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更新日:2013年09月02日 訪問者数:44512
雪山登山 山道具・装備
雪用スコップのチョイス
スコップ購入時の参考になれば
bmwr1200rs
雪用スコップってそもそも何に使うのか?
観測史上最高クラスの暑さが続く中で雪山道具のネタを書くのもしんどいですが、書きます。

雪山三種の神器のひとつ、スコップですが
昔は、テントサイト設営や雪洞掘りがメインで、グループに数本という使い方をしている方もいたようですが、
BCなどが流行るにつれ、雪崩対応の意味が強くなり、各自携行になりました。

とはいえ、メインの使い方はやはりサイト設営となります。
雪山ではたとえどのような雪質でも、手などで雪を掘ったり、ブロックを切り出して壁を作ったりすることは不可能です。
また、フラットなサイトを作ることは安眠のためにもやっておきたいですね。作るには多少のコツはありますが、ここでは省略します。

あと、イレギュラーな使い方としては、雪が顔などに当たって痛いときは盾にもなります。
材質で差があるのか?
材質はアルミなどの金属系と、ポリカーボネイトなどのプラ系になりますが
雪山をやるのであれば金属系の一択だと思います。
重い雪だとプラ系では割れてしまいますし、硬い雪などだと衝撃で割れる可能性がありますし、紫外線に弱いということもあります。
(上記)プラ系スコップの例


とはいえ、プラ系スコップを全否定するものではありません。
メリットとしては、軽いこと、比較的安いものもあることがあります。
強度もメーカものならばあるため、十分に使えると思います。
ブレードの形で差があるのか?
ブレードの形は重要な要素です。
具体的にはブロックを切り出したり、ピットチェック(雪崩チェック)を行う際にはカーブがついているブレードだとうまくできません。うまく直方体のブロックが切り出しずらいのです。
雪の壁を作製する際、ブロックがぴったり積み上げられないとけっこう苦労します。
ピットチェックの様子
場所:神楽峰
切り出した直方体の雪

ですが、私の足元にBDのスコップが!!!
(上記)湾曲ブレードの例

何度も言いますが、このタイプのスコップを否定するものではありません。
実際、私はこのBDのスコップを使用しています(笑)

湾曲ブレードの良いところは
1.カッコイイ!
2.ザックに入れやすい
3.取り出してから使えるまでの時間が早い

スコップを個人装備とするならば、特に3が重要だと思います。
用途はズバリ

「雪崩埋没者救出」

です。
私はBCスキーをやるので、この点を重要視しています。
(上記)フラットブレードの例

このタイプのブレードの便利なところは、
1.ブロックの切り出しが均一にできる
2.サイトの平面化にちょっと便利
です。

逆に不便な点としては
直線的なので、ザックに入れるときに少し入りにくい
といったところでしょうか。
程度問題ですが。




あと、ブレードの大きさですが
体力と装備に余裕があるなら、大きいほうが何かと便利ですね。
シャフトの長さで差があるのか?
シャフトの長さは、一言で言えば疲れ具合に影響が出ます。
長いほうが大仕事では楽です。

その他の影響としては
1.シャフトが長いとザックに入らなくなる場合もある(分割式ならOK)
2.シャフトが長いと雪洞の中を掘るときに使いづらい

よって、グループで長いのと短いのと両方持つというのも手です。
メーカーによっては継ぎ足しもできるモデルがあるので
担ぐ重さが許せば、そういうモデルもありかと。
(上記)シャフトの長さが違うモデルの例


長いシャフトはホント楽です。
ただし、狭いところでの作業は苦手ですね。
グリップの形状で差があるのか?
グリップの形状は、TグリップとDグリップの2種類となります。

これは好みによって分かれるところで、特に大きな差があるものではありませんが、
個人的には、Dグリップのほうが使いやすいと思います。

握る力が逃げない感じといいますか、ダイレクトに使える感じです。
ミトンでも使えるのもGOODですね。

メーカーによっては、90度ねじってはめることができるモデルもあり
使い勝手が良いです。

ただ、Dグリップは相対的にでかくなるので、コンパクトさに欠けるかも知れません。
(上記)Dグリップの例

(下記)Tグリップの例
変形ギミックで差があるのか?
まさにスコップのトランスフォーマー
これはまさに目から鱗状態でした。
雪洞掘りには威力を発揮するかも・・・
(上記)鍬上に変形する例

グリップの部分にブレードをはめるという発想、好きです。



また、古くはシャフトの中にスノーソーを入れるタイプもあります。
確かに便利ですが、スノーソーは幅が細いと使い勝手が悪いです。
(上記)スノーソー内蔵型スコップの例
で、結局どれがいいのか?
というわけで、どれがいいのか?というところに戻ってくるわけですが・・・。
う〜ん、難しいですね。
用途に応じて、なんて結論だと
「結局、わかんねーのかよ!」って言われちゃいそう。

なので、半ば無理やり結論付けます




用途その1:バックカントリースキーならば

BDのディプロイ3
雪崩救出に特化します
でも、ワタシ、コイツでピットチェック、ブロック切り出し何でもやります。
ちょっと疲れるけど。
軽くて、コンパクトで使い勝手の良いスコップです。


これくらいのブロックならとりあえず作れます
.
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用途その2:通常の雪山テント泊ならば

LIFE−LINKのガイドショベルかな
ブロックの切り出しが楽!
へなちょこのワタシ向け
でも、スコップってふたつも持っててもしょうがないし、
壊れたら買い換えよう、って考えても、壊れないんですよね〜
まあ、壊れるようじゃしょうがないんですけど。




とまあ、こんな感じです。
暑い中お付き合いいただきありがとうございました
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