10/15付で「国土地理院地図が間違っている場合･･･」という日記を書いた。
金峰山に登った後、国土地理院の地形図と実際の地形（登山道や山小屋の位置）がずれていることに気がついたという話。
その日記の最後に、こう書いた。
『探してみたら国土地理院サイトに下記のように「地図等に関するお問い合わせ」というフォームがあった。
https://geoinfo2.gsi.go.jp/contact/Inquiry2.aspx?pcode=1003&bcode=100301
まだ試したことはないが、地形図の間違いに気付いたときはここで申告しておくといいのかも知れない。』
で、自分でもさっそく金峰山での間違いについて、申告はしておいたのだった。
そして忘れた頃になって国土地理院から返事メールが届いた。さすがに中央官庁、こちらのメールから5日後の返信。
ヤマレコの皆さんにも参考になると思われるので、メールの全文をここに書いておこう思う。
『国土地理院基本図情報部 問合せ窓口担当です。
お問合せにつきまして、以下に回答いたします。
＜お問合せ内容＞
山梨県北杜市内の登山道です。
みずがき山荘から金峰山に至るルートで 富士見平小屋から先が現況とかなり異なって表記されているようです。
途中の飯森山南部から大日小屋を経るあたり、現状は表記より150mほど南のようです。
ご確認下さい。
＜お答え＞
日頃より、国土地理院の地図等を利用いただきましてありがとうございます。
また、この度は、登山道に関する情報を提供していただき誠にありがとうございます。
山間部の徒歩道等に関しましては、地形図作成や修正作業で用いる空中写真のみではその存在の有無等の確認が難しく、現地での確認が必要となるため、現時点で速やかに修正することができずにおります。
当該箇所の現地確認ができる機会があれば、その現況にあわせて地形図等を修正することになりますので、どうかご理解くださいますようお願いいたします。
今後ともよろしくお願いいたします。』
想像していたとおりの内容で、航空写真等では登山道などは判別ができず、結局、現地確認するしかない。ということだ。
で、そのためには予算が必要だからいつ確認できるとも言えないのだろう。
まあ、不満ばかり言い立てても仕方がない。
国土地理院のサイトを見れば「基本測量に関する長期計画」という書類があり、その中で
「�� 地形図、地勢図等の整備・更新
国土の位置・形状を規定し、国内外に提示するとともに、国土や地域の広さや特性に応じ、その区域を適切に管理するために、地図の基準として重要な役割を印刷図が果たしている。
このため、2 万5 千分1 地形図、20万分1 地勢図、50 万分1 地方図、100 万分1 日本、500 万分1 日本とその周辺、湖沼図、精密標高地形図等については当面整備・更新を継続するとともに、これらに関する数値地図の整備・更新を行う。」
とのこと。
http://www.gsi.go.jp/common/000048430.pdf
これを信じて地図が一層正確になっていくことを期待することにしよう。
様々な理由から国土地理院も、修正していくことはなかなか難しいこともあるのですね。
自分としたの感想なんですが、、、、。
もちろん地図は正確な方がよいのでしょう。特に山行に使う地図などそうだと思います。
しかし、誤解を恐れずに書くならば、まあしょうがないかというレベルでもいいかとも思います。自分がいつまでたっても子供なのか、無責任なのか、少しだけ冒険心がくすぐられるようでもいいのではないでしょうか。
勿論、自分の力量をきっちりわきまえたうえでですが。
コメントありがとうございます。
山へ出かけるときの地図は一種生命線のようなものだと思います。
私は特に「破線ルート」ですか、「バリルート」というような道も出かけますので、そういう道で迷ったとき頼りになるのは地図だけですから。
まあ、登山道などと言うのは平地の大きな道と違って、たくさんの人が歩いて自然にできた踏み跡みたいなものですから、それを日本全国正しく把握してくれ、というのはしょせん無理な願いなのかも知れません。
「まあしょうがないか」という気持ちもわからないでもない。
しかしかたや、山小屋があるような「メインルート」くらいはなんとかしてくれ、というのも「もっともなお願い」であろうとも思えるのです。
こんばんは
予算と人手の関係からして、修正は難しいのかなと思っていました
確か、このルートの誤表記または未訂正は以前から指摘されてきた部分だったと記憶しています
この種の違いはしばしば発見しますが、仕方ないか、で終わらせていました
ヤマレコ上に間違いリストの形でデータベース化した方がいいのかなと感じました
コメントありがとうございます。
「このルートの誤表記または未訂正は以前から指摘されてきた。」とは迂闊にも知りませんでした。
今回自分の無知のせいで山小屋の位置をずらしてしまったというミスから始まった話なので、「仕方ないか」では済ませたくない気がして、ちょっと突っ込んで調べて見たものです。
しかし、何事も動きの遅いお役所仕事に期待するより、自分達で解決した方がずっと早い。
現実の解決法としては、それが一番なのでしょうね。
で、ヤマレコの管理人さんに「カイゼン要望」することになるのでしょうが、これまた「いままで何度も要望してきたが・・」だと仕方ない。それとも今まで誰もそんな要望を出したことはないのか、それさえもわかりません。。
あと、そのリストの存在をサイト内で周知して、出かける場合には地形図以外に、そのリストを眺めて「間違い部分」がないかを確認しなければならないという手間が発生しますが、そりゃ、まあ仕方ないかな・・。
戦前の地形図を拝見すると、現在の精度は格段なものです。
地形図の精度は高く、ましてや誤記はないことにこしたこと
はありません。
しかし、皆無にはならないと思います。
一般コースは市販の登山地図で十分かなぁ。
地形図とコンパスを使う登山をされる方は、用心深いので、
地形図と言っても、完璧に信用せず、少し疑いながら地形図を
読むかと思います。
沢なんかでは、地形図は目安ですが、あるだけ助けられています。
将来は、25,000はメインではなくなるかも。
コメントありがとうございます。
「誤記は・・、皆無にはならないと思います。」
もちろん「皆無にしろ」といっているのではありません。現実の地形や道、ビルなどがどんどん変化していくのですから、どんな地図でも間違いが皆無になることなどありえませんので。
ですが、主立った登山道や山小屋の位置くらいは正しくならないかということです。ことは遭難など命にもかかわることですから。
「一般コースは市販の登山地図で十分。」
私は市販の登山地図というのを買ったことがないので推測で申し訳ありませんが、「市販の地図」というのはたいてい国土地理院の地形図を写して使っているのではないでしょうか？。
たとえば私の手元に「まっぷる」という昭文社の道路地図がありますが、奥付きの所に「この地図の作成に当たっては国土地理院の承認を得て、同院発行の・・・地形図を使用したものである。（承認番号；平成○○年第650号）」
と書かれています。
結局、国土地理院の地形図が間違っていれば、それを使用して作成される市販地図も間違ってしまうのではないでしょうか？
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