小塩山にて滝巡り☆金蔵寺の滝と王城の滝
- GPS
- 03:15
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 929m
- 下り
- 913m
コースタイム
天候 | 曇りのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
金蔵寺の産の滝は滝壺まで道あり、一の滝、ニの滝は東海自然歩道から眺めることが可能、しかし、それぞれの滝の前に下降するのはかなり難易度が高いと思われる 王城の滝までは川の右岸沿いに道あり |
写真
感想
雨が降るまでもう少し時間がありそうだ、少し足を延ばして、久しぶりに西山を訪ねてみたいと思った。この日も昼前に家内が車を使うので公共の交通機関でアプローチ出来るところを考える。善峯寺か大原野神社のある南春日町にバスで向かうことになるのだが、丁度、南春日町へのバスに乗り継ぐことが出来るので、ここからスタートすることにする。
金蔵寺に向かう府道は崩土のために通行止めとなっている。金蔵寺の旧参道が通行止めの地点をバイパスするので、歩行には全く問題ない。まずは金蔵寺の手前の産の滝を訪ねる。連日の雨で水量がましているのだろう、滝壺に一気に流れ落ちる直瀑はそれなりの迫力がある。
金蔵寺の前から東海自然歩道に入ると、滝の落ち口に下降する。下から見上げると滝の上に左手から落ちる小滝が見えていたので、上段の滝かと思っていたが、いざ滝の落ち口に下降してみると右岸の支流から流れ落ちる三段の滝の最下段を見ているのであった。
そのまま沢を遡行するとまもなく上流に高さ5mほどの滝が現れる。これが二の滝だろう。事前にネットで見ていた滝の写真とまるで印象が異なるのは水量が増えているからだろう。滝のすぐ上に見えるもう一つの滝は一の滝だろう。この一の滝への下降はかなり難しそうだ。木の根や斜面の岩を掴みながら後ろ向きに下降して、なんとか滝の前に降り立つ。
再び斜面を登り、東海自然歩道に出る。道が沢を横切る地点に到達すると、さらに上流に向かって沢沿いに薄い踏み跡が目に入る。植林地の中を上流に遡行すると右岸から流れ落ちる落差10mほどの滝が現れる。
引き返して東海自然歩道に下ると単独行の女性の方が沢に手を浸しておられた。善峯寺から来られたらしい。私が登山道のない山中から忽然と現れたので怪訝に思われたようだが、事情を説明し、すぐ下流にかかる一の滝、二の滝を示し、さらにその下に産の滝があることもお伝えすると「全く期待していなかったので、非常に嬉しい」とかなり喜ばれているご様子だった。
金蔵寺から善峯寺を経て西山古道に入るかポンポン山を目指すことも考えていたが、滝でかなり時間を費やしてしまったのと、雲行きいが怪しいので小塩山に行き先を変更する。山頂まで舗装路が通じているのと物々しく電波塔が立ち並ぶこともあって、カタクリの咲く季節以外には登攀意欲がわかない山にも思われるが、意外にも美しい林相が続くことをしばらく前のHB1214さんのレコで知る。
小塩山の登山口は金蔵寺の境内にあるので、入り口で拝観料を払って金蔵寺に入山する。拝観料は入り口の錆びついた大きな賽銭箱に入れることになっているらしい。金蔵時は紅葉で有名なところであり、晩秋の季節しか訪れたことはなかったが、青紅葉も美しい。境内に入ると折しも住職が出てこられて鐘をつき始める。丁度、正午になるようだ。
開山堂の奥に登山口があるが、その先の見晴らし台を訪ねる。京都市内の彼方には比叡山に至るまで一望のもとだ。見晴らし台の裏手の尾根筋に明瞭な踏み跡が見えるので、自然林の尾根を辿る。
尾根上部で金蔵寺から登ってくる登山道と合流すると、道は霧の立ち込める植林の中に入ってゆく。天皇陵道と合流し、さらに広い道となる。まもなく雨が降り出した。
小塩山の山頂に至る府道を幾度か横切り、電波塔のある府道の終点にたどり着く。府道の終点から霧の植林の中に入ってゆくと、淳和天皇の陵墓が現れる。濃厚な霧を纏った陵墓の周囲には幽玄な雰囲気が漂う。山頂は墓の裏手に隠れるようにある。
下山は少し府道を辿り、NTTの電波塔の脇の細い道へと入る。最初は植林の中を下るが、すぐにも林床には丈の低い笹原が繁茂する自然林の中を下るようになる。霧の立ち込める自然林は雨のせいか緑が鮮やかに感じられる。
府道に幾度か出るが、府道からは京都市内の展望が開ける筈ではあるが、景色はすっかり雨に烟っており、眼下の大原野のあたりしか見えない。谷に下降すると、小さな橋で右岸に渡り、上流の王城の滝を目指す。植林の中に明瞭な道がつけられており、大きな堰堤を越えるとすぐにも滝が目に入る。
HB1214さんのレコによると滝は右流と左流に別れているとのことであったが、右流の流れはか細く、一方、左流は雨による増水のせいだろう、かなりの水量である。滝の前から写真の撮影を試みるが、滝下からはかなりの水飛沫が上がっており、また涼気が半端ない。
滝の落ち口に登り、少し上流に遡行してみる。流木が滝の上流の流れを変えてしまったのかもしれない。右岸の植林地はその先に尾根を辿ることが出来るようにも思われたが、機会があったら試してみることにしよう。
滝から下り、舗装路に出るとようやく雨は小止みとなる。登る前には雲がかかっていた小塩山の山頂部も雲の中から姿を現す。南春日町のバス停にたどり着くと、しばらくするとバスが来た。
阪急電車に乗ると再び雨が降り始め、雨で一瞬にして西山の山々の景色も見えなくなった。山行先を小塩山にしておいてよかった。
コメント
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yamanekoさん、行ってこられたのですね。
どの滝も水量があって違う滝のように見えます。
地形図で見て上流にも滝があってもおかしくないと思っていましたが、金蔵寺の一の滝上流にもいい滝があるんですね。通常の水量ではお湿り程度でしょうか。
善峯寺北側の谷や、寺の下を流れる谷の上流など、気になる谷があるのでいずれ行ってみないと。またまた行きたいところが増えました。
コメント有難うございます。
HB1214さんの滝の印象が気になっておりましたが、やはり水量が増えていますよね。一の滝の上流の左岸に滝も今の時期だからこその滝のような気がします。小塩山はHBさんのレコで気になっておりましたが、さすがに歴史的自然環境保全地域に指定されるだけのことがありますね。また季節を変えて訪れて見たいものですが、雨が降り続いたあとが良さそうですね。ここはヒルを気にせず歩くことが出来るのもいいです。
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