そんな中、山岳小説に魅せられて、笹本氏の著作をもう一冊読みました。一気に読むほど人物の心情とヒマラヤ氷壁登山の描写がリアルに書かれていますね。
3人のパーティが訳あってヒマラヤのナンガパルバット(8125m、危ない山ランキング2〜3位?)大岩壁の冬期登頂を目指して、エベレスト手前のアマダブラムをトライアル登山し、いよいよ本番を迎える物語。
春を背負って、還るべき場所では、登山シーンに加えて、女性の登場人物がストーリー上、重要な役割や主人公へ心理的影響を与えていて著作に更に色を与えていましたが、この「大岩壁」では山行のメンバーに対する不安を抱く主人公の奥さんくらいで、ストーリーに深みを引き出す女性が登場していません。ほとんどが「純粋に」登山、登山隊、駆け引きのシーンだけですが、それでもリアルな描写、各登山者の心情、ハラハラドキドキと論理的展開は読者を惹き込むには十分。
笹本氏の本を読み色々専門用語も知りました。ピッケルの他、バイル、アックス、ダブルアックス、シングルアックス、フリークライミング、アイスクライミング、ミックスクライミング、確保、アセンダーなどなど。
とてもじゃないけど、今後山のクライミングはしませんが、6000〜8000m峰の氷壁へのチャレンジには奥深いプロ級の世界があるものですね。初心者ながら、クライミングされる方には是非気をつけて下さいと申し上げたいと思います。
https://www.yamareco.com/modules/diary/254621-detail-150107
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する