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Yamareco

記録ID: 1262837
全員に公開
ハイキング
東北

花巻市胡四王山

2017年09月17日(日) 〜 2017年09月18日(月)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
7.3km
登り
101m
下り
90m
過去天気図(気象庁) 2017年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 自転車

感想

9月17日〜18日、JR釜石線を走るSL「銀河」搭乗ツアー参加のため、岩手県花巻まで遠征した。
SL銀河とは、JR東日本が観光面からの復興支援および地域の活性化を目的としてC58 239を復元し、SL牽引の新しい列車をプロデュースしたもの。
C58 239を復元し運行する列車は、釜石線・花巻?釜石間を運行。
牽引する客車については、釜石線沿線を舞台に描かれた宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を代表的なテーマとして列車全体をプロデュースし、宮沢賢治の世界観や空気感、生きた時代を共有する事で東北の「文化・自然・風景」を感じる車内空間となっているとのこと。

列車の仕様は以下のとおり。
○対象車両 C58 239(機関車)/キハ141系(旅客車)
○列車名 SL銀河
○座席 4両編成(機関車除く)/176名
詳しくはJR東日本のサイト参照。
https://www.jr-morioka.com/sl/about.html

SLに関しては物心付く頃には、もう営業運転はなくなっていた。
動く車両は中学生の頃、新橋汐留駅から特別記念列車を見送った記憶があるのみ。
乗車する機会はこれまで一度もなかったため、興味深いツアーとなる。
更に岩手県まで北上するのも初めて。
昨年、女川FM受信のために宮城まで遠征したが、更なる以北は未経験である。
岩手県地方のTV,ラジオも地上波では未受信なのでBCLペディションも兼ねることにした。
そこでSONYSRFM100とワンセグレシーバーTOSHUBA GigaBeat V30E、そしてラジオ付きIC−レコーダーSANYO ICR-RS110Mをツアーに持参。
アマ無線機はハンディー機VX−3のみ。
FT817も検討したが荷物にもなり、ツアー中に移動運用出来る時間も見込めないため除外する。

