また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

ヤマレコ

記録ID: 1421285 全員に公開 無雪期ピークハント/縦走南アメリカ

Volcan San Jose 標高5867m

日程 2018年03月24日(土) 〜 2018年03月28日(水)
メンバー
天候晴れ
アクセス
利用交通機関
車・バイク
サンチャゴからRio de MipoからRio Volcan 沿いのG-25 をBano Morles との分岐を過ぎて更に進むと, 舗装道路が終わる。さらに5km程行くと道は橋を渡る。この橋の先で左Valle Cerro Arenasの標識がある。ここで左折すると目前に上に旗が立った大きな岩があり、両サイドに駐車場がある。車をここで停める。駐車料金は1日2000 pesoで、ヤギ小屋の人が取りにくる。
ここまで、サンチャゴから2時間弱である。

コースタイム [注]

<1日目>1日目は、避難小屋(Refugio Plantat) までなので、一般の案内所も参考に出来る。さて、登山口はこの車道をさらに150m程進んだ所にある。非常に分かりつらい。 道の右についた分かりにくいトレールを見過ごさない様に。 トレールは直ぐに北に向かって登りになり振り返れば眼下に今来た車道が、そしてその上には大岩壁がそそり立つ。
ルートはさらに右の山を巻く様に北東に向かう。この辺は非常に荒涼とした世界である。 重荷で約50分でEl Valle de La Engordaと言う大平原に出る。動物の群が見られる。 正面にVolcan San Jose が見える。 ここから見た景色で(写真1)でこれから登るルートの全体像を示す。2日目以降は1日目の宿泊地の避難小屋(Refugio)から大きく北東にトラバースしながら登ってC1。C1 から東に登ってC2。C2から南東に再度トラバースしながら登って山頂となる。 さて、このEl Valle de La Engordaの大平原を1時間先の取付点(写真1)に向かって適当に進む。 途中川を渡るが、水量が多いと靴を脱がねばならない。  1時間先の取付点から急登が待っている。 20分も登れば眼下に今渡ってきたEl Valle de La Engordaの大平原が見下ろせる。 急登は初め狭い谷状の中をジグザグに登るが、その上で右へ大きくトラバースし更に登続けると、取付点から約1時間で勾配も緩やかになり、ここで休憩。 ここからは、左足下がりの斜面をトラバースし更に東に進む。 振り返れば、背後にはCello Catedralの三角形の尖塔が見える。 正面の丘を越えると Volcan San Jose が正面にまた見えてくる。 さらに進むとトレールは平原を南に進む様になり正面にJosecito の岩の突起が見える。 避難小屋はすぐである。
避難小屋の脇は小川が流れていて、ちょっとした湿地帯になっている。
避難小屋で泊まるのも良いが、私はテントを張った。午後4時頃までは日帰り客で賑わった避難小屋周辺も、夕方には誰もいなくなった。

<2日目>:避難小屋の脇に沢沿いのトレールを登る(写真2)。 直ぐに沢から外れ、ガレ場の中のトレールはとても明瞭で(写真3)、約1時間40分程度で稜線に達する(標高3500m)。
ここはLas Lajas と呼ばれていて石積みの風除けがある幾つかテントを張れる場所があるが水は取れない(写真4)。
ここからこの稜線上を北東に向かって進むのだが、Las Lajasから岩のピークが立ちはだかっている。ピークの右から巻きながら稜線上に出ると、立派なケルンがある(写真5)。
さらに殺風景な稜線(モレーン)を所々にある小さなケルンを拾いながら進むと黄色い旗が立っている3700m峰の右手を過ぎる。 ここで稜線と言っているのは尾根と言うよりもモレーンである。
正面左に南側(手前)に雪をつけた大きな尾根があるが、これは登ってはいけない。少し方向を右に取って、大きな尾根の右側のガレ場(小さなモレーン上)を、ケルンを拾いながら北東に進む(写真6)。
ここで、降りてくる2組のパーテイーと出会った、1組は高所順応が出来なくギブアップ。もう一組も時間切れでギアップと言っていた。
さて、右手に氷河が迫ってきて、正面に小さな雪渓が見えるが、進む方向はこの雪渓である(写真7)。
 
雪渓の下で水が取れる。この辺は標高4000mである。
この雪渓の右を少し登り、途中からトラバースして雪渓の左側に出る
(写真8)。雪渓の左側に出たら、ここから右手の雪渓(沢)から大きく離れない様にしながら雪渓(沢)に沿って東北へ登る(写真9)。

岩場を喘ぎながら、出来るだけケルンを拾って登ると、標高4250mで、ひょっこりと石積みの風除けのテント場が多数あるC1に達する。
(写真10)私の場合、避難小屋から重荷(単独)で7時間以上かかった。 C1は流水が取れる最後の場所であるが、季節にもよるが、私の上った3月末は夕方になると流水が凍ってしまう。当然朝も凍っている。

<3日目>:
C1からは、東に見える圧倒的な岩尾根の右側を登る様だ。
まずは、右手の雪渓の中に乱立したペニテンテの間を横断して(南へ)、雪渓の反対側の窪んだガレ場を登った。窪んだガレ場にはトレールが付いていてほっとした(写真11)
小さな尾根についたトレールを拾いながら登ると標高4500mに沢山のテント設置場所が現れ黄色い道標があった。
最終的にはここから右手に見える稜線に出る様だが、 
_色い道標から少し登った所から右手の小さな派生稜線を登って目的に稜線に出る。  
△気蕕防弦4620mまで進み多数のテント設置場所まで行ってから右手のガレ場に取り付いて目的の稜線に出る。
の2通りの方法がある。後者のほうが良さそうだ(私は登りは前者、下りは後者を利用した)。いずれにせよ目的の稜線に出るまではグズグズの急登だった(写真12)。

