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ヤマレコ

記録ID: 1289977 全員に公開 無雪期ピークハント/縦走槍・穂高・乗鞍

上高地〜涸沢〜奥穂山荘〜北穂〜涸沢〜上高地

日程 2017年10月10日(火) 〜 2017年10月13日(金)
メンバー , その他メンバー1人
天候1・2日目 晴れ後曇り 3・4日目 雨
アクセス
利用交通機関
車・バイク
沢渡の駐車場、アルピコ交通バスともに月頭の激混みが嘘のようにガラガラでした
コース状況/
危険箇所等
涸沢岳〜涸沢槍間、稜線を巻きながら歩くのですが天候不順のため稜線上に出てしまう
涸沢槍〜北穂高間の登り返しにルンゼ状の傾斜のある中スラブやフェースが何度か出てくる
天候不順も加わり、どちらも岩綾帯初心者の同行者は肝を冷やした模様
北穂〜涸沢小屋間は小屋付近まで歩幅を強いられ、地図上で感じるより悪く感じる
場所がら、悪場を過ぎたところながらも槍・上高地方面のどちらに行くにも距離があるため下降に際し捻挫など怪我に注意する
その他周辺情報普段は温泉・サービスエリアなど出費を抑えるため寄りません
同行者、風呂好きなため付き合いました
沢渡より20分くらいの乗鞍方面へ行った「湯けむりの湯」へ行きました
平日、21時まで日帰り入浴可とのこと
食事とパック料金で\1.500
風呂が\700のところ\300
\1.200分の食事が出来ました
パスタやピザがメインです
薄めの味付けで下山後の胃腸には優しく、美味しいくいただきました

写真

パノラマコースの紅葉のアップ
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パノラマコースの紅葉のアップ
パノラマコースをゆく登山者と穂高稜線
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パノラマコースをゆく登山者と穂高稜線
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感想/記録

今回はワンダーフォーゲル
同行者が一名います
涸沢の紅葉を期待しています
岩綾帯初心者のため無理は禁物です
同行者は何事もスケジュール決めるのが苦手です
私としては涸沢経由にて槍に行けたら良いと思ってましたので3泊4日の山行を提案しました
よってザックリと3泊4日で穂高と槍の縦走となりました
でたとこ勝負の山行となります
差し当たり1日目は涸沢を目指します
では山行のもようをお伝えします

【 沢渡 】1日目
準備のパッキンや着替えをします
事前にしつこく伝えました
テント泊のため衣類・食料を厳選するようにと
あれだけ言ったのにザックがパンパンで入りきらずいろいろ外付けになっています
こっちがビックリするくらい無理矢理詰めてます
詰めすぎてザックのジッパーが返ってきそうです
話しによると行動食や朝・夕の食事は以前より減らした様子
仕事が忙しく準備に時間がとれなかったようです
ザックを担いでみたところ15kg超えしてるみたいです
150cm 45kgの同行者には酷のような気がしたので荷物分けるよう提案しました
ですが自分で持つと言って聞きません
はたしてどこまで身体がもつのでしょうか?

【 上高地 】
河童橋にて穂高を望みますが2.263峰より上は残念ながら望めません
「身体、大丈夫かな?」
「涸沢まで何時間かかる?」
ザックの重さに本人も心配になってきた様子
再度確認しますが、やはり自分で持つと言って聞きません
この方、根性と情熱だけは人一倍あります
昨日まで2週間近く休みを取らなかったうえ、風邪気味で体調不良の様子
沢渡までの車中にて多少は睡眠がとれたみたいですが...

【 明神 】
一服入れます
明神館裏手より明神がドッシリと構えて見えます

【 横尾 】
同行者、完全にバテた様子
着くなりザックを降ろし横になりうなされてます
30分程仮眠をとらせ温かいお茶を与えます
さぁ、ココで決めなければいけません
私は提案します
「本日は横尾泊とし今後の予定に備え体調を整えるべきではないか?」
はたして、返ってきた答えは...