7月17日、ツアー初日。
天候は小雨交じりの曇り。
東シナ海に停滞していた大型で強い台風18号が九州に接近。連休中に列島を縦断する気配。
コースからすれば、岩手県地方は直撃は免れそうで何とかなるだろうと楽観的な気分ではあったが・・。
東京駅0716JST発「はやて111号」に乗り込む。
車両はE2系。
座席は進行方向西側。眺望は良いはずなのだが、この天気では遠景の山々も覗えず。
ねずみ色の風景が流れていくだけ。
荒川沿いにTBSラジオのものと思われる送信アンテナを見送る。
「はやて」は花巻まで埼玉県、栃木県、福島県、宮城県を縦断。その沿線のFM、TV局を受信するため、座席にはラジオ、ワンセグ受信機、ICレコーダーを用意。
更にはスマホの地図アプリで現在位置を確認しながら受信に励む。
「はやて」は最高速275KM/hのスピードで驀進するから、のろのろやっているとあっという間に受信エリアを通り過ぎてしまう。
この時間帯は各局とも全国ネットだが、幸い、ワンセグは画面に局名が表示されるので迅速にチェック出来る。 GigaBeatは一応、録画も可能であるが手っ取り早く画面をデジカメで撮影し確認を取っていく。運よくローカルCMが映ればラッキーだ。
なんとか栃木、福島、宮城の大方の民放TVワンセグ放送をこれで受信することが出来た。
沿線CFMも77.3MHz宇都宮コミュニティー、76.2MHz福島コミュニティー、80.1MHzFM名取を推定を含めて受信。
1000JST、東京から約2時間45分で花巻着。BCLに勤しんでいたので、あっという間。
こちらの天気はまだ台風の影響は少なく、時々薄日が指す程度の曇り。
新花巻駅前は長閑で閑散とした雰囲気。開業は1985年で比較的新しい駅。JR釜石線がガード下を交差している。
西口には「セロ弾きのゴージュ」レリーフや宮沢賢治の世界観をあしらったオブジェが並ぶ。
今回の宿は花巻駅前のホテル。チェックインまでにはかなり時間があるので、新花巻駅近郊にある宮沢賢治記念館等をレンタル自転車で巡る。
レンタル料は1日1000円。補助電動式自転車なので楽。
釜石線沿いの車道を暫く行くとコンビニ前にアニメ『グスコーブドリの伝記』の主人公ブドリとネリの像が。どうやら記念館のある方角を向いて建てられているようだ。
踏み切りを渡り、釜石自動車道を潜る。暫く行くと記念館に至る登りに。電動自転車でなければ相当きつい。
頂上には記念館と駐車場、「山猫軒」というレストランがある。
ここは胡四王山と呼ばれ、宮沢賢治の里、イーハトーブでも重要なポイントを占める。
標高は183mほどだが、花巻市内一望出来るビュースポット。FM花巻の送信所もある。
記念館脇に視界の開けたテラスがあったので早速FMラジオをモニター。
県域本局だけでなく三陸の中継局や花巻、奥州市、盛岡市のCFMも良好に受信出来る。思ったよりも多くのFM局が受かる。
詳細は別表参照。
時間が限られているのでじっくりとモニター出来なかったのが残念。
正午前に『山猫軒』で食事。
ここも宮沢賢治の『注文の多い料理店』をモチーフとしている。
時間が惜しいのでここでもラジオモニターしながら食事。NHK盛岡のローカルニュースをチェック。
食事後、山を降りて近隣の『宮沢賢治童話村』を見学。山を下ってしまうとラジオの入りも悪くなるのでBCLは一休み。
13時前に新花巻駅に戻り、レンタサイクル返却。
釜石線ホームへ。
駅舎も「SL銀河」に合わせて装飾されている。
花巻駅までの切符を買ってしまったが、ツアー代に含まれていたのを失念。
1358JST発花巻行きに乗り込む。思ったよりも乗客が多い。
車窓からは胡四王山がよく見えた。
1407JSTに花巻駅着。
ここにはJR東北本線と釜石線が乗り入れている。
駅舎も宮沢賢治を意識した造りだ。
花巻駅のバスターミナル4番から1425JST発の路線バスで花巻温泉へ。片道460円。
天気は曇天。沿道には刈り取りを待つ稲穂が広がっている。
あまり歩いている人を見かけない。地方ほど車社会が徹底しているのだろう。
20分ほどで温泉前に到着。バスで訪れる客は稀と見えて降車したのは自分達一行のみ。
入浴券を購入し、旅館の温泉に浸かる。料金は1100円。
16時前に温泉を出て、一行を待つまで外でラジオモニター。
といってもこの周辺は高台でもないので近隣局しか受からない。
FM花巻を聞いていると15時頃、台風18号対策関連の臨時ニュースが割り込んでくる。
夜のうちに抜けてくれるとよいのだが。
17時15分のバスで再び花巻駅に戻る。
18時前に駅前のホテル「グランシェール花巻」にチェックイン。
部屋は7階。比較的高度があるのでラジオも受かりやすく、ほっとする。
ここからだと花巻駅が直下に見渡せる。西が開けているが雲が多く、遠くは見渡せない。
ホテルのレストランで夕食後、さっそくラジオとワンセグで受信調査。
ワンセグで地元民放はすべて受信可能。物理チャンネルが表示されないので送信所は不明だが距離からして恐らく花巻中継局の波だろうと推測。
FMは胡四王山と比べ、やや受信出来る局数は減るが、基本的に変わらない。
中波は夜間になるとローカル局を除いて受信出来る国内中波局はそれほど大きな違いはみられない。
詳細は巻末の表参照。
NHKや地元CFMは頻繁に台風情報を出して、県内には暴風警報も。
しかし、台風は速度が速いので夜中には東北地方を通過して明日は台風一過になるだろうと楽観視し、23時頃就寝。

