですが、爆風なので仕方ない
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なんとも間抜けな格好ですが、爆風なので仕方ない
火口の底へ下って行きます
火口の底へ下って行きます
宝永第一火口の最下点にベンチあり。皇太子さまもお休みになられたようだが、ここって落石危なくないか?
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宝永第一火口の最下点にベンチあり。皇太子さまもお休みになられたようだが、ここって落石危なくないか?
第一火口縁に向かう
第一火口縁に向かう
振返って宝永山。ここら辺から観光客の姿も目立ち賑わう
振返って宝永山。ここら辺から観光客の姿も目立ち賑わう
第一火口縁からの眺め。岩と紅葉、こんなのもなかなかいいね
第一火口縁からの眺め。岩と紅葉、こんなのもなかなかいいね
6合目まで戻ってきた。ゴールはもうすぐ
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6合目まで戻ってきた。ゴールはもうすぐ
帰りに立ち寄った『富士山天母の湯』からの富士山
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帰りに立ち寄った『富士山天母の湯』からの富士山

感想

北八ヶ岳を十二分に堪能した。翌日も北八ヶ岳をOneDayハイクする予定だったが、少々苔の森にも飽きた。それに泥道と滑る石で心も折れ気味。

とりあえず風呂に入りながら明日の予定を考えた。
2日間で北八ヶ岳制覇を目論んでいたのだが、もう次回でいいです。天気予報の不安定さから色々と他のプランは用意していた。「北アや南アもいいけどなんかもっと変化が欲しいなぁ。おお!富士山なんかどうだろう」思いのほか疲労感残ってるが、素人さんでも大勢登ってるし、コースタイムから鑑みるに何とかなるでしょ。

”富士山は見る山であって登る山ではない”
などという変な格言めいたものまであるが、やっぱり一度は登ってみたい。

...ということで、
一日目にして山登り満腹(むしろ胃もたれ気味)の私は、それほど大きな期待もせず富士山登山に決定。問題はここからのドライブ時間。3時間以上はかかりそうだ。ともかく荷物を整理してすぐに出発進行。

しかし、寝不足&疲労で『道の駅 朝霧高原』あたりで限界を迎えた。漆黒の登山口駐車場より、多少明るさがあって安心設備の道の駅に車中泊するのを好む私。高所順応したかったけど良しとしましょう。寝れない車中泊に悩まされ続けてきたが、新たに導入した車のフルフラット快適空間のおかげで今宵も熟睡できて助かった。


さて実を申すと、(前述の格言ではないが)私は”富士山を眺める”のが大好きなのである。富士山見つけるとテンション上がる...まぁ多くのハイカーさんも同じか。富士山をぐるっと回ってドライブしたり、富士山見たさに箱根周辺の山にも登ったりしている。今回闇夜で残念だったが『道の駅 朝霧高原』からもなかなかの眺めだった記憶がある。そういえば、富士山眺めながら絶叫マシーン乗りまくった富士急ハイランドも良かったなぁ。富士急のホテルで朝食とりながら見た雄大な富士山の姿は忘れられない...とまぁ思い出は尽きないのだ。黒土の荒々しいお姿、白雪を被った端正なお姿、どちらも神々しくて好きだ。



◆さすが富士山、やっぱりここは普通じゃない
富士山スカイラインへ入ろうとすると、人が立っていて止められた。「何ごと!?」と思ったが、自転車の大会があるらしく「6:00〜11:30まで通行止め」との事。ついこの間、土砂降りの”UTMF”が開催されたばかりだと思うが、年中様々なイベントがあるようだ。危うく登山口まで行けないところだった。

駐車場に着くとたくさんの車。全部が登山目的ではないとしてもかなりの数だ。公式には登山シーズン終了なのだが、みんな大好きなんですねぇ。駿河湾など眺めながら朝食とってのんびり準備。いやぁ、こんな贅沢なスタート準備ないですよ。すでに満足感漂いながら、昨日と同じように遅めのスタートとなる。


当初は「富士山登るなら御殿場ルート」と決めていた。でも『プリンスルート』という素敵なネーミングのルートを知ってしまったので今回富士宮口を選んだ。『プリンスルート』とは2008年に皇太子様がお登りになられたコース。スタートの標高が高い富士宮ルートと、混雑少なくて比較的道が優しい御殿場ルートをハイブリッド。しかもおまけに宝永山も寄れるという反則的なルートなのである。前日の疲れもあるし、折角マイカー規制も解除されているのだからとこのコースを選んだ次第である。


