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Yamareco

記録ID: 1793138
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
奥秩父

破風山避難小屋(主脈縦走は敗退)

2019年04月13日(土) 〜 2019年04月14日(日)
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
16:13
距離
19.6km
登り
1,667m
下り
1,667m
歩くペース
ゆっくり
1.31.4
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:18
休憩
0:03
合計
6:21
2日目
山行
7:58
休憩
1:32
合計
9:30
5:20
228
9:08
9:55
5
10:00
10:25
109
12:14
12:28
109
14:17
14:22
2
14:24
14:24
3
14:43
14:43
7
天候 初日 快晴 2日目 快晴後曇り
過去天気図(気象庁) 2019年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
道の駅みとみに駐車
コース状況/
危険箇所等
破風山避難小屋へのバリエーションルートは取り付き部分で前爪を使って崖をよじ登る箇所あり。
破風山避難小屋から木賊山方面へのルートは2250mあたりの直登がやや危険。その後、登った後は尾根が広がるので、方角を把握していないと迷う。
その他周辺情報 塩山温泉 宏池荘
道の駅みとみで車中泊。夜明け1時間目に行動開始。
2019年04月13日 04:19撮影 by  iPhone X, Apple
4/13 4:19
道の駅みとみで車中泊。夜明け1時間目に行動開始。
登山口に着く頃、空が明るくなってきた。
2019年04月13日 04:53撮影 by  iPhone X, Apple
4/13 4:53
登山口に着く頃、空が明るくなってきた。
2019年04月13日 04:53撮影 by  iPhone X, Apple
4/13 4:53
バリエーションルートのスタート。
2019年04月13日 04:58撮影 by  iPhone X, Apple
4/13 4:58
バリエーションルートのスタート。
林道にぶつかった。
2019年04月13日 06:08撮影 by  iPhone X, Apple
4/13 6:08
林道にぶつかった。
林道出合いまで1時間ほど。本格的な積雪になってきた。
2019年04月13日 06:08撮影 by  iPhone X, Apple
4/13 6:08
林道出合いまで1時間ほど。本格的な積雪になってきた。
林道にはうっすらとレースが残る。
2019年04月13日 06:09撮影 by  iPhone X, Apple
4/13 6:09
林道にはうっすらとレースが残る。
西向き斜面の林道なので雪が全く減っていない。ワカンを装着。
2019年04月13日 06:10撮影 by  iPhone X, Apple
4/13 6:10
西向き斜面の林道なので雪が全く減っていない。ワカンを装着。
いつか行ってみたい鶏冠尾根。
2019年04月13日 06:41撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 6:41
いつか行ってみたい鶏冠尾根。
林道ではそこかしこに雪崩の痕が。
2019年04月13日 06:47撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 6:47
林道ではそこかしこに雪崩の痕が。
目指す笹平の鞍部。
2019年04月13日 06:55撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 6:55
目指す笹平の鞍部。
林道終点の橋手前にある水場。岩の割れ目から勢いよく水が流れていた。
2019年04月13日 07:24撮影 by  iPhone X, Apple
4/13 7:24
林道終点の橋手前にある水場。岩の割れ目から勢いよく水が流れていた。
富士山登場で一気にテンションが上がる。
2019年04月13日 07:26撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 7:26
富士山登場で一気にテンションが上がる。
いよいよバリエーションルート。岩の向こう側斜面から取り付くが、しっかり確保しながら登る必要がある。
2019年04月13日 07:53撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 7:53
いよいよバリエーションルート。岩の向こう側斜面から取り付くが、しっかり確保しながら登る必要がある。
ルート途中は全く余裕がなく一枚も写真を撮れなかった。3時間ほどで小屋が見えた。
2019年04月13日 10:52撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 10:52
ルート途中は全く余裕がなく一枚も写真を撮れなかった。3時間ほどで小屋が見えた。
2019年04月13日 10:55撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 10:55
この時点でかなり消耗していたが、しばらく休憩して気力を取り戻す。だが、破風山を目指して足を踏み出したところ、どうも調子が出ない。敗退と停滞を決定。
2019年04月13日 10:56撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 10:56
この時点でかなり消耗していたが、しばらく休憩して気力を取り戻す。だが、破風山を目指して足を踏み出したところ、どうも調子が出ない。敗退と停滞を決定。
小屋の中には雪が吹きだまっていた。備え付けのホウキで土間に落とす。
2019年04月13日 11:57撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 11:57
小屋の中には雪が吹きだまっていた。備え付けのホウキで土間に落とす。
部屋の中にテントを張ってくつろぐ。
2019年04月13日 13:28撮影 by  iPhone X, Apple
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4/13 13:28
部屋の中にテントを張ってくつろぐ。
朝焼けのスタート。午後から崩れる予想なので焦っている。
2019年04月14日 05:15撮影 by  iPhone X, Apple
4/14 5:15
朝焼けのスタート。午後から崩れる予想なので焦っている。
2019年04月14日 05:15撮影 by  iPhone X, Apple
4/14 5:15
全くトレースがない。GPSとコンパスでルートを辿る。
2019年04月14日 05:44撮影 by  iPhone X, Apple
4/14 5:44
全くトレースがない。GPSとコンパスでルートを辿る。
ようやく賽の河原。夏道の3倍ぐらいの時間がかかっている。
2019年04月14日 07:03撮影 by  iPhone X, Apple
4/14 7:03
ようやく賽の河原。夏道の3倍ぐらいの時間がかかっている。
振り返って破風山。
2019年04月14日 07:03撮影 by  iPhone X, Apple
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4/14 7:03
振り返って破風山。
2019年04月14日 08:25撮影 by  iPhone X, Apple
4/14 8:25
2019年04月14日 09:28撮影 by  iPhone X, Apple
2
4/14 9:28
スタートから4時間以上、ラッセルし通し。
2019年04月14日 09:28撮影 by  iPhone X, Apple
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4/14 9:28
スタートから4時間以上、ラッセルし通し。
ようやく戸渡尾根への分岐点。最後は20m上がるのに20分ぐらいかかかった気がする。
2019年04月14日 10:17撮影 by  iPhone X, Apple
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4/14 10:17
ようやく戸渡尾根への分岐点。最後は20m上がるのに20分ぐらいかかかった気がする。
自分の踏み跡を見下ろす。ピークは踏めなかったけど、達成感は十分。
2019年04月14日 10:17撮影 by  iPhone X, Apple
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4/14 10:17
自分の踏み跡を見下ろす。ピークは踏めなかったけど、達成感は十分。
ここまで来ればトレースがあると期待したが、、、。
2019年04月14日 10:17撮影 by  iPhone X, Apple
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4/14 10:17
ここまで来ればトレースがあると期待したが、、、。
5分ほど下ると、ようやくトレースが。ここで撤退した方がいるようです。
2019年04月14日 10:24撮影 by  iPhone X, Apple
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4/14 10:24
5分ほど下ると、ようやくトレースが。ここで撤退した方がいるようです。
バテバテで下山。戸渡尾根はコースタイム程度で下りられた。
2019年04月14日 14:19撮影 by  iPhone X, Apple
4/14 14:19
バテバテで下山。戸渡尾根はコースタイム程度で下りられた。
早く下りて正解でした。山頂部はすっかり雲の中。
2019年04月14日 14:53撮影 by  iPhone X, Apple
4/14 14:53
早く下りて正解でした。山頂部はすっかり雲の中。

