雪を掘り掘り赤兎山避難小屋泊2
- GPS
- 11:40
- 距離
- 23.5km
- 登り
- 1,391m
- 下り
- 1,375m
コースタイム
天候 | 1日目:晴れ 2日目:曇りのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
昨年同じ時期に赤兎山避難小屋の雪を掘って泊まったことがあるのですが、今年もまたやってみることにしました。
ところがこの週末の天気予報は日曜日があまりよろしくない模様。うーん、日帰りで別のところに行こうか。でもチャリを車に乗せて、ザックは泊まり装備。日曜日は下山だけだから思い切って突っ込むことにしました。
小原林道のゲートには他の車なし。それが普通。雪は先々週よりも減ってますが結局チャリは前回と同じ場所までしか行けず。予定ではもっと楽できるはずでしたが…
そこからは背負っていたスキーを履いてシール歩行。ところどころ雪が切れますのでスキーを脱いで歩きます。
小原林道ゲートに車はありませんでしたが、2人分のトレースあり。しかし帰りのトレースなし。大長山に周回?途中からスノーシューのトレースに変わります。マニアがいるものです。トレースがフラフラ蛇行しているのは、暗闇ヘッデン登山?と気付いた時に、これはNKコンビではないか?!と思い始めました。
件のトレースはそれなりにショートカットしていますが、途中1ヶ所でショートカットしてはいけないところに突っ込んだトレースがありました。どこに行くのやらと思いきや途中で急斜面から林道に合流。こういうところもNKコンビらしい。
ペースは前回よりも遅め。重い荷物は同じですが雪が緩んだ分負担か。やっとのことで本来の登山口に到着。
蛇行するトレースは無視して、明るい中を薮をかわしながら直進します。沢の渡渉ポイントは、最初の2ヶ所はスノーブリッジを渡りましたが、3つ目はスノーブリッジもなく、先行のトレースも手前の尾根を進んでました。
そこを進むと素晴らしい山スキー斜面が現れます。そうだ、これを滑らないと。すっかりこの存在を忘れてました。先行トレースはここから小原峠方面に向かってましたが、私はこの斜面を直登することにしました。
今日はシールの食い付きがとても良いので、急斜面の登りも問題ないかとクトーなしでそのままどんどん登りました。ところが途中から雪質の固いところが出てきてシールでは不安です。ここは滑り落ちても問題はないのですがまた登り返すのは嫌なので、途中でなんとかクトーを装着して尾根まで登りました。経ヶ岳の絶景がお出迎えです。
と、ここで例の2つのトレースが経ヶ岳に向かって伸びています。なんとこのルートでしたか。命知らずな・・・。
さてもうかなり疲れてますが、後は赤兎山に登ればほぼ終わりみたいなものです。もうそれほど急登もないので、黙々と足を進め、ようやく赤兎山に到着します。先行トレースは避難小屋にも向かっていました。物好きな(笑)
久しぶりなので記念撮影して、シールのまま滑って行きます。本当はシール剥がして滑りたいところ都合2回ほど登りはありますから、時間の節約です。
もしかしたら先行の方々が雪を掘って入り口を確保してくれているかも?という淡い期待を抱きながら赤兎山避難小屋に到着。今回は7時間もかかりました。入り口は〜掘られてなくて残念。仕方がないのでスコップ取り出して黙々と掘り進めます。奥を見ると無理やり中に入ったような跡がありましたが、この隙間では荷物は入らないでしょう。今日はもうこれだけなのでしっかり掘って階段を作り、中に荷物も運び込みました。
疲れたのでまずはマットを敷いてお昼寝。まだ夕日には時間があるかなと余裕かましてたらいつの間にか沈んでました。残念〜。雲も多いので星空は望めません。というか見に行ってません。
小屋に入ったらビニール袋に雪を入れて、まずは水作りからスタートします。ひたすらガスを炊いて雪を溶かします。呼び水と呼ばれる、水を100ccくらい残して少しずつ雪を入れていましょう。欲張って雪を入れすぎるとコッヘルが結露してガスに水滴が落ちます。
明日の水の分も入れて2Lくらい水を作り、定番のお雑煮を作って、食べたらもう寝るだけです。
翌朝はアラームで4時に起きます。朝食もお雑煮です。水はもう作らなくても大丈夫です。片付けで小屋をキレイにしたら荷物を上にあげて、準備をして出発します。結局6時前になったのでヘッデンは不要になりました。
風は強いですが気温は高めでそれほど寒くありません。赤兎山の山頂も強風だったのでシールのまましばらく滑り、少しマシになったところでシールとクトーを外していよいよスキー滑走です。
雪はネットリしているような固いような難しい斜面。そこに重いザックと滑るための山行ではありません。昨日登った急斜面は避けて小原峠寄りの斜面から滑りましたが、結局それなりに急斜面でこの重い荷物もあって一部斜滑降したくらいです。
ブナ林はなかなか快適ですがややブナの密度は濃いでしょうか。登山口が近づくと薮が濃くなります。そして登山口まではさすがの下りでとても早かったです。
あとは緩慢な林道〜順調に行きたいところですが昨日で大幅に雪が減っていて、かなり雪切れ箇所が多く、ショートカットするコースも雪がなくて往生したので林道を大回りしました。何度も何度もスキーを履いたり脱いだりを繰り返し、そして最後には雨が降り始めました。チャリのところまで戻ってくると結構な本降り。でもしばらくすると小降りになって下山した時には止んでて助かりました。
やはり泊まり装備での山スキーというのはハードですが、それはそれでまた楽しい局面もあり、また来年パート3があるのかなと思いました。
コメント
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ご無沙汰しております。
レコは毎回楽しませていただいております
かのコンビの方は、こちらの山でも、思うところ、山歩き楽しまれていたのですね。それにしても、足取りで分かってしまうmomochannの捜索眼は流石です。ご一緒させていただく機会があり、かのコンビの歩き方は存じ上げているのですが、churaにはピンときませんでした。後日の山行記録で判明しました。
小屋への進入の謎解きも楽しめました。
7時間かかった!
