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Yamareco

記録ID: 1595648
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ハイキング
道南

驚きと感謝の白泉岳

2018年09月24日(月) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
06:12
距離
6.8km
登り
915m
下り
912m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
5:34
休憩
0:36
合計
6:10
9:52
208
13:20
13:56
126
 山椒は小粒でもピリリと辛い。白泉岳への登山は、短距離とはいえ、なんとも濃密でありました。阿吽の滝のロープに気づかなければ、たぶん撤退してました。また、白泉岳目前の根曲がり竹の回廊は、先人のGPSを確認しなければ、やはり撤退していたことまちがいありませぬ。
 ありがたきは、先人の足跡。
 ああ、私はただ、それをたどったに過ぎないのです。
天候
過去天気図(気象庁) 2018年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
 旧熊石町の平田内荘を右手に通り過ぎ、露天風呂である熊の湯の駐車場からスタートです。
 しかし、平田内荘を通過すると、通行止めの標識と共にヘルメットをかぶったおじさんが前方に。

 おじさん「ここから先は通れないよ」
 私   「あのう、白泉岳の入口へ行きたいんですけど」とマップを見せながら説明。
 不思議そうな顔をしたあと、
 おじさん 「うーん、じゃあいいよ。この先で工事やってるから、工事の人に会ったら、●●●で●●●とね」
 私    「はい」

 おじさん、ありがとうございます。おかげで白泉岳に登頂できました。工事の方々は作業でお忙しかったのか、行きも帰りもお会いしませんでした。
コース状況/
危険箇所等
 昼前までは持ちこたえる天気予報だったのです。
 が、しかし、10時過ぎにはぱらぱらからどうっと降ってきました。木々に守られ、しばしはしのげていたのですが、「どうっ」では、どうしようもありませぬ。ザックにカバーを掛け、ミラーレスをしまい込み、山行続行となりました。
 あとで聞いたところでは、平地の方が強烈に降ったような。ここ白泉岳では、断続的に降ってはいたものの、雷は鳴っていませんでしたし、全体的には小雨でしたから。

 出だしから急登の連続でしたが、阿吽の滝には絶句しました。
 おかげで、帰りは、急降下後の登り返しも、それほど辛いと感じませんでした。
 それにしても、阿吽の滝の超急登を草刈り機を担いで登られた皆様に驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。何にももたずに無計画にやってきたため、露ほどもお手伝いできないことに、大変申し訳なさを感じました。せめてもの罪滅ぼしにと、根曲がり竹のなかで行く手を阻もうと目立っているものを38本ほどパキッパキッと折りました。焼け石に水とはこのことです。すみません。

 しかしながら下りでは、その根曲がり竹をロープ代わりの命綱のように重用いたしました。
 心の中で、根曲がり竹への無礼千万、悪逆非礼を何度謝ったことでしょう。

 白泉岳手前で、根曲がり竹の大群の前に道を見失いかけました。が、先人のGPSを頼りに何とか突破することができました。(根曲がり竹の回廊突入です)。ありがとうございます。それにしても、根曲がり竹の生命力、成長のスピードには驚嘆です。自分の拙い経験のなかでも、天気によって、がらりと表情を変える山をはじめ、想像をこえる自然の壮大さを感じさせられます。

 雨のせいか、寄る年波で踏ん張りがきかないせいか、下りでは6、7回転びました。手袋を忘れたせいで、手には擦り傷がいくつかできてはいたものの、前述した根曲がり竹とレインウェア、ザックに助けられました。