やっと目的の稜線に出ると目的のVolcán San Joséの火口が右手前方に見える(写真13)。稜線上は吹きっさらしで急に寒くなった。稜線上にはトレールがあり、登るにつれて少しつつ火口が近ついてくる。
高度が高く酸素が薄いので重荷の登攀は非常に苦しい。「10歩行っては立って休む」を繰り返す。
途中、テントの張れる防風の石積みが幾つかあったが、明日のためには出来るだけ雪渓まで行くことにする。
稜線上のトレールは約標高5100mで雪渓にぶつかり、トレールは雪渓に沿って登り始める。ここから20分程度の間の何処かの防風の石積みテント場があった。C2である(写真14)。 C1から7時間かかった。

吹きっさらしなので、風が強いとテントを張るのも苦労するだろう。
水は雪渓の水を溶かす。 C2から火口の近くのトレールが認識出来る。
標高が5000mを超えると夜間から朝はさすがに寒い。3月(北半球で言えば9月)でもテントの中で水が凍った。 夜間は風も強くなってきた。明日が心配だ。 また血中酸素濃度を測定したら70を切っていた、明日まで血中酸素濃度が上がらなければ下山しなければならない。

<4日目>:
朝、血中酸素濃度は90に回復していた。 風も収まった。
アタックである。 留守中テントが風に飛ばされないようにしっかり固定して出発する。 陽が昇るまで手袋はミトンと二重にしないと凍える。トレールは判然としない所もあるが、わずかなトレールを外さないように注意して進む。軽装なので飛ばせそうであるが、さすがに標高が高く息が上がりなかなか高度は稼げない。1時間半程で氷河に達した。 ここでアイゼンを付けてピッケルに持ち替え氷河の中のペニテンテの間をトラバースするが斜度は緩やかである。 3月末の最も幅の短い時期で数百メートルの横断だった。この辺は標高5300m(写真15、16)。

氷河横断後は、いよいよ火口に向けての急登になる(写真17)。
空気が薄くなかなか高度を稼げない。 苦しい。
はるか眼下にC2のテントが見えた(写真18)。

最後の登りで急登が終わり平地にでる(標高5770M)(写真19)。
そこから先に見える丘が火口の縁になる(写真20)。

火口縁に立つと(写真21)、さらに先にアルゼンチン国境にある本当の山頂(標高5867m)が望める(写真22)。 火口縁に沿って時計回りに進めば、約1時間強で本当の山頂に達した(写真23)。硫黄が固まった様な山頂とその50M先にもう一つの山頂があるが、50M先のほうが若干高い様に思う。

私はC2から山頂まで5時間半かかった。
山頂からは、更に高いMarmolejo (標高6092m)とそのアルゼンチン側に広がる広大な氷河が圧巻だ(写真24)。

山頂からC2までは3時間強で下れた。   アタックが終了して時間が早ければ、そしてまだ体力が残っていれば、アタック後にテントをC1に下ろしておくほうが賢明だろう。C1のほうが防風壁があり風に強い事、流水が取れる事のメリットがある上、何しろ翌日の下りが楽だ。
しかし、今日は、私にはその時間も体力も残ってなかった。

<5日目>:
C2からは稜線を下り標高4800Mにケルンがあり、そこから稜線を外れて降りるトレールが付いている。これを下り(グズグズである)、標高4620mのテント場を目指す。下りは登って来たトレールを出来るだけケルンを拾い忠実に下った。
降りで間違えやすいのはC1からLas Lajasの間、特に標高4000m付近の雪渓下から標高3700m峰までの間に右に行き過ぎて大きな尾根の上に出てしまった、先が崖になっていた。
GPSを確認して、登り直し修正した。
C2から駐車場まで約3000mの標高差を下るので、膝が笑わないか心配であったが、どうにか大丈夫であった。
私はC2から駐車場まで重荷で10時間かかった。
コース状況/
危険箇所等
サンチャゴ周辺で5000m超の一番ポピュラーな山がEl Plomo (標高5430m)であれば、6000mに近い山ではVolcán San José だろう。 但し、登攀標高差はEl Plomo が2000mであるのに比較してVolcán San Joséでは、標高差3500mを登攀しなければならず、圧倒的に体力が必要で且つ登山者数も少ない。 私は後半3日間は誰にも会わなかった。 1日目はRefugio Plantat (標高3130m)まで、2日目がC1(標高4250m)、3日目がC2(標高5100m)、4日目にアタックして、5日目に下山した。
C2も含めて、標高4800mから上は吹きっさらしなので、天気予報は風速にも気をつけて、風の弱い日にアタック日が当たる様に調整した。 トレールは不明瞭な所もあり、GPSがあれば心強い。また常に血中酸素濃度に気を配り、頭痛や吐き気、等、高山病の気配があれば絶対に無理をしない覚悟で出発。 尚、予想通り5日間電波はまったく入らなかった。
ファイル Volcán San José R.pdf (更新時刻:2018/04/07 04:11)
過去天気図(気象庁) 2018年03月の天気図 [pdf]

装備

個人装備 血中酸素濃度測定器
訪問者数:18人
-
拍手

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録へのコメント

まだコメントはありません

関連する山の用語

GPS 高山病 登攀 縦走
登山 登山用品 山ごはん ウェア トレイルラン
トレッキング クライミング 富士山 高尾山 日本百名山
この記録は登山者向けのシステムヤマレコの記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら
ページの先頭へ