いにしえの道を歩く。熊野古道中辺路 大雲取越〜小雲取越

2018年04月16日(月) 〜 2018年04月17日(火)

• GPS: 15:35
• 距離: 42.2km
• 登り: 2,243m
• 下り: 2,175m

コースタイム

1日目

• 山行: 7:41
• 休憩: 0:16
• 合計: 7:57

8:34 那智駅
8:35 8:35 浜の宮王子
8:35 8:35 浜の宮王子
8:35 8:35 補陀洛山寺
8:40 8:40 那智温泉
8:53 8:53 大門坂入口
9:21 9:25 青岸渡寺
9:25 9:26 熊野那智大社
9:34 9:39 青岸渡寺
10:09 10:10 那智高原公園
11:31 11:31 舟見茶屋跡
11:53 11:54 色川辻
13:15 13:18 地蔵茶屋跡
14:28 14:29 越前峠
15:52 15:52 円座石
16:23 16:23 小口バス停
16:31 小口自然の家

2日目

• 山行: 6:47
• 休憩: 0:03
• 合計: 6:50

7:36 小口自然の家
9:14 9:15 桜茶屋跡
9:30 9:30 桜峠
11:00 11:00 百間ぐら
13:11 13:11 請川
13:50 13:51 熊野本宮大社
14:07 14:08 大斎原
14:26 ゴール地点

天候

一日目　晴れ
二日目　曇り時々雨

アクセス

利用交通機関：

自家用車

那智駅敷地内に駐車後、熊野交通のバスにて大門坂まで移動。
二日目の小雲取越下山後はバスにて熊野本宮大社まで移動。
その後、熊野本宮大社から熊野交通のバスにて那智駅まで移動。
熊野本宮大社〜那智駅までかなりの本数のバス有り。詳しくは熊野交通HP参考に。

その他周辺情報

大雲取越〜小雲取越間の宿泊地小口には小口自然の家と民宿百福の二軒のみが宿泊施設です。
二軒とも４月と５月は予約で満室かと。
時期をずらすかテント泊が無難です。
小口集落に郵便局と日用雑貨と食品を扱ってる酒屋さん有り。ただし６時ぐらいには閉店です。

写真

4/16 7:50

春の古道歩き第三弾。
奈良吉野の大峯奥駈道、和歌山高野山町石道ときて関西の古道歩きの大本命世界遺産「熊野古道」です。

4/16 8:42

で。今回歩くルートは那智を起点にして大雲取越〜小口〜小雲取越〜熊野本宮のルート。
まずは現在の文明の利器を利用して那智駅からバスに乗って大門坂に到着。

4/16 8:46

4/16 8:52

バス停から徒歩10分程で大門坂到着。
一気に古道感が増す。
んが。ここは熊野那智大社への参詣道。
まだまだ序盤。というよりまだスタート前。

4/16 9:03

熊野界隈は外国人観光者が多いと聞いていたが、その姿はチラホラ。
むしろ外国人よりも観光バスの団体さんの方が多い。
こんなものなのかと思いつつ那智大社に向けて歩く。

4/16 9:13

来てみてびっくり。
那智大社拝殿、工事中だった。
残念。

4/16 9:13

世界遺産でもある熊野那智大社御本殿。
手前には神様の使いの八咫烏。

4/16 9:16

さらに熊野那智大社といえばここ。
一度は見たかった那智の滝。

4/16 9:22

青岸渡寺三重塔と御神体の那智滝。
これ以上ない美しい景色。

4/16 9:28

でもって、本来の目的の熊野古道歩きのスタート。

4/16 9:31

那智大社の境内から一歩足を踏み入れるとそこには石畳の参詣道。

4/16 9:37

色々調べてみると京・大阪からの昔の定番ルートは紀伊路から中辺路を経て熊野本宮。
その後、熊野川を舟で下り、熊野速玉大社〜熊野那智大社。
で。那智から熊野本宮へ戻るルートがこの道だったらしい。

