5歳児がばあちゃんをつれてゆく南木曽・田立不動岩
- GPS
- 03:08
- 距離
- 5.3km
- 登り
- 637m
- 下り
- 260m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備されていたが、橋のいくつかは踏み抜いてしまいそうなくらい弱っていた。 |
写真
感想
今ではすっかり山ボーイな息子だが、山に関しては偉大な先輩がいた。岐阜に住む、ばあちゃん(義母)である。
登山を趣味とし、国内はもちろん海外の山も経験しているベテラン。僕と妻は山登りにさほど関心がなかったものの、一緒に岐阜の小さな山(権現山)を登ったことがあった。
息子が小さいときにも、彼女の導きのもと小山(鵜沼の森展望台)に登った。そして息子の本格的な初登頂は岐阜の金華山である。このときは「おやまにのぼれた!」に加えて「つよいのぶながさんにあえた!」であった息子だけれど……
そんなばあちゃんが知らないうちに、息子は山ボーイに変身を遂げていた。これは、ばあちゃんにその姿を見せないと!
というわけで、ばあちゃんと孫の同行ハイクを決行することに。5歳の孫と手抜きなしに山を楽しめるなんて、たぶん思い切り楽しいだろう。息子も登りごたえのある山にばあちゃんと登れて思い切り楽しいだろう。
ばあちゃん=義母に岐阜近辺の山のうち「1000メートルクラス」「高低差800から1000程度」という条件で候補を出してもらい、3つにターゲットを絞りこんだとき。
妻が「田立の滝にしよう」という。義母と詰めていた候補を全部ひっくり返す提案にかなり腹を立てた僕だったが、この選択が大正解だったことを後に知ることになる。
山登りのはずが、滝見のハイキングに? と思ったけれど、ヤマレコで見るになかなかの登りらしい。ちゃんとしたピークはあるのか、など気になることはあったけれど、まずはばあちゃんの車で向かってみることに。
岐阜市内から1時間半ほど、岐阜県から長野県に軽く入ったあたりに田立の滝はある。国道19号 から山に入り、隠れ里のような集落を抜けて登山口である粒栗駐車場へ。
ここでだいたいのことを察する。高低差、この雰囲気、これ滝見の散歩とかじゃないね、普通に登山だね!
トイレをすませ、わたぼうしを飛ばしている息子の手を引いて山へ。ドライブ疲れか、最初グダグダ気味だった息子だけれど、イノシシが消えたという「しし岩」を過ぎたあたりからガンガン登り始める。
登山道はしばらくの間、整備のために閉鎖されていたという。その痕跡がいたるところに残っていて、崩れかけた木橋の上に真新しい吊り橋がかかっているなどがよくあった。
大きな凹みを回避したり、急坂を登ったりというところに木の階段がつけてある。険しい山の中に道をつけ、整備しているというのは大変なことだ。
先を進んでいた息子が立ち止まる。視線の先を見ると、ヘビ! 怖い20%、好奇心80%の息子に、ヘビさんが登山道を横切り終わるまで見守ってあげようと伝える。あまり見かけない、つるんとした茶色いヘビだった。
最初の螺旋滝は、登山道から下ったところにある。行く気まんまんの息子だったが、大人たちの「ご勘弁を」という意見によりしぶしぶ通過。
洗心滝を横目にどんどん進み、大きな霧ヶ滝に到着。ここでお昼ごはんにする。陽射しの強い日だから、ばあちゃんの作ってきた冷やし塩きゅうりがとんでもなくうまい。涼しい滝見にして本当によかった。
洗心滝から進む道は、この滝の横を登る急階段。息子はひょいひょい登ってしまい、大人たちは置いていかれる。それをなんども繰り返して、メイン滝の天河滝に到着。滝めぐりというにはなかなかのキツさ、、、
霧ヶ滝も素晴らしかったけれど、田立の滝の中心である天河滝は落差も水量もそれは見事なもの。プールのような滝つぼの上に小さな虹がかかり、息子は大はしゃぎである。
そこから少し登って小さなそうめん滝、ここから不動岩に登る。ジグザグに急ピッチで高度を上げる道、これもなかなか大変。
こうして、ふもとから見上げていた不動岩の上に到着……と、恐ろしいくらいの切り立ちっぷり! 岩の下はすとーんと落ちていて、地面ははるか下方。ヘリコプターのコクピットから見る景色のようで……正直、めっちゃ怖い。
妻と義母と息子は、足がすくんでいる僕をしこたま笑っていた。仕方ないでしょこれ! 落っこったらおだぶつさんですよ! でも、不動岩の上から見渡す東濃の景色、これは絶景以外のなにものでもない。うん、遠くのほうを見れば怖くないね!
その上にある天然公園は時間的に無理なのであきらめて、ここから下山。くだりが得意な息子はひょいひょいとおりてゆき、ばあちゃんとママを完全に置き去りに。登山口に着くころには5分程度の差ができていた。
かくして高低差500m・歩行距離10kmの滝めぐり、いやれっきとした山登りは心地よく終了した。ばあちゃんに息子の健脚ぶり、余裕な登りっぷりをきちんと見せることができ、いちばんの目的を達成することができた。
帰りは土岐市のよりみち温泉で疲れを洗い流し、併設の蕎麦屋で夕飯。帰りの車内で珍しく眠りに落ちた息子であった。おつかれさん、ばあちゃんに最高の勇姿を見せられたよ。
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