山好きの人で、同じことを思いめぐらす人は多いと思う。
以前に、もしかして同じような題名で、ヤマレコ日記に投稿された方がいるかもしれない。
本日記では、僭越ながら自分独自に選んだ十名山を挙げてみた。
選定条件としては、深田久弥に倣い、山の品格、歴史、個性の3つ。付加条件として標高1,500メートル以上としてみた。また、深田久弥著「日本百名山」のそれぞれの山について、記述されている内容も加味した。
まず、結論から言うと・・・
1 大雪山 (2290)
2 飯豊山(連峰)(2128)
3 富士山 (3776)
4 剱岳 (2999)
5 槍ヶ岳 (3180)
6 穂高岳 (3190)
7 甲斐駒ヶ岳 (2967)
8 北岳(白峰三山)(3193)
9 赤石岳 (3121)
10 大峰山 (1917)
まず、北海道から1座。大雪山以外に候補に挙がったのは、利尻岳。しかし、北海道らしさと考えたら、おおらかな景色が広がる大雪山が最も適していると考えた。
次に、東北から1座。岩手山、鳥海山も候補であったが、東北の山もおおらかさというのが魅力である。古くからの登拝の歴史もあり、何といっても、山の懐が大きいという理由で、飯豊山(連峰)を選定した。
富士山の選定は言うまでもない。
北アルプスからは3座。
剱岳については、歴史のある日本三名山の一峰として数えられる立山とどちらにしようかと迷った。深田久弥は、万葉集の大伴家持の短歌に出てくる「立山」は、今の立山ではなく「剱岳」という見解を持っている(太刀山が立山に変化したのではないかという見解)。それに、岩と雪で鎧われた鋭鋒は、間違いなく日本の名峰の代表と言える。許されるなら、立山とセットにして1峰としてカウントしたいところだ。
槍ヶ岳と穂高岳については、異論を唱える人は、まずいないだろう。距離が近いので、槍・穂高も1峰としてカウントしたいところだが・・・。
南アルプスからも3座。
深田久弥は、「甲斐駒ヶ岳は、日本アルプスで一番代表的なピラミッドであり、名峰である。もし日本の十名山を選べと言われたとしても、私はこの山を落さないだろう」と記している。
北岳は、日本第2の高峰。このキリッとした高潔な気品を持つ姿は、私を魅了してやまない。近くの間ノ岳、農鳥岳を合わさると、白峰三山として威厳と優美さを兼ね備えた魅力を醸し出す。
南アルプス南部は、個性的な大きな山が勢ぞろい。その中で私は赤石岳を選んだ。深田久弥は、「南アルプスは赤石山系である。その赤石山系の名の起こりは赤石岳である。南アルプスの宗家としての風格を十分に備えている」と記している。
残るはあと、1峰だけになってしまった。西日本からは、日本三名山の一峰である加賀の白山、近畿の大峰山、中国地方の伯耆大山、四国の石鎚山、九州では宮之浦岳が有力候補として考えたが、私は歴史を重視して、大峰山を選んだ。深田久弥は、「大峰山はわが国で最も古い歴史を持った山である。この山についての古記録は、枚挙にいとまがない」と記している。大峰山脈一帯は、世界遺産として登録されている。日本の文化遺産を誇れる貴重な山域である。
どうでしょうか、以上の10座は、概ね妥当なところではないでしょうか?ところで、皆さんは、どんな日本十名山を選択するでしょうか?ヤマレコユーザーで投票をして、日本十名山を決定するのも面白い試みだと思います。
もし、日本二十名山あるいは、三十名山を選ぶとしたら、先に示した山岳の他に、谷川岳、浅間山、八ヶ岳、白馬岳、乗鞍岳、御嶽山、木曽駒ヶ岳等々、当然候補に挙がって来るだろう。日本にはいい山が沢山ある。
このように、自分なりの日本十名山あるいは二十名山、三十名山を選定して、思いを馳せるのも楽しいものである。
(写真1)御西小屋から見る飯豊連峰最高峰大日岳
(写真2)粟沢の頭登り途中から見る甲斐駒ヶ岳
(写真3)搭ノ岳から見る富士山の落日
興味深い遊びですね。私は近頃は前近代的な物の見方に興味があるので、北アルプスと南アルプスでそれぞれ3つずつ埋まってしまう現代的登山観と違う感じになります。18世紀以前なら槍穂はひとつでまあ飛騨山脈です。南アもひとつ「甲斐の白根」でしょう。名山を山頂ではなく山体でとらえた見方でしょうか。
