反省だらけの飛龍山
- GPS
- 09:19
- 距離
- 28.0km
- 登り
- 2,462m
- 下り
- 2,377m
コースタイム
- 山行
- 8:39
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 9:19
天候 | 晴れのち雷雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ゴール:丹波山温泉 のめこい湯 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
日焼け止め
携帯
サングラス
タオル
ストック
カメラ
水 食料 ストックを含めて計9kg |
---|---|
備考 | レインズボンも持っていけば良かった |
感想
多分私はストレスが溜まっていたのでしょう。今回は色々と判断を間違えた様な気がします。以下はそんなこんなの飛龍山登山です。
東京のコロナ感染者数が多くなり、でも、外出自粛要請も前程厳しくはなく、登山再開しましたという話もちらほら聞こえたり、山小屋が困っているという話もあったり、私としては登山に行きたいけれど、東京に住んでいる自分が遠くに旅行するのもなぁ・・・という事で、奥多摩の地元の人達には許して貰いたいと思いながら奥多摩を歩き続けており、たまーに埼玉県の皆様、静かに息しますのでと思いながら三峰神社までバス移動したりしていました。しかし梅雨もあけて段々と暑くなっていく日々の中で、低山での酷暑ハイクもなぁー、どっか遠くの高山行っちゃうかなー、中間とって尾瀬(中間?)とか金峯山とかならまだ近いし許されるかなぁ(全て勝手な自己基準です。)、という想いが出ては引っ込むという悶々とした日々を過ごし、結局行動に移さないでおりました。世間はGotoだ、山の日だ、お盆で帰省しない代わりに登山だ、といった投稿をFacebookやTwitterで見る中、国師岳・金峯山や瑞牆山が激混みという投稿を見て、みんな同じ様な事考えるんだなぁと妙な納得をしながら迎えた先週末、しびれを切らして御岳山に行きました。歩けて楽しかったけど暑かった。後、やっぱりなんというか、低山と高山は違う。説明が難しいけれど、高山を歩く時のあの風、空気感というか、あの感じは低山では出ない。(勿論低山には低山の良さがあります。)2000mを超えた辺りからでないと出ないあの感じを味わいたい。お盆も終わったし、今週末は空いているんじゃないか?近場で高い山に行こう!と思っていた水曜日頃(19日)、ニュースではピンポイントで週末は天気が崩れるとかいっている。なんか、去年の秋を思い出す。週末に合わせた様に台風がやって来て、極めつけは19号で山道まで破壊してくれました。。。うーん、崩れるんじゃ仕方ないなぁ、一泊二日は諦めるか、、でもどっちか晴れるならその日に日帰りでいくか。という判断をしていました。この時点で、既に1.2000m以上の山に行きたい、2.泊まりで行く様なハイクをしたい、という2つのバイアスがかかって居ます。
地図と時刻表とにらめっこして、飛龍山行けるんじゃないか? 山梨だけど奥多摩駅が拠点だし(言い訳)、到着地に温泉あるし、金曜日の時点で降水確率も低いし、これはいいじゃないか! と思って土曜日の決行を決断。
土曜日朝、準備をして出発、電車の中で天気予報をみて、あれ?昨日曇りマークだったのに今日は傘マークになっている、外はこんなに晴れているし、まぁ、夕立じゃなくて元々予想されていた雨だし、大した雨じゃないでしょ、と、もう今から思えばバイアスかかりまくりの判断をしていたようです。
留浦の駅で降りたのは自分ともう一人、8月ってこんなものなのかな と思ったけれど、今から思えばあれも天気に寄る判断かも・・・と思う。
留浦からお祭りバス停まで3km、恐らくドライブ自体を楽しみ来ているであろう人達の自動車やバイクが行き来する道を歩く。車道を歩く人を見て車内で展開される会話が予想できるような気がする。。やっと道路から登山道に入ったけれど、ここからは林道で約9km。人によって意見が分かれると思いますが、私には林道はどうも歩きづらくしんどい。こんなん直ぐ終わると思いながら歩き続けて留浦から2時間半・・既にかなり体力を消耗しているのを感じ、これはもう今日は三条の湯まで行ってそれで戻ってもいいんじゃないか。。。もうゴールしてもいいんじゃないか、などという思いがよぎりながら歩き続け、やっと林道が終わり、山道になる。これはいい!こうでないと!と思ってやる気が戻りつつあった頃、三条の湯に到着する。やる気は戻った物の体力は消費してしまっている。時間は予定より10分早く到着している。どうしようかと思いながら売店の前に立ってみたら“鹿肉カレー”と書いてある。。。これは・・・食べねば、と思い、直ぐ出来ますか?とスタッフの方に聞いたら、出来ますよ、との事、カレーとコーラでエネルギー補給を決断。鹿肉は、カレーで煮込まれたせいか、とても柔らかく、牛肉と同じ様な感覚でした。食べながら、あ、もし今日鹿に遭遇したら、仲間を食べた事に対する怒りを向けられるのだろうか、等と思ってしまったが、もう食べてしまったんだ、感謝して味わってちゃんと食べようと完食。この30分の休憩は予定になく20分遅れになったが昼食を先に取ったと思えばいい。結果として、気力体力ともに復活して大正解の休止でした。因みに、三条の湯のスタッフの方、無愛想でしたが凄くテキパキ仕事されてました、無愛想でしたが愛嬌がありました。(*全て個人的な感想です。愛嬌があってテキパキ仕事してとても良い人です。。)また来たいと思いました。