4/16 9:52

那智高原通過。
いわゆる公園です。

4/16 10:00

かつて多くの巡礼者が歩いた熊野道も、今現在は外国人に大人気の「KUMANO-KODO」

4/16 10:32

で。「KUMANO-KODO」を進む。

4/16 10:33

近年新しく建てられた道標。
500mごとに建てられてるとの事。

4/16 10:34

登立茶屋跡通過。

4/16 11:13

木々の姿は違えども少なくとも平安の頃から使われてる道って考えただけでもわくわくする。

4/16 11:23

船見茶屋跡に到着。

4/16 11:21

船見の名が付いてるだけあって展望所の東屋あり。

4/16 11:22

で。その展望所からの景色。
なかなかの風光明媚。那智勝浦を一望。

4/16 11:42

道中の地蔵尊。
無縁地蔵と彫られている。
いわゆる行き倒れの参詣者の為に作られたのだろう。

4/16 12:22

山道から一旦林道へ。

4/16 13:04

地蔵茶屋の休憩所に到着。
ここで昼休憩。

4/16 13:07

昼飯後、再スタートなのだが、地蔵茶屋からの道に土砂崩れがあるとの事でここからしばらくは迂回路。

4/16 13:11

で。迂回路を進む。
ただの林道です。

4/16 13:13

かなり退屈な林道歩き。
唯一の救いはヤマツツジやヒカゲツツジが咲いていた。

4/16 13:49

再び参詣道に合流。

4/16 14:01

で。再び石畳の道を進む。
迂回路を過ぎた辺りから外国人ハイカーとのすれ違いがチラホラ。
日本語が話せる外国人ハイカーに出会ったのでしばらく立ち話。
石畳の道はもちろん、外国人的にこの杉の手入れの行き届いた植林の景色がものすごく美しく感じるらしい。

4/16 14:18

越前峠通過。

4/16 14:20

越前峠の様子。
熊野古道は特に山頂を目指す訳でもなく、道沿いに山野草が咲いてる訳でもない。
目的地に向かって延々とこの杉植林の景色の道を歩くだけ。
歴史とか神社仏閣に興味がない人にはかなり退屈な道かと。

4/16 14:25

今日は人少なめな様子。
静かな古道歩きを楽しむ。

4/16 14:43

大雲取越最大の難所。胴切り坂を振り返る。
名のごとく急坂なうえ苔むした石畳で滑りやすい。

4/16 15:06

里が近くなってきた様で地蔵尊がチラホラと。
こういうのが面白い。

4/16 15:09

あまり山奥だとお地蔵さんの管理をするのが大変なので、里の近くにお地蔵さんを移動させる事もあるらしい。

4/16 15:12

関西ではあまり見かけない庚申塔発見。
青面金剛の像に「見ざる、言わざる、聞かざる」の台座。

4/16 15:16

楠の久保旅籠跡通過。

4/16 15:31

下草にシダが増えてきた。

4/16 15:45

「作州連花云々」と書かれてる。
作州とは今の岡山県美作の辺り。
何の為のものかよく分からん。

4/16 15:46

で。円座石に到着。

4/16 15:47

円座石

4/16 16:01

かつての宿場町小口に到着。
ちなみに集落に宿は二軒のみ。
その他、郵便局や日用雑貨や食品も扱ってる酒屋さんがあります。

4/16 17:08

宿泊地の小口自然の家に到着。
っといいたい所だが4〜5月の繁盛記は自然の家は外国人観光客で予約が一杯。
という事で同じ敷地内のテント場にて軽量で機動力重視のツエルト泊です。

4/16 17:08

ちなみにテント場には二組の外国人グループ。
で。片言の英語とグーグル翻訳を駆使して話相手になってもらう。
その中の一人がニホントカゲの幼体の写真をたまたま撮れたらしく、お気に入りの一枚が撮れたって喜んでた（笑）

4/17 7:26

道中、道に迷う事は一切無し。
もの凄く親切に案内表示してあります。

4/17 7:28

翌朝。
どうも外国人観光客は熊野本宮を起点にして那智に向かうのが主流らしくて熊野本宮方面に向かうのはオレだけ。
どうりでハイカーに出会うのはすれ違いオンリーだったわけだ。
というわけで熊野本宮に向けてスタート。

