黒部五郎岳〜日本一のカール底
- GPS
- 51:31
- 距離
- 51.0km
- 登り
- 3,637m
- 下り
- 3,646m
コースタイム
- 山行
- 10:21
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 11:21
- 山行
- 8:12
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 9:34
- 山行
- 16:42
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 17:44
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
行動時間 最終日は17時間 標高範囲 1500m〜2900m 気温 昼間は熱波 夜間は肌寒い 山で会った人 初日は100人くらいで、あとは50人 ハイマツ 太郎へは1800mからで低いぞ 日帰り温泉 帰りに亀谷の白樺で朝7時に入れた トラブル 雲ノ平の小屋は優しかったよ 満足度 90% 観光 立山のカルデラ博物館など |
写真
感想
グレートサミッツ国内編 NO274
黒部五郎岳〜日本一のカール底
前略
最初の目標は、「日本最後の秘境」と昭文社に書いてある雲ノ平だったが「これだけ?」って、少し呆然。祖父(じい)岳の噴火でゴロタ石の溶岩台地に、標高高くまでハイマツや針葉樹が鬱蒼としているだけで、こんなの苗場山の頂上台地と同じじゃんと、私50年の恋が一瞬にして冷めてしまった。鬼押し出しなんてこんなもんか。先日の編笠岳も似たようなものだったぞ。
夕立に濡れて、遅い時間に小屋に着いたが、伊藤さんのこの小屋も環境庁との地代争いに和解してから意地悪も解かれて、築10年のオシャレなログハウス風で、地下に乾燥室など、スキー場顔負けの設備。ずぶ濡れ素っ裸にタイツ履いて、暖かくなった。ビールと、コーヒーなど、夜中に脱水で、水がぶ飲んでようやく収まり。今日は折立〜太郎〜薬師沢〜雲ノ平でとほとほ。
翌日は抜けるしかなく、祖父に登り、水晶往復して、鷲場から三俣に下ると、早くも夕方の様相で、ああ、前日小屋泊まり朝食付きだったからなあと。草々。
本題
さて三日目、ちょっと期待していた三俣のトラバースに入る。ここのカールは太郎からでも相当に大きく見えて、春にスキーで来ただけの印象とは大違い。いくつものカールを横断しながら、お花畑見て、右に薬師とか、昨日の水晶とか丸見えで、こういうカール横断こそが、北アハイキングの最骨頂なんだと思いながら。
終えると黒部五郎が目の前で、その前に小屋へ相当に下降する、2340mだもんなあ、太郎と同じくらい低いぞ。屋根だけ見えてなかなか着かないもんだから、逆行の客人さんに「長いねえ」と言ったらもうすぐですよと慰めてもらって、でもその人コレ登っているのに、失礼なこと聞くよなあと反省。
五郎の小屋は、冷えたリンゴやトマトがあって、まったり。そこへ駆け抜けてくる客人がいて、「剱から」といい「上高地まで」と1泊。朝の客は出発して静かだった。
ゆっくりしてからいよいよ五郎のカールへ。ずっと前に、春に一瞬にして滑り降りたが、それが最高と思っていたのは間違いで、今のこのカール底のダケカンバとか白樺の中を登って、底の足元に水が流れているの平気で飲んだり、だんだんカール直下に迫っていって、ここはカール底の登山道として、日本一景観がいいんじゃないかと思いなおした。高度があがると、ヨーロッパの景観になって、景色に酔いながらちんたらする。水晶や鷲場の方から丸見えだったが、現地に来てみるとその良さはさらに拡大。この山行も雲ノ平の落胆を補って余りあると思い直して機嫌がよくなる。
この五郎には、双六から往復するとかいうカール歩行人は大いにいいと思うが、太郎からの往復だと、もさっとした向こうからの景観だけで、大丈夫かなあと気の毒にはなったが。肩から頂上まで往復して、太郎へいこう。
ところが「遠いよ」とおばさんに言われ、ここまでで6時間。春に来た時にはただの平坦地だったから今の方が実によたよたする。まさに野を越え山越えという感じで、北ノ俣に出て、そこに林道崩壊で飛越のずっと手前からの大荷物の二人も。前より長くなった印象の、太郎への歩道を行く。
夕方ようやく太郎に着いたが、もう満員、テント場もそうだ。広場は夕方まで賑やかで、これって暗くなったらそこに寝てもいいんだろうか。ビール飯食った後に、知ってはいたが1畳に3人も寝るし、滞在する気も無くなって、だったら下山しますよと18時前に出て、22時頃に折立に。ああ朝まで車中泊の方がずっといいや。
五郎カールの絶景を体感したら、もう国内にそれしのぐ自然遺産はないだろうと、はっきり思う、満足。
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