北六甲:古寺山、仙人窟、六甲比命大善神(神鉄六甲〜六甲ケーブル山上)【六甲、兵庫県】
- GPS
- 03:11
- 距離
- 9.3km
- 登り
- 838m
- 下り
- 416m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
(自宅) = (神鉄六甲) − 古寺山 ― 長尾谷側 ― 仙人窟 ― 六甲比命大善神 ― (六甲ケーブル山上) = (自宅) ●登山口へのアクセス ○神戸電鉄「神鉄六甲駅」から古寺山へ ・「神鉄六甲駅」に降り、線路の南側一件隣の舗装路を線路と並行に東へと進む。やがて道なりに向きを変え、山側へと進むようになる。他の道と合流して程なくのところにある溜め池の先の細道へと右折。やがて、六甲道路をくぐるまたは横切る。その先の前ヶ谷堰堤を巻くところ、最高点付近から六甲道路と並行方向に右折、荒れた中の踏み跡を進むと、やがて尾根筋の登り道が見つかる ○逢山峡林道から仙人窟方面へ ・逢山峡方面への林道からは、九体仏方面への林道を右に分けたあと、ヌバ谷や中ノ谷にも右に分かれる堰堤や林道があるので進みそうになるが、それらを見送り、唯一車でも進入できそうな道へと右に進む。終点にポンプ場施設があり、そこから先は山道となる (H31.4現在) ○六甲人工スキー場地先から仙人窟方面への入口 ・別荘地の林道からの入口は不明瞭。写真Aのような草むらの中に進むと山道がある |
コース状況/ 危険箇所等 |
●コース状況 ○神鉄六甲〜六甲道路 ・舗装路 ○六甲道路〜古寺山 ・道路横断後、前ヶ谷堰堤の巻き道途中で西側へと右折。そこが迷いやすい ・あとは林間の一本尾根道主体 ○古寺山〜本堂跡〜長尾谷側出口(奥の院道の出口) ・古寺山の下で本堂跡経由(左手)とシュラインロード直行(右手)に分かれていた。左手に進んだが、“裏参道”とは右手のことであろう ・本堂跡経由、長尾谷横断のルートだが、長尾谷横断地点がわかりにくい。テープ標示を頼りに数条ある流れを渡っていくと対岸に行き着く ・林道に到着すると、そこには奥の院道も出口となっているようだが、そちらの方が荒れているようで、笹原の中に踏み跡があることすら確認しづらかった ○長尾谷側出口〜奥山川ポンプ場 ・整備された林道 ○奥山川ポンプ場〜人工スキー場奥の林道口 ・急な段切りで始まり、やや平行路を挟むが、その後の痩せ尾根の登りはずっと急 ・仙人窟付近は巨岩が多数。仙人窟跡には標示がある ・林道からの入口は不明瞭。廃屋方面へと入っていくのだが、知っていないと判らないかもしれない(案内標示は見当たらなかった) ○人工スキー場奥の林道口〜林道終点〜高山植物園 ・林道口から林道終点は舗装路。そこで車道としては行き止まり。行き止まりを左折するハイキング道があり、入っていくと「心経岩」「六甲比命大善神」「雲ヶ岩」等を経て、県道16号線の高山植物園付近に出る ○高山植物園〜せせらぎの道〜ブナの道〜六甲ケーブル山上駅 ・舗装路や園内歩道として整備された道を行くことになる。「せせらぎの道」は植物園駐車場からオルゴール館への近道となっている。オルゴール館の入口前駐車場の脇には「ブナの道」の入口があり、抜けるとゴルフ場脇の小径となる ・そこからはわかりやすい道取りで六甲ケーブル山上駅へと向かうことが出来る。自動車注意 (2019.4時点) |
その他周辺情報 | ●買う、食べる ○神鉄六甲駅付近 ・詳細には調べていないが、駅から少々歩いたところにコンビニエンスストアがある以外には店等は見当たらなかった ●日帰り温泉 ・北六甲側では、有馬温泉の日帰り入浴ばかりではなく、「からとの湯」など日帰り温泉施設もある ・表六甲側では「HATなぎさの湯」「灘浜ガーデンバーデン」などの日帰り温泉施設もある ・六甲付近には、銭湯も多数ある (いずれも2019.4現在) |
写真
感想
天気予報が午後から雨というので、午前の山へ。あらかじめ今日は山登りと決めていたので仕方がない。それゆえ、休日としては早朝から出発。電車を乗り継ぎ神鉄六甲駅へ。そこから古寺山を目指す。もう一つの目的は上部からでは入口がよくわからなかったシラケ谷から仙人窟にかけてのルート。その二つを目指した。
神鉄六甲駅からはしばらくは舗装路を進む。昔ながらの農村道に都市のような家が張り付く不釣り合いな道。斜度がある中を登っていくと、典型的な棚田風景も現れる。黄色いホテルが視界の中では邪魔っ気だ。
