記録ID: 1746771
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊
日程 | 2019年03月02日(土) ~ 2019年03月03日(日) |
---|---|
メンバー | , , その他メンバー2人 |
天候 | 2日 高気圧圏内 晴れ 3日 低気圧の接近 晴れのち曇り |
アクセス |
利用交通機関
旭原の除雪終点に駐車
車・バイク
経路を調べる(Google Transit)
|




地図/標高グラフ


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コースタイム [注]
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/ 危険箇所等 | 今回は全体的に雪は少なめ。 ピーク手前の最低コルへの下りや弥助尾根の下降は雪庇が崩壊していたり、尾根上にクレバスが開いていたりしており、視界がなかったら苦労するだろう。 第二岩峰は灌木を使いながらのモンキークライミング。 第一岩峰も岩峰の基部に沿って急なトラバースと直登。初心者がいるならザイルを出したほうがよい。 最後の頂稜はやや細目の雪稜 第二岩峰は岩峰自体の浅いルンゼで直登もできそうだが、ザイルは必須だろう。 |
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その他周辺情報 | 岩の湯 500円 人参亭でとんかつ |
過去天気図(気象庁) |
2019年03月の天気図 [pdf] |
装備
個人装備 | ハーネス ヘルメット 確保機 ロックカラビナ カラビナ スリング セルフビレイランヤード アッセンダー タイブロック スノーシュー ピッケル |
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共同装備 | ロープ スノーバー |
写真
感想/記録
by samoa
今シーズンの冬山は谷川近辺にいったるぞ!ということで第一段は上越のマッターホルンと名高い大源太山をバリエーションルートであるブドー尾根から目指すことに。
メンバーはいろいろな奇跡と偶然で揃った4人。T橋さんは東京からの参加だ。
1日 長い道のり
所々の事情で21時半京都発で越後湯沢を目指す。
途中、中央道の辰野PAで高速バスで出てきたT橋さんをピックアップ。
話が大盛り上がりし運転は全く苦にならないが、盛り上がり過ぎて車中の睡眠時間が短くなったのは反省。
湯沢の道路交通情報館みちしるべ湯沢はこの上ない車中泊スポットだった。
2日 快晴のアプローチ
2時間ほど仮眠後、スキー客でごった返すコンビニに寄って大源太山を真っ正面に見ながら除雪終点へ。
適当に準備して出発。全く寒くないのでみんな薄手な感じでの出発。
最初ブドー尾根の取りつきとは逆のほうに行ってしまい20分ほどロス。
気を取り直して正しい道を行って立派な橋で西俣川を渡り、キャタピラトレースでレストハウスまで。
ここら辺はゴルフ場なのか開けていてとても気持ちがいい。
レストハウスからほどない尾根末端から取りついて登っていく。
スノーシューで軽く沈む程度。ここんとこラッセルに悩まされていたため本当に快適。
.931で視界が大きく開けるので小休止。苗場山や茂倉岳を望むことができる。
少雪と言われる今年でも、山も下界も真っ白。これが北海道を離れてからも常に求めている景色だ。
.961から先は尾根上は適度な密度でブナが生え、気持ちいい尾根歩きで小気味良く高度を稼いでいく。
1回休憩を挟んで急登で一気に主稜線に上がると一際白い世界が広がる。
朝日岳から巻機山へ続く稜線、鋭く聳える一ノ倉岳、なだらかな苗場や平標山、さらには夏に遡行した湯檜曽川も眼下に見える。