 降っていた雨も昼食時と下山後はやみました。天の采配にも感謝です。
 この山、ダニのいないのがありがたい限りです。
その他周辺情報  平田内荘がお薦めです。
 また、熊の湯の再開を心待ちにしておりまする。工事中のようでした。
 一服の清涼剤。いやあ滝って本当にいいものですね。
2018年09月24日 10:50撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 10:50
 一服の清涼剤。いやあ滝って本当にいいものですね。
 雨に煙る登山道。
2018年09月24日 11:14撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 11:14
 雨に煙る登山道。
 熊の沢で熊におびえる。
2018年09月24日 11:22撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 11:22
 熊の沢で熊におびえる。
 これ、熊さん食べるんでしょうか。
2018年09月24日 11:29撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 11:29
 これ、熊さん食べるんでしょうか。
 標識をみるとほっとします。
2018年09月24日 11:30撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 11:30
 標識をみるとほっとします。
 共生するキノコたちが教えてくれる社会の理想像。
2018年09月24日 11:30撮影 by  iPhone 7, Apple
1
9/24 11:30
 共生するキノコたちが教えてくれる社会の理想像。
 せっかく登ってきたのに急降下。
2018年09月24日 11:35撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 11:35
 せっかく登ってきたのに急降下。
 阿吽の滝。当初は、ここを登るという選択肢がなく、一体どこを進むのかと、滝を眺めてしばし絶句。気を取り直し、迂回路があるのかなと、左手の川沿いに歩を進めました。しかし、GPSを見ると、進路を外れています。この時点で、気持ちは7割ほど撤退を選んでいました。
 せっかくここまできたのになあ。まあ、しょうがないか。と、自分で自分を慰めます。まさかなあ。ここを登るなんてなあと、ふと滝の左手を見ると、なんとロープがあるではないですか。さらに、右手奥には黄色いロープが。偉大な先人たちは、みなここを越えていったのかと大きな衝撃を受けたのでした。
 もう、登山靴が濡れる濡れないは問題ではありません。左のロープにしがみつき、足を滑らせながら、何とか上昇。ゴアテックスって意外と濡れないことを、この滝のおかげで実感することができました。
 この先の黄色い連続ロープがなかったら、たぶん撤退してました。
2018年09月24日 11:42撮影 by  iPhone 7, Apple
4
9/24 11:42
 阿吽の滝。当初は、ここを登るという選択肢がなく、一体どこを進むのかと、滝を眺めてしばし絶句。気を取り直し、迂回路があるのかなと、左手の川沿いに歩を進めました。しかし、GPSを見ると、進路を外れています。この時点で、気持ちは7割ほど撤退を選んでいました。
 せっかくここまできたのになあ。まあ、しょうがないか。と、自分で自分を慰めます。まさかなあ。ここを登るなんてなあと、ふと滝の左手を見ると、なんとロープがあるではないですか。さらに、右手奥には黄色いロープが。偉大な先人たちは、みなここを越えていったのかと大きな衝撃を受けたのでした。
 もう、登山靴が濡れる濡れないは問題ではありません。左のロープにしがみつき、足を滑らせながら、何とか上昇。ゴアテックスって意外と濡れないことを、この滝のおかげで実感することができました。
 この先の黄色い連続ロープがなかったら、たぶん撤退してました。
 右手の超急登を登ります。
2018年09月24日 11:53撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 11:53
 右手の超急登を登ります。
 真新しいこの結び目に元気づけられます。
2018年09月24日 11:57撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 11:57
 真新しいこの結び目に元気づけられます。
 まだまだ超急登。
2018年09月24日 11:58撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 11:58
 まだまだ超急登。
 もうひと息。
2018年09月24日 12:01撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 12:01
 もうひと息。
 笹藪が濃くなってきます。
2018年09月24日 12:20撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 12:20
 笹藪が濃くなってきます。
 絶妙のタイミング!
2018年09月24日 12:36撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 12:36
 絶妙のタイミング!
 自然の脅威。
2018年09月24日 12:38撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 12:38
 自然の脅威。
 最後の急登をえんやこうら。
2018年09月24日 13:14撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 13:14
 最後の急登をえんやこうら。
 白泉岳到着!
2018年09月24日 13:20撮影 by  iPhone 7, Apple
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9/24 13:20
 白泉岳到着!
 眺望0。
2018年09月24日 13:24撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 13:24
 眺望0。
 笹藪帯を突破して帰ります。
2018年09月24日 14:06撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 14:06
 笹藪帯を突破して帰ります。
 花を愛でる余裕がちょっぴり。
2018年09月24日 14:14撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 14:14
 花を愛でる余裕がちょっぴり。
 阿吽の滝への超急登。
2018年09月24日 14:46撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 14:46
 阿吽の滝への超急登。
 ロープを張った方々へ、ただただ感謝です。
2018年09月24日 14:56撮影 by  iPhone 7, Apple
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9/24 14:56
 ロープを張った方々へ、ただただ感謝です。
 無事、戻ってきました。
2018年09月24日 15:01撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 15:01
 無事、戻ってきました。
 この登り返しが効きます。
2018年09月24日 15:04撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 15:04
 この登り返しが効きます。
 標識に励まされます。
2018年09月24日 15:08撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 15:08
 標識に励まされます。
 ピンクテープが道標。
2018年09月24日 15:11撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 15:11
 ピンクテープが道標。
 白泉の滝まで戻ってきた!
2018年09月24日 15:30撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 15:30
 白泉の滝まで戻ってきた!
 えぇと・・・。
2018年09月24日 15:36撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 15:36
 えぇと・・・。
 でもって・・・。
2018年09月24日 15:47撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 15:47
 でもって・・・。
 ゴール間近!露天風呂を臨む。
2018年09月24日 15:57撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 15:57
 ゴール間近!露天風呂を臨む。
 こっちから来たのです。
2018年09月24日 16:01撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 16:01
 こっちから来たのです。
 もう少し。
2018年09月24日 16:02撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 16:02
 もう少し。
 到着!
2018年09月24日 16:04撮影 by  iPhone 7, Apple
9/24 16:04
 到着!
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下 雨具 日よけ帽子 ザック 昼ご飯 非常食 飲料 ヘッドランプ 予備電池 GPS 携帯 タオル ストック カメラ iPhone
備考 またしてもストック片方不調。

