両神山 〜陽春の候、〜 C15
- GPS
- 05:54
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 1,555m
- 下り
- 1,536m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
日向大谷口BS発15:10(小鹿野町営バス、500円)西武秩父駅着16:34 |
写真
感想
両神山へはどうしても足が向かなかった。同じ道の往復、せめて日向大谷口から入って白井差口に抜けられれば良いのだが、それも叶わない。「百名山」に選定されているためツアーとぶつかる可能性があり、始発バスに乗るためには午前4時に家を出なければならない。負の要素多く、この独立峰に魅力を感じなかった。何とか前向きになる理由を考えることにした。
3ヶ所の現場視察を終え、一旦帰宅、予定よりも早い高崎行きに乗る。土曜のせいかグリーン車内に乗客は疎ら、熊谷駅までぼんやりと過ごす。駅ビルで夕食。コンビニでみたらし団子を購入し、駅から3分のビジネスホテルへ。
前泊は何となく楽しい。ただでさえ気分の良い土曜の夜に、独り、宿で過ごす。当日、寝過ごしてもきっと言い訳できるほど満足してしまう。東向きの部屋、カーテンは開けておくことにした。
熊谷駅から秩父鉄道で西に向かう。ローカル線の旅、これも楽しみの一つだったが、1時間半は少々長かった。ようやく終着の三峰口に着き、町営バスに乗り込む。薬師の湯で乗り換え、日向大谷の登山口へ。既に駐車場は自家用車でいっぱいだった。
降車後、準備運動もせずにすぐに発ってしまった。暖かく、風も無い。春を感じながら緩やかに上る。計画時に迷っていた七滝沢コースを横目に、薄川沿いの道を歩いた。何度か渡渉したのち、今や大きな避難小屋である清滝小屋に到着する。休憩にはちょうど良い位置に在った。
鈴が坂と呼ばれる急坂を登りつめると、産体尾根なる稜線に飛び出す。名の由来を考えたいところだが、そろそろ鎖場が現れる頃、気持ちを切り替えなければならない。後日のために今日は鎖に触れずに登ろう。などと思っていると、「はじめてのくさり」、楽しそうに攀じ登る男の子の姿。先ほどまでの気負いが失せ、気恥ずかしさを少し覚えた。
高度差150メートルほどを上り、傾斜が緩むと、両神神社に到達する。ここには両神神社と両神山両神神社が在ることを下山後知った。時刻は11時半、食事を楽しむグループを羨ましく思いながら参詣し、出発した。尾根道を少し下れば、山頂への登りが待っている。
直下の急坂を上がると多くの人で賑わう山頂に着く。この到達時間であれば、予定どおりのバスに乗車できるだろう。ひととおり眺望を確かめたのち、ほどなくその場所をあとにした。神社まで戻り、パン一つ分の時間を経て下山を開始する。物足りなさを感じていた。
鎖に触れないよう気を付けながら、前後の間隔をなるべく維持しつつ下る。思いのほか早く七滝沢コースの分岐点に着いた。一瞬迷ったが、往路を戻る。次の機会はきっと無いだろうが、下山時刻を優先することにした。
単調な道ゆえ、意外に長い。先行者が同じペースだったので近づくことはなかったが、それゆえ常に「人」を意識しながら下りていた。会所で七滝沢コースを合せてから30分ほどで登山口に着く。バスの時間まで30分ほど、ちょうど良い時間に下りられた。街に戻る準備をしながら、早くも次の、その次の山行を思い浮かべていた。青葉の眩しさと強い日差しが目の前を過ぎった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する