「大丈夫っしょー‼」
「行けるっしょー‼」

いやいやー、どのへんが?どこへ?
これからの登りに備えカロリー摂取や準備運動してる人もいますけど?
寝ていたあなたは知らないだろうが、随分白い目で見ている人がいましたけど...
まさに無謀登山とはこのことです
ですが...
本人のやる気と紅葉の涸沢にかけてきた想いを尊重することしました
様子をみながら行くことにします
場合によっては退却も念頭に置きながら...

【 Sガレ 】
昨年は本谷橋からの登りでバテバテになり足が上がりませんでした
息も絶え絶えに涸沢に着き思ったものです
重荷を背負いながらも颯爽と足どりも軽やかに歩きたいものだと...
今年の私は同行者に歩調を合わせて歩き、景観を望めるゆとりがあります
3泊4日とはいえ夏山にて20kgを超えるザックは可笑しな冗談ではありますが...

【 涸沢 】
見ているコッチが辛くなります
同行者は肩と首でザックを背負っています
顔も浮腫み明らかに具合が悪そうです
この状況は誰だって根をあげます
誰にでも出来る事ではないでしょう?
よく歩いています
実際、コースタイムで登りきりました
恐るべし、涸沢マジック

ヒュッテにてレトルトのおでんを食し一息入れます
時間も遅いので早々にテントを張り、ドライフードとレトルトにて手短に食事を済ませます
明日は奥穂山荘を目指すことになりました
夕映えの穂高の峰々を望みながら明日の天気を思い就寝します

【 涸沢 】2日目
モルゲンロートに燃える穂高連峰を望みながらパノラマコースを歩きます
奥穂ピストンと思われるアタックザックに軽装な皆さん
150cmの同行者ではザックが歩いているように見えます
すれ違う皆さん口にはしませんが、背負うザックの大きさと小柄で華奢なあなたの姿に驚嘆しているのは間違いないでしょう
前を歩く私でさえよくやるなーと感心します

標高が少しずつあがり、涸沢よりカール地形
を感じ始めた頃には紅葉の葉はグラデーションを見せ始めます
私は生まれて初めて見ました
赤から黄色へ
黄色から赤へ
紅葉とは生命を燃やすと聞きましたが見ている自分も何故だが高揚してきます

【 ザイテングラート取付き 】
上高地で見かけた大きなザックの2人組が登ってきます
遠目にも辛そうです
首と肩でザックを背負い数歩進んでは休んでいる様子
自分を重ね懐かしく思います

高齢の夫婦がガイドに率いられ取付きにやってきます
どんな想いで登っているのでしょう?
普段見かけるガイド登山は、バスガイドとツアー客のようで見苦しい事このうえありません
こちらのご夫婦を見ていると山や自然への愛情を感じ、ガイド登山の存在の必要性を感じます
また素敵なご夫婦のためかガイド自体も立派な仕事に見えてきます

同行者はへばり気味で一服入れてます
登山者に喫煙者は少ないため周りに気を配るよう注意します
ここまでくると穂高山荘も見え隠れし始めます
もう少しの辛抱と励まします
ザイテングラートへ取付きます
同行者は悪場に感じているようで悪態をついています
穂高の稜線を歩けるのか心配になってきます

【 穂高山荘 】
山荘に到着です
普段は小屋に近づきません
私は小屋番が嫌いだからです
正直、幕営料は水場とトイレの利用料が名前を変えたものだと思っています

同行者のたっての願いもあり、牛丼とラーメンをたのみ昼食とします
どちらも恐らくレトルトですね
厨房より普段料理しなさそうな若者が手も洗わず盛付けているように見えてますが...
2つで\1.800
救いはご飯多めのところでしょうか?
私なら自分で担ぎます
まぁー、ここまで重荷を担ぎ、座ってるだけで食事が出てくるなんて幸せですね
どこかで聞きましたが小屋の存在がやまを観光地化し山行に耐えられない観光者が山を汚し遭難を増やしていると...

