赤兎山は自転車パンクで敗退→取立山で水芭蕉スキー
- GPS
- 05:53
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 1,485m
- 下り
- 1,102m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
取立山無雪期駐車場 500円 施設なし |
写真
感想
今日はさすがに2時起きして白山アゲインする元気はなかったので、3時半起きで小原林道をチャリで登って赤兎山で山スキーという計画でした。小原林道には先客が〜と思ったら渓流釣りの方。とても静かな小原林道をチャリで快調に登ります。
チャリに乗っていると、景色が速く通り過ぎて満喫できないなぁ・・・なんて思っていたら後輪に強い衝撃が!パンクしてないかなぁと心配しながら漕いでいるとチャリが揺れ出し、後輪の空気がふにゃふにゃに。う、やばいよやばいよ。しかし空気は減るばかり。パンクに対応する道具もなく、このまま敗退を余儀なくされました。
今日はおとなしく帰ってパンク修理しろということか〜とチャリを押していると何かシートラしているスキーに違和感が。あれ?シールがないぞ。そういや今朝シールを装着せずにそのままスキー板を持ってきてしまった。チーン、これで今から遅い白山という道も絶たれました。
さてそうするとどこに行こうかと。向かいの越前甲は少し白いけど、また市街地まで戻るのもなぁ、それともしかり場まで?いやそれは遠いし、護摩堂山はもう雪もまったくないし・・・と考えて「そうだ、隣に取立山があった」と一か八か取立山にスキー担いで行くことにしました。
取立山の夏季駐車場の年貢500円を払うなんて何年ぶりでしょう。取り立てありがとうございます。谷地区の発展をこころより願っています。いつでもスキー持ってお邪魔しますよ・・・なんて考えてかどうか。
さて夏季駐車場はそこそこ賑わっています。車からスキー板を取り出すのが結構恥ずかしい雰囲気です。今の時期に別当出合や立山駅でスキー板を取り出すのとはわけが違います。そう、立山で8月か9月にスキー板持ってウロウロしているあの変態所業が5月に味わえるんです。
・・・と自分を納得させて、いざ登山開始です。スキーとブーツと、ザックの中にはアイゼンと無駄にクトーまで入ってます。そしてカップ麺とお湯も。なかなかの重さですが昨日のことを思えば楽勝です。普通に歩いていてもすぐに追いついてしまいます。最近はあおり運転が問題視されているので、登山道で後ろから煽るのも問題になる時代がいずれくるでしょう。少し距離を開けて気配を殺して・・・いるのに気づかれてしまいます。それは加齢臭か変態臭のせいかもしれません。追い越させていただくたびに「スキーですか」「どこで滑るんですか」「雪あるんですか」の連発です。あぁ、これが秋の立山と同じシーン。懐かしい感覚です。
中には「雪ないですよ」と断言されたりもして、ちょっと焦ります。実際山頂までは残雪がところどころありますが、とても「滑る」というような長さではありません。このままでは3mくらい滑って「山滑走」を騙る詐欺師呼ばわりされそうです。
山頂に着いたら原高山へのルートに長い残雪があるのが視界に入ります。あれだあれだ、あれを滑ろう!と山ガール三人組にも答え、山頂は一瞬でスルーして下ります。
鉢伏山方面のルートは完全に薮に塞がれて、昔ここにルートがあったことすら全く感じさせません。あまりの激しい薮に「藪漕ぎしてでも」という気持ちも萎えてしまいます。なので避難小屋あたりからなら雪がつながっているのでは?と期待して歩きます。
そのまま避難小屋に来ると確かに雪が一筋つながっていました。これを第一候補としてキープしておき、先に進みます。そこには水芭蕉群生地という私に似合わない場所があるのですが、興味はないにしても水芭蕉の状況を知りたいというお花好きな方々は多いので一応偵察に寄ってみます。
水芭蕉は三分咲きといった感じでしたが、その奥に広がる残雪フィールド、これが原高山方面に向かって永遠につながっているようです。これゃ登らないと!シールがなくてもツボ足とカニ歩きがあるさと登山靴ツボ足で歩きます。歩いても歩いても雪はつながっており、もう1kmくらい歩いたんじゃないかとGPSを見たらまだ450mでした。距離はともかくほぼ原高山まで雪はつながっていて、ここから一本滑ることにしました。
