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Yamareco

記録ID: 1771504
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
東北

崩落雪渓を越えて「大倉山」へ(会越国境)

2019年03月25日(月) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
11.2km
登り
664m
下り
652m

コースタイム

日帰り
山行
8:10
休憩
1:50
合計
10:00
7:00
70
駐車地点
8:10
8:20
20
真奈川林道入口
8:40
8:40
10
堰堤
8:50
9:00
150
尾根取付き
11:30
11:50
20
標高880m
12:10
12:20
40
尾根合流
13:00
13:20
30
山頂
13:50
13:50
50
尾根合流
14:40
15:00
50
標高725m
15:50
16:10
50
真奈川林道入口
17:00
駐車地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2019年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
(東北道)西那須野塩原IC → 福島県 南会津町(旧舘岩村) → 同県 只見町 蒲生
コース状況/
危険箇所等
(降雪)前々日にまさかの降雪(尾根に 10センチ前後)
(徒渉)真奈川は堰堤を、石高沢は河床を徒渉
(東尾根)850〜950M間の急斜は雪渓崩落とナイフリッジ
(今日の山)
今日は国道252号線から蒲生川上流に圧倒的存在感で威光を放つ「大倉山」(ズーム)に挑戦だ。
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(今日の山)
今日は国道252号線から蒲生川上流に圧倒的存在感で威光を放つ「大倉山」(ズーム)に挑戦だ。
(入山口)
国道から蒲生林道へ450M程入った除雪終点に車を置いた。そこからワカンを履いて山麓の登山口迄蒲生川沿いに入山。今日は予報通りの快晴だ。
(入山口)
国道から蒲生林道へ450M程入った除雪終点に車を置いた。そこからワカンを履いて山麓の登山口迄蒲生川沿いに入山。今日は予報通りの快晴だ。
(新雪の雪原)
前夜只見に着いて降雪を知った。朝方気温は氷点下、10センチ程の新雪も朝は軽い。
(新雪の雪原)
前夜只見に着いて降雪を知った。朝方気温は氷点下、10センチ程の新雪も朝は軽い。
(想い出の山)
歩き出して間もなく左手に3年前途中敗退した想い出の「苧巻岳」(オマキダケ)が現れた。
2
(想い出の山)
歩き出して間もなく左手に3年前途中敗退した想い出の「苧巻岳」(オマキダケ)が現れた。
(杉林)
2度目の杉林に入る。
(杉林)
2度目の杉林に入る。
(野ウサギ)
真新しい野兎の足跡。昨夜のものだ。少年時代の故郷での野ウサギ狩りが懐かしい。
(野ウサギ)
真新しい野兎の足跡。昨夜のものだ。少年時代の故郷での野ウサギ狩りが懐かしい。
(真奈川)
左から真奈川が合流する。
(真奈川)
左から真奈川が合流する。
(登山口 1)
真奈川に架かるこの橋を渡ると、登山口となる「真奈川林道」の入口だ。ここ迄車から2.8キロ、1時間強もかかった。
(登山口 1)
真奈川に架かるこの橋を渡ると、登山口となる「真奈川林道」の入口だ。ここ迄車から2.8キロ、1時間強もかかった。
(東面)
橋上から今日の大倉山東面を望む。
1
(東面)
橋上から今日の大倉山東面を望む。
(ルート探索)
ズームして今日のルートを確認する。頂稜線を右(東)から大回りするルートも考えていたが、正面南東尾根直登もなんとか行けるかも知れない。ただ良く見えないピーク手前の地形図急斜面には少し不安が残る。
3
(ルート探索)
ズームして今日のルートを確認する。頂稜線を右(東)から大回りするルートも考えていたが、正面南東尾根直登もなんとか行けるかも知れない。ただ良く見えないピーク手前の地形図急斜面には少し不安が残る。
(堰堤 1)
真奈川林道を左に離れ、真奈川の地形図堰堤に降りる。
(堰堤 1)
真奈川林道を左に離れ、真奈川の地形図堰堤に降りる。
(徒渉)
幸い水深7〜8センチで、ワカンを履いたまま難なく徒渉。
1
(徒渉)
幸い水深7〜8センチで、ワカンを履いたまま難なく徒渉。
(取り付き)
更に石高沢を徒渉して東尾根末端に取り付く。新雪はここも10センチ程度だ。
(取り付き)
更に石高沢を徒渉して東尾根末端に取り付く。新雪はここも10センチ程度だ。
(ブナ帯)