一息入れたところで槍を目指し北穂へ向かいます
先を歩く同行者が涸沢岳分岐直下にて進退を決めかねています
風稜線上は風か強くザックを含め100kg近い私を揺らします
前方より年配の登山者が降りてきます
同行者と話しています
「何処まで?」
「ここから先は悪いよ」
「風も強いし」
「劔は知ってる?」
心配して言ってるのでしょうか?
天候不順の中、悪場を越えて人に出会い安心したのか...どう見てもいわゆるダブルストックの全身モンベルの中高年ハイカーでしたが...
私には彼のほうがよほど危険に思えました
年配の経験豊富な単独の高齢者がダブルストックで雨に濡れた危険な悪場を越える...
前回の西穂〜奥穂にても見かけましたがこの稜線上にて遭難の多い理由がよく解ります

同行者より提案にて山荘へ戻りテン泊し停滞と決めました
テントにて午後ですが同行者はグッタリと爆睡しています
ここで残念ながら槍への縦走は消えました

夕方、起きた同行者に提案し偵察がてら空身で涸沢岳まで行くことにしました
素晴らしい...
槍やジャン、前穂、遠くは立山まで夕映えにオレンジ色に染まり刻一刻と変化していきます

柄にもなく詩を詠みました
「去りがたし 北の山々 夕映えに」

後ろ髪ひかれる思いで山荘へ戻ります
テントにてドライフードとレトルトを夕食とします
この頃には同行者もすっかり元気を取り戻しました
「槍まで行こう!」
意気込んでいます

18時も過ぎた頃
夜空は子供の頃みたプラネタリウムのように輝いています
見ている側から星は流れ、恒星が瞬き、遥か彼方の星団や星雲すらうっすら輝きます
明るい小屋が無ければさらに美しいのでしょう
明日の槍までの長い行程を考え、2時出発を決めました
毎度のことながら寝付きの悪い私は暗闇の中、目を閉じシュラフに包まれ起床時間を待ちます

起床時間を知らせるアラームが鳴り
支度を始めます
外は風雨の模様

同行者がグッタリした様子で薄暗いテントの中にて言いました
「無理だ‼」
...
...
話しを聞いたところ、やはり難しいようです
この時点で出発しないとなると残念ながら槍への縦走は完全になくなります

お互いシュラフに包まれ雨音に耳を済ませ眠りに落ちます

【 奥穂山荘 】3日目
微睡みながら時刻を確認すると6:00
...
...
...
行けないと分かっていても遅い起床に気持ちが沈みます...
同行者も起き、体調は多少回復したららしく
「行けるとこまで行ってみよう!」との事
お互いにプランを出し合い
北穂まで行ってみようという事にまとまりました

雨の中、撤収に取り掛かります
外は思っていたより風雨が強く不安がよぎります
「コイツ大丈夫か?」

準備も出来、9:30と随分遅い出発ですが北穂を目指します
風雨と岩綾帯であることを考慮し、セルフビレイのスリングとビナを与え、アンザイレンにて取付きます

【 涸沢岳分岐 】
分岐を過ぎたあたりで遭遇しました
アルプスの象徴です
風雨にもまれ毛がもみくちゃされヨタヨタと歩いています
見渡しましたが珍しくツガイではありません
登山道中ですのでゆっくり近付くと力強く谷底へ羽ばたいていきました

幾つも峰を巻き時に道を失いながら、濡れた手袋と冷えきった身体はスラブやフェースに苦しみます
小柄な同行者はルンゼの中、スタンスが取れず重荷に苦労しながらも、とうとう北穂への分岐に着きました

【 北穂分岐 】
ここまで来れば安心です
冷えきった身体を温めるためコーヒーを作り与えます
話しあった結果、北穂山頂を踏み涸沢へ下降する方向に話しがまとまりました
一息ついたところで山頂を目指します

【 北穂 】
重いザックから解放され、空身にてよく整備された登山道を馳けるように走ります
山頂は天候もあり展望は望めず
記録としてお互いに写真を撮り、早々と山頂を後にします