装備

個人装備
長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着 雨具 ゲイター マフラー ネックウォーマー バラクラバ 毛帽子 着替え 予備靴ひも ザック ザックカバー サブザック アイゼン ピッケル 行動食 非常食 調理用食材 調味料 飲料 水筒(保温性) ガスカートリッジ コンロ コッヘル 食器 調理器具 ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ナイフ ポール テント(フライ) テント(ポール) テント(ペグ) テント(本体) テントマット シェラフ

感想

 翌週の池口岳から光岳縦走のトレーニングと積雪状況の確認のため、アクセスの良い奥秩父に山行を計画した。
 破風山避難小屋への直登ルートは以前から興味があって調べていたが、天候も良く、比較的道迷いの危険も低いルートと判断して破風山から雁坂小屋へ縦走するルートを目標にスタートした。

 林道を歩いている時から積雪量の多さは気になっていた。いざルートに入ると、石楠花のトンネルの中、膝までのラッセルで、時に両手を使う急登が続き、どんどん体力を奪われる。おかげでルートを見つけるのに困ることはないが、逆に自由胴は全くない。どこも直登を強いられるばかりで正直、げんなりしてきた。植生が変わって笹原に入ると、テープを追って行くことになるが、以前読んだブログにあった通り、向かって左手に誘うテープを何度か目にした。2141mピークの方に向かう感じだったが、、、。予備知識をいただいていたおかげで、右手方向を意識しながら迷うことなく小屋に到達できた。

