名立・上越犀潟
- GPS
- --:--
- 距離
- 27.8km
- 登り
- 70m
- 下り
- 73m
コースタイム
天候 | 曇り,後半風強く小雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
久比岐自転車道は丹原トンネル付近から積雪が多く、トンネルを出た段階でひざ下まで埋もれて歩けず、国道のバス停茶屋ヶ原に逃げる。茶屋ヶ原からの国道には右手にある歩道に多量の雪が逢って歩行不能で、右側の路側帯のわずかな隙間を歩く。注意を要する。有間川駅から先は快適な歩きとなる。 護置国分と言うところから国道を離れて直江津海水浴場のある海岸線を歩く。自転車道はその途上,フィッシングパークの先で終点となるが、その後も護岸堤の道や市道が続き、途中で史跡や水族館を見ながら荒川・関川橋に達する。 直江津港から海沿いにまっすぐ進む道があったが、一旦市街地を通って海岸線に出た後に防風林を横断して海岸線に出た。そこから先は市街地と隔絶された道なので現在地を知る手掛かりがなく、犀潟駅より先に進んでいることを人に聞いて引き返した。 |
写真
感想
5:00にmalさんのハウスを出て名立に向かいかけ、忘れ物に気づいて引き返す途上で、malさんが件の忘れ物と携帯電話を届けてくれ、事なきを得る。6:10うみてらす名立着。支度をして持参のバナナや行動食を食べ、7:00出発。
道の駅から続く名立漁港のウインチ小屋を覗き込んだり、テトラポットに絡みついた木の根が面白いので写真に撮ったりしながらのんびり行く。漁港のぎりぎりにまで迫る山を削った切通し面に現れた地層が圧巻。
自転車道は国道の内側を並走し、30分余りで鳥ヶ首と言う岬の短いトンネルに入り、そこを通過すると海側が解放された洞門となる。洞門の支柱の間にシダや地衣類が繁茂しているのを撮ったり眺めたり・・。山側の壁はコンクリートの擁壁であったりち密に積まれた石垣であったりするが、その水抜きのパイプから滴る水がそこだけに植物を育てているのが面白い。イネ科植物やセリとか蕗の薹等のその植物達の逞しさに目が行くのは色のない冬枯れの世界のわずかな緑故か・・。
小1時間ほど歩くと乳母ヶ岳トンネルと言う460mあまりのトンネルに行く着くが、その前に積雪が深くて歩きにくくなり終には道の端のコンクリートの仕切りの上を歩く羽目になる。そう言うところにもしかし1人か2人分と犬のものと思われる足跡があり、そこから何がしかの心強さが伝わって来るのは人恋しさの故かも・・。
雪は思いの外深く、乳母のトンネルを抜けた辺りから歩行不能となる。ちょうどそこに茶屋ヶ原と言うバス停の小屋があり、そこで休んでセーターと雪山用のオーバーウエア―を脱ぎ、代わりに被りのヤッケを着てバナナと行動食を摂る。8:16〜8:36。
そこからしばらくは国道を歩くが、歩道は40cmほどの積雪でやむなく路側帯を行く。左右共に狭く緊張を強いられながらも20分弱で有間川の駅に着く。無人駅のホームに上がるとアナウンスが流れ、登り側の先端でメールを打っていた人が俄かにカメラを構えたと思うとすぐにトンネルの中から頭がアクリルの芋虫みたいなスマートな列車が現れたのでこれ幸いと写真を撮る(8:53)。鉄オタではないが撮れるものは何でも撮りたいのだ。戻ってきたカメラの人に聞くと『北陸(号)です』と言った。駅舎をしばらく観察して国道に戻って5分歩くと『フッシャリーナ・有間川漁港』と言う看板があり、奇妙な建物が見えたので物見高く見に行く。
フィッシャリーナと言えば2008年5月5日に黒部市の沿岸を歩いた時に『くろべ漁協・石田フィッシャリーナ』と言う海釣り公園に立ち寄ったことがあるのでそのような無料の海釣り用の施設があるのかと思われたが、その奇妙な建物は小型船舶の係留所の施設で、同じようなものをそこでも見た記憶があるがこちらには海釣り用の桟橋はなかった。
『フィッシャリーナ』 ↓
http://blog.goo.ne.jp/yamanoasioto/e/30996d3249d48af0562606c0dbf64ece