【 北穂分岐 】
涸沢へ下降します
思っていたより登山道が悪いです
ザックも重いため3点支持を強いられ思うよう進みません
時間も遅くなり、同行者のペースを考えます
同行者のザックを私のザックに括り私が二人分のザックを背負うダブルザックを提案します
自分のザックの上に同行者のザックを括り付けT字状に固定します
準備も出来たところで再び下降します

空身とはいえ同行者を一人で下降させる不安は残りましたが、私は同行者と同じペースで歩くと肩に食い込むザックが苦しくなりそうなので一人先を急ぎますます

まだかまだかと下降すると涸沢が見えてきました重荷に喘ぎながらも涸沢小屋に到着しました
心配なので同行者の元へ戻ります
無事二人揃って小屋へ到着し温かいおでんをいただきました

【 涸沢小屋 】
テン場へ向かうため準備していると、ゾロゾロと無粋な小屋番が出てきます
物言いたげな顔と視線より想像出来ます

小屋番なのか?利用者なのか?
小屋の中より興味深げにわれわれを覗く視線を感じます
小屋より出て来た者より同行者が声をかけられています
「今からどこへ行くのか?」
困ったものです
どこへ行ってもいらっしゃいます
興味本位の野次馬が...
天候不順で18時過ぎというのありますが、薄暗いためか我々の様子が見えないのかいろいろ聞かれています
ダブルザックで疲れていた私は長くなりそうな会話を打ち切らせます
「行くぞ」

【 涸沢 】
冷えきり疲れきった身体を励ましながらテントを張ります
暖をとるためガソリンストーブに火を点けます
持参のカートリッジ用ストーブが不安だったためガソリンストーブを予備として、また寒がりの同行者の暖房用として用意したガソリンストーブが思わず役に立ちました
テントの中はちょっとした乾燥室です
アッという間にテント内は暖かくなります
前日らいの雨で濡れたテントや湿った衣類が思いの外乾いていきます

ゆっくりとスープをとりながらドライフードにて食事をし、お互いの健闘を讃えます

雨足はだんだんと強くなりテントを叩きます
雨音を聞きながら今日越えてきた道のりをふり返り眠りにつきました

【 涸沢 】 4日目
目覚めると相変わらずの雨
雨は時に激しくテントを叩き、一晩で再び濡れたテントの撤収を思うと気が重くなります
近所のテントは水に埋もれ、水溜りに立てたようになってしまっています

遅い朝食の後、あらかじめ荷物をヒュッテへ移し、雨の中テントをたたみます
空模様と潰したテントを見比べ、旅の終わりを感じます

名残惜しくも涸沢を後にし、一路上高地を目指します

昨日の無理がたたったのか、はたまた日々の疲れが出てきたのか
同行者は酷く肩や背中が痛むらしくゆっくりと歩を進めます
涸沢〜Sガレ間のガレ場にて沢が出現していて驚きました
山の谷や沢は危険だと聞きますが本当です
見上げれば連日の雨により谷という谷では溜まった雨水でしょうか?
山肌に刻まれた谷筋を滝のように流れ落ちていきます
自然の驚異に驚きつつもの、雨に濡れ美しい紅葉と自然の光景をカメラに収めながらゆっくりと横尾を目指します

【 横尾 】
吊橋まで戻ってきました
ここまで来れば安心です
後は上高地バスターミナルまでのんびり歩くだけ
一息入れ出発します

【 明神 】
小梨は目と鼻の先
懐かしの明神に戻ってきました
\400のアイスクリームを頬張りいざ上高地へ
同行者は満身創痍の引きずりような下山でしたが馬鹿話しに大いに笑い、愉快な気持ちで上高地へ...

無事、沢渡駐車場に帰り乗鞍の湯につかり帰宅出来ました

今回は雨に苦しめられました
衣類やテントは濡れ、シュラフは湿り
どれも乾かず行動中は保管や移動の足枷となり身体は芯まで冷やされ最後まで同行者を苦しめました
ガソリンストーブを持参したことが何よりの救いでした
3日目に涸沢に戻り濡れて湿ったテントにて過ごしたかもしれないと思うとゾッとしました

以上長くなりました、感想となります
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました
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