感想

 ええ、本当は遊楽部岳を狙っていたのです。しかし、4時に目覚めたものの、秋の交通安全運動の真っ最中と、諸々を考慮した結果、これまたいつか行ってみたかった白泉岳を目指すことと相成りました。
 予想以上に降雨が早く、ただでさえ遅い私のペースは、レインウェア着用による蒸れとの闘いも加わり、一層遅くなりました。おまえに水分を含んだ根曲がり竹の道や木の根っこの道、泥道は、クレ556をシュッと一吹きしたかのように、よく滑ります。貴重な経験となった思い出深い山行でした。
 山親爺や虫との闘いも山にはつきまといます。山親爺は悪天候のせいか、私が鈍感なせいか、ほぼ気配が感じられませんでした。蚊も飛んでいるのは確認しました。しかしながら、雨中を進む私を哀れと思ったのか、攻撃してくることはついぞありませんでした。ありがたやありがたや。
 それにしても、この道中、草刈り機を担ぎ、しかも、山行と同時に根曲がり竹をなぎ倒し、処理をほどこし、邪魔な切り株を退治して山道を切り拓かれた皆様には、驚きと感謝の気持ちでいっぱいであります。想像力の乏しい私にも、その大変さが遠赤外線のように染みてまいりました。
 眺望は0でしたが、偉大な先人の草刈り機とピンクテープを拝謁できただけで望外の幸せであります。ありがとうございます。
 次回は、手動草刈り機を手に、天気のいい日を選んで登頂する覚悟です。お世話になりました。
 月が変わり、写真制限が外れたため、追加しました。

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コメント

お疲れ様でした
daniyamaさん、雨の中の白泉岳お疲れ様でした。
みんなで頑張って整備した山に登って頂けて嬉しいです。
白泉岳までは、これでもかという程の急登の連続できついですよね。笹刈りも大変ではありましたが、同じ志しの変態仲間と一緒だったので楽しくもありました。頻繁に整備しないとすぐに元に戻ってしまいそうな強烈な竹藪です。登山者もあまり訪れない山域なので、人より熊さんの方が通る回数は多いかもです(^^;
少しでも沢山の人に登って頂けると登山道も維持されることでしょう。
晴れていれば素晴らしい景色も得られます。登山道を更に先へ進める計画もあります。是非とも再訪してください。
2018/9/25 22:04
Re: お疲れ様でした
waji-bbさん、コメントありがとうございます。
ここを登られた先人がいらっしゃるということこそ、何よりの激励なのだなあと感じた登山でした。
また、整備される方がいらっしゃっての登山であることも、今さらですがより実感できるようになりました。ありがとうございます。

白水岳を目指す山行記録、毎回楽しく拝見させていただいてます。
今では、「双亡亭壊すべし」よりも続編が楽しみです!
2018/9/26 1:02
プロフィール画像
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技術レベル
2/5
体力レベル
3/5

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