仙塩尾根縦走・鳥倉→広河原（小屋泊）

2018年08月25日(土) 〜 2018年08月27日(月)

• GPS: 56:00
• 距離: 31.2km
• 登り: 3,116m
• 下り: 3,249m

コースタイム

1日目

• 山行: 7:15
• 休憩: 0:20
• 合計: 7:35

5:15 越路駐車場
6:00 6:00 鳥倉林道登山口
8:10 8:20 ほとけの清水
9:15 9:25 三伏峠小屋
10:50 10:50 本谷山
12:50 塩見小屋

2日目

• 山行: 5:05
• 休憩: 1:40
• 合計: 6:45

4:30 塩見小屋
5:30 6:05 塩見岳東峰
6:30 6:30 北俣岳分岐
7:30 7:30 北荒川岳キャンプ場跡地
7:40 8:15 北荒川岳
9:10 9:30 新蛇抜山
9:45 9:55 竜尾見晴
10:40 10:40 安倍荒倉岳
11:15 熊の平小屋

3日目

• 山行: 8:10
• 休憩: 1:35
• 合計: 9:45

3:30 熊の平小屋
4:10 4:10 三国平
5:05 5:10 三峰岳
5:55 6:20 間ノ岳
7:00 7:00 中白根山
7:25 7:35 北岳山荘
8:20 8:20 吊尾根分岐
8:40 9:25 北岳
9:35 9:35 吊尾根分岐
10:10 10:10 八本歯のコル
11:25 11:35 大樺沢二俣
12:55 12:55 白根御池分岐
13:15 広河原インフォメーションセンター

天候

25日：雨一時強く降る
26日：晴れ
27日：晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車 バス タクシー

入山時は毎日アルペン号・鳥倉林道タクシープラン利用。
　あるぺん号は丁度1人で2座席使える程度の乗りで、比較的ゆったりでした。
　タクシープランは、8名の利用でジャンボタクシーでした。
下山時は、甲府駅まで山梨交通の路線バス，その後特急あずさ。
　広河原14時のバスは2台運行でしたが、すし詰め超満員。
　（この日から平日運行で本数が減ったためか？）

コース状況／危険箇所等

○言い尽くされている感はあるが、塩見岳・三峰岳・北岳のそれぞれ直下は、岩場の連続となる。
○仙塩尾根の樹林帯の区間は、ピンクマーカが整備されていて迷う心配はない。
○八本歯のコル〜大樺沢二俣間は、迷う心配はほぼないがペンキマーカが薄いように感じた。
○入山時の登山届は、あらかじめ用意したものを越路駐車場にて投函。

その他周辺情報

下山後、バスを芦安で途中下車して白峰会館の温泉に入る予定でしたが、バスの混雑が激しく、「途中下車したら最後、甲府駅まで立ち通しだよ。」と広河原の切符売場でアドバイスを受け、お風呂はあきらめました。
（途中下車の場合でも、切符は通し計算で同料金。）

