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更新日:2017年01月20日 訪問者数:1049
クライミング/沢登り 技術・知識
ロープワーク講習の復習
KadoJiro
リーダーUCONさんのありがたい呼び掛けで丹沢のモミソ岩に6人が集合しました。

この度のお題は
「滝を登っている時リードが落ち口直下で動けなくなり(セミ)になったのでセカンドが予備のロープを持って単独で滝を巻いて落ち口上に人口支点を構築し救助する」というもの。
これに伴いハーケン・ボルト打ちや単独登攀技術(ビレイヤー無しでのリード)の講習でした。

予習してきたつもりがそもそもの経験が浅い上に初めての経験、更には本番に弱いなどなど重なって
「え~と・・ちょっと待てよ・・」と考えながらのぐだぐだクライミングに(><)
しっかり復習しないとこりゃ本番じゃ使えん!
・・てなことで、とりあえずある写真をまとめて、家でできることだけでも忘れないように復習してみました。
でも、単独登攀を行うことにならないように計画し行動することがなにより大事ですね。
あくまでも緊急時のための練習です。

UCONさんは技術は盗んで覚えることと言うようにお手本は示してくれますが、そこから先のスキルアップは個々の向上心、探究心に委ねられます。本当の要点以外は本人の考えに任せてやらせてくれる・・
もちろん危険が伴う場合には遠慮なくダメ出しが飛んできます(^^;
是非またやりたくなる。いつか自分でもリーダーでやってみたいと思う。そんな講習でした。
モミソ岩に到着するまで
長靴を持参するように言われていましたが電車だったこともあり、登山靴で渡れるだろうとタカをくくって持ってこなかった。
結果はNG!お借りしました。
モミソ岩到着
これは血が騒ぐ
講習開始
まずは人口支点構築の為の道具の説明から。
まずはハーケン
まず第一にハーケンを使う前提では登らず巻くことを考えること、止むを得ない場合にいつでも使えるように装備しておくこと(共同装備可)
・画面左側が軟鉄で、ある程度曲がったリスでも入って行ってくれて錆びて膨張すると更に抜けなくなるので使い捨て。
・画面右側のものがクロムモリブデン鋼。硬く曲がらずに入ってくれる為、ラストが抜いて次の支点に使うことができる。

どちらも共通してアゴは力のかかる方向に向けて設置すること。効くところを探し、無ければ使わないこと。
やってみた
ハーケンが効くリスが打ち易いところにあるとは限らない。でも打ちにくいところは当然上手く打てず、効かせにくくもある(アゴまで入らない)。更には抜きにくい。
ちなみに効いているかの判断は打撃音がキンキンと高音になると良さげです。
色んなことを考えてハーケンを使うべきかどうか考えた方がよさそうです。
次はボルト打ち
ジャンピングセット(ハンドドリル)をちょっとずつ回転させながら15mm程度の削孔しますが全然彫れない。
でも皆さん楽しそうです。実際面白い。
音楽的センス?
ハンマーを打つpopoさん
とてもリズミカルでセンスを感じました。
苦労の末の失敗
5人集まってもボルト打ち初心者ばかり・・結局、孔回りの岩を欠けさせてしまった上にクサビの貫入代を考慮しなかったので5mm程度の削孔不足(TT)
こりゃ~恐くて使えません。
リーダーは恥ずかしい!と言いながらも失敗させてくれたように感じますが・・確かに恥ずかしい。絶対に忘れないでしょう。
すみませんm(__)mアップしてしまいました。
単独登攀講習
いよいよお待ちかね単独登攀。
ビレイヤーがいない想定なので立木にロープを固定。
ATCの使い方
単独のリードで墜落した場合でもATCのロック機能が働くことで最低限の安全が確保されます。自らをロワーダウンさせることもできますがビレイデバイスとロープの相性確認が必須。特にハーフロープなどの細いものは突然が制動利かなくなる場合があるようです。
お手本
ひとつひとつ確かめるように登っていくリーダー。
いかにもベテランらしく動きが滑らかに見えます。
次にpopoさん
単独練習なので確保のためのトップロープをセットするために登ります。経験を感じさせます。
次は私
待ってましたと、靴を履き替え挑みます・・が
頭で理解しているつもりでも色々考えながら、どうもぎこちない。ビレイデバイスのセットに手間取ります。
後で書きますがビレイデバイスを裏返しにセットするとロープが引き易いと教わりました。
トップロープにアッセンダーをセットしてロック機能を使いながらリードします。ロープが多いせいもあって更にぎこちない。
今にも雨が降りそうなので工程をいくつか省略して次にバトンタッチ。
雨天中断
ついに本降りになったので残念ながら撤収です。
おさらい
先に書いたロック機能を使って登攀した際のビレイデバイスセットです。当初このようにセットしてしまってました。
画面下方向に垂れているロープが立木に固定している側です。
この状態だと両手を使わないと上手くロープが引き出せません。
次にビレイデバイスを裏返してセットしてみました。
片手でカラビナを引くだけでロープを簡単に引き出すことができます。
試しにぶら下がってみると・・しっかり止まってくれます。
危ない使い方
ビレイデバイスがロックしたこの様な状態からカラビナをテコに使ってロワーダウン(ロック解除)をすると
この様な状態になることがあります。体重を預けた状態でこうなってしまうと完全に制御不能、墜落するのみです。