昼過ぎ到着で、慌てず、腰を据えての作業。
この日の行動時間と作業時間がイーブンではないですか。
なれていても、大変な時は大変なんだなぁ。
しかし慌てることはないという判断がmomochannです。
一方のコンビの方は、スコップ持ち合わせずスノーシューで1時間半で進入。庇の下をモグラ作戦。この何とも言えない危なっかしさでも、目的は達成してしまう。この結果への「解」の導き方は閃きなんでしょうね。経験はお持ちだと理解しています。
なぜだろうと思った小屋入りを通して、この山にたまたま前後して入られたそれぞれの山行スタイルとその背景を考えることができました。
churaはというと、このレベルの冬山は、レコで山行記録を楽しませていただくことにしています。経験や判断力、体力、気力、スキルもろもろの要件が達していないからです。今後もレベルアップよりも維持かなぁ。ご一緒させていただく機会に、学び続ければ、レベルアップにつながるとは思います。momochannさん、まずはポンポン山あたりでまたご一緒させてくださいね。
churaさんコメントありがとうございます。大変ご無沙汰しておりました。
足跡で〜実は外れでした(汗)
てっきり地元福井の名コンビかと思ったのですが…
私が小屋に着いた時は人がギリギリ通れる隙間があったのですが、あれが前日のものとは。で、時間をかけてそれを大幅拡張する私(笑)
この差は、私はマージンとか余裕をかなり欲しがるタイプなのかも。安全マージンが減ると心臓バコバコ。雪の通り道もやたら広げたり。
ギリギリセーフはやらないようにしてるのですが、結構あるかも。
ポンポン山いいですよ〜(笑)
ナメコの季節は難しいですが(笑)、普通の季節ではよろしくお願いします。
momochannsん はじめまして 横レスの失礼をどうぞご容赦下さい。前日にフラフラとしたトレースを刻み、赤兎山の避難小屋に泊まったものです。
churaさん モグラ作戦ではさすがに掘り進めません。
入り口は狭かったとしても庇の下に入るとすぐに広くなったのではないででしょうか?これは避難小屋の中に入れないという最悪の事態を想定して、庇の下を雪洞状態にするために私が扉の部分を掘り進む一方で、私と長男が入口部分を内と外から塞ぐ作業をした結果です。とはいえ、気が付いたら私の背後で長男が思った以上に入り口を塞いでいたので驚きましたが、荷物は十分に通せる広さは残してありました。
庇の反対側も塞いであったのはそのためです。避難小屋に到着した時点で17時近かったので、中に入れないという最悪の事態も覚悟しておりました。
あれまぁ、
私も思い込みでした。
ポンポン山で腹鼓?
鳴らすところがちがいますが、一度やってみ見ようかと
その節は、よろしくお願いします。
雪洞keep作戦との両面展開、了解しました。
雪洞とか、木の根元を利用するとか、頭で知識としてはあるのですが、実践は乏しいのです。唯一の経験では、雪洞を掘るというより、雪ブロックを積む作業のほうが多かったです。これはこれで役に立つ経験となりました。
するべきことを的確に判断し実行する。
避難小屋泊まりも経験してみないといけないなぁ。
namanekoさん初めまして。コメントありがとうございます。
避難小屋には立ち寄られただけかと思ってましたが、泊まられてたということを知ってびっくりしました。あの狭い空間から入られたということは、それだけ掘るのが大変だったということですね。
それにしても大舟山〜経ヶ岳のルートを積雪期(残雪期)に歩かれたのは驚愕です。どう見てもヤバそう、というかヤバいのですが、無事にクリアされたのはyamanekoさんの実力でしょう。もし私が行くとしたら、信頼できる人にビレイしてもらって通過したいです。ビビリなので…
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