まずは富士宮ルートで登る。もう高度2300mを超えているので、高所順応苦手な私は既に息づかいが荒い。「本当にこの調子で山頂までたどり着けるのか?」とちょっと弱気になる。しばし歩くと、2名のハイカーさんにぶち抜かれ、そのうしろ姿を見ることは2度とはなかった。初心者っぽいハイカーさんもいる一方、やはり剛の者も集うさすが日本一の山だ。

ほどなくして新6合目に到着。ブル道との分岐でウロウロしていると『雲海荘』のおば様が手招きしている。どうやら道を間違えないように呼んでくれたようだ。しばし雑談。「山頂付近が白くなってる。たぶん雹とか霰が降ったんではないかなぁ」との事。見上げてみると白いものが見えガスもかかっているようだ。一抹の不安を感じつつ先を急ぐ。

既に高山山頂レベルの高度。下界に広がる駿河湾と大森林の眺めは最高だ。岩と砂利ばかりとはいえ、他の山と一線画した山容はやっぱり摩訶不思議で面白い。見上げる行く先は果てしなく大富士山の存在感がもの凄い。富士山登山で言われるネガティブなコメントに「変化が少ない」というご意見を散見する。それは確かにそうかもしれない。でも、これらの景観を楽しめないというのはどうなんだろうと思ってしまった。



◆さすが富士山、標高あげると天候一変する
標高あげると風の勢いが増してきた。向かい風になると歩みも重くなるほど。9合目あたりでさすがに”滝汗っかき”もTシャツ&ペラペラウィンドブレーカーでは厳しくなってきた。薄いフリースに着替える為ウィンドブレーカーを脱いだところ、Tシャツ一枚の私の姿に周囲の刺すような視線を感じたのは勘違いであろうか...

そして登山道にはまさかの雪も目立ち始めた。さらに強まるガスと風。数分前とは状況が一変した。何とか富士宮ルート頂上に到達したが、そこは想像を絶する光景だった。

足元は一面真っ白。飛ばされるという程ではないにしろ緊張感漂う程の暴風。「ガスで先も見通しきかないこの状況で、剣ヶ峰まで登る人いるのだろうか...」一抹の不安を感じつつも一応PH目指して進む。しかし、最後の登りを進み始めると、実は多くのハイカーが登っていることに気づいた。「こんな状況で皆さん奇特なことです」と自分の事は棚に上げつつ最後のひと踏ん張り。「短いながらも最後の登りがキツイ」というコメントをよく目にする。自身を鼓舞する為か、雄たけび上げながら登っているハイカーさんもいらしゃった。

そして人間はじめて45年、我ついに日本最高峰に立つ。



◆さすが富士山、ど迫力の大噴火口お鉢巡り
山頂に辿り着くと急激にガスがはれ青空まで見え始めた。「ウオオオオオオオオオ、スゲエエエエエエエエ(JOJO的な表現)」思わず声も漏れるというもの。少々山慣れしてしまい、登山始めた頃の感動が沸き立たなくなった今日この頃。「私も随分擦れてしまったものだ、あの頃が懐かしい」などと未だ初心者のくせに偉そうに思っていたが、久々に沸き立つ歓喜の瞬間。

大噴火口の大きさは私の空間把握をはるかに超えていた。果てしなく広がる眼下の雲海は成層圏の雰囲気さえ漂よわせ、宇宙的なものを感じる(すんません誇張し過ぎました)。周囲のハイカーさんも喜びの笑顔をみせているものの、そこそこ冷静そうなのでちょっと拍子抜け。私だけ大富士山にあてられやすい性格なのだろうか。

山頂では何枚も何枚も何枚も写真を撮り、混雑する山頂標識では隙間見つけて自撮りしたり、火口眺めて雲海眺めてを繰り返し、震える山頂に長居してしまった(まぁせいぜい30分ほどですけどね)。

さてさて、天候回復しているうちにお鉢巡りをしなければならない。先ほどの荒れた天候でのハイクはちょっと怖いし...そうここは高度3600mという途方もない場所なのだ(景観に圧倒され少々びくついている)。

