伊良湖岬
- GPS
- 32:00
- 距離
- 35.4km
- 登り
- 157m
- 下り
- 151m
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
4月29日(日)22:45,伊良湖岬の椰子の実記念碑のある公園を出発。公園から手すりのある細い階段を伝って海岸へ降りるとそこは『日出の石門(ひいのせきもん)』と呼ばれる名所で、沖にはその岩にぽっかり空いた穴から日の出を見ることが出来ると言う巨岩があるらしいのだが光が届かず、しかし打ち寄せる白波だけは仄暗いヘッドランプの光にもハッキリと見え、近寄りすぎると次の波が大きな波音と共に追いかけてきて逃げ切れず、足を濡らす羽目になる。
波と戯れながら浜を歩き、砂に足を取られることに疲れてテトラポットを乗り越え護岸堤に上がって『田原豊橋自転車道』と言う看板から海岸海沿いのサイクルロードを歩く。
自転車道の脇にはハマダイコンの花が見られる等,丈の低い雑草越しに海を眺めることも反対側の海岸段丘を見ることも出来ていたが、やがて両側とも篠竹や灌木が混じる茂みとなり、いつしかその茂みが分厚くまた高い壁のようになって自転車道は完全に薮の中に埋もれ、隔絶されてしまった。繰り返す波の音だけが海の存在を教えてくれる。
1時間半あまり歩いた時、突然自転車道が行き止まりとなり、追い出されるように集落に出るとそこは電照菊のハウス群の真っ只中だった。明々と電灯を点したハウスが闇に浮かび上がってさながらネブタの灯籠ように美しく、また温もりを感じさせる。それはまた煌々と灯りを点して漁をするイカ釣り船にも似ている気がした。
省エネ・節電が叫ばれているこの時勢に・・,等とは言えない。イカ釣り船だってこの何倍,何十倍も明るいが、沖合で漁をしているから分らないだけだ。
日付変わって4月30日(月)1:40,新鮎川橋で休憩。10kmくらい歩いただろうか。朝までに赤羽根まで歩きたいものだ。
1979年の4月〜6月の間,伊勢湾フェリー(KK)が同社の15周年記念事業の1つとして、太平洋上の北マリアナ諸島ロタ島から1000個の椰子の実にココナッツメッセージを付けて放流した。記念碑のある公園にはその1つが漂着したことを記念する椰子の木が植えられている。
この時放流された椰子の実は日本の沿岸各地にも漂着し、それは太平洋岸だけでなく日本海側の海岸にまで及んでいたらしい。以前はその漂着点を示す地図板があって、それが全国各地におよんでいるのを見て『ココナッツ・ウォーク』を思い立ったのだが何故か無くなっていた。場所を再確認したかっただけに残念だ。
今はそれとは別に『愛のココナッツ・メッセージ』と称して、1988年からこの詩の通りに椰子の実が漂着する様を再現しようと、沖縄県の石垣島を『遠き島』に見立て、椰子の実に『愛のココナッツ・メッセージ 波にのせ想い遙か恋路ヶ浜』と刻んだプレートを取り付けて放流すると言う催しが続けられており、そのオーナー(実を買った人)と拾った人の名を連ねた表示板が仰々しく建てられている。
『愛のココナッツ・メッセージ』の企画そのものは面白いし若い人受けすると思うが、柳田国男・島崎藤村・大中寅二の詩・歌碑とそのエピソードに対してこれは非常に違和感がある。
本来、詩碑とか歌碑等と言うものは愛好家が訪ね歩くくらいの地味なもので、権威・権勢を誇示するものではないから広い敷地を占有したり巨額の金をかけるのではない控え目なもので、この記念碑のある公園もささやかながらホッとできる空間だった。
2001年8月3日,放流されたその椰子の実の1つが渥美町内の海岸に流れ着き、長年の夢が叶ったのを記念して恋路ヶ浜に『願いのかなう鍵』をかける所が設けられていて人気を博しているそうだが、この名前を連ねた表示板も恋路ヶ浜に建てた方がいいのではないかと思う。
(途中未筆)
4月30日3:35 赤羽根港に着いた。ここからの約2時間は追憶の彷徨にて割愛。
4:50 夜が明けてバス停で伊良湖岬方面行きの時刻表を見ると、9時過ぎまで無い。しかもそのバスは保美と言う所で乗り換えだ。
それならこちら側(太平洋側・R42) でじっと待つより、反対側(渥美湾側・R259)までの約5kmを歩いた方がいい。R259には乗り換えなしの伊良湖岬行きバスが走っているので、もう少し早い時刻に乗れるかもしれない。
新聞配達の人に道を聞いて『中村』と言う信号を左折してまっすぐ行けばR259に出られることが分かって国道を歩き始めたが、『中村』の信号より前で左折してしまった。これが1時間半もの無駄歩きの始まり。
途中で分からなくなり、また別の新聞配達の人に聞いて歩き出した。『2つ信号を通過して右折せよ〜』,『・・ン,右折? 何か変?』とその時は思ったが言われる通りに40分ほど歩いて国道に出ると、何とそこは元のR42だった。親切(過剰)な新聞屋さんは近い方の国道を教えてくれたのだ・・。しかも、どこでどうなったのか、出発点より豊橋寄りに行き過ぎていた。
バス会社に電話すると『R259に行ってもどこのバス停に着くか分からない。そのままそこのバス停で待つ方が賢明だ』と言う。さもありなんと一旦はそうすることに決めて、ただ待っているのもつまらないので次のバス停,また次のバス停へと歩くうちに『中村』と言う信号に着いた。
時刻は7:00丁度。散歩中の婦人に聞いて確かめると5kmは無いと言う。1時間半も歩けば向こうに着くだろうと、その時刻に運よくバスがあるかどうかは分からないが賭けけて見ることにして中村からR259に向かう。
中村の信号からの道(県道419)をしばらく歩き、先刻,そこを右に進んで大廻りする羽目になった見覚えのある信号ヲ通過。その先ノ三叉路で県道398となる道はしかし思ったより長かった。それは半島を最短で結ぶのではなく、途中から左へ左へと曲がりながら進むからで、後の計測によると8kmも歩いてR289の石神と言うバス停に着いたのが8:48。バスは8:37通過したばかりだったが、9:22があってホッとする。。
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