大月地獄谷
- GPS
- 07:40
- 距離
- 8.3km
- 登り
- 838m
- 下り
- 835m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
上部は藪漕ぎで不快 |
写真
感想
昔は日本百名谷にも選ばれた名渓。しかし阪神大震災で滝が崩壊し、さらに堰堤等でその魅力は失われたといわれ、忘れられた存在。私もその存在を知りながらも忘れかけていた。今シーズンは沢登りばかりしており、ハイシーズン外でしかもなるべく近くて手軽に登れる沢がないかと探していたところ、この大月地獄谷を思いだした。記録を見ると近年でもときどきは記録があることもあり、せっかくなので行ってみることにした。
前日に雨が降ったこともあり、入渓地点で早速ぬかるんでおり、同行者がいきなりの中止を提案。否!それは許すまじ。これくらいで中止していたらどこへも行けぬ。帰りたければ俺一人でも行くといい、強引に出発。沢の流れはゆるやかで普通の沢登りなら問題とならないほど少量。だが、今回は沢靴は持ってこなかった。中まで濡らさないように気を付けながら渡渉する。
途中、堰堤を何回も越える。大きな高巻きもあり面倒くさい。鋼製堰堤下で沢蟹を見る。その後もちらほらみかけた。これを超えるとようやく念願のメインの大月地獄滝(F1)。これが写真で有名な滝か、たしかに写真ではその迫力は伝わらない。昨年まではあったと思われる木の看板はなく、その残骸とみられる木の板しかなかった(文字はまったく見えない)。もし今後行かれる方があれば看板でも残置していただけるといいかもしれない。滝の右側には大昔に人工登攀で越えるために打ったとみられるリングボルトがあった。現代であればシャワーをガンガン浴びるものの直登も十分可能だと思う。我々は無理せずに当然左を巻く。
F2は滝の右そばを登る。ぼろい残置ロープがあるが、念のためお助け紐も出してFIXして登った。その上のF3、F4はおそらく堰堤により消滅。堰堤がなければ日本百名谷になるくらいどれだけ美しかっただろうと思うが致し方ない。F5は滝の右そばを登ることもできるのだろう、残置ロープもある。しかしここは同行者の意見とトポを信用して、大きく右斜面を高巻く。おもったよりも急でメンドクサイ。しかし降り口にはトラロープが設置してあり明瞭。
ここまで堰堤を何回も越えるが、大きい(新しい)堰堤には登るための足場が設置してあり、また小さいのでも必要なところには残置ロープがあり問題ない。しかし堰堤だらけだ。
オリエンタル谷との分岐をすぎると堰堤もだいぶ古く小さくなってくる。ここからは藪漕ぎ。一度藪漕ぎがうまくいかずルートがよく分からなくなる。上にはもう鉄塔が見えているが。A-9の看板が出てからは沢を外れて小尾根の踏み跡をたどる。ペットボトルのふたで作った目印が点々とある。これをぬけるとみよし観音の真下に突然出る。あまりにも突然に抜けるので出たこっちがびっくりした。こんないい天気に藪沢とは。藪が濃いのでもっと秋深くか冬に行く沢だ。沢でご飯が食べられなかったので、空き地でカップラーメンを食べ、六甲ガーデンテラスの自販機で飲み物を補給。ガーデンテラスは人、車でいっぱいだった。もちろん大月地獄谷は我々以外は誰もいなかった。石切道を通って下山。なるほど道の終わりには集石場跡があった。元日本百名谷の大月地獄谷は現在ではただのさえない藪沢でしかなく、ただF1にその原型をとどめているだけである。残念ながら再登の価値はない。
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