剱岳周回(馬場島起点・立山川-剣沢-大窓)
- GPS
- 12:17
- 距離
- 41.7km
- 登り
- 3,683m
- 下り
- 3,677m
コースタイム
- 山行
- 10:41
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 12:09
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
馬場島まで除雪済みなのでチャリは問題なく利用可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※このルートは剱岳周辺区域に入山することになるため事前に富山県(富山県警)への登山届の提出および承認が必要です。 ◆馬場島〜立山川〜剣御前小屋 ・立山川の下部はデブリが数か所あるが雪割れは少なく歩きやすい。 ・この日はあまり雪は硬くなかったが日によって凍結する可能性もあるのでクトーやアイゼンの準備は万全に。 ・室堂乗越〜剣御前小屋も特に危険箇所はない。 ◆剣御前小屋〜近藤岩(剣沢)(スキー滑走) ・全般的に雪割れはなくデブリも少なくて滑走しやすかった。 ◆近藤岩〜北股〜池の平小屋 ・標高差450m程度の登りとなるがデブリも少なく登りやすかった。 ・ただし降雪直後は雪崩に注意が必要。 ◆池の平小屋〜小黒部川1525m地点(スキー滑走) ・上部はモナカだったが下部はザラメで滑りやすかった。 ◆小黒部川1525m地点〜大窓 ・約700mの登りは辛いが左右から雪崩が発生する可能性があるのでできるだけスピーディーに通過する必要がある。 ・大窓への登り上げは雪庇ができているのでルート工作が必要。 ◆大窓〜馬場島(スキー滑走) ・中仙人谷は中腹から下部にデブリが多く若干苦労するが雪割れは少なく問題なく下山可能。 |
予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
感想
さあ今日から4月だ!ビッグ山行だ!
YSHR先生が剱岳周回へ行くというので是非!ということで同行させていただくことになった。
この時期の剱岳エリアは誰でも入れるわけではなく事前に富山県に届出をした上で承認を得なければならないが、今回はYSHR先生が自分の分も申請してくれていたのでまたとないチャンスとなった。
このルートは剱岳を馬場島起点にグルっと周回するという贅沢なルートで、360度あらゆる方向から剱岳を眺めることができる。
だが問題は3200mの累積標高差だ。
自分の山スキー歴でこれだけの標高を1日で登った経験はなく、今回の山行で自分の限界を試される格好となる。
更に時期が早いため伊折の冬季ゲートは閉まった状態・・・つまりスタート地点までの6km、標高差250mもチャリで頑張らなければならないのだ。
まあ心配しても始まらない。
やると決めたらやるしかない!
前日土曜日の夕方馬場島手前の伊折まで入って車中泊の準備をしていると三重からはるばる珍獣パクがやってきた。
話を聞くとなんと先ほど白山を滑ってきたと言う。
「どういう体力してるんじゃい」
普通剱周回しようとしてる前日に白山やるかねぇ・・・
呆れつつもとにかくその日は早々と就寝して翌朝に備えた。
23時に起床すると大魔人さんが到着していた。
しばらくしてYSHR先生と兄ちゃんも到着。
予定通りチャリでフライングスタート(笑)
ほんの6kmなので白山と比べれば全然マシだが皆は飛ばして?先に行ってしまった。
自分は長丁場に備えてマイペース。やっぱりチャリは苦手だ。
馬場島でスキーに換装したら12時半前に仕切り直しスタート。
暗闇の立山川をズンズン進んでいく。
自分は初めての立山川だがYSHR先生に言わせると雪も多くて雪割れもなく相当良いコンディションらしい。
馬場島から室堂乗越まで標高差1500mを4時間で踏破。
兄ちゃんは2日前までノロウィルスにかかっていたらしく病み上がりで調子が悪そうだった。
そんな体調で剱周回とは、パクと同じくどうかしてる(笑)
いつも人でごった返す立山、雷鳥沢しか見たことがなかったが当然この日は僕ら以外に誰も人はいない、貸し切り状態だ。
雷鳥沢を詰めて剣御前小屋へ。
ここはいつ来ても風が強くて寒い。
小屋の陰に隠れて滑走準備したらお楽しみ滑走タイム!
同じく無人の剣沢へと滑り込む。
モナカ気味のカチカチだけど贅沢は言わない。
さすがスキー、平蔵谷、長次郎谷等名だたる谷を越えて近藤岩まであっという間だった。
そこからシールを貼って北股経由で池の平へ登り返す。
それまで雲で覆われていた灰色の空も青空に変わり暑いけどみんなテンションを上げながら登っていった。
池の平はいつかテントで来たいと思っていた場所だが今回が初訪問となった。
剱岳らしさとはかけ離れた真っ白の広いカール状の地形に囲まれた独特な雰囲気に一目惚れしてしまった。
そこから小黒部谷に向かって本日2回目の滑走。
上部こそモナカ気味だったが下部は極上ザラメで本日No1の滑りを楽しむことができた。
1525m地点まで滑ったら大窓に向けて標高差700m、最後の登り返しだ。
最初は良かったが残り標高差300mといったところで足が売り切れた。
累積標高差3000m超えの洗礼を浴びた格好だ。
ヘロヘロになって大窓に到着したらコーラを飲んで復活(笑)
中仙人谷の最後の滑降を楽しもう。
登りの足は売り切れたが滑りの足は別腹です(笑)
デブリをこなして1時間で馬場島まで帰還。
なんと富山県警の山岳救助隊のお二人がカルピスを用意して出迎えてくれた。
登山者から登山届が提出されるとこうして馬場島の詰め所に待機し登山者の帰りを見届けてくれているのだ。
恐らく他の県の救助隊にはないスペシャルな対応だと思うしこのサポートのおかげで我々も安心して山へ出かけられる・・・本当に感謝感謝である。
最後はチャリで伊折までひとっ走り。
車に到着すると辺りはすっかり春の陽気だった。
コメント
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1日でこんなに登って滑って、超人ですね。
コメントありがとうございます。
一日でこれだけの贅沢なルートを歩けるのはとても幸せなことです。
体力が続く限り挑戦していきたいです。
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