古寺山表参道の入口はわかりにくい。溜め池の脇を行くか細い道が六甲道路の向こうまでつながっているようだ。六甲道路の横断も、一応地下道が造られているのだが、どうやら滞水で通れなくなっているようだ。仕方なく六甲道路の車の行き来を見定めて渡る。自動車専用道路だけに、横断はちょっと怖い。
そこから直線的に急斜面を登ると、前ヶ谷堰堤の巻き道となる。そこからは西側へと進み尾根を登るようになるはずだが、進むべき西側は斜面が荒れて道が不明だ。巻き道の最高点くらいから右折するのがいいようで、荒れた斜面の中に踏み跡を探す。やや西へと進むとしかりとした山道が現れる。ひたすらに細い尾根を駆け上がる道で、なかなか休ませてもくれない。終わりが見えた頃に“一休み”と書かれた標示が現れる。北六甲の展望だが、よく見ると、足下には先ほどの黄色いホテルが写り込んでいる。
やがて、二度の二叉を過ぎて古寺山山頂に到着。
そもそも古寺山は、吉祥院多聞寺があったとされている。元々は孝徳天皇時代に創建されたと伝えられ、荒廃したものを858年、高野山の高僧により再建された伽藍があったようだ。その後源平の戦の中で焼き払われ廃墟となっていたものを、後世唐櫃に再建したとのことだ。そういった背景もあるからか、「清盛の涼み岩」「修行岩」といった歴史を感じさせる名残ものもある。
やや下れば展望台もある。ここからだと、もう先ほどの黄色は見えていない。
そこからはまるで植林帯のような疎林を抜ける。「護摩壇跡」「本道跡」とある。本堂跡を抜けるかどうかはなんとも言えないところだが、地図読みでいうと、シュラインロード方面はこちらではないように見える。しかし、今日はこのあとシラケ谷方面に向かうので、東側に下っても何ら問題はない。
本堂跡から先は、谷筋を直線的に下る道。やがて、長尾谷本流に到着。河原の広い緩やかな一帯。コースがそもそもどっちに向かっているのかも知らないので苦労した。結局は谷筋を横断して対岸をまっすぐ進むルートであった。
やがて林道に出るが、そこで今日初めて他の人に出会う。聴けば、「奥の院道」を降りてきたとのこと。確かに六甲地図には出ているが、昭文社地図には描かれていない。かなりの藪だったようだ。そもそも奥の院とは、先ほどの多聞寺の奥の院である、心経岩、六甲比命大善神、雲ノ岩などを示している。今日のコースもこちらを選ぶ方が組み合わせとしては相応しかったのかもしれない。
その方と逢山峡林道まで同行。そこでこちらは奥山へ、その方は仏谷方面へと向かわれた。
シラケ谷から仙人窟経由で山上を目指す。その入口までにいくつもの右への誘惑があるが、左手に「仙人谷第二砂防ダム」を見る辺りから右手へと進む道が正解だ。
10分も舗装路を歩くとポンプ場で道は行き当たる。その先の崖斜面に張り付く段切りを見定めながら進む。段切りを登ったところで休憩。
休憩場所の先で左手斜面に取り付き、一気に高度を上げる。ようやく緩んだと思うと巨岩地帯となり、仙人窟跡が現れた。所在不明とか諸説聞いたが、ちゃんとあるではないか。ただし、“跡”となっており、かつての姿はないようだ。
その後は平坦に進むが、小さな崩壊箇所が複数あり、上部からのアプローチを難しくしている理由のようにも思った。笹原が深くなってきた頃、廃屋が左手に現れ、そこからは、廃屋への接続路と思しき踏み跡をたぐりながら進む。程なく別荘地の林道へ。振り返って来し方を見るが、そちら方面に進むとは思えない姿であった。
別荘地林道を奥へと進み、車止め手前で左手へ。心経岩、比命大善神などを目指す。先にも書いたが、これらは多聞寺の奥の院である。
急な登り。ちょっと登ると右手に心経岩への分岐。行ってみると、巨岩にお経が刻んである。戻ってさらに急崖を登る。息を切らして登り切ると六甲比命大善神に到着。オーバーハング気味にせり出した巨岩の懐に小さな神社がある。ふと見ると、巨岩はせり出してきているから注意しろとあるが、注意のしようもなかろうに。
さらに上へと登ると雲ノ岩。辨財天が現れたそうな。
そこからは高山植物園を経て六甲ケーブル山上駅へ。駅ではタッチの差で前の便に乗り遅れ、外で時間待ち。同じように手持ちぶさたな外国人に声をかけると、流ちょうな日本語が返ってきた。インド人だそうで、日本に住んでツアーガイドのようなことをしているそうだ。関西は人気で六甲山にも何度も来ているそうだ。やがて、彼の団体が集まってきたので、そこを離れ、ケーブルカーで下界へと向かった。
奥の院道を知っていれば、“多聞寺の史跡を巡る旅”としてきれいにできあがっていたんだがなぁ。
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