十勝岳 (十勝岳温泉〜上ホロカメトック〜昭和火口) [The火山]
- GPS
- 07:19
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 1,012m
- 下り
- 1,269m
コースタイム
- 山行
- 6:54
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 7:20
天候 | 晴れたり曇ったり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス | 十勝岳温泉カミホロ荘に宿泊 |
その他周辺情報 | 【登山後の温泉】 吹上温泉白銀荘で入浴可能 |
写真
感想
十勝岳。
十勝岳温泉に宿が取れましたので上ホロカメトックと十勝岳を繋いで周回するコースを選びました。
十勝岳温泉は酸性の強い温泉で、この温泉も今も活動を続ける火山活動の賜物であることが登山後に気づくことになります。
すでに標高1200mにありますので、十勝岳山頂まででも標高差800mほど。利尻に比べれば楽かと思いましたが、結果的にはなかなか侮りがたい山でした。
カミホロ荘で朝食を済ませ、出発。登山口のある凌雲閣までは20分ほど車道を歩きます。
前日まで天気が悪く、予報もあまりよくありませんでしたので、雨を覚悟の出発でしたが、だんだんと天気は快方に向かい、十勝連峰の山々が姿を現します。雨どころか暑さと日焼けの対策が必要でした。
沢に沿ってしばらく平坦な道を進むと安政火口に出ます。ここでようやくはっきりとここが生きた火山であることを思い知らされます。
えぐれたガレ場の涸れ沢を超え、沢の対岸を戻る感じで化物岩を巻き、富良野岳との分岐を超えてD尾根を登って行きます。このあたりから雲海が眼下に広がり、雲の上に出たことがわかります。右手には秀麗な十勝岳が雲海の上に浮かんで見えて来ます。十勝岳温泉のあたりは雲の中で終日天気が悪かったそうなので、超絶ラッキーです。
D尾根の長い階段を登りきってかみふらの岳を左に折れ、上ホロカメトックを目指します。左手は巨大な火口、右手はたおやかな花畑の斜面になります。
上ホロカメトックから先は両側が切れ落ちている稜線上の火口の縁を歩くことになります。晴天なのでなんの心配もありませんが、風が強かったら嫌なところだと思います。
大砲岩をすぎるとようやく十勝岳の山頂が見えて来ます。山容は柔らかですが、足元には溶岩が一面に転がっています。
12時過ぎに十勝岳の山頂に到着。少しガスがかかり始めており、遠望が効きませんが、美瑛岳も見え、その先きはトムラウシへと続く稜線があるのだろうなあ、と思いました。
軽く昼食をとって望岳台側に下山。こちらは溶岩ではなく、礫だらけです。この礫は望岳台側にずーっと続いており、歩きにくいのですが、昭和の噴火の際には麓の白金温泉まで大きな被害が出たそうなので、その跡でもあるのだろうなあと思いました。
一旦十勝岳の斜面を降りると、道は急に平坦となります。火口に挟まれた荒涼とした平原は地球ではない星のようであり、ウルトラマンとxx星人が戦いを繰り広げる舞台のようでした。
昭和噴火口から避難小屋まではやはり歩きにくい礫の道を辛抱の下山です。
白銀荘へ向かう道は平なので簡単と思っていましたが、火山活動の結果であろう大きな岩を超えなければなかったり、富良野川を渡渉したりとかなかなか気が抜けない道でした。
ようやくの思いで、白銀荘に到着。混浴露天風呂は水着着用という珍しい温泉でしたが、ゆっくり、リラックスできました。
火山の変化に跳んだコースでとても充実した登山になりました。
田中澄江「花の百名山」に名文がありましたので、最後に引用させていただきます。
「新らしい火山は、大地の生命のしるしをあざやかに刻みつけているようで、その前に立つ度に、大地の鼓動が、自分の全身に伝わってくるような思いになる。」
yoshiyanさん、こんにちは。
北海道山行レコも第四弾ですね。中でも十勝岳のレコは期待して待ってました。
2000mそこそこの山とはいえそこは北海道、森林限界を超えた風景に活火山の荒々しさが加わり、見応え,登り応えのある山のようですね。
実は9月に十勝岳に登ろうと企んでいます。レコ参考にさせて頂きますね。
papibanさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
当方、北海道大遠征中のため返信が遅くなり失礼しました。
十勝岳は期待以上に面白い山でした。
今回は宿の都合を考え、上ホロカメトックとの組み合わせのルートになったのですが、変化に富んでいて正解だったと思います。日程的に難しいかもしれませんが富良野岳や美瑛岳の山容もすばらしかったのでそちらにも足を伸ばせたらなどとも思いました。
>実は9月に十勝岳に登ろうと企んでいます。レコ参考にさせて頂きますね。
拙いレコですが参考にしていただければ幸いです。
妻からの情報ですが、温泉は凌雲閣、カミホロ荘、白銀荘のそれぞれが泉質が異なり、すべて楽しめるとよいですねとのこと。(宿泊地としての質はともかく、泉質としては凌雲閣が一番良いとのこと)
papibanさんの迫力ある写真でのレコ、期待しています。
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