前編からの続きです。
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「ちがーう!こっちじゃなーい!戻って戻って!」
「間違えましたすいませーん!!」
大声で叫んで戻ってもらいますが、さらにほかのパーティーも下ってきて、みんな混乱しているようです。慌てて転んでいる人も(雪まみれになるだけですが)。
いやー、やっちゃいました。
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やっと林道まで下りてきました。辺りはすっかり暗くなっています。もうくたくたで、座り込んで一休み。
自分たちのトレースを辿ってしまったパーティーには謝って先行してもらいました。
この日は天狗尾根以外にも旭岳東稜からのパーティーもいたようで、いくつかのパーティーが、座っている自分たちの横を通り過ぎていきます。
この人たちは間違わなかっただろうか?
ほんとに、やっちまったなー。でも・・・。
休んでいると寒くなってきたけど、冷たい空気がなんだか気持ちいい。
(天狗尾根自体の内容は省略しましたが)コースアウトも含めて、自分がそれまでに行った雪山の中では最高にハードで最高に面白かった。
清里に戻ると、気温の表示板が−18℃。寒いわけです。
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2週あとに旭岳東稜に行きました。もうすっかり春の山でいい天気。雪はだいぶ少なくなっていました。
今回はパートナーが絶好調で、核心部は2ピッチのはずが、通して1ピッチで登られてしまい、自分の出る幕はなし。
帰路、ツルネ東稜の例の分岐点を見ることができました。
尾根上を歩けていれば間違うようなところではないと思うのですが、前回は雪が深く、尾根のちょっと下を歩いていて尾根の反対側が見えず、分岐を見逃してしまったようです。
一つ勉強になりました。



雪がある場所だと先人のトレースを無条件に信用して進むのはあるあるですね。私は夜明け前から動き出すので最初にトレースを付けることが多く、私がミスると後続もことごとくミスります
古いトレースがあった場合でも信用せず、読図しながら歩いています。まあ、トレースが正しい場合が大半ですが。
ただ、私の場合は雪がある時期は登山道が無いマイナーな山が多いため、私以外に入山者はいないパターンが多いのでルートミスで妙な場所にトレースを付けても実害が無い場合がほとんどです。
人間のトレースは無くてもカモシカのトレースはよく見かけ、ラッセル軽減に大いに役立っています。でもカモシカは山頂に登るわけではないので使える区間が短いのが難点です
コメントありがとうございます。
読図とトレースが違う場合はたいていトレースが正解だったような気がします。
なんでこっちにトレースついてんの?って思っても、歩いていくとああなるほどとなる感じです。
でも、雪庇の上とか融雪期のクラックは慎重になりますね。
今はアプリで何でもわかっちゃうからホワイトアウトでも安心♡、なのかな?
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