進んで行くと西側の景色が見えるようになる。「おお!あれは南アでは?、おお!あれは昨日歩いた八ヶ岳でしょ?」”どこからでも見える富士山” 裏返せば ”どこまでも見渡せる富士山” となるわけだ。この後お鉢をぐるっと周るわけだが、最高峰で独立峰、至極当たり前だけど360°日本一の展望があった。もっと素晴らしい写真をお見せしたいところだが、私の腕では1/100も伝えること叶わず。未見の方は是非ともご自身の目でご確認いただきたい。

大噴火口の姿も見る角度によって変わっていく。ちなみに火口の底は大内院と呼ばれ、深さは8合目にまで達するそうだ。相当深いとは感じていたがそれほどとは...やはりスケールでかくて遠近感狂っているようだ。火口周囲には8つの峰が存在しているというがアップダウンはそれほどきつくもなく、「風がなければいいトレランコースかもなぁ」などと感じるほどだった。


◆さすが富士山、おまけといえどもメインディッシュ並み
無事お鉢巡りを終え、いよいよ『プリンスルート』で下山。さきほどから気になっている宝永山へ寄って帰るのだ。御殿場ルートは岩が少ないので歩きやすく、砂利が多いので下山では膝にも優しい。富士宮Rで登って御殿場Rで下るのはBESTのチョイスだと思える(吉田Rと須走Rは未踏だけど)。こちらのルートは、富士宮Rよりもさらに荒涼とした雰囲気であり、雰囲気変わって飽きさせなかった。

軽快に下って7合5勺目の『砂走館』でお昼タイム。今日は水の摂取量も少ないし、エネルギーもまだ十分。このまま下山してしまってもよかったのだが、せっかく持って上がったご飯&デザート&ハーブティーがある。ここでのんびりランチタイムとした。隣り合わせになった同じく昼食中のソロハイカーさんと談笑。ソロ故の寂しさ、誰とも共有できなかった初富士登山の感動を伝えた(ちょっとご迷惑だったかも)。ソロハイカーさんのお話では毎年富士山に登っているらしい。「私も毎年富士山登る」とこの場で誓うのであった。

ランチを終え下山再開。このコースの残念なところは『大砂走り』を体験できないこと。YouTubeにアップされている大砂走りを見て、「是非やってみたい」と思っていた。

すると、まだ大砂走りのエリアではないはずなのに、黒砂利で足首まで埋まる道になってきた。「おお!それっぽい走りができるかも」と怒涛の走り。いや”走る”というよりも”飛び跳ねる”というイメージ。「うほほほほほほほほほほーい(Drスランプ的な表現)」と疾走する狂乱の中年ハイカー。周囲(といって数人)からは”目を合わせてはいけない人”と思われたかもしれない。「短時間ではあったが、なかなかの韋駄天ぶりだったかな?」と自画自賛。ところが、調子に乗りすぎて急ブレーキ効かず、一度だけ下山中の方を脇へよけさせてしまった。一応謝罪しましたが反省です(皆さんもお気をつけて)。

※激走の大砂走り参考動画はコチラ
https://www.youtube.com/watch?v=fJy53uwUfd0


興奮のプチ大砂走りを終えると、いよいよ宝永山への馬の背の道。黒単色の山肌は異様というほかない。これを見るだけでも富士山まで来る価値ありと思えるほど。大砂走りといい、宝永山といい、下山途中のおまけでも十分楽しめるとは...さすが富士山である。

宝永山山頂ではまたもや爆風。でも駿河湾の眺めは大変良かった。その後火口の底まで下るわけだが、先日大きな落石が登山道まで達したというニュースがあった。上に気を配りながら速足で通過。最下部にはベンチが置かれていたのだが、「ここ落石要注意場所じゃなかろうか...」とその存在に疑問をもってしまった(周りに巨石が散乱してるし)。

この辺りまでくると観光客っぽい人たちの姿も多くなる。岩と砂利の荒野に所々紅葉した草木があって美しかった。



◆さすがだった富士山、余韻も残る感激の山行
期待以上更にそれ以上の山行を終え、まだまだ眼下に広がる絶景を眺めながらゆっくりと帰り支度。スマホもばっちり繋がるという便利な環境。家族に無事下山を報告し、FaceTimeでその素敵な景色も見せてあげた。