アップダウンを繰り返し、時折ブナの平場も現れる。
2
(ブナ帯)
アップダウンを繰り返し、時折ブナの平場も現れる。
(カモシカ)
カモシカが道を空けてくれた様だ。
(カモシカ)
カモシカが道を空けてくれた様だ。
(稜線)
右手(東)からの稜線が見えて来た。
1
(稜線)
右手(東)からの稜線が見えて来た。
(前方視界)
起伏が連なる前方視界も広がる。体力温存から焦らずに行こう。
2
(前方視界)
起伏が連なる前方視界も広がる。体力温存から焦らずに行こう。
(右手遠景)
右手北東方は会越国境の山々だ。
2
(右手遠景)
右手北東方は会越国境の山々だ。
(アイゼン)
斜度が増してきたので早目にアイゼンに換える。
1
(アイゼン)
斜度が増してきたので早目にアイゼンに換える。
(左手遠景)
左手西方に冠雪ピークを捉えた。
(左手遠景)
左手西方に冠雪ピークを捉えた。
(浅草岳)
ズームして「浅草岳」(1,585.5M)を確認。
2
(浅草岳)
ズームして「浅草岳」(1,585.5M)を確認。
(右手遠方)
再び右手の遠方、白壁は名高い「駒形山」の南壁だろうか。
2
(右手遠方)
再び右手の遠方、白壁は名高い「駒形山」の南壁だろうか。
(あがりこ)
老木のコブはいわゆる「あがりこ」だろう。根幹を残し枝を焚木に伐採した古の痕跡だ。
1
(あがりこ)
老木のコブはいわゆる「あがりこ」だろう。根幹を残し枝を焚木に伐採した古の痕跡だ。
(九十九折)
斜度が更に増してきた。表層雪崩にも留意しながら九十九折に登る。
1
(九十九折)
斜度が更に増してきた。表層雪崩にも留意しながら九十九折に登る。
(樹間)
標高750M手前の急登。万が一にも備え極力樹間を繋ぐ。
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(樹間)
標高750M手前の急登。万が一にも備え極力樹間を繋ぐ。
(クレバス)
750M手前でクレバス(クラック)出現。新雪に隠れたクレバスにも要注意だ。
2
(クレバス)
750M手前でクレバス(クラック)出現。新雪に隠れたクレバスにも要注意だ。
(核心部)
800M手前から核心部の亀裂崩落帯に突入。麓でのカメラズームでは見えなかった。
(核心部)
800M手前から核心部の亀裂崩落帯に突入。麓でのカメラズームでは見えなかった。
(クレバス帯)
800M付近から崩落雪渓が重なる上部を望む。クレバスに新雪も堆積し危険。小休憩を入れて慎重に安全ルートを探す。
1
(クレバス帯)
800M付近から崩落雪渓が重なる上部を望む。クレバスに新雪も堆積し危険。小休憩を入れて慎重に安全ルートを探す。
(灌木帯)
850M手前の雪渓崩落帯途中から灌木帯へ逃げる。一息入れて振り返る。
(灌木帯)
850M手前の雪渓崩落帯途中から灌木帯へ逃げる。一息入れて振り返る。
(ナイフリッジ 1)
850Mへの急峻なナイフリッジ。左右どちらも滑落すれば一貫の終わり。リッジを跨ぎながら四つん這いで登る。帰りも怖い。
3
(ナイフリッジ 1)
850Mへの急峻なナイフリッジ。左右どちらも滑落すれば一貫の終わり。リッジを跨ぎながら四つん這いで登る。帰りも怖い。
(稜線接近)
860M付近から右手東稜線を望む。間もなく合流だろう。
(稜線接近)
860M付近から右手東稜線を望む。間もなく合流だろう。
(ナイフリッジ 2)
900Mのピークを越えたら又もリッジが続く。最上部が嫌らしい。
1
(ナイフリッジ 2)
900Mのピークを越えたら又もリッジが続く。最上部が嫌らしい。
(稜線合流)
不安定部を過ぎてこの灌木を正面突破すれば東稜線と合流だ。枝を踏んでいたら足が吊って暫く動けなかった。
1
(稜線合流)
不安定部を過ぎてこの灌木を正面突破すれば東稜線と合流だ。枝を踏んでいたら足が吊って暫く動けなかった。
(吊り尾根 1)
950Mの合流点に立つと更に吊尾根が2本続いていた。灌木の薮を漕いで最初の吊尾根ピークを目指す。
(吊り尾根 1)
950Mの合流点に立つと更に吊尾根が2本続いていた。灌木の薮を漕いで最初の吊尾根ピークを目指す。
(吊尾根 2)
上記ピークから右手に僅かに下って山頂ピークへ登り返す。
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(吊尾根 2)
上記ピークから右手に僅かに下って山頂ピークへ登り返す。
(山頂目前)
危なっかしい山頂雪渓が目前。
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(山頂目前)
危なっかしい山頂雪渓が目前。
(登頂)
取り付きから4時間15分、遂に登頂。予定より1時間のオーバーだ。山頂は360°の大展望である。