写真

8/24 22:24

往路は毎日アルペン号利用。竹橋の毎日新聞社で受付をする。受付前にコンビニがあって便利。

8/25 3:32

伊那大島駅でタクシーに乗り継ぎ。この日はジャンボタクシー1台。

8/25 5:12

越路駐車場で登山届を投函し、長い長い縦走の途につく。

8/25 5:40

林道を歩き始めて間もなく、雨が強く降りだし、急いでカッパとザックカバーを着用。

8/25 6:02

鳥倉登山口。ここで林道が終わり、本格的な登山道となる。

8/25 6:10

雨が強く、登山道は川そのものの状態。苦しい登りが続く。

8/25 7:09

時折り雨が弱くなり、空が明るくなることも。

8/25 8:06

6/10と7/10の間の水場。塩見小屋は水事情が悪いので、ここで十分補給。

8/25 9:20

三伏峠小屋の軒下で、少し休ませてもらった。

8/25 10:28

三谷山に向けて更に登りが続く。

8/25 12:37

塩見小屋が近づき、南信弁の看板に励まされる。

8/25 12:49

塩見小屋に到着。今日はここまで。

8/25 12:56

別館に案内される。建て替えたばかりでとてもきれいだが、混んでいたせいか少々狭く感じた。

8/25 16:55

塩見小屋の夕食、カレー。

8/26 5:04

翌朝、朝日の中を塩見岳頂上に向かう。

8/26 5:08

山頂直下の岩場は、注意が必要。

8/26 5:29

山頂（西峰）到着！
今日は東峰で腰を下ろすことにして、もう少し進む。

8/26 5:33

そして東峰到着！これから歩く仙塩尾根と標柱。

8/26 5:37

小屋の弁当をここでいただく。お稲荷さんは、出発前にもほおばってきた。

8/26 5:50

山頂から、富士山と蝙蝠岳。

8/26 6:04

このベストコンディションの中、いよいよ仙塩尾根に足を踏み入れる。

8/26 6:09

少し下って山頂を振り返る。結構な急下降だ。

8/26 6:30

北俣岳分岐。ザックがデポしてあった。

8/26 6:31

分岐から尾根を眺める。更に急下降が続く。

8/26 6:47

ほぼ平坦になったところで「幕営禁止」標柱が。古い地図だと幕営地となっている。

8/26 7:05

起伏の少ない尾根道を、間ノ岳目指して進む。極めて爽快だ。

8/26 7:15

途中一部、尾根を巻いて道がついている。

8/26 7:27

北荒川岳南のテントサイト跡地。泊ると気持ちよさそうだが…。

8/26 7:37

北荒川岳到着。一息入れることにする。

8/26 7:38

塩見岳が大迫力。あそこから歩いてきたのだ。

8/26 7:38

これから進む方向。間ノ岳がちょっと近づいてきた。

8/26 7:38

間ノ岳のアップ。

8/26 8:25

北荒川岳から北は、樹林帯がメインとなるが、好ましい雰囲気の草原もあちこちに。

8/26 8:31

ザ・南アルプスの樹林帯。

8/26 9:30

新蛇抜山に立ち寄った。素晴らしい展望だ。

8/26 9:12

いままで歩いてきた道を振り返る。静かで奥深く、言うことない。

8/26 9:12

これから進む方向を眺める。本日の泊地・熊ノ平小屋が小さく見えた。

8/26 9:48

竜尾見晴にて。ここもいい展望だ。

8/26 9:57

こうした標識にすごく癒される。

8/26 11:13

熊ノ平小屋到着！今日はここまでとする。

8/26 11:26

手続きをして、部屋に荷物を置く。

8/26 11:13

小屋前のテラス。農鳥を目の前に、すばらしいロケーションだ。

8/26 11:56

そのテラスで、昼食のチキンラーメン。大事に持ってきた生卵をのせて。

8/26 14:55

冷たい水が豊富にあるのもよい。

8/26 17:05

幕の平小屋の夕食。

8/26 17:51

夕食後、翌日用に頼んでおいた弁当をもらう。ちまきは腹持ちがよく、おいしかった。

8/27 3:38

3日目、長丁場なのでヘッデン装備で3時半に出発。

8/27 4:13

三国平で、これから向かう先をバルブ撮影。

8/27 4:56

登るにつれ、農鳥と富士山のあたりが朱くなってきた。

8/27 5:03

三峰岳到着。続いて間ノ岳に進む。

8/27 5:23

農鳥・塩見・悪沢に日が当たり始めた。

8/27 5:52

間ノ岳山頂到着！腰を下ろして休むことにする。