標高下げると初夏に戻ったかのような暑さ。窓全開で美しい木々に囲まれたドライブを堪能。ほどなくして市街地に入り始めると、山と森の気配はなくなっていた。それでもバックミラーには大富士山の姿がまだある。いつまでもその姿を留めておきたいと願いつつ、長い道のりで家路へと向かうのであった。



◆あとがき
下山後ニュースを確認したら「今日富士山に雪。初冠雪にはならず」との事。雪は確認できたが基準に達していないので”初冠雪”には至らず”初雪化粧”らしい。「初冠雪に初富士登山って何だか素敵だったのになぁ...」と少し残念。立ち寄った温泉で同じく富士山に登った方々とご一緒した。さきほど得たニュースなど伝えたりして、今日の思い出を少しだけ分かち合った。


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コメント

富士山って…
他の登山とは別物な感じがしますよね。
高山植物や気持ちのよい稜線歩きが好きな人には刺さらない気がしますが、独特の雰囲気、そこに来ている人も含めての景色や空間が合わさって富士山なんだと思います。
紅葉期の涸沢カールがテントも景色の一部になっているのと同じような…

さすがにもう居なかったかもしれませんが、ナイキのエアフォースで登っている外国人や飛び交うアジア圏の言葉聞くと「ああ富士山だw」なんて思っていまします(笑)

大砂走りプチ体感されたんですね。
次はフルで味わってください!
うほほ〜〜〜い♪ではなくルパンのカリオストロの城になりますよ(^^)
2016/9/30 6:31
Re: 富士山って…
kajugumiさん こんにちは

そうですね
色んな意味で他の峰々とは一線を画す山だと思います。
その特異性が故に賛否両論あるのかもしれません。

文中で”たくさん”という表現してますが、
実際のところすごく空いてましたので、
ハイシーズンの富士登山はもっと違った感じだったのかもしれないです
kajugumi さんの動画拝見するともの凄い人だかりでしたから ...

大砂走、
年甲斐もなく興奮しました。
でもそんなに長い時間やれるもんじゃないですね。
いつもと違った部位が筋肉痛になっちゃいましたよ
次回は緑のジャケット着て本番を走ります

追記:
実際に見てもらった方が伝わるので、
文中でkajugumi さんの”大砂走り動画”紹介していいですか?
ご迷惑ならコメしてください
すぐに削除しますの
2016/9/30 9:39
Re[2]: 富士山って…
どうぞどうぞ。
かまわないですよ〜
2016/9/30 13:12
ええ天気でしたね…
こんなに雪があっても、冠雪とはならないんだ…不思議
大砂走り、見せてもらいました…
自衛隊のマラソンや、体育会系TVでやってたやつですね…。
靴に砂がはいんない?

普段 富士山が見えない愛知県民は富士山見ると興奮しちゃいますね。
私は、登るより見る方が断然好きです。
ちなみに…
4年前に、海外遠征する友人に付き合って、山頂の頂上小屋で一泊しました。
「隣の浅間神社で挙式する」っていうカップルがいて、彼女が持参したウエディングドレス着てたけど、新郎は高山病でフラフラだった…同宿者で拍手しました。
(火打の小屋でも結婚式にあいました。山結婚、ケッコー多いのかも、ね)
山頂小屋のお泊りの人は海外遠征準備の人が多く、ヒマラヤなどの話を聞きました。
…食事はヒドいし、スタッフの対応は非人間的だし…今まで泊まった小屋で最低・サイアクの小屋でしたが…外に出てご来光待ちの登山者の多さにびっくり。
それはそれは美しいご来光でしたわ。
確かに、よそとは違う山の経験をしますね。

しかし、力つきて富士山とは…体力ありあまってますね〜〜〜
さすがです!!
今回は半袖、短パンじゃなくて残念…
2016/10/2 8:37
Re: ええ天気でしたね…
akakiriusagi さん こんにちは

そうなんですよ
あんなに白かったのに初冠雪ならずだったんです
”初冠雪の富士山”とか言いたかった...

日本最高峰でありながら
観光化している富士山
その山容の特異性だけでなく
まぁ色々とおかしな事もあるようですね
頂戴した”思い出話”面白かったです

静かな初富士登山を楽しめて
私はラッキーだったのかもしれません
今回は楽しい”登るべき山”でしたので
とりあえず来年も登ろうと思います
多分またシーズン中は外しますけどね

雪と暴風の高度3600mです
半袖、短パンだと死んでしまいますよ...多分
2016/10/2 22:48
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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