この辺り斜度は緩く、薮はそこそこ出ているので迷路を歩くように薮をぬってスキーで滑ります。雪質は少し汚れたザラメで若干ストップ気味ですが合格点でしょう。
何度か自撮りムービー撮影して時間を浪費してますが、また水芭蕉群生地まで滑り降り、お昼のカップ麺タイムにします。
お昼してたら朝お会いした登山者の方が近づいてきましたが、私のことには気づかれていないようです。見つかったら心臓発作されるのではと心配しましたが、見つからずに済みました。お昼を済ませたら今度は兼用靴ツボ足シートラでもう一度原高山に向かいます。
2本目は少しルートをずらしたのでそれなりに楽しめました。もし白山に行ってたら時間的に弥陀ヶ原からエコーライン滑って甚之助から下はボコボコの雪・・・と想像がついてしまい、あまり行こうという気が湧きません。実際には取立山より白山の方がずっと長く滑れるのですが、新鮮味がないというのは興味の対象から外してしまうものです。
これは野生動物にとって、自分の遺伝子を広くかつ多くの種類に展開して残すためには、同じペアで交配するよりも、とにかく多数で交配した方が環境適応力が強まるということが起源になっています。つまり、気に入った相手とずっと一緒というのは、それだけ遺伝子の変化が少ないために何か災害やウイルスなどに襲われた時にその種類の少なさゆえ絶滅してしまう特性があり、そういう遺伝子は残らなかったのでしょう。
そう考えると世の中浮気者だらけのように思えるのですが、人間社会は野生動物のように振る舞う必要はなく、理性と知性で行動することで繁栄している訳で、野獣のような行動は慎まなくてはなりません(笑)
話が脱線しましたが、原高山の700mほどの緩い薮斜面を2本滑っただけで満足感を得られるというのは、野生の感覚ゆえのことでしょうか。もちろん明日もう一度ここに来るという気にならないのも、野生の感覚なんでしょうね。
さて2本滑ったらまた登山靴に履き替えスパッツを装着し、シートラで下山・・・と思ったのですがすぐ横のこつぶり山にも寄ります。スキーをデポしても差し支えまったくなかったのですが、もう勢いです(笑)
こつぶり山はお昼する人で結構賑わってました。そして取立山に戻るとここも大いに賑わっています。白山を背後にぬかるみロードを慎重にスキー背負って下山するのでした。
無雪期の取立山は登山初心者にとって、手軽に登れて山頂から白山が拝めてと、赤兎山と並ぶいい山だと思います。実際に今日登られた方を見ても、子連れ登山の方、スニーカーと普段着のような感じで登られている方、そこから登山が趣味となるスタート地点と言えそうです。
子連れ登山の場合、小学生以下ですとどんどん一人で先に行ってしまいがちです。そんな時はきちんと制止して、どこか分岐路があるところで「もし間違ってこっちに行ったらどうなると思う?」と聞いてみましょう。山で仲間とはぐれることに対して想像力を働かせてあげるのは、親ができる大切なことの一つです。
そんな取立山に季節外れなスキー担いだおじさんを見ると、そんな教育も台無しになってしまうかも知れません。なにせこの変態行動の説明がつきません。一体何をどうしたら、どこに雪があるのか分からない山に重荷のスキーを担いで歩くことに価値があるのか。追い抜かした背後から小声が聞こえてきます。「ねぇママ、なんであの人スキー持ってるの」「もし間違ってこっちの人生歩んでしまったら、どうする?」「・・・」
コメント
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おはようございます。
早速これから行ってきます〜
昨日の菅倉はシャクナゲ早過ぎたので、日程逆にすれば良かった。
ところで、私がママならこう言います。
大好きなことがあるって素敵なことよ、〇〇にもすっごく好きなことが見つかると良いわね(口調は多少改変しております)。
その後スキーヤーが視界から消えた後、何か本音を付け加えるかもしれません。
おはようございます!
取立山の水芭蕉堪能してください〜^ ^
私は今日から仕事です(泣)
その「本音」っていうのが一番重要ですね(笑)
薮に隠れてこっそり聴いてみたいですが、それこそ変質者扱いされそうです(笑)
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