そうすると3っつあきますから鳥海、白山、御岳、立山(剣は18世紀的には立山のオマケなんですよ)、大山、阿蘇とずんずん待っている横綱級の名山がありますね。修験道や山伏の歴史を見ると、外せない山ばかり。大峰もそうですね。こうした山が名山なのは周りに抜きん出て、ひときわ標高が高く、遠い国からでもそれとわかるからでした。穂高連峰が里から見えるのは塩尻南部のあたりの狹い地域だけなんですね。槍ヶ岳なんか松本城周辺の狹い地域から、常念岳の肩にちらっと見えるだけなんです。18世紀的には。
yoneyamaさん こんばんは(^^♪
自分も、日本アルプスだけで6座も挙げるのは、少しアンバランスかな?とも思っていました。
18世紀の視点で見る十名山を考える、又は人里から見える十名山という視点から見ると、おっしゃる通り、名だたる名山が上がってきますよね。例えば、松本から見る常念岳は魅力がありますし。色々な制約を決めて選出する名山選びも、山好きにとっては興味深い遊びになりますね。
北アルプスが立山・剱(1峰としてカウント)と槍・穂高(一峰としてカウント)、南アルプスが白峰山と限定してしまえば、3つ空きますから、私が選ぶとしたら、八ヶ岳、御嶽山、白山っといったところでしょうか。
Mipapaさん、こんばんは。
深田さんの100個はまだ行ってないので、
行った中から、とりあえず10個選びました
(順位は、なかなか付けにくいので数だけ上げました)
1 飯豊連峰
2 朝日連峰
3 吾妻連峰
4 裏岩手縦走路(八幡平〜岩手山)
5 苗場山界隈の湿原群
6 会津駒ヶ岳から先の中門岳のあたりの雰囲気
7 サロベツ原野の向こうに見える利尻岳
8 釧路湿原の向こうに見えた、たぶん雌阿寒岳
9 尾瀬ヶ原の木道の先の朝靄の向こうの燧ヶ岳
10 白馬岳からず〜っと先の栂海新道・錦繍の黒岩平
いかがでしょう。
7番以降は完全な反則気味ですが、お許しください
<(_ _*)>
kagayakiさん こんばんは(^^♪
なかなかマニアックなところを突いてきましたね 。
朝日連峰は飯豊連峰と同様、標高は低いのに東北のおおらかな雰囲気が広がる、素晴らしい山域ですね。
会津駒ヶ岳から中門岳もいい雰囲気の散歩道ですよね。
利尻岳は礼文島からも素晴らしいです!
尾瀬ヶ原からは至仏も魅力がありますね。
10番は、私にとっては全く未知の山域です。kagayakiさんのお勧めなので、一度行ってみたいな。
Mipapaさん、こんばんわ。
10となると、趣味嗜好がもろに出て難しいですね。
高さ急峻さ美しさで選ぶか。地域を代表するものにするか。山岳修験など歴史や人とのかかわり方で選ぶか。。私が選ぶなら世界の人に見せた時にこれが日本の山です。というような視点で選ぶかな。
1富士山。日本のシンボルですから
2槍穂。日本の高所山岳を代表するということで。
3トムラウシ。大雪山でもいいんですが旭岳だけ見てと思われたら嫌なんで。花や紅葉の頃も見て欲しいかな。
4飯豊山。これも3と同じ。
5谷川岳。2に同じ。
6北岳(白根三山)。富士山を除けば日本一。
7白馬岳。大雪渓があるので。
8石鎚山。信仰の山から一つ。
9阿蘇山。世界一のカルデラ。吹き飛んでなければ標高2万mくらいあったかも。(嘘)
10宮之浦岳。日本の中では独特な山かと。
それと、、ここはやはり大峯山山上ケ岳は未だに女人禁制の山ということで番外にいれておくと。なにせ地元の山ですから。
yamaneさん ご無沙汰しております。
私と嗜好が似てらっしゃいますね。
東日本・西日本とバランス良く配置された感じです。
トムラウシは大雪山系の一つとカウントしたいところですね。
まず、北海道の山で言えば、No.1のニペソツは登っておくべきでしょう。
大峰山は、歴史に興味のない人はつらいでしょうね。GWに大峯奥駈道を縦走した時、大阪の方に言われました。「なんで、茨城からわざわざこんなところに来るの?北アルプスに行けばいいのに。」
まあ、吉野から前鬼まで縦走して大峯奥駈道の雰囲気は、素晴らしかったと思いますが、山の品格、個性を語った場合、同じような山域の日光連山と比較すると、ちょっと気の毒です。
NYAAさん おはようございます。
ニペソツは大雪山系に入れるのは少し無理があるかな?
大峰山の歴史ある雰囲気は好きです。
幾人もの人が修行として通った道と思うと、感慨が深く、自然に背筋も伸びます。
日光連山も私は好きですが、選ぶとしたらどの山になるでしょう?
