Googleマップは高尾山や筑波山の一部を除いて登山道は出ませんし、街歩きなら道も現在地も判るから、わざわざルートをファイルにして別のアプリで使わなくても良いようなものですが、ファイルにしてGPSや登山アプリで使うと色々と利点があります。
例えば、登山ルートをヤマプラや「らくル〜ト」で作るとき。白丸の無い場所から出発点までの経路がある場合などは手入力で作らなくてはいけませんが、Googleマップの経路検索ができる所なら作らなくても良くなります。
それに登山アプリを使えば見慣れた地理院地図で表示でき、Googleマップでは判り難い傾斜の有無や標高差もわかります。
Googleマップの使い方など今さら説明する必要もないでしょうが、あまり使わない人もおられるかも知れないので念のため書いておきます。
検索欄に何も入れない状態で虫眼鏡をクリックすると地図の場所の状況が現れ、そこの”>”をクリックすると出発地と目的地の設定が出ます。そこに場所の名前を書いて検索するか、地図の目的の場所で右クリックして「ここからのルート」と「ここへのルート」で出発地と目的地を決めます。
あとは「目的地を追加」で行きたい所を順次追加して行くだけ。出発点と最終目的地を含めて10ヶ所まで設定でき、ルートの途中をドラッグして移動すれば経路を変更することもできます。
こうして作ったルートの経路をGPXファイルにするのは以前michael3さんが日記に書いておられ、mapstogpx.comのサイトで簡単にできます。
「Google MAPのルートをgpxファイルに変換する方法」
https://www.yamareco.com/modules/diary/138224-detail-152681
Googleマップでルートの所要時間は出発点と最終目的地の間しか出ませんが、mapstogpx.comで変換したGPXファイルには全ての目的地がウェイポイントとして入っており、ヤマノートに上げているコースタイム見積りツール( https://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=3010 )を使えば、各地点間の距離と時間の目安が分かります。
経由地が10ヶ所以上の経路を作りたいときは複数のルートファイルを作って、同じくヤマノートのGPXログエディタ( https://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=3089 )でルートを結合できます。
Googleマップで検索した経路は、それ自体を保存できませんが経路をファイルにすれば保存しておけます。もっとも保存するだけならマイマップを使えば経路もランドマークも保存でき、地図1つにつき10経路まで作成できます。
マイマップの使い方も一応、書いておきます。
検索欄にある三本線アイコンのメニューから「マイプレイス」を選択、そのメニューの「マイマップ」「地図を作成」で「無題の地図」を作成。 検索欄の下にある分かれ道アイコンの「ルートを追加」で経路検索画面になり、あとは通常のマップと同じように経路を作成できます。レイヤを追加すれば複数の経路が作成できます。保存は何もしなくてもGoogleドライブに入り、あとから何時でも呼び出せます。
地図の名称は変更できます。地図の枚数に制約はありません。マイマップでも通常のマップと同じく現在地も表示されます。他のプログラムで作ったルートもインポートでき、mapstogpx.comで変換したルートも読込めますがルートの編集はできません。
Androidのスマホでのマイマップの使い方は下記のページに出ています。
https://support.google.com/maps/answer/3045850?hl=ja&co=GENIE.Platform%3DAndroid
マイマップでルートを保存できるのでファイルにする必要のない場合も多いですが、出てこない道のルート作成や、ルートを切り張りして別のルートにする等にはファイルに出力した方が便利です。
マイマップの経路はmapstogpx.comでは変換できませんが、KMLファイルでルートを出力できます。見積りツールもGPXログエディタもKMLファイルを直接読めるようになってます。
ルートを出力するには地図名の横のメニュー(縦3点のアイコン)から「KML/KMZにエクスポート」。地図全体か目的のレイヤかを選んで「KMZではなくKMLにエクスポート…」をチェックしてダウンロードします。
KMZでダウンロードしてもWindowsならファイル名の拡張子をzipに変更すれば開くことができ、展開して中のdoc.kmlを見積りツールかGPXログエディタに入力出来ます。
Googleマップの経路はmapstogpx.comで変換したGPXファイルも、マイマップのKMLファイルも標高が0mになっており、地図ロイドで標高グラフが正しく表示されません。正しく表示する為にはGPXログエディタの標高置換で地理院地図の標高に置き換える必要があります。
また、Googleマップで作ったファイルのウェイポイントの名前は住所が入ったりして冗長なものになっています。これもGPXログエディタで書き換えられます。
5/27に改版したGPXログエディタはこういう機能以外にも多少機能を追加しており、もちろん登山ルートの作成やログの修正にも使えます。興味が有れば一度お試しください。
画像1(左):Googleマップでの経路検索
画像2(中):経路をmapstogpx.comでGPXファイルに変換し、見積りツールに入力した画像
画像3(右):Googleマップのマイマップ
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