本当に遠くまで来た甲斐があったというものだ。
そして目指す大源太山は岩峰を備え雄々しく聳えている。
そこからは雪庇の崩壊がちらほら始まっている稜線を少し歩いて大源太山手前の最低コルへと高度を落とす。
クラックやそれを避けるためにトラバースしたり。下りで雪が大きく途切れていたりもしたため、途中からアイゼンに履き替えた。
気温が上がって腐り始めた雪に苦労しながら、13時過ぎにコルに到着。こんな時間にテンバに着いたのも久々。
しっかり整地してテント設営をし、暖かいので外でのんびりすることに。
間近に迫った大源太山と遠くに見える白い山々を眺めながらの最高の時間。
明日のルートはどこから行くのか、夏に沢でいくとこんな感じとか話は尽きない。
寒くなってテントに入ったあとも、寝不足のうつらうつらした頭ながらも、脳汁やら恋バナやら色んな話で盛り上がった。
晩御飯はぺミカンカレー。毎度の表現だが油が体に染み渡る。
いつまでも4人でしゃべっていたいところだが明日は3時起き、低気圧の接近だが持つことを祈ってシュラフに潜り込む。
3日 充実ののっこし
予定通り3時に起床。
少し風が吹いているようだが、暖かく快適に寝れた。
朝ごはんも毎度の棒ラーメンだが、今回は卵スープに生姜を加え、ニラとチャーシューを添えた豪華仕様だ。
5時デッパと思っていたが少しくらいのでゆっくり準備、撤収して明るくなった時45分くらいに出発。
準備してる最中、大源太山の南西に伸びる尾根にヘッドライトの明かりが見える。
あんなところにもルートがあるのかと思いながらアイゼン、ピッケルで出発。
とりあえず第二岩峰までひと登り。
ご来光を期待していたが、東の空は雲が多くて日の出の瞬間は見えなかった。
しかし、青空の割合は多く核心部を越えるまで天気は持ちそうだ。
第二岩峰は下から見ていた時は向かって右手のルンゼを雪を繋いでと思っていたが、直下まで来たら尾根通しで行けそうだ。
岩峰というよりブッシュ混じりの急な尾根でブッシュを縫いながら抜けていく感じ。
うっすら残るトレースに助けられながら突破する。
第一岩峰基部までは、雪庇とアップダウン混じりの稜線を歩いていく。
大源太山が近づくにつて迫力を増してくる。
基部で一息ついて、続く第一岩峰にとりかかる。
第二岩峰と違ってしっかりと岩峰が備わっている。
近づくとザイルを出せば比較的容易に突破できそうな浅い凹角が2本入っている。
しかし、今回は確実性を重視して基部を右から巻くことにする。
基部に沿ってブッシュ頼りに40mほどトラバースして30m弱の直上で稜線へ出る。
グサグサ雪に嵌まるのに注意しながら、ブッシュを頼りになかなかの斜度のトラバースと直上をこなす。
初心者がいたらザイルを出してもいいところだ。
岩峰を登攀しても素直に稜線に出れるようだ。
そんなこんなで、さらにもうひと登りすると頂稜に出る。
なかなかの細さで心地よい高度感だ。
朝に見えた人たちも急なリッジで頂稜に繋がる尾根を登ってきている。
後で調べたらコブ岩尾根というルートのようでこちらも登り応えがありそうなのでいつかトライしてみたい。
そして頂稜のどん詰まりがピーク。
群馬県側は雲が湧いてきていよいよ下り坂といったところだが、まだ持ちそう。
真っ白な七ツ小屋山の方の尾根へもトレースが続いている。うまいことこのあたりの稜線をつないでみたいものだ。
ひとしきり展望を堪能してピーク写真を撮って弥助尾根の下りにかかる。
弥助尾根に入ってからは昨日のコルまでの尾根同様、崩壊し始め雪庇やクラックなんかに注意しながら下っていく。時折出てくる急なところは後ろ向きにしたりして下っていく。
雪の付き方や崩れ方の法則が分かりにくいので、視界がなかったら苦労しそうだ。
あっという間に標高を下ろしていく。振り返ると大源太山をいい感じで望むことができる。