ここで使用しているのはBDのATCガイドとベアールの8mmロープで、この組み合わせは危険でした。モミソ岩ではエーデルワイスの9mmで試して問題はありませんでした。
プルージックでも
今回単独登攀でATCガイドを使用しましたが、プルージックでも試してみました。機能としては問題ないように見えましたがやはり登攀中に何度も両手作業が必要で単独登攀では特に両手作業となるのはかなり危険。また、試してみたのはあくまでも静荷重だけです。フリクションノットが意図せず緩んでしまっていることがあるかもしれません。これが墜落荷重であった場合、十分な制動がかかる保証は全くありません。ATCなら絶対ということは無いと思いますがATCに比べるとかなり危険な選択だと感じました。
このケースでは本当に止むを得ない場合か、バックアップを取るような場合以外には使えないと感じました。

登攀方法や道具の選定は分かっているつもりでも、検証しながらよくよく考えないと命に関わる落とし穴があるようです。
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この記録へのコメント

登録日: 2016/6/23
投稿数: 7
2017/1/19 8:18
 分かり易いです。
ロアダウンで脱出するときは失敗しても止まるように下に結び目を作ると良いです。更に荷重移動で懸垂に切り替えるとなお良いです。
フリクションノットはこれよりも技術&手間共に増えます。ucon
登録日: 2016/10/1
投稿数: 4
2017/1/20 0:26
 Re: 分かり易いです。
コメントありがとうございます。
ロアダウンの時は何かバックアップを取る方法を検証しようと思っていましたが・・結び目とは簡単な解決法ですね!まだまだ頭が固いですね(^^;
荷重移動で懸垂とはイメージが出来ないので今度、試してみます。
また、先にご指摘頂いたようにプルージックの件では誤解を招く記述でしたので編集しました。
登録日: 2013/11/24
投稿数: 737
2017/1/23 19:46
 気になったのですが
私もモミソ岩で遊ばせてもらっている者ですが、ボルト打ちで気になった点があります。

写真を拝見すると、岩場の基部でボルト打ちの練習をされたように見受けられます。
確保用のボルトが抜けていたから打ったのであるならば良いのですが、極力、岩場を傷つけないという観点から、チッピングやボルト工作は最小にすべきであると考えています。
もし、練習であったのならば、河原に転がっている石でも良かったのではないでしょうか。

私の誤解であれば、不必要なコメントをした事をお詫びします。
登録日: 2016/10/1
投稿数: 4
2017/1/30 18:23
 Re: 気になったのですが
返信が遅くなり申し訳ありません。
確かに岩場基部に練習のため、新規にアンカーを打ちました。ご指摘の通りただの練習であれば岩場を痛めない方法は何か選べたと思います。石ころに打っても人工物を残置することには変わり無いので、どこならいいかと考えると正直言って正解は出せませんが少なくとも私には「岩場を痛めない」という意識はありませんでした。
みんな打っているとか
1ヶ所くらいとか
言い出したらキリかありません。ご指摘頂いたことを意識して今後の山行を考えてゆきたいと思います。
ありがとうございました。
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