イオリ滝〜スノーシューで奥日光の最深部へ
- GPS
- 06:00
- 距離
- 11.1km
- 登り
- 357m
- 下り
- 353m
コースタイム
天候 | 雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
国道120号は足尾への分岐の十字路から雪道。戦場