ちょっと風はあるがしばし、のっこしの余韻に浸る。
夏道は1270mで分かれる尾根についているが、今回は.1141先で分岐する尾根を下ろして林道終点にほど近いあたりに下ろすことにする。
尾根が別れてから先は適度な斜度と雪質だったのでアイゼンを外してシリセード大会を開催して尾根末端まで。
尾根末端からは微妙にズボるのでスノーシューに履き替えて歩く。ほどなく林道終点を見送り、立派な橋で渡渉する。
橋を渡った先の林道でショートカットか林道通りがどっちが早いか競争するが、紙一重(笑)で林道通りの勝ち。ただ、そっちには雪崩のデブリがあったそうな。
あとは、湯沢方面の青空を眺めながらのんびり林道を歩いて下山。
最後の畑から大源太山を望むことができ大満足。
下山後は岩の湯にいき、湯沢の人参亭で特大カツと大盛りご飯をたいらげてお腹を満たす。
湯沢駅で必ずみんなで沢なり岩なり行くことを誓い、惜しみながらT橋さんとお別れして、若干ドライバーズっぽい感じで快走帰京したのでした。
メンバーはいろいろな奇跡と偶然で揃った4人。T橋さんは東京からの参加だ。
1日 長い道のり
所々の事情で21時半京都発で越後湯沢を目指す。
途中、中央道の辰野PAで高速バスで出てきたT橋さんをピックアップ。
話が大盛り上がりし運転は全く苦にならないが、盛り上がり過ぎて車中の睡眠時間が短くなったのは反省。
湯沢の道路交通情報館みちしるべ湯沢はこの上ない車中泊スポットだった。
2日 快晴のアプローチ
2時間ほど仮眠後、スキー客でごった返すコンビニに寄って大源太山を真っ正面に見ながら除雪終点へ。
適当に準備して出発。全く寒くないのでみんな薄手な感じでの出発。
最初ブドー尾根の取りつきとは逆のほうに行ってしまい20分ほどロス。
気を取り直して正しい道を行って立派な橋で西俣川を渡り、キャタピラトレースでレストハウスまで。
ここら辺はゴルフ場なのか開けていてとても気持ちがいい。
レストハウスからほどない尾根末端から取りついて登っていく。
スノーシューで軽く沈む程度。ここんとこラッセルに悩まされていたため本当に快適。
.931で視界が大きく開けるので小休止。苗場山や茂倉岳を望むことができる。
少雪と言われる今年でも、山も下界も真っ白。これが北海道を離れてからも常に求めている景色だ。
.961から先は尾根上は適度な密度でブナが生え、気持ちいい尾根歩きで小気味良く高度を稼いでいく。
1回休憩を挟んで急登で一気に主稜線に上がると一際白い世界が広がる。
朝日岳から巻機山へ続く稜線、鋭く聳える一ノ倉岳、なだらかな苗場や平標山、さらには夏に遡行した湯檜曽川も眼下に見える。
本当に遠くまで来た甲斐があったというものだ。
そして目指す大源太山は岩峰を備え雄々しく聳えている。
そこからは雪庇の崩壊がちらほら始まっている稜線を少し歩いて大源太山手前の最低コルへと高度を落とす。
クラックやそれを避けるためにトラバースしたり。下りで雪が大きく途切れていたりもしたため、途中からアイゼンに履き替えた。
気温が上がって腐り始めた雪に苦労しながら、13時過ぎにコルに到着。こんな時間にテンバに着いたのも久々。
しっかり整地してテント設営をし、暖かいので外でのんびりすることに。
間近に迫った大源太山と遠くに見える白い山々を眺めながらの最高の時間。
明日のルートはどこから行くのか、夏に沢でいくとこんな感じとか話は尽きない。
寒くなってテントに入ったあとも、寝不足のうつらうつらした頭ながらも、脳汁やら恋バナやら色んな話で盛り上がった。
晩御飯はぺミカンカレー。毎度の表現だが油が体に染み渡る。
いつまでも4人でしゃべっていたいところだが明日は3時起き、低気圧の接近だが持つことを祈ってシュラフに潜り込む。
3日 充実ののっこし
予定通り3時に起床。
