カモシカに会えた!赤岳〜阿弥陀岳(美濃戸口)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 1,358m
- 下り
- 1,361m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ルートの日陰にはごくわずかに残雪がありましたが、特に影響ありません。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
グローブ
防寒着
雨具
ヘッドランプ
サングラス
ストック
ヘルメット
|
---|
感想
17時に静岡での研修を終わらせ、すぐにデリカを北に走らせ八ヶ岳へ。研修中も八ヶ岳のことばかり考えていた。日の入りが遅い今の季節はこんな時間でもまだ明るく、八ヶ岳のシルエットを拝めることができた。前までは全部まとめて八ヶ岳と呼んでいたその山塊だが、今ではその一つ一つのピークを「○○岳」と言えるようになった。
当初は駐車場で仮眠を取った後に入山しようと考えていたのだが、それよりも今入山して、行者小屋で幕営して仮眠を取り、少しでも休憩したほうがその後の山行が楽になると考え、21時に入山することに決めた。真っ暗な南沢だが、今回新調したヘッドランプ「BlackDiamond REVOLT」が明るく照らしてくれた。
23時前に行者小屋に到着、テン場には多くのテントが張られていた。すでに入眠している登山者に申し訳ないと思いつつ、とにかく音を極力出さないように幕営した。「3時に起きて地蔵の頭で御来光を拝もう。」
そう思いシュラフに身を包んで就寝・・・、のハズが眠れない。寒い。夜中といえど額から滴るほど汗をかいた。汗冷えして寒いのだ。しかもあろうことにテントはフルメッシュ。なんとかシュラフから上半身を出し、ザックの中にしまってあるダウンジャケットとパンツを出し羽織る。震える体は徐々に落ち着き、眠ることができた。しかし3時にはとても起きられず、起きたのは外も明るくなった6時30分。まあ、仕方ない。あの寒さではどうしようもなかった。とりあえず無事に朝を迎えることができたことを善しとしよう。
外は雲ひとつ見当たらない。今が梅雨時であることを忘れるくらいの快晴だ。寒さによるトラブルはあったものの、眠って体力の回復は図れた。今日ならいつも断念してきた赤岳から阿弥陀岳へのルートを辿れるだろう。そこで赤岳への登頂ルートに地蔵尾根を選択、登りの途中で振り返ると北アルプスの山脈がはっきりと見えた。さらに高度を上げると、御嶽、白山、乗鞍、穂高&槍、後立に白馬、そして妙高までも見ることができた。
急斜面を登ること1時間。地蔵の頭に到着すると同時に奥秩父の山脈が目に飛び込んできた。しかしお目当てはそれじゃない。目を南に向けると、あった!富士山が雲海の中に浮かんでいた。何度見ても富士は美しい。朝焼けに照らされた富士が見たかった。今度はちゃんと起きて登ろう。地蔵の頭までくれば赤岳山頂はすぐ。急斜面を登り登頂。ここにはもう何度も登っているので特に感慨深いこともない。しかし、山頂からはさらに南アルプス、中央アルプスまで見ることができた。
赤岳山頂から下り、文三郎尾根分岐へ。いつもはここで諦めて下ってしまうが、今回は体力が残っている。よし、阿弥陀岳初挑戦だ!目の前の中岳が邪魔だな、と思いながらもその小ピークを登る。しかし、その頂に立つと印象が変わった。東に赤岳、西に阿弥陀岳、南に権現岳、そして北に硫黄岳&横岳。南八ツの主要ピークに囲まれた、まさに「中」岳。こんな贅沢な場所、他にあるだろうか?
中岳から下り、さあ今回のラスボス・阿弥陀岳が目の前にそびえていた。登り始めから梯子が設置されていることから、この登りは容赦ないことを物語っている。想像通り、急斜面の連続だ。四肢を使いよじ登っていく感じ。
「怖くない、ちゃんと3点支持を守れば問題ない。」
そう自分に言い聞かせ登っていくと、ガサガサ。ハイマツの中にうごめくものがいた。茶色い背中が見えた!カモシカだ!こんな間近で見たのは初めて。私を警戒しながらも眼前を横切っていく。カモシカにとってこの急斜面は何ともないのだろう。そんなスペシャルゲストに楽しませてもらいながらも阿弥陀岳登頂成功。山頂はとても広かった。昼になりガスも上がってきたため、景色はあまり楽しめなかったのが残念だった。でもカモシカに会えた、それだけでも幸運だ。
阿弥陀岳を下り、1時間ほどで行者小屋に戻る。八ヶ岳は水が豊富で、しかも美味しい。ここの水を沸かして飲むコーヒーは格別だ。コーヒーを飲みながら今日自分が辿ったルートを見上げながら確認した。この瞬間が自分にとって至福の時だ。
行者小屋から駐車場までは飛ばして下った。1時間ほどで着いたのでまあまあなペースだっただろう。下ってからは長野に来た時の楽しみである蕎麦を戴きに店を探す。時間も中途半端なので準備中、支度中の看板が目立つ。そんな中営業中の蕎麦屋を発見、よしここにしよう。メニューを見て一番に飛び込んできたのが「梅肉そば」。登山で疲れた体にはもってつけの蕎麦じゃないか。これに決めた。予想通り梅肉そばは酸っぱさが前面に出た味で、登山後の体を癒してくれる味だった。
これで赤岳の登頂は5回目くらい。今回は阿弥陀岳にも登ることができた。硫黄岳、横岳、編笠岳にも登ったことはある。残すは権現岳のみだ。そう思いながら八ヶ岳を後にして帰路についた。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する