積雪した権現岳から鉾ヶ岳を縦走、先行するのは熊さん？

2019年11月22日(金) [日帰り]

• GPS: 10:33
• 距離: 17.7km
• 登り: 1,544m
• 下り: 1,542m

コースタイム

日帰り

• 山行: 7:59
• 休憩: 2:35
• 合計: 10:34

5:59 スタート地点
7:12 8:04 胎内洞
9:02 9:33 権現岳
10:59 11:08 トッケ峰
11:58 12:27 鉾ヶ岳
12:38 12:44 大沢岳
12:49 13:17 金冠山
16:33 ゴール地点

天候

午前中ほぼ快晴、午後から晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

柵口（ませぐち）登山口に向かうには県道246号線にある案内標識をたどれば問題ありませんが、暗い時間帯だと標識に気が付かず迷うことがあります（私はナビどおりに走行して迷いました😓）。1人で縦走する場合、前もってタクシーを予約しておくか、そうでない時は私のように10km歩くしかありません。県道246号線から柵口登山口あるいは溝尾登山口までは結構な登りなので、自転車の場合は恩恵がなくて大変だと思います。

コース状況／危険箇所等

この時期トレースがないのは至極当然、雪がなくてもそれなりにハードな登山道だと思いますが、雪と岩場の凍結、鎖とロープは雪の中、さらにラッセル、中途半端なヤブ化・・・決して他の方にお勧めできる状態ではありませんでした。胎内洞手前の岩場は下ることを考えなければ、度胸と技術がある人なら登れるでしょうが・・・。また、トッケ峰手前のキレットの岩場も下りたくない場所です。それ以外にも至る所で緊張感が増します。真新しい熊の足跡が無数にありましたし、いろいろな危険が混在しています。同じ雪なら残雪期の方がラッセルが無く、足元がしっかりしているぶん若干マシな気がします。

写真

11/22 6:00

ナビに誘導されるがままに進んでいくと山深い未舗装路に入ってしまい、オフロードドライブを満喫してしまいました。到着が遅くなってしまいました。柵口からスタートします。

11/22 6:12

気温2℃以下で霜と雪がキラキラ輝いていました。初っ端からの急登続きです。

11/22 6:28

一休みはしませんでしたが、見晴しは良かったです。

11/22 6:30

白滝がきれい。

11/22 6:34

稜線のシルエットがきれいに輝き出しました。日の出は近いです。

11/22 6:43

かなり新しいもののようですが、これはやっぱり熊？？ このあと、縦走中いたるところで見ました。

11/22 6:45

わらじ脱ぎ場に到着。

11/22 6:47

この辺りから本格的な急登が連続するようになります。初めの方は雪があまり積もっていないので、足の置き場所がよく見えたのですが・・・それでも凍っていて気が抜けません。

11/22 6:53

稜線が朝日に照らされ始めました。

11/22 6:55

日が昇ってきました。こんな斜面でもまだ可愛い方です。

11/22 6:58

予想していた以上によく晴れてくれました。

11/22 7:08

11/22 7:16

胎内洞手前の急登をクリアしてきました。ここからでは下が見えません。垂直の岩場でしたが、下ることは考えず這い上がることだけ考えて進みました。

11/22 7:27

胎内洞の入り口。

11/22 7:28

何だか鳥海山の新山を思い出してしまいました。

11/22 7:29

私は細身なので平気でしたが、人によってはザックを背負っていると厳しいかも。

11/22 7:30

滴り落ちている水が凍ってカチカチ。

11/22 7:48

この垂直の岩場は、つま先を掛けようにも濡れていたり凍っていたり、さらに雪が積もっていて、その上つかまるものが限定的なので悩みました。安全のためここでリタイヤすることも考えましたが、敢えて挑戦してみることに。

11/22 7:56

天狗屋敷。ずっと急登が続いていますし、これでもかというほど見晴しや高度感もあって退屈している暇がありません。

11/22 7:57

山頂方面が少し見えてきました。しかし、ここから山頂は見えません。

11/22 8:16

何を挟むのだろうと思っていると・・・

11/22 8:16

ロープが埋まっていて気が付きませんでしたが、ここを下るしかないみたいです。細い私はザックを背負ったままで難なくクリア。

11/22 8:18

白山権現の標識が見えました。

11/22 8:19

冷や冷やするような岩や垂直に近い急登がひたすら続いているせいで、足元が切れ落ちているというのに何も感じません。というか、ここでのんびり休憩したくなります😅

11/22 8:56

足の置き場所がまったく見えず、気が抜けない道をひたすら歩いていると、アンテナらしきものが見えてきました。ようやく山頂のようです。

11/22 9:06

権現岳山頂。右奥は鉾ヶ岳山頂です。ここに来るまでに、今までクリアしてきた岩場を下るのはあまりに危険と判断していましたので、一か八かで鉾ヶ岳まで縦走するつもりになっていました。

11/22 9:07

新潟焼山が大きいです。いつ見ても立派な山容です。

11/22 9:07

右側には金山。昨年金山から焼山まで縦走したので懐かしいです。

11/22 9:07

頸城三山勢ぞろいです。

11/22 9:08

パウダースノーではないところが惜しい😓

11/22 9:25

金冠山から大沢岳、そして鉾ヶ岳。鉾ヶ岳は少し前に登っているので登山道の様子はわかります。問題はここから鉾ヶ岳までの稜線の様子。危ないところはないのだろうかと気になるものの・・・思い切って進みます。