少し風が吹いているようだが、暖かく快適に寝れた。
朝ごはんも毎度の棒ラーメンだが、今回は卵スープに生姜を加え、ニラとチャーシューを添えた豪華仕様だ。
5時デッパと思っていたが少しくらいのでゆっくり準備、撤収して明るくなった時45分くらいに出発。
準備してる最中、大源太山の南西に伸びる尾根にヘッドライトの明かりが見える。
あんなところにもルートがあるのかと思いながらアイゼン、ピッケルで出発。
とりあえず第二岩峰までひと登り。
ご来光を期待していたが、東の空は雲が多くて日の出の瞬間は見えなかった。
しかし、青空の割合は多く核心部を越えるまで天気は持ちそうだ。
第二岩峰は下から見ていた時は向かって右手のルンゼを雪を繋いでと思っていたが、直下まで来たら尾根通しで行けそうだ。
岩峰というよりブッシュ混じりの急な尾根でブッシュを縫いながら抜けていく感じ。
うっすら残るトレースに助けられながら突破する。
第一岩峰基部までは、雪庇とアップダウン混じりの稜線を歩いていく。
大源太山が近づくにつて迫力を増してくる。
基部で一息ついて、続く第一岩峰にとりかかる。
第二岩峰と違ってしっかりと岩峰が備わっている。
近づくとザイルを出せば比較的容易に突破できそうな浅い凹角が2本入っている。
しかし、今回は確実性を重視して基部を右から巻くことにする。
基部に沿ってブッシュ頼りに40mほどトラバースして30m弱の直上で稜線へ出る。
グサグサ雪に嵌まるのに注意しながら、ブッシュを頼りになかなかの斜度のトラバースと直上をこなす。
初心者がいたらザイルを出してもいいところだ。
岩峰を登攀しても素直に稜線に出れるようだ。
そんなこんなで、さらにもうひと登りすると頂稜に出る。
なかなかの細さで心地よい高度感だ。
朝に見えた人たちも急なリッジで頂稜に繋がる尾根を登ってきている。
後で調べたらコブ岩尾根というルートのようでこちらも登り応えがありそうなのでいつかトライしてみたい。
そして頂稜のどん詰まりがピーク。
群馬県側は雲が湧いてきていよいよ下り坂といったところだが、まだ持ちそう。
真っ白な七ツ小屋山の方の尾根へもトレースが続いている。うまいことこのあたりの稜線をつないでみたいものだ。
ひとしきり展望を堪能してピーク写真を撮って弥助尾根の下りにかかる。
弥助尾根に入ってからは昨日のコルまでの尾根同様、崩壊し始め雪庇やクラックなんかに注意しながら下っていく。時折出てくる急なところは後ろ向きにしたりして下っていく。
雪の付き方や崩れ方の法則が分かりにくいので、視界がなかったら苦労しそうだ。
あっという間に標高を下ろしていく。振り返ると大源太山をいい感じで望むことができる。
ちょっと風はあるがしばし、のっこしの余韻に浸る。
夏道は1270mで分かれる尾根についているが、今回は.1141先で分岐する尾根を下ろして林道終点にほど近いあたりに下ろすことにする。
尾根が別れてから先は適度な斜度と雪質だったのでアイゼンを外してシリセード大会を開催して尾根末端まで。
尾根末端からは微妙にズボるのでスノーシューに履き替えて歩く。ほどなく林道終点を見送り、立派な橋で渡渉する。
橋を渡った先の林道でショートカットか林道通りがどっちが早いか競争するが、紙一重(笑)で林道通りの勝ち。ただ、そっちには雪崩のデブリがあったそうな。
あとは、湯沢方面の青空を眺めながらのんびり林道を歩いて下山。
最後の畑から大源太山を望むことができ大満足。
下山後は岩の湯にいき、湯沢の人参亭で特大カツと大盛りご飯をたいらげてお腹を満たす。
湯沢駅で必ずみんなで沢なり岩なり行くことを誓い、惜しみながらT橋さんとお別れして、若干ドライバーズっぽい感じで快走帰京したのでした。
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