私は女峰が好きですが、やはり男体山がその代表になるのでしょうね。
日光白根も加えて、男体、女峰も含め日光連山とするのもありですかね。
ここで申し上げておきますが、私は、「名山」については、このように考えております。
https://www.yamareco.com/modules/diary/73693-detail-77235
ニペソツは、大雪山系です。「大雪山系」は、きちんと定義された言葉です。ただ、深田氏の言う「大雪山」には、含まれていないとは思います。いずれにせよ、ニペソツが北海道No.1というのは、定評のあるところです。
日光連山ですが、冬に関東平野にそびえる姿は、圧巻です。申し分ない品格と個性があると思います。ただ、ベスト10かというと、なんとも言い難いところではあります。
北アルプスでは、薬師岳が印象に残っています。スゴ乗越側から見た姿、そして、北薬師から見た薬師カールは、登山をしてきて、一番印象に残った景色の一つです。さらに、赤牛岳の稜線から見た雄大な姿が印象的でした。
ニペソツの山容は素晴らしいですね。
ヒサゴ沼からみた、あの姿が忘れられません。
去年の秋、ニペソツに登る計画をしていたのですが、
相次ぐ台風の襲来で、林道が壊滅状態、涙をのみました。
いつの日かリベンジしたいと思います。
薬師岳もいいですね。カールを配した長い稜線が見事です。
鹿島槍もいいですね。キリットして大好きな山です。
あれまあ、自分と同じですね 自分は、三百名山の難しい山から登るようにしているのですが、昨年と今年の北海道は、いずれも、9月下旬で、台風にやられてしまいました
まあ、台風の影響を受けない地域を歩いたので、それなりに充実した山行とはなりましたが、ニペソツとカムエクを残したのは、痛いです。今回の山行でも、無理すれば、行けないこともなかったのですが、それは自分のスタイルではないと思い、辞めました。
ちなみに、ニペソツの十六ノ沢林道は、簡単には復旧しそうにないです。ただ、踏み跡、テープなどはあるので、歩いている人はいます。最近ですが、幌加温泉コースを刈払いしたようです。こちらに期待したいです。
さて、自分は四国の山であれば、三嶺を選びます。剣山と石鎚山は、四国で目立っていても、全国的に品格、個性はないと思うからです。四国ならではの雄大な笹原の三嶺こそ、品格、個性があると思います。
九州ですが、No.1の定評がある大崩山を推したいところですが、大崩山の素晴らしいのは、涌塚であって、大崩山本体ではないのが、惜しいところ。やはり、九重山の雄大さが素晴らしいと思います。ただ、雰囲気がイマイチな久住山にしか登らない人が多いのは、残念でなりません。星生山、三俣山、大船山、中岳の方がはるかに楽しいのに。
NYAAさんとは、同じ時期に北海道へ行くことで、
去年の9月北海道遠征のことで盛り上がりましたね 。
(その時は、私はAtsumiyaというハンドルネームで投稿しました)
https://www.yamareco.com/modules/diary/127062-detail-127488
ニペソツ、カムエク、ペテガリには是非登りたいですね。いつか家族の了解が得られればまた、1週間くらい北海道逃亡の旅に出たいです。
四国の山ですが、剣山から三嶺まで縦走したことがあります。三嶺ヒュッテ?にも宿泊してます。笹原の広がる綺麗な山ですね。しかしながら、やっぱり四国は石鎚を私は推したいです。歴史ある修険道の山ですし、頂上付近の鋭い山容も見事です。
九州の大崩山はまだ登ったことがありません。No.1の定評があるなら、是非登ってみたいですね。九重であれば一度坊がずるに行ってみたいですね。坊がずる讃歌ご昔心に染み入ったからです。九州の山であれば、私は高千穂の峰を押したいです。歴史もあり、あんな優美で美しい山はなかなかないと思います。
こうゆう山談義、楽しいですね 。
えーと、石鎚山は東稜を下ったのは、とても楽しかったです 剣山も、お鎖場と胎内くぐりは、全国的に見て素晴らしいものでした。
大崩山ですが、花崗岩の迫力は圧倒的ではありますが、それが好きでない人とか、色物的に見る人には、分からないかもです。少なくとも、瑞牆山のようにしょぼくはないです ただ、黒森集落から見た瑞牆山の姿は、さすがですが。
あと、宮之浦岳ですが、名山なのは、永田岳であって、宮之浦岳ではないと思います。
剣山から見た次郎ぎゅうも最高でした。三嶺まで続くあののびやかな稜線を見て、当初予定した剣山だけ往復の所を、三嶺までの縦走に予定変更しました。
瑞牆山の百名山選定は、私も疑問に思っています。おっしゃる通り、黒森集落から見る瑞牆山は立派ですけどね。
屋久島に関しては、私も是非永田岳に行きたかったのですが、時間の都合で割愛してしまいました。しかし、翌日、縄文杉を見られたことは脳裏に焼き付いて、今となっては充実した山行だったと思っています。
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