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ヤマレコ

記録ID: 1366409 全員に公開 アルパインクライミング槍・穂高・乗鞍

滝谷第四尾根ーツルム正面壁

日程 2017年09月30日(土) 〜 2017年10月01日(日)
メンバー
 KO-RI(CL)
, その他メンバー1人
天候晴れ
アクセス
利用交通機関
車・バイク

表示切替:

コースタイム [注]

1日目
山行
15時間30分
休憩
0分
合計
15時間30分
S新穂高温泉の駐車場01:0016:30北穂小屋
2日目
山行
13時間15分
休憩
0分
合計
13時間15分
北穂小屋04:0017:15新穂高温泉の駐車場G
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
[行動経過(天候・タイム)]

9/30(土) 晴れ
前夜発
01:00 新穂高温泉の無料駐車場発
05:30 白出のコル
08:00 ドーム北壁右ルート登攀開始 強風と寒さにより登攀中止
09:00 北穂小屋着 大休止
13:00 ドーム中央稜登攀開始
15:00 ドーム中央稜登攀終了 のち北壁の残置回収へ
16:30 北穂小屋泊

10/1(日) 晴れ
04:00 北穂小屋発
05:15 C沢二股
06:15 第四尾根登攀開始
07:15 Cカンテの取り付き側壁よりガリーを懸垂
07:45 ツルム正面壁登攀開始
12:00 ツルム正面壁登攀終了 のちツルムのコルへ懸垂
13:15 第四尾根の最終2ピッチを登り登攀終了
14:45 白出のコル
17:15 新穂高温泉の無料駐車場着
過去天気図(気象庁) 2017年09月の天気図 [pdf]

写真

Aカンテよりツルム正面壁
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Aカンテよりツルム正面壁

感想/記録
by KO-RI

[ルート概要]

■9/30(土)
新穂高より白出沢経由で北穂へ。駐車場は車で満車状態。土日の好天予想で多くの登山者が入山しているようだ。
白出のコルへは早くても6時間はかかると思っていたが4時間半で着いてかなり時短できたので穂高岳山荘のベンチで休憩。
滝谷に向かうが風は冷たく強く、岩肌にはベルグラが張っている箇所もあり。
登攀出来るコンディションか見極めるため、取り付きの容易なドーム北壁を試しに登る事にする。
Kリードで右ルートに取り付くも、岩はとても冷たく7m程登ったところで手の感覚が無くなってきたので登攀中止。
日が高くなるまで登攀は困難と判断し、一旦北穂小屋に向かいで大休止。
12:00、徹夜の登りで消耗した体力も大休止で回復、日も差し風も弱まってきたのでドーム中央稜に向かう。
中央稜の登攀は快適で楽しいフリー、取り付きも容易なので人気ルートに納得の内容。
特に5P目の凹角からのハング超えはトポでは右から巻くとあるが、ハンドジャムがバッチリきまるクラックがあるので、空間側に身体を出してジャミングで登って行くと高度感の素晴らしいクライミングが楽しめた。
中央稜の登攀終了後は北壁の残置を回収し、北穂小屋へ。
人も多く、テント泊にすれば良かったと思う。

■10/1(日)
第四尾根〜ツルム正面壁
1P〜3P目:フェース〜Aカンテ〜Bカンテ
ここまでは第四尾根の下部ルートを辿る。特に難しい箇所なし。

ツルム正面壁へガリーを懸垂
トポ記載にはCカンテのコルから懸垂とあるが、コルというよりCカンテ取り付きを若干右下ににクライムダウンした側壁に懸垂支点あり。
支点は錆びたハーケン×2に古い残置スリング。ガリーはクライムダウンも出来そうな斜度で、登り返しも出来ると思われる。

4P目:A1 20m (Y)
ここからツルム正面壁のピッチ。
見上げるツルム正面壁は一ノ倉の衝立岩にような岩容。威圧的なハング帯を携え、急峻に切り立っている。
トポにはスラブ状カンテを右上とあり、概念図と岩壁を照らし合わせるがいまいち登攀ラインが読めない。
リングボルト×2のビレイ点から右上していくがハーケンが見当たらない。
それ以上進むのは危険と判断し一度取り付きにクライムダウンし再度岩を観察。
分かりづらいが、先ほどのビレイ点より左に8m程にハーケンがあり、そこから凹角を直上、続くスラブ状を右上するようにハーケンが続いているのが確認できた。
全く卦蕕妨えない。YさんA1で突破。Kはフォローなので試しにフリーでトライ。
辛うじて薄いカチを拾って登れるが体感10a。
卦蕕呂△までA1の場合であり、フリーのそれとは別物。