 体力の消耗を自覚していたので、半ば以上、小屋に停滞するつもりだったが、休んで食事を摂っている内に気力が戻り、破風山方面へ進んでみたが、10歩も行かず急速に気持ちが萎えた。見渡す限りトレースがなく、ここまで夏の倍以上の時間がかかっていることを考えると、標高を300m以上も上げての単独ラッセルでは、とても明るい内に雁坂には着けそうにないし、ビバークするにしても稜線上なので風が吹いたら厳しい。ネガティブな思考が続き、停滞を決めた。

 さすがにこの時間からビールでは暇を持て余しすぎるので、小屋の片付けと掃除を開始。小屋にはかなり雪が吹き込んでおり、ホウキで土間に落とすと一緒に細かいホコリも落ちてくれて、床がかなりキレイになった。薪を補充しようとのこぎり片手に出てみたが、そこかしこで踏み抜く上に適当な木は見当たらず、2,3本追加したぐらいで早々に小屋へと戻った。

 下山は人が入っていそうな徳ちゃん新道と決めて、分岐まで2〜3時間と見積もって計画を立てる。いずれにしても日の出と同時に動き出す事になるので晩酌を早めに切り上げて8時頃眠りについた。

 夜半に物音で目を覚ました。最初は何か獣の声かと思ったが、しばらくしたら何と人の声! 徐々に言葉もハッキリしてくる。怖さは感じなかったが、とにかく驚いて起き出してみると、小屋の外で人の気配が。時計を見ると夜中の1時頃。扉を開くと3人組のパーティーがいた。話を聞くと、雁坂方面から縦走してきたとのこと。踏み抜きに苦闘し、ビバーク装備もないため強行してきたらしい。誰か動けなくなっていたら、ほぼ間違いなく疲労凍死していただろう。装備を見ると3シーズンの靴でずぶ濡れ。凍傷が心配だ。リーダーらしき人がストーブに火を入れたが、それほど薪の蓄えはなかったので、乾くまでは無理そうだなと思いながら見ていた。

 少し話をしてからテントに戻りウトウトしていたが、こちらも水を作ったりしなければならないので3時に起床。朝食を作り、お湯、水を作ってと作業をこなしていると、疲労困憊といった体で眠りについた様子だった。物音を立てて申し訳ないが着装し、日の出時間と同時に木賊山方面に歩き出した。

 賽の河原まではルーファイに困るところはないが、何しろ踏み抜きし通し。昨日の経験から、がむしゃらに進もうとするより、半歩ずつ軽い負荷で歩みを進めた方が良いと思い、焦らずに前進する。無酸素運動のゾーンに入ってしまうと回復できなくなってしまう。途中、石楠花のトンネルが出現し、ところどころ四つん這いで進む箇所も出てきた。尾根が広がる2200m近辺では股までの踏み抜きで行く手を阻まれることもあり、コンパスとGPSでルートを定めながら進む。その後は踏み抜くことに疲れ果てて、四つん這いで進んだり、ピッケルで強引に身体を引き上げてみたり。ようやく戸渡尾根への分岐点に着いたのは10時位。夏のコースタイムの3倍以上近くかかった計算になる。ようやくひと息つけたが、頭の片隅にはずっと3人組のことがあり、自分がつけたトレースがあるとはいえ、彼らの装備で大丈夫なのだろうかと心配していた。1,2箇所前爪を使ったところもあったし、、。

 ようやく他の人のトレースに行き当たり、快調に高度を下げることができた。雪、泥のミックスには閉口したが、西沢山荘が見えたときには大きなため息が出た。

 自分としては経験値を上げられた山行になったと思う。いつも持って行く余分な装備を省き、食事もアルファ米を中心にしてコンパクトにまとめられたおかげで歩き抜けた。早めに停滞を決めたのも、判断としては間違っていなかった。少しでも不安、違和感があったら立ち止まり、冷静に考える。迷ったら止めるというのが鉄則だと実感した。

 3人組の方々は無事に下山できたのだろうか。

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ハイキング 奥秩父 [日帰り]
甲武信ヶ岳(徳ちゃん新道〜近丸新道)
利用交通機関: 車・バイク
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