11/22 9:32

すごく歩き辛い縦走路。一部ヤブ化しているところもありました。

11/22 10:06

日本海が良い感じです。

11/22 10:22

こんなところにススキが。

11/22 10:32

少し鉾ヶ岳が近くなったような気がします。

11/22 10:33

あのピークの先にトッケ峰があります。

11/22 10:36

秩父の二子山が平気な自分は、この高度感も問題なしです。万歳岩？ つまずかないよう気を付けましょう。

11/22 11:02

キレットを越えたすぐ先。道がないと思っていたら、ロープを見つけました。もう適当に斜面を登っていく感じです。ただ、気を付けないとスリップしたら止まらないと思います。

11/22 11:07

トッケ峰に到着。標識の手前を横切っているのは熊の足跡です。ここから鉾ヶ岳の間はほぼ全域で見ました。

11/22 11:07

休憩したいところでしたが、熊が出てきそうなので鉾ヶ岳まで休まず進みます。

11/22 11:13

これは何の足跡かよくわかりませんでした。

11/22 11:17

笹ヤブになっているところもたくさん。深いところでひざ下10cmぐらいのラッセル。

11/22 11:49

足跡。

11/22 12:00

積雪すると縦走路が白く浮かび上がっていい感じですネ。

11/22 12:01

誰かいないかなと思っていたのですが、人の気配はまったくありません。積雪する頃から誰も来ていないような雰囲気です。

11/22 12:03

避難小屋から標識を拝借してきました。

11/22 12:14

北アルプス方面。栂海新道も見えますね。

11/22 12:15

11/22 12:16

雨飾山。登山道がやはり白く浮かび上がっています。

11/22 12:17

青海黒姫山。ここから見ると痛々しいです。

11/22 12:18

さすが火山だけあって、焼山だけは雰囲気が違います。

11/22 12:29

このあと向かう金冠山。

11/22 12:38

北アルプスは既に厳冬期ですね。

11/22 12:39

権現岳からトッケ峰は、こんなにも標高差があるのですね。

11/22 12:40

鉾ヶ岳山頂から大沢岳までのあいだはホッとできる優しい道。

11/22 12:40

11/22 12:42

金冠山の標識が見えます。ロープもなかなかの感じですね。

11/22 12:49

絶対スリップしたくなかった地獄の平均台。

11/22 12:49

今まで越えてきた場所を思えば、何と言うこともない傾斜。

11/22 12:55

しばらく金冠山の上からパノラマを楽しみました。

11/22 12:58

本当に見晴しが良いです。

11/22 12:58

権現岳山頂は、アンテナみたいなものがあるので辛うじてわかります。

11/22 13:06

金冠山からの下り。垂直ではないにしても、70°ぐらいはありそうですね。岩場なのでつま先を蹴り込むことができず、腕の力も動員して下っています。

11/22 13:10

無事に降りてきました。権現岳の岩場のことを思えば気楽なものです。

11/22 13:33

ここまで来るとほぼ急傾斜はなくなりましたが、相変わらずスリップしたくない道が続きます。

11/22 13:50

振り返ると金冠山。目立ちますね。

11/22 14:28

はー、少しだけ疲れました。体力的にではなく気疲れでしょう。

11/22 14:32

ここから最大の悩み・・・柵口登山口までどうやって戻るか。ダメ元でタクシー会社に電話してみましたが、遠いからということで断られました。まあ仕方ありません、頑張って10km歩くことにしました😅

11/22 14:58

金冠山は目立ちます。

11/22 15:11

溝尾登山口から県道246号線に出るまでが約3.9km。

11/22 15:31

県道から見た溝尾登山口にのびている道。

11/22 15:36

ひたすら県道を歩きます。

11/22 15:58

ここで県道から離れて登りになります。

11/22 16:01

標識に従って歩いていきます。

11/22 16:10

柵口集落の外れに来ました。

11/22 16:11

曇ってきているせいもあって、ずいぶんと暗くなってきました。

11/22 16:26

右に白滝が見えてきました。閉鎖されているトンガリ屋根の避難小屋もあります。

11/22 16:29

水場。あともう少し。

11/22 16:32

ようやく到着。本当にお疲れさまという感じでした😅

撮影機器：

FUJIFILM X-T10 ボディ 富士フイルム

装備

個人装備

長袖シャツ 長袖インナー タイツ ズボン グローブ 防寒着 雨具 ネックウォーマー ザック 行動食 非常食 飲料 ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット 常備薬 保険証 携帯電話 時計 サングラス タオル カメラ ビーニー チェーンスパイク 予備グローブ ハンディーライト 使い捨てカイロ

感想

ファルコン

この時期の情報が皆無なので、積雪しているのかどうかわからず出掛けてきました。一応ピッケル以外の積雪装備は持ってきていたのですが、まったく使わず縦走してしまうことになってしまいました。
権現岳の登山道が手ごわいということだけを承知して、敢えて難易度の高いこの時期に挑んだわけですが、安全に楽しく登山をするという観点からは「やめた方が良い」ということになりそうです。
また、熊と遭遇することは幸いありませんでしたが、足跡の新しさからはすぐ近くに潜んでいることが伺えました。
岩場だけでなくつかまるものがほとんどないスリップ厳禁の急傾斜が連続しますし、熊と遭遇する可能性もかなり高そうでした。それだけに、野性味溢れ素朴で難易度の高い山だと思います。
危険だから行くなとは申しませんが、可能ならロープなどで安全を確保して挑戦していただきたいなと思った次第です。
溝尾から柵口までは実に遠かったものの、紅葉のおかげもあってそれほど退屈せずに済みました。また足を運んでみたいと思える山です。