5P目:A1 掘40m (K)
ランぺを右上するとハングと対峙。
トポにはハングをA1とあり、確かに乗っ越した上部にハーケンが確認できるがそこまでの支点がブランクになっている。
かろうじてC4#0.5が決まりそうなクラックがあるが、若干開き気味のセットとなり、これでAA1は躊躇われたが他に選択肢はなし。
足元のハーケンは墜落を止めてくれそうもないのでC4#1を足元のクラックにバックアップで取る。
意を決してアブミ乗り込んで目一杯手を伸ばすも、もう1手順A1をしないとハーケンに届かない。
手ごろなリスを見つけるがハングでアブミの最上段に乗って両手を離すのは非常に厳しい。
ハーケンの刃先を当てると、手で保持しなくてもハンマーで打撃する向きに食い込んでくれそうなので、片手でハーケンを打って核心を突破。
A1パートを終えると突如ラインが不明瞭になるが、フリーで凹角を直上するのが正解。ここはカムがあると安心。
その後は浮き石だらけの草付壁の右上し、比較的平らなテラスのハーケン2枚でピッチを切る。 

6P目:検15m (Y)
フェース直上後、草付壁を右上し右岩稜へ。フェースは一見簡単そうに見えるが、ここも岩が脆く浮き石だらけ。
十中八九フレークは剥がれ、人の胴体程度の岩も平気で動くので全く信頼できない。

7p目: 掘25m (K)
一度カンテからリッジに登り、左へとバンドをトラバース。
トポにはZ状に左上とあるが体感的には左とトラバースしていけば自然と電光クラック下のビレイ点に辿り着くように思われる。
このバンドも浮石が散乱し、トラバースによるロープの干渉で岩を落としやすいので注意が必要。

8p目:検A1 35m (Y)
ハングを2つ越えてエンピツピナクルの横でピッチを切る。傾斜は強いが適度な間隔でハーケンがあるので淡々とA1で伸ばしていける。
A1パート後はバンドへ乗り込むが、その際に軽く手で保持しただけで50cm四方の大きな岩が剥がれ落ち、Bカンテに炸裂し粉々に砕け散った。
下にクライマーが居なくて安堵した。生きた心地がしなかった。

9P目:トラバース
エンピツピナクルから右へトラバースしツルムの頭を回り込むと、妙に高い位置に懸垂支点あり。
懸垂のロープは60mなら一本、50mなら連結した方が良いと思われる。

10P目:+ 30m (K)
ここからの2ピッチは第四尾根の核心部を辿る。出だしのクラックは階段状で易しいが1ピン目が遠いのでC4#0.3ー0.4があると安心。
チムニーはホールド・スタンス共に豊富なので色んな登り方ができる。右壁にハンドジャム・フットジャムがバッチリきまるクラックが走っているのでジャミングで登っても楽しい。
快適なフリーのピッチで、ツルムの脆さとは雲泥の差。

11P目:后40m (Y)
「Dカンテ最後のハング超えがボルダーチックで短いながら難しい」とトポの記載あるよう、まさにその核心がハイライトになったピッチ。
フィストが決まるか決まらないか位のクラックがハングに走っているので、レイバックで超えることも出来るしジャミングでスタティックに超えることも出来る。
高度感も素晴らしく、ルートの最後の〆として良いアクセントになっているように感じた。
ここで登攀終了。縦走路へは10分程度で合流できる。

【特記事項】
・ツルムは中間支点、ビレイ点ともにすべてハーケンで構成。残置スリングなどは無し。
・カムはC4#0.3〜#1までで十分。
・A1ブランクパートがあるのでハーケンは必携。
・敗退のリングボルト・懸垂支点は無いので相応の装備必要。
・ツルムからの落石は4尾根Bカンテ周辺を直撃する。4尾根を登る際にツルムにクライマーを見かけたら注意必要。

【感想】
4尾根〜ツルム正面壁は滝谷最長のスケールを持つルートという事ですが、長さ以上に岩の脆さに緊張を強いられました。
C沢の下降も噂通り悪く、アプローチから登攀を終えるまで常に岩に集中していて、登攀後は完登できた達成感と無事に戻れた安堵感が入り混じった心象でした。
季節はずれの滝谷はやはり寒く、夏の岩場だなと思います。
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