漁港の先から再び自転車道に入り、有間川橋に並ぶ『いさざ橋』を通って桑取川を渡るとそこに立派な駐輪所があった。自転車道は除雪されて歩きやすくなっており、10分弱で次の長浜トンネルにかかる。460mあまりのトンネルを抜けると出口左手にサザンカが植えられ水を入れた鉢が、右手にはほうきが立てかけてあって周辺がきれいに掃き清められており、地元の人達によって管理されているのがわかった。
9:16,右手に『新潟まで143km・18号分岐まで10km』の標識を見る。同じく左手に『←谷浜海水浴場』の案内板,その先に『久比岐自転車道,終点まで3・7km』の標識があり、20分ほど行くと踏切の先に地下道があって、そこから左手の国道の下を潜り抜け海側に移行(9:49),そこから浜に通じる道を行くと国道を挟んで谷浜の駅に電車が入って来るのが見えた。
一帯は海水浴場で護岸堤の内側にはトイレや温水シャワーが、浜側には畳まれた海の家がいくつかあった。高さ7〜8mの棒が無数に立ち並び、それに横板を受ける鍵がついているのは風防の一種か・・。
浜で何かを探している人と言葉を交わし、波を見たりカラスの足跡を見たり、大きな台座の上に乗せられた移動可能・堅牢な小屋とか、温水シャワーが売りの海の家や頑丈な板囲いを施した家を見たりしながら国道に戻り、新潟まで139kmのポストを見て十数分後の10:57に32kmの自転車道・終点に到達する。
その手前に『海洋フィッシングセンター・サンビーチ』と名づけられた黒部で見たフィッシャリーナと同じような海に突き出た釣り場が見えたが、冬場で利用が少ないからなのか施錠され立ち入り禁止となっていた。冬には冬の釣りがあるのに勿体無い・・
自転車道が終わると同時に国道も海岸線から離れて上越市の中心部に向かい、郷津と言うところから海岸道りの県道468が分離するが、県道から更に海の等がある市道があってそこからは市道を歩いたり護岸堤を行くことになる。
今は石碑が1本立っているだけの郷津は、碑文によれば『国府津』の意味で、越後の国府が置かれたころからの港であり、戦国時代,上杉水軍の根拠地として春日山城の兵站基地になり、謙信上洛の際にはこの港を利用したとある。また江戸時代には海が荒れると、直江津・今町港の避難港となったとも。
市道を外れて海水浴場の建物が散見される護岸堤を20分余り進んで海辺で団欒する3代の家族と言葉を交わして市道に戻ると、居多ヶ濱と言う石碑があり、坂道を登った一画が『五智国分寺・五智歴史の里会館』と書かれた案内板のある小公園となっていた。丁度昼時でもありその休憩所で持参の太巻きを食べて休む。
その場所は親鸞聖人上陸の地で、浄土宗の教えに対する弾圧で法然上人とともに京を追放された親鸞が越後国府に流された時、木浦から船で国府に至り、この地に上陸したとなっていると伝えられているそうだ。見真堂と称する記念堂があったが閉まっていた。
せっかくなので案内に従って近くにある居多神社を訪ねる。居多神社は県道を越えて10分ほどの所で、雪に覆われた桜並木参道を行くと『居多大明神』と書かれた真新しい本堂がと、寄進者を列挙した立派な奉納板があった。境内には『雁田神社』と言う子授けの神社があり、また途中の道には乳母岳明神と言う安寿と厨子王の乳母だった宇和竹を祀った祠があるようだったが、残念ながら祠は雪に埋もれて由来しか見られなかった。他にも、小川未明の『赤いローソクと人魚』の原型となった人魚伝説など。話題に事欠かない地である。
12:20,市道に戻り、同45,水族博物館に着く。目玉は何かと尋ねるとペンギンの餌づけと2階建ての巨大水槽で撮影可だと言うので900円払って入り、駆け足で一廻りしてクラゲやイソギンチャク等の写真を撮って13:16退館。
市道から浜に下りて稲はざのような変わった風防を見ながら進むと雪捨て場に到達。そこが関川の河口だろうと見当をつけて進むと河口の堤防に突き当り、やや上流にモダンな橋が架かっているのを見てその袂に着き、荒川橋と言う名を確認して直江津港が近いことを知る。
