本書の帯には「女性たちへ贈る感動のエール!」「ひたむきに夢追う女性(ひと)へ誘う全5章」といったフレーズが大文字で強調されています。その編集方針の通り、本書は、田部井さん(1939年生まれ)が女性としてのハンディキャップと向き合いながら、高峰登山のための海外遠征を続けていく強い意志、人生に対する考え方と姿勢、日々の努力、そして、ご主人・政伸氏らご家族の理解と協力、これらの実際の中身を披露したものとなっており、同世代あるいは若い世代の女性に多くの勇気を与えてきたことでしょう。
それぞれ味わい深い内容となっていますが、私が特に注目したのは「わが息子と出会えた日」。長女の教子さんが生まれたのち、第二子誕生までには少し間があるのですが、実は2回流産を経験しているとのこと。長男の信也さんを妊娠したときには、迷わず入院を選択し、出産までの7か月間、年末年始を挟んでずっと病院で大事をとっていたとのことでした。このような家族の秘話的なエピソードも本書では何度か赤裸々に綴られています。
【読了日:2018年6月20日】
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