三条の湯から飛龍山への上り、これまでと打って変わって登り道になります。やっぱりこうでないと! 登っていたら一人降りて来られれました。そうそう、話は前後しますが、先週の御岳山ハイク、すれ違う人と挨拶をすると、返してくださる方、無言で通り過ぎ去る方、会釈をされる方、などのパターンがありました。そうか、これもコロナの影響か、、と頭で理解しつつも、挨拶して返して貰えないとやっぱり悲しい、と心が納得出来ていない。。でも、コロナを警戒している人からしたら、挨拶で私の飛沫が飛んで迷惑極まりなく思っているだろうから私は迷惑行為をしているのではないか? いや、登山での挨拶はマナーであり相互扶助の一つだからしないのも変だろ? ん?相手からの返答の挨拶を期待する私が人として未熟なのだろか? それともこの御岳山のエリアを登山エリアと考えない方が良いのだろうか? などと散々ぐるぐる考えた結果、今回はスポーツマスクを装着して歩く事に決めた。そうすれば、挨拶は出来る、飛沫は飛ばないからいいじゃないか、と。それで迎えた飛龍山、9時間歩いてすれ違ったのは結局一人orz、息苦しいだけのハイクとなりました。。。やっと話が戻りますが、この方、75歳でソロハイク、金曜日に三条の湯に宿泊し、土曜日朝飛龍山登頂、そのまま下って帰宅されるのだそう。花の百名山は終わり、300名山も後40とか言っていたので、100・200名山は既にやり遂げているのでしょう。山梨百名山も後少しみたいな事を言ってました。うーん、恐れ入った。継続は力だ。私も頑張ろうと思いを新たにしました。
順調に登り続け、北天のタルに届く直前、遠くの方で雷音が聞こえ始める。夕立?普通に雨じゃなかったの?と思いながら継続。恐らく正解はこの時点で戻る事(撤退、もしくは三条の湯に避難)だったのかもしれません。そうしなかった理由は、1.頂上まで後少し、雷音はまだ遠い(楽観)、2.飛龍山登頂の後は下がるだけだから大丈夫(尾根道って忘れてる(調査不足))、3.帰り道であの林道はちょっと。。。それに下りた先で温泉入りたい。。(願望)、などがあったと思います。後は、最初に勝手に想定していた小雨もあり、また夕立なら短時間で終わるだろうという目論見もあり、行けると判断。飛龍山登頂。その後直ぐに雨が振り始め、気持ち雷音が大きくなってきたような気がし始める。雨の振り方がこの後強くなる感じだったので、レインジャケットを着る。レインパンツは楽観していた為持ってきていなかった(準備不足)。
雷音が大きくなるのと共に頻度が増え、尾根道に居たくないという気持ちが強くなる。そのバイアスがそういう道を視界に映し出す。尾根から外れて安心する一方、数分後にルートを外れている事に気付く。もう一度尾根に戻る。それを2回。逸る気持ちが歩く速度を上げ、濡れた木の根っこに足を滑らせてヨロつく事数回、転んで怪我したり、捻挫などをしなかったのは運が良かった。後、尾根とはいえ、飛龍山から丹波への下りはずっと木々の中を歩くルートだったのが多少安心させてくれた。もしこれが限界線の上だったらと思うとゾッとする。。。
そうこうしている内に土砂降りに、靴の中が濡れなかったのはもう一つの幸運でしたが、全身ずぶ濡れになりました。また、先週、リュックの中で水パックの漏水があり、中が濡れてしまった経験から、今回は荷物のそれぞれを防水パックの中に入れてパッキングしていたので先週の失敗が今週の幸運になりました。尚、当日のリュックの防水カバーは持っておらず無し。(購入したいけど同一ブランドにしたいなーなどと思っておりました。)
冷静に急げ急げ、と思いながら下り続ける事2時間、この間、雷はなりっぱなし。時に強く、時に弱く、光る時もあれば光が見えない時もあり、光って1−2秒後に後方で轟音がした時は危険の中に居る事を改めて実感、動揺しない様に意識し粛々と下る。空の色を見る為に上を見る時、口が開いて歯に詰まれている金属が露出しない様に口を閉じたまま上を見る。気にし過ぎ?いや用心に越した事はない、それより進め。そんな心の会話を続けつつ進む。これいつまで続くんだと思いながらサオラ峠に到着。丹波への道に進み、やっと尾根道から外れる事が出来ました。土砂降りも収まり、少し落ち着いた様に思いましたが、雷鳴は丹波に下山するまでなりっぱなし、結局3時間以上なりっぱなしでした。山を下りて温泉に向かう道路を歩いている時、木に囲まれていないのが今度は私を不安にさせました。
温泉に到着した時は本当に安堵。温泉は肌がツルツルになるとてもいい温泉でした。地元民に愛されている温泉なんだろうなぁという雰囲気を感じました。もう少し温泉に入っていたかったですが、バスの為時間切れ。(自動車の方のバスです(汗 お風呂じゃないです(汗)
今回は、午後に天気が(雷雨でないとしても)崩れると知っていながら長距離を設定してしまった事がそもそもの反省点だと思います。この季節なら雷雨や土砂降りも最初から想定するべきでした。午前中でさっと終わる様なプランを立てるべきでしたが、色んなバイアス(思考・願望)が掛かって的確な判断を欠いていた様に思います。結局人は見たいものを見る。自分を律し主観を可能な限り削ぎ落としてどこまで客観視出来るか。今回の経験を生かして判断力を向上させていこうと思います。無事に帰れて良かった。丹波にはまた来たい。
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