平標山
- GPS
- 06:05
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 1,039m
- 下り
- 1,035m
コースタイム
天候 | 快晴 樹林帯は無風、樹林帯の外は微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
数日前にあった降雪で積雪は増えたように思われるが、やはり例年と比較するとかなり少なく、特にヤカイ沢の下部は藪が目立つ。尾根は降雪があったお陰か、凍っている箇所はなくシールでの登高に問題はなかった。また雪割れなども見られず。 |
写真
感想
雪が異常に少ない今年は訪問を見送ろうかと考えていた平標山だが、3月後半の時期にスキーで往復してきた。ヤカイ沢の下部はやはり藪が濃くてかなり難儀したが、それより上は最近の降雪のお陰で割と快適なスキーが楽しめた。以下に詳しく。
登山者用の駐車場には5:41に到着。先客2台。外気温はマイナス4℃。もっと暖かい朝を想像していたのと、最近は暖かい日が多かったので、この気温は寒く感じた。食事とトイレは既に済ませていたので、ブーツを履きシールを貼って5:55出発。板を抱えてよろよろ歩くが、今日は雪が少ないことを見越して細板できた。別荘地内の林道は雪など全然ないだろうと思っていたのだが、数日前に降雪があったようで、ばっちり雪の上をシールで歩くことができた。背負ったりするよりは数等楽なので助かる。樹林帯をシール歩きでこなすと別荘地が終わり除雪最終点に到達する。ここから先も積雪が十分ありシールでの歩行に問題はなかった。既に下部は雪切れが著しいと想像していたので、しっかり雪があり楽ができたのは本当に助かる。林道を進みヤカイ沢の入口に達するが、さすがにここは沢が音を立てて流れていて、積雪も薄くなんとか雪の上を歩ける程度。帰りに時点でも雪はまだ辛うじてあったが、週末までは持たないように思えた。ヤカイ沢に入っても雪は繋がってはいるものの、やはり少ないというか薄く、所々地面が見えていた。3月後半にヤカイ沢を詰めて平標山に登ったことは何度もあったが、やはり今年は聞きしに勝る積雪の少なさと言わざるを得なかった。先が思いやられる。トレースはばっちりあってラッセルは要らないが、藪が濃くて快適な登高とはならなかった。沢も音を立てて流れていた。藪と格闘しつつ、先に進む。樹林帯を抜けて広葉樹のあるあたりで休憩をする。以前この先でカチカチ斜面に手を焼き滑落した記憶が蘇り、アイゼン歩行に切り替える。同行のZさんもアイゼン歩行を推奨してそのとおりにしてもらったがこれは大失敗だった。この先の樹林帯は新雪が多くしかもまだパウダーになっていて、つぼ足ではかなり難儀だった。途中で気付き余計な体力を消耗する前に自分はスキーに、Zさんはワカンに履き替える。これだけ新雪があれば、滑落の可能性よりも、つぼ足歩きで潜って体力を無駄に消耗する可能性のほうが遥かに高かった。スキーに履き替えてからは自分は快調な登高になったが、この辺りからZさんが遅れ始める。例によって前日あまり寝てないらしく、顔色が冴えない。樹林帯を抜ければ景色も良くなりテンションも上がると思うが大変そうだった。例年あまり雪が着いていなくて尾根に上がるところは少し難儀するのが多かったが、今年はやはり最近の雪が味方してくれて、割とすんなり上がることができた。尾根に上がると苗場山や仙ノ倉山方向がよく見えた。これが見たかった。その代わり風が抜けるようになり寒さを覚えるように。Zさんはしっかりゴアテックスのジャケットを着ていて防寒していたが、自分はザックから取り出して着るのが億劫で薄手のフリースのままで進む。この尾根も例年硬い氷になっていることが多いのだが、今日は雪質も良く、シール登高で何の問題もなかった。以前カチカチでクトーがないと滑って登れないこともあったが、それに比べたら今日は楽勝と言っても良いくらいだった。緩い斜面をゆるゆる登り、9:29に平標山の山頂に到着。山頂は例によって風が冷たく寒かったが、苗場山、谷川連峰、新潟の山々が一望できた。これが見たかった。少し遅れてZさんも無事到着。辛そうに見えても最後はちゃんと山頂まで到達するのはさすが。山頂は冷たい風が吹いていて寒いので、少し下がったところで風を避けつつ座って休憩を取る。今日はここまで約3.5時間行動食はリンゴだけだったので腹ぺこだった。山頂付近に座って休憩しつつ自分は滑る準備。Zさんはワカンのまま下るようだ。10時頃まで休みつつ準備していたが、その間誰も登って来る登山者はおらず、30分ほど貸し切りの山頂にいることができた。吹き曝して寒かったので、長居は無用だったが、景色は良いし静かなのでつい長居してしまった。さて山頂からの雪質はどうか、と思ったが、今日はかなり滑り易い。カチカチではなく新雪が適度にあり、ちゃんと滑れる雪質だった。ターンも決まる。ここ数年の平標山のスキーでは、ヤカイ沢に飛び込むことが多かったが、今日はつぼ足登山のZさんと行動を共にするので、尾根の雪質があまりにも大変だったら困ると思っていてが、それは杞憂に終わった。尾根がこんなに快適に滑れたのは、自分に取っては初めてだった。休み休み下るとようやく後続が続々と登って来るのが見えた。途中や山頂では誰も見掛けなかったが、どうやら我々が他のパーティよりも行動開始が早かったようだった。快適な尾根滑走だったが尾根から下る当たりから雪が徐々に重くなり板が回せないように。樹林帯に下るあたりは狭いし藪も出ていて滑るよりも標高を落とすのに精一杯。樹林帯の日陰はパウダーとまでは言えないまでも良い雪が残っていて、滑っていても快適だった。朝休憩した広葉樹のあたりまで戻ると雪はかなり湿気てきたが、それでも藪の上なのでまだなんとかなった。問題はその先だった。やはり藪が濃い。歩いていても難儀だったところを滑って降りるなんてやはりとんでもないことだった。樹木に当たらないように下るしかなく、滑りが可能なところはほぼなかった。それでも藪の最後のほうはとにかく樹木に当たらずに安全に滑ることを考えて滑ることに。何とか樹木への激突などのアクシデントは免れて無事林道に到着。ここまでくればさすがに安全圏。Zさんものんびり歩きたいようなので、先に行かせてもらう。がしかし傾斜がなく滑らないので難儀。林道は結局押し歩きがメインになってしまう。朝は積雪が豊富でシール歩行に何ら問題のなかった樹林帯は、帰りの時間帯もまだ溶けずに残っていて、板を担ぐことなく楽に進むことができた。これは嬉しい誤算。比較的柔らかい雪を進み11:48に駐車場到着。ちょっと例年より時間はかかってしまったが、藪が濃かったのでこんなものかもしれない。5分ほど送れてZさんも無事到着。3月後半の快晴の日は、日差しも照り返しも強く、2人とも最後は藪以外に暑さとの戦いになっていた。
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