八ヶ岳全山縦走…のハズが…途中敗退す
- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.6km
- 上り
- 2,446m
- 下り
- 1,779m
コースタイム
- 山行
- 11:42
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 12:27
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所は特にない |
写真
感想
天候不順だった今年の夏。例年は梅雨が明けると3回程度は北か南のアルプスに行くのですが、7月に予定していた雲の平と表銀座は共に雨で順延、盆休みに予定していた表銀座は台風が来てあえなく来年に、雲の平もボツとなり、8月末にやってきた台風の過ぎ去った後2日ほどが好天と知り、単独行だった雲の平のみ2日間の強行スケジュールでやっとこさ今季の初北アを登ったのでした。
その後も立山三山を9月に計画するも雨・・・ 10月も半ばを過ぎると北アは厳しいと思ったので下ノ廊下か南アか八ヶ岳かで迷いましたが、また体験したことのない八ヶ岳の全山縦走をすることにしました。
1日目に観音平から黒百合ヒュッテのテント場(コースタイム:13時間)、2日目に女神茶屋へ降りるコースです(同:12時間)。
八ヶ岳自体は、冬に美濃戸から文三郎&地蔵で赤岳に行ったのを手始めに、麦草峠や渋の湯から天狗岳、あるいは七つ池・亀甲池・双子池などの池めぐり等に行ったことがありますが縦走の経験はなく、今回企画した縦走ルートも赤岳や麦草峠周辺の一部しか歩いたことがありませんから、半分以上は未体験のルートとなり新鮮味があると思ったのです。
10月22日(金)の夜20時に自宅を出て、途中で同行者と合流し、一路八ヶ岳へ。途中、高速で事故通行止に遭いながらも女神茶屋で同行者の軽を観音平にデポ、私のクルマで観音平へ向かい車中泊します。
翌朝3時半に起きて身支度を済ませ4時半すぎに出発。この日は赤岳を経て天狗岳から黒百合ヒュッテのテント場まで、地図上のコースタイムでは13時間の予定でした。
10月下旬ともなると朝5時でも真っ暗ですが、30分もすればヘッドランプは不要な明るさとなり、最短ルートをとって編笠山はパスしてトラバースルートにて青年小屋へ。
ココから権現岳に向かいます。営業中という看板がかかっているが人の気配がしない権現小屋を通過し、長いハシゴを下ります。
途中のキレット小屋で休憩。もう小屋は閉まっていました。トイレは使えましたが、水場は死んでいます。
ココからいよいよ八ヶ岳の主峰・赤岳への登り。赤岳って文三郎からしか登ったことがないのですが、あまりキツかったイメージがなかったのでコチラのルートでも楽勝かと思っていたら、とんでもない・・・
かなり急な登りやハシゴ・クサリがあり、北アルプスと変わりません・・・ かなり体力を使い果たして頂上へ。
赤岳山頂や天望荘で休憩しましたが、ここらで地図を見るとほぼコースタイム通りでした。でも今日は予定ではコースタイム13時間のコースを日没までに歩き切る予定でした。でも既に時刻はコースタイム通りとはいえ13時近くとなり、このあたりで「こりゃ黒百合ヒュッテまでは無理かも・・・」と思い始めました。
私も同行者もかなりバテてきており、もし予定を変えるならどこのテン場にするか地図を見ましたけど、オーレン小屋か本沢温泉、赤岳鉱泉になりそうでした。問題はココの小屋が開いているのか、です。
途中の硫黄岳小屋で聞いたら、どこもまだ開いているとのことでしたので、そこから一番近いオーレン小屋へ向かうことにしました。
1日目をオーレン小屋にするのはいいとして、2日目は女神茶屋まで行くつもりでクルマをデポしてきているので2日目をどうするか考えました。とてもじゃないですが蓼科山を回っていると2日目は日没までに下れません。地図とにらめっこして麦草峠からピラタス蓼科ロープウエーで山麓に下降し、そこからビーナスラインを歩くかバスに乗って女神茶屋へ戻ることに。
今回の山行目的である「八ヶ岳全山縦走」が夢となった途端にモチベーションが下がり、歩みもさらに遅くなります。オーレン小屋に着いたのは、もうヘッドランプが要らないギリギリとも言える17時でした。
ただこのオーレン小屋、全く予備知識がないまま来たのですが、驚いたことに風呂がありました。しかもテント泊者も500円で入っていいと。さらにはトイレもキレイな水洗で、おまけにテント場には数少ないものの簀子がありました。
水だけ沢水かトイレの水しかないという点を除けば、かなりいいテント場でしたね。この日はウイークデーだったのでテントは5張。当然全員簀子の上にテントを張ることができました。
先に風呂で汗を流し、真っ暗な中で夕食を食べると、19時すぎには寝てしまいました。
翌朝は予定が変わったことで4時起きの6時出発。麦草峠までは当初の予定通りで歩き、そこから茶臼山や北横岳、蓼科山へ行く予定をロープウエー駅に変更です。
簑冠山まで登り返して当初のルートと合流。1日目とはうって変わって平和な道を進みます。天狗岳に着くと、ココから先は何度か来た道なので勝手はわかっています。
黒百合ヒュッテには向かわず中山峠へ。朝出て中山峠まで2時間半でしたから、1日目に強行してココまで来ていたら19時到着になっていましたね。
高見石小屋までの石ゴロゴロのイヤな道を下り、小屋で休憩。その後、丸山へのプチ急登を経て麦草峠へ。麦草峠から女神茶屋へはバスは出ていないようでしたので、山行中にアスファルトの道を通りすぎるのは違和感がありますが、道路を横断して大石峠方面に向かいます。
もう当初の「八ヶ岳全山縦走」の夢は破れていたので、とにかく早くもう帰りたかったですね。茶臼山にも登らず、山麓をぐるっと回るように、でも一番ロープウエー駅には近いルートである周回ルートで駅へ向かいます。
山頂駅に着いた時は、もうこれで歩かなくてもいいんだという安心感、当初の目標が達成できなかった挫折感、これからどうやって車を止めたところへ戻ればいいのかという不安感など、色々な気持ちが交差していました。
ロープウエーを降りてバスの時間を見ると、間が悪くかなり先まで来ません・・・ 覚悟を決めてビーバスラインを歩くことにしました。
しかしロープウエーの山麓駅からビーナスラインへ出るまでの道は下りだったのですが、そこから女神茶屋までは上りだったんですけど、コレが地道にキツイ・・・
テント泊装備を担いで舗装された道をダラダラ登るのがこんなにキツイなんて・・・
結局最後に1時間半の舗装道歩きというハメになって、這う這うの体で女神茶屋へ戻り、そこから観音平でクルマをピックアップ、小仏トンネルの渋滞にハマりながら帰宅しました。
八ヶ岳の縦走は技術的には難しいところはありません。特に麦草峠から北側はハイキング程度のやさしいルートになりますんで、雪が降る前に一度訪れてみてはいかがでしょうか。ま、雪が降ったら降ったでまた良いのですけどね(笑)。
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