8/27 5:54

歩いてきた仙塩尾根を振り返る。静かで本当にいい尾根だった。

8/27 5:53

これから向かう北岳と、甲斐駒・仙丈，奥に八ヶ岳。

8/27 5:53

富士山もきれいに見えていた。

8/27 6:24

間ノ岳から先は、人が一気に増えた。

8/27 6:47

しばらく歩いて、北岳山荘が見えてきた。

8/27 7:22

北岳山荘着。ご覧のとおり、風が非常に強かった。

8/27 8:02

今回縦走最後の登り・北岳への道を進む。

8/27 8:38

そして北岳山頂到着！たくさんの笑顔があふれている。

8/27 8:39

歩いてきた道を振り返る。塩見岳が本当に遠くなった。

8/27 8:39

ここでも富士山はバッチリ見えていた。

8/27 8:39

鳳凰三山。

8/27 8:40

仙丈ヶ岳と標柱。

8/27 9:22

しばらく休んでから下山開始。あの八本歯のコルまで一気に下るのだ。

8/27 9:37

吊尾根分岐。どんどん下る。

8/27 9:41

花がまだ少し残っていた。

8/27 10:03

このコースの名物、木製ハシゴ。飽きるほど延々続いた。

8/27 10:31

ハシゴが終わると、沢沿いを下っていく。

8/27 10:38

バットレスを振り返る。すごい迫力だ。

8/27 11:00

雪渓が少しだけ残っていた。

8/27 11:28

大樺沢二俣。トイレを空輸する準備が行われていた。

8/27 12:35

沢を渡る鉄管橋上から。北岳をバックに爽快な光景。

8/27 13:08

やっとのことで広河原まで下りてきた。

8/27 13:11

吊り橋上からインフォメーションセンターが見えてきた。

8/27 13:13

林道上から、大樺沢と北岳。あの上から下りてきたのだ。

8/27 13:49

甲府駅行バスで帰途につく。2台運行だったが平日で便が少なく、私は座れたからよかったものの、すし詰め超満員でした。

撮影機器：

COOLPIX P330 ニコン

感想

J-san

今年は台風の来襲が多く、山行に出ようとして予定していた夏休みをことごとく変更せざるを得ず、結果として山行に使える休みは土日＋休み1日の連続3日ということになってしまった。そんな中でも極力山深い感覚を味わいたく、編み出したのが、仙塩尾根を南から歩くコースであった。

このルートは5年前にも歩いているが、当時は核心となる塩見岳〜三峰岳の区間で天気が良くなく展望に恵まれなかったこと，5年前はテント山行であったが途中の熊ノ平小屋の印象が良く、小屋泊で再訪したいとかねてから考えていた。

但し、このコースは標準3泊4日コースなのに対し、使える日程は3日。そこで、入山には日程的に丁度利用できる毎日アルペン号で夜行移動することで時間を稼ぐとともに、普通は3泊目を北岳山荘か肩の小屋とするところ、長丁場とはなるが広河原まで下りてしまい、遅くとも甲府行の最終バスには乗って帰京することで、何とか2泊3日で歩き切るプランを立てた。

今回、1日目の鳥倉登山口〜塩見小屋はほぼ雨にたたられ、ザックも体もずぶ濡れの、ある意味悲惨なスタートとなってしまったが、残り2日はそれを補ってあまりある、すばらしい晴天に恵まれた。核心の仙塩尾根区間、目の前にだんだん近づいてくる間ノ岳と、背後にだんだん遠くなる塩見岳を常に眺めながらの尾根歩きは、爽快の一言に尽きた。山深い熊ノ平小屋では、人が少ない静かな雰囲気の中、テラスで農鳥岳を眺めながらビールを飲んだりと、まったりゆったり至福の一時を過ごすことができた。長いぞすごいぞ仙塩尾根、本当に素晴らしかった。

最終日も天気に恵まれたが、仙塩尾根の区間とは人の数が桁違いに多かったのと、最後の大樺沢の急下降は、下りとはいえ疲れている中で神経を使ったので、コースタイムで10時間となる区間を朝3時半スタートで歩き切り、広河原に着いた頃には本当にクタクタであった。しかし、静かで眺望のよい仙塩尾根を十二分に満喫でき、極めて満足できる山行であった。

＜note＞
・アルペン号タクシープランで入れるのは越路駐車場まで。
　昭文社地図には「沢水」の標記があるが、私は発見できませんでした。
・塩見小屋は新築できれいだが、比較的混んでいたせいか、だいぶ狭く感じました。
・広河原→甲府駅の山梨交通バスは、平日で本数が少ないためか超満員でした。
　私は座れたからよかったものの、林道のくねくね道を立ち通しはちょっと…。