たまたま悪沢岳敗退&転落の翌日(4/10)に、とある知人と初めて飲みに行く約束があった。彼はキリマンジャロに挑むも高度障害で撤退した経験があり、色々と聞かせてもらった話から沢山のヒントが得られた。さらに、彼に勧められた表題の本。これこそが、今の私に必要なものだった。「求めよ、さらば与えられん」とはこのことだ。その日のうちにamazonで注文し、現在読み進めているところだ。
この著者は登山者の事故増加に関して、”全ての登山者が「危ない登山者とは自分のことかもしれない」と考えるところから再スタートする必要がある”と警鐘を鳴らしていた。
あ、これはオレのことだ…💡
確かに、最近山行中にいくつかの綻びが顕在化しているので、ハインリッヒの法則からしても今のままではいつかアクシデントに見舞われかねないなという懸念はあった(先週の転落も十分に重大インシデントだけど)。実際、登山の難度を上げようとしているのだからリスクが増していくのは当然で、そのリスクに対する理解と制御が不可欠だ。
差し当たっての自分の盲点は「タフな方だと思い込んできたが、実は疲労に対する自覚が乏しいだけ」ということで、風や寒さも含めた様々な疲労要素が先日の判断ミスによる転落に繋がったのではないかと疑うようになった。(まさに危ない登山者だったのだ😞)
本書はデータ分析や図解を駆使し、著者の体験も適度に散りばめられていてとても分かりやすい。
例えば、登りと下りでの違い。
登りは遅筋(持久力)メインで脂肪代謝が上がり、下りは速筋(筋力)メインで糖代謝が上がるといったことも、今まで知らなかった。こうした「理屈やデータ」と「自分の感覚」を突き合わせると、なるほどと理解が深まるのを実感できる。
700ページを超える大作だが、本を読むには良い週末だ☂️
先週命拾いした経験を「あぁ良かった」で済ませず今後に活かすため、今さらながら登山の基本・身体のこと・リスク管理について学び直そうと思う。そして「理論と実践」を、より高い次元で融合させていきたい。
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