4/17 7:39

で。熊野古道二日目の小雲取越に進む。

4/17 7:40

小和瀬渡し跡を進んで小雲取越の起点へ。

4/17 7:43

小雲取越の小口側の起点。
民家の軒先からスタート。

4/17 7:43

その民家の庭に咲いてたツツジ。

4/17 7:45

ココん家のおばあちゃんが野良仕事中だったので挨拶。
昨日カナダ人の女性がここの庭先の事を「綺麗な庭だった」って褒めてたでーって伝えたらものすごく喜んでた。
で。上機嫌になったおばあちゃんにお菓子もろた（笑）

4/17 7:48

という訳で入山。

4/17 8:12

昨日と同じく石畳の道が続く。

4/17 8:14

小口の里を見下ろす。

4/17 8:47

昨日はいい天気だったが今日は曇天。
薄暗い雑木の中を進む。

4/17 8:51

桜茶屋跡に到着。

4/17 8:52

ここの茶屋跡が景色も良好。

4/17 9:04

いかにも何かしらの建物があった跡って感じ。

4/17 9:28

ものすごく小さな花を咲かせてるツツジ発見。

4/17 9:31

先に進む道中。
シャクナゲの蕾発見。
そういえば道沿いにシャクナゲの巨木もありました。

4/17 9:32

よだれかけで「萬霊」の字が隠れてるが三界萬霊の石像発見。
要は供養塔。
おそらくは行き倒れの巡礼者の供養の為に立てられた物かと。
ちなみに写真を撮ってたら外国人に「What is this」って聞かれる。
詳しく説明出来る英語力がないので、英単語とジェスチャーで「トラベラーズ、デッド。これメモリアル」って教えてあげたら納得してた。

4/17 9:41

で。学生時代に英語の勉強をもっとすれば良かったと思いつつ先に進む。

4/17 9:48

石堂茶屋跡説明文。

4/17 9:48

石堂茶屋跡に到着。

4/17 9:55

説明文。

4/17 9:56

さらに賽の河原地蔵通過。

4/17 10:48

人の賑やかな声が聞こえてきた。
眺望スポットの百間ぐら近し。

4/17 10:53

百間ぐら到着。
外国人ハイカー4組がここで休憩中。
ここでもそのハイカー達と片言の英語で話す。

4/17 10:53

百間ぐらからの眺望。
熊野の景色が素晴らしい。
んが。今日は残念ながら曇天。

4/17 11:07

4/17 11:21

松畑茶屋跡に到着。

4/17 11:45

4/17 12:11

もうすぐ小雲取越の道も終了ってとこでオモシロい物発見。
大量のお賽銭が乗せられてるので何やら宗教的な石像の様に見えるが、これは国土地理院が設置したただの水準点。
様子から見て明治〜戦前の物かと。
宗教的な意味合いは一切無し。
ストーンヘンジ的なビジュアルと熊野古道補正で道祖神的な物に見えるのだろう（笑）

4/17 12:24

という感じで新宮川が見えてきた。

4/17 12:35

古道歩き終了。請川の里に下りてきて無事下山です。

4/17 12:37

シャガの花がキレイだったのでパシャリ。
熊野本宮まで国道168号線を歩いて行く予定だったが雨が降ってきたのでバスで本宮まで移動。

4/17 13:32

という訳で熊野古道の山旅のゴール。
熊野本宮大社に到着。

4/17 13:33

参詣道を進んで

4/17 13:37

御社殿に参拝。

4/17 13:39

境内には4つの御神殿

4/17 13:41

参拝の順序通りに二礼二拍手一礼で参拝を済ませる。

4/17 13:51

で。かつて熊野本宮大社があった大斎原へ進む。

4/17 13:59

なるほどの土地そのものが神聖な雰囲気。
こちらにも参拝。

4/17 14:10

最後に新宮川。
このあとはバスにのって那智駅まで帰還。
一泊二日で歩いた熊野古道、最高に楽しい古道歩きでした。
お気に入りの場所になったんでまた別のルートを歩こう。

撮影機器：

FUJIFILM X-T1 ボディ 富士フイルム