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(登頂)
取り付きから4時間15分、遂に登頂。予定より1時間のオーバーだ。山頂は360°の大展望である。
(西方展望 )
山座同定に自信なしだが、方角から考え守門岳か。
(西方展望 )
山座同定に自信なしだが、方角から考え守門岳か。
(北西展望 2)
会越国境の中の又山方面か。
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(北西展望 2)
会越国境の中の又山方面か。
(北方展望 3)
北方は矢筈等川内山塊か。
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(北方展望 3)
北方は矢筈等川内山塊か。
(北東展望 4)
中央ピークは御神楽岳でしょう。
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(北東展望 4)
中央ピークは御神楽岳でしょう。
(東方展望 5)
眼下の麓は国道R252や只見川。左ピークが蒲生岳。
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(東方展望 5)
眼下の麓は国道R252や只見川。左ピークが蒲生岳。
(南方展望 6)
日光や会津駒方面と思うが良く解らない。手前右端が山頂吊尾根、その先きが最初の吊尾根。
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(南方展望 6)
日光や会津駒方面と思うが良く解らない。手前右端が山頂吊尾根、その先きが最初の吊尾根。
(下山開始)
時間的に余裕なく展望写真を撮って早々に下山開始。画像は最初の吊尾根ピークから950Mの尾根合流点へ降りる薮尾根。
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(下山開始)
時間的に余裕なく展望写真を撮って早々に下山開始。画像は最初の吊尾根ピークから950Mの尾根合流点へ降りる薮尾根。
(ナイフリッジ 3)
ナイフリッジはダガーポジションで慎重に降りた。
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(ナイフリッジ 3)
ナイフリッジはダガーポジションで慎重に降りた。
(崩落雪渓)
孤独と緊張の崩落雪渓を無事通過して安堵。一息入れて振り返える。
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(崩落雪渓)
孤独と緊張の崩落雪渓を無事通過して安堵。一息入れて振り返える。
(下降中盤 1)
リズミカルに下るが、時折踏み抜きも発生。アイゼンを付けたままワカンを履く。右手に敗退の苧巻岳北面。左下から右へ廻り込む尾根を辿れば登れそうだ。
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(下降中盤 1)
リズミカルに下るが、時折踏み抜きも発生。アイゼンを付けたままワカンを履く。右手に敗退の苧巻岳北面。左下から右へ廻り込む尾根を辿れば登れそうだ。
(下降中盤 2)
正面には懐かしい「笠倉山」(993.7M)の鋭峰(ズーム)。
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(下降中盤 2)
正面には懐かしい「笠倉山」(993.7M)の鋭峰(ズーム)。
(夕陽)
早くも午後3時、間もなく取り付き点だ。
(夕陽)
早くも午後3時、間もなく取り付き点だ。
(堰堤 2)
堰堤着。心配した程増水はなかった。
(堰堤 2)
堰堤着。心配した程増水はなかった。
(登山口 2)
登山口の林道入口まで戻った。疲れた。
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(登山口 2)
登山口の林道入口まで戻った。疲れた。
(見納め)
橋の上から日陰の大倉山を振り返る。今日は緊張の連続だったが楽しかった。有り難う。
2
(見納め)
橋の上から日陰の大倉山を振り返る。今日は緊張の連続だったが楽しかった。有り難う。
(駐車地点へ)
最後の力を振り絞ってこれから1時間車へ向かう、と思ったらなんと駐車地点から1.7キロが除雪されていた。車が作業の邪魔となり迷惑を掛けたと思うが、幸運だった。(画像終了)
(駐車地点へ)
最後の力を振り絞ってこれから1時間車へ向かう、と思ったらなんと駐車地点から1.7キロが除雪されていた。車が作業の邪魔となり迷惑を掛けたと思うが、幸運だった。(画像終了)