翌朝、6時前に起床。いよいよSL銀河乗車の日。
窓から外を見ると雲は早く流れているが日差しも覗き、遠くの山々も望める。
予想とおり、台風は抜けつつあると直感。
この日は9時過ぎの釜石線で遠野まで行って、折り返しの13時54分発のSL銀河に乗り込む計画だ。
バイキングの朝食中、外は時々、突風と雨と晴れ間の繰り返し。
台風は思ったよりもしぶとい。簡単には抜ける様子ではないが天気予報では午後には晴れると告げていた。
SL銀河の旅はその晴れ間の時間になるのでよい写真が撮れそうだ、と期待を膨らます。
9時過ぎにホテルをチェックアウト。
花巻駅構内へ。
9時56分発の釜石行きに乗り込む予定で改札に向かったが何やら様子が変。
駅員曰く、「次の釜石線は14時代までありません」
「?」
なんと、台風で釜石線は午前中、全線で運休。
そしてSL銀河も本日は運休が決定したと。
まさかのまさか・・。
台風18号がここまで影響するとは思いもしなかった。
さあ。困った。
メインのSL銀河が運休となっては、どうすることも出来ない。
すぐにツアー主催者から電話が入り、SL銀河運休のためその分は払い戻しが決まるが、帰りの新幹線は変更が利かないとのこと。往路の新幹線代も戻っては来ない。
花巻から遠野までのチケットは生きているが、そもそも14時台まで列車が動かない。
14時台の便で遠野まで行けたとしても、変更の利かない16時19分初の新花巻発東京行き新幹線に間に合うまでに戻って来れる保証はない。遠野ー花巻間は往復2時間近くかかるのでとんぼ返りしても危ない。
他に公共交通機関が見込めないので遠野行きは諦めるしかなくなった。
とすると花巻周辺で時間を潰すしかない。
SL銀河以外の代替策など考えてもいなかったので暫し悩む。
土地勘もないので無闇に動くと事態はますます悪くなる。
結局、昨日赴いた胡四王山周辺散策に落ち着く。昨日、訪れ切れなかったイギリス海岸やイーハトーブ館もある。
だがそれには一旦、新花巻駅へ戻らねばならない。
花巻駅からのバスは、次は12時。あと1時間半近く待たなくてはいけない。
やむを得ず、タクシーを使う。運賃は2200円。一行と割り勘にしてもバスよりは高い。
予定外の出費。
新花巻駅前の銀河プラザで再びレンタサイクルを借りて胡四王山へ。
まさか昨日に続いて同じ場所に行くとは夢にも思わず。
ただ、高台で暫し自由時間が過ごせる訳でラジオ受信や無線にとっては悪くはないか、と自分に言い聞かせる。
記念館脇の東屋で昨日同様ラジオを広げ、モニター再開。
風が強く、備品が吹き飛ばされそうだ。
昨日よりは時間の余裕があったので昼間の中波受信状況などやってみる。
NHK盛岡を聞いていると大槌町や宮古市などに避難指示や避難準備情報などが出されていた模様。
楽観視していた台風が岩手県に鉄道運休に至るまでの被害を齎すとは思いも拠らなかった。
正午前に430FMで暫くCQを出してみるが応答なし。
祭日にも拘わらずバンドをワッチしてみても誰も出ていない。ある程度予想はしていたが、首都圏以外だとUHF帯では交信相手がみつからない。
12時半頃まででラジオモニターを一段落。
この辺りを散策してみる。
古い信号機が二つ、おもむろに立っているがこれはおそらく宮沢賢治『シグナルとシグナレス』を模したオブジェなのだろう。
ツアー一行と合流し、昨日も寄った『山猫軒』で昼食。
その後、山を降りてイーハトーブ館へ。
ここにはシアターがあって宮沢賢治原作のアニメを上映していた。館内に差し込む陽がよい雰囲気。
レンタサイクルで胡四王山周辺をサイクリング。風は強いものの、天候は回復し、強い日差しが収穫まじかの稲田を照らす。
宮沢賢治もこの辺りを散策していたのだろうか?
釜石自動車道を潜ると釜石線の踏み切りに出る。暫く釜石線と平行に自転車を走らす。
台風さえ来なければ、ここを汽車で通っていたはず。
真に残念。
イギリス海岸まで足を伸ばそうかと考えたが時間切れ。
15時半頃、新花巻駅に引き上げる。途中、昨日見かけたブドリとネリの像の前を通過。やはり晴れて日差しがあると写真写りもよい。
レンタサイクルを返却し、新幹線の時間まで土産を買ったりして過ごす。
16時19分新花巻発東京行き「はやぶさ」106号に乗車。
E5系は初めて。
西日とともに東京へ爆走。乗り心地は悪くないが、仙台、宇都宮間を時速320Kmで走行中はジェットコースターのようで目が廻る。
加速度系の類が苦手な身には堪える。
帰路はラジオは聴かず。この速度ではなにもかも空しくなる。
仙台手前で見た中波送信塔は確か女川遠征時にも目撃した気がする。
19時少し過ぎに数分遅れで東京着。
「はやぶさ」E5系の先頭車両を撮影し、東京駅を後にする。
今回の花巻ツアーは台風の影響で肝心のSL銀河乗車はキャンセルとなったが、機会があればリベンジしたい。
取り合えず今回はイーハトーブ胡四王山でのBCLぺディションだと割り切ってよしとしたい。

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