朝日連峰・天狗角力取山〜大朝日岳〜古寺鉱泉
- GPS
- 56:00
- 距離
- 31.2km
- 登り
- 2,710m
- 下り
- 2,559m
コースタイム
- 山行
- 9:02
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 10:45
- 山行
- 2:57
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 3:05
天候 | 10/10 曇り 10/11 晴れのち曇り 10/12 雨時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
古寺駐車場…舗装の駐車場 地元の方にバカ平近くまで送ってもらえましたが、地元の人は日暮〜バカ平を歩く設定はないと言われました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【バカ平〜天狗角力取山】 ツルツルの登山道。藪がかぶることなくスリップしなければ至って快適。さらに雨量計からは石畳、地元山岳会・小屋関係者の皆さん整備お疲れ様です。 【天狗角力取山〜三方境】 痩せている個所もあるが、刈払が行き届いた道。こちらも快適。ロープの設置あり。ルート上に熊の糞がありました。 【主稜線】 超快適‼ 【大朝日小屋〜古寺】 ぬかるみ多いが、山の荒々しさを感じる景色が良かった。途中幾分急で溝状の道ではあるが、水場も点在し、日帰りはこのルートがいいらしい。 |
その他周辺情報 | 大井沢温泉¥300円 透明ながらしょっぱいお湯 |
写真
感想
この連休も雨。子供の運動会が延期の延期になり、山の日程とバッティングしてしまった。『中学にもなれば運動会を見に来る親も少ないから山に行って良い』という妻からの指令があり、やや心苦しいものの出発。
仕事帰りから行ける所まで行こうと、入間IC〜圏央道〜東北道〜吾妻SAで力尽きた。/10、5時半に起きるも当然のような二度寝。8時過ぎに出発、10時近くに大井沢入りする。20年ぶりくらいのこちら側からのアプローチ、まるっきり記憶もない。県道に天狗山入口の道標あり。右折し3キロでバカ平駐車場、帰りにこれを歩いて帰ってくるかと思うと気が重い。時間も時間、当たり前のように駐車場は混んでいおり、ついさっきまで雨も降っていた感じだ。今日は行程も短く、折角ここまで来たのだから天気予報は気にせず登ることに決める。
道はドロドロの平坦地で始まり、しばらくで土の露出したスリップ道に変わる。途中、小屋締めで来ていた人々に遭遇、昨日が管理人入りの最終日だったそうだ。地元の方の言うことには、あまりに滑りすぎて、登りの方が楽だと言っていた。『ワックス2回かけて初めて泊まる人だよ』と言われるとやや心苦しい。
登山道は緩く登るブナ林で、曇ってはいるが気分良い。大きく登ってから下り加減でトラバース道になるとしばらくで竜ヶ岳水場と思って休んだ沢。ここで会った人には天狗山頂付近の紅葉が最高だったと教えてもらう。さらにトラバース気味に進むと、オフィシャルの水場が出てきた。看板あり。ゆったりアップダウンを繰り返し、多くのぬかるみを越して行き、登山道に板が敷かれるようになるとその先が雨量計。この辺りから紅葉が素晴らしくなってくる。主稜線も見えるがはるか遠くという感じだ。写真を撮りながらゆっくり進み、道が石畳に変わるとほどなく頂上。小屋も建て替えられたようできれいで気分良し。また、水場も近く何も言うことない。後輩が『怖くて一人でここには絶対に泊まれない」と言っていた、大きな天狗の面は健在だった。夕方、風が強くガスが下りてきたことから明日はどうなるのか?
/11 夜は町の夜景も見えていたが、朝一はガス。夜露で濡れると思っていた道は、刈払がよく行き届き、刈幅も広く全く服が濡れない。主稜線は雲がまとわりついているが、どうもこのまま行けば取れそうだ。1200m〜1300mの高度を緩くアップダウンを繰り返す小ブナの道は、今シーズン初の稜線歩きということもあって、なかなか快適である。なんといっても東北の山の森の深さがいい。一週間遅れていると言われる紅葉は、くすんだ感じで天狗が一番良かったか?裾野のブナ紅葉も見てみたい。
だんだん登山道からの見晴らしがよくなり、稜線の南側を見附川のスラブを見ながら進む。二ツ石山からの眺めも良く、狐穴〜以東岳周辺が晴れているのが確認できた。
二ツ石山から再び下ると小ブナの道。ここもまた良かった。登り返しの八久和川側斜面でかなり大きなケモノががさついていた。勝手に鹿ということにして、笛を狂ったように吹き続け進む。登り返しが終わった先に、少し時間が経過していると思われるクマフンがあった。『フ』と『モ』が違うだけで、こうも違うものになるのか…この先露岩の多いルートで、トラも設置してある。1350mから高松峰までが紅葉ジャスト。露岩尾根の足元には八久和の流れが見える。連瀑帯を見ながら『ここ登ったんだよなぁ』と過去の記憶にしがみついている自分がいた。尾根が広がってくるとチングルマの紅葉と白砂利とで日本庭園風を醸し出している。以東岳でかし。三国境で休んでいると、誰もいないと思っていた狐穴小屋から一人走って以東方面に消えていった。
主稜線は風があり休むと寒く、紅葉はあまりぱっとしないことから淡々と歩く。相模山のガッコ沢源頭の草紅葉はなかなかだった。日本海も近く新潟の海岸線が見え、夕日が沈むところや夜景が楽しみだ。なんといっても朝日主稜線でほとんど晴れたことがないからだ。竜門山辺りで雲が厚くなってくる。水がジャンジャン出ている小屋を通過、さらに風の強くなった稜線を歩き西朝日へ向かう。西朝日手前で親切な女性と遭遇、下の林道で会ったら、車で天狗登山口方面まで乗せていってくれると言ってくれた。山形の人は本当に親切だ。ここで大朝日小屋の混雑具合を聞かなかったのは失敗だった。
以前の西朝日岳はほとんど印象のない山だったが、今回は展望があり、日本海に雲の間から差し込む光がキラキラと反射し、周りの山が障害になることもなく、なかなかいい山だったということが判明した。そして畑沢出合まで真っ直ぐ見下ろせ、あのつらい山行を思い出した。金玉水で水を汲み、大朝日小屋に着くとすごい人の数ではないか。外に出て煙草を吸っていた人に色々聞き、とりあえず明日の天気はだめだということから頂上往復に向かう。大朝日で晴れた記憶もあまりないが、今日は夕日の沈んでゆく日本海を見られた。風がかなり強く早々に小屋に引き返す。
小屋は今日で小屋締め、1階では管理人を交えて宴会が始まっていた。2階はすぐ隣に人がいるような状況で、竜門でやめておけば…と後悔したが、その後、先ほどのたばこを吸っていた方の計らいで、1階の宴会に混ぜていただくことになった。芋煮と日本酒、楽しい夜を過ごさせていただき最高でした。ちなみに連休は60人くらい泊まっていたらしい…
/12 昨日、宴会に誘ってていただいた方が『古寺に下れば県道の分岐まで送って行ってあげる』というので、ずうずうしくもその4人パーティーに混ぜていただき、一緒に下らせてもらうことになった。地元の方々には、下の林道歩きの設定はないとのこと。
主稜線は風雨強く、銀玉水までゆくと風も弱くなり、下界は降っていない感じであった。小朝日の周辺は晴れていれば、とてもきれいな紅葉ポイントのようだった。ハナヌキ峰から先は結構急な溝状の下りで、4人組にかなりスピードをセーブして歩いていただいた。女性が混ざっているにもかかわらず、とても足並みのそろったパーティーだ。3時間くらいで古寺鉱泉着、建物は昔と何も変わっていなかった。すぐにきれいな駐車場に出る。林道も結構奥まで入っていただき、車までは15分くらいで戻ることができた。雨も降ってきていたので本当に助かった。この方は達は今日これから仕事らしい…信じられん。
毎回山形に来ると思うことは、地元の方が優しいということ。今回もそんなやさしさに甘えてしまいました。とても感謝しております。本当にどうもありがとうございました。
大井沢温泉入浴後、下道で帰宅した。10時間半…疲れた。でも山形行きはやめられません。
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