装備

個人装備
ワカン アイゼン ピッケル 地図(地形図) GPS 日焼け止め サングラス ヘルメット

感想

1.今春初の残雪登山として、奥会津只見の「大倉山」(984.5M)に挑んだ。昨秋以来5ヵ月振りの山である。
2.同名の山は全国に24座あるが、この山は標高順位7位の藪山で、ネットにも登頂記録は見当たらない。
3.1,000M弱の変哲もない藪山だが、私には妙に惹き付ける魅力があり、永らく憧れていた未踏峰である。
4.今回地形図だけを頼りに主稜線の陰に隠れる山頂へ挑んだが、折からの少雪と時期外れの新雪による崩落雪渓やクレバスなどで予想外の緊張を強いられた。
5.近年の体力減退から10時間超の長丁場は身体にも堪えたが、それにも増して守門から会越国境や新潟川内山塊の絶景を一望するピークに立つことが出来て大満足だった。
6.スラブ系の山肌が多い奥会津の山々はこれから新緑も楽しみである。(終り)

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コメント

只見の大倉山
憧れの未踏峰への登頂、おめでとうございます!
久しぶりにtonkaraさんらしい、渋い山登りを拝見させていただきました。

崩れつつある雪稜を新雪が覆い隠し、かなり神経も使ったのではないでしょうか。
滅多に人が登ることのない山という意味では、私が先日登った秋田県中央部の根烈岳と一緒ですが、会越は豪雪に磨かれたスラブ斜面が特徴的、写真からも圧倒されます。
ぜひまた見せてください!
2019/3/30 9:42
Re: 只見の大倉山
kamadam さんへ

おはようございます。
コメント有り難うございます。
残雪シーズン終盤となって漸く出掛けました。皆さんのレコから少雪を心配していましたが、この山域は十分でした。ただスラブは雪渓の崩落が早く、新雪も有りましたから、今回は悪いシーンばかり浮かぶ?緊張したアイゼン・ピッケルワークと成りました。

でも、又一つ憧れのピークを踏破出来た喜びと自信を得ることも出来て、次の山への挑戦エネルギーにも成りました。

今後とも気力、体力、技術、時間(地域奉仕等)、資力?等身の丈に合った条件で山歩きを続けたいと思っています。
2019/3/30 12:43
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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