13:51,橋の上からテトラに鵜がいるのを見、保倉川を渡って鵜の写真を撮ろうと川土手を下がるうちに偶然『平和記念公園』と言う小さな公園の一画に展示館があって、見たい人は近くの民家に鍵を取りに行くようにとの指示があったのでその家を訪ね、館を開けてもらって見学する。そこには戦時中『直江津捕虜収容所』に収容されていた豪州の捕虜達の悲惨・過酷な捕虜生活と当時の市民との交情,憎しみ,わだかまりの数々と、戦後の交流から記念公園建立に至る経過が展示されていた。後日,この公園についてネットで調べたところ、下記のような歴史を綴ったHPを見つけた。 ↓
捕虜収容所/平和記念公園敷地の歴史
http://www.max.hi-ho.ne.jp/yoshi-ko/park/history.htm
感銘深い公園と資料館だったが、何よりこの平和記念公園でひときわ目を引いたのは2体の飛天像の素晴らしさだった。
14:24,公園から北進して保倉川を渡り直江津港に向かい、同35,佐渡汽船のビル前の船の舵を模したモニュメントを見ながら案内標識に従って県道468を柿崎・大潟方面に進む。右手は住友金属や信越化学工業の広大な敷地で、大きな煙突がありパイプラインが敷かれていた。その広大な工場施設に沿って淡々と進むと左手に広い駐車場と自動販売機がいっぱいある釣り具店があったので、そこに座り込んで温かい飲み物を摂る。(15:11〜15:34)
両替してもらうために店に入ると主人が『どこまで行くのか』と聞き、答えると『これから風が強くなるよ。気をつけて!』と言ってくれたが、歩き始めて5分もしないうちにその言葉通り突然雪混じりの風が吹き始めた。
水気の多い雪で防水でないヤッケがたちまちぬれて寒くなり、着替えたいと思ってバス停の待合所を探したが、それまで停留所ごとにあった待合所になぜか歩いても歩いても行き会わず、民家の軒先を借りて着替えた頃には雪は上がったが、わずか10分程度のこの間にかなり濡れて体がすっかり冷えてしまった。
そのまま県道468を歩いているうちに左手に松林があることに気づき、民家の間を縫ってそちらに行ってみると松林に並行してもう1本車道があり、しばらく行くうちに松林を横断する道が見えたのでそこを通って松林を越えると(16:29)、そこは直江津港の北東側のはずれの海岸線で左手後方に港湾施設が見え、やがて右手に厚い松林の砂丘が延々と続く堤防道路となった。
20分ほど歩くと自転車で2頭の犬を散歩させている婦人に行き会ったので犀潟駅の位置を聞くと丁度その辺りだとのことだった。次の土底浜駅まで行こうと思っ手歩き始めたが、時間が押していたので思い直して新堀川公園と言う公園で引き返し、犀潟駅に向かう。道を間違えて駅の裏の道に出て1.5km以上も余分に歩き、17:32犀潟駅に着く。
犀潟駅から電車で名立に戻り、道の駅うみてらすまで歩いて車に戻って見ると、『キーがついたままだったのでホテルで保管しています』との張り紙。やっぱりドジだ。この道に駅には夜通し開いている部屋があり、暖房こそないが『暖かくして休めば大丈夫だよ』と鮮魚売り場の人が教えてくれた。
入浴後は腹いっぱい食って車で休む。羽毛シュラフの中に入らず抱いて寝たらやっぱり寒かった。
コメント
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忘れ物に気付いたのはいいけど、
ケータイの忘れ物に気付いてないところが笑えました。
ペンギンさんまで見てきていたんですね。
私はもう何十年も入ってないですね。
バナナを食べようと思って気づいたんですよ。ものがものだけに『見られる前に回収しよう』と大慌てで引き返していたところですが、気づかれてしまいました。
申し訳ありません! それにしてもmalさんもよく気づかれましたネ。
ケイタイはおまけみたいなもんです。
水族館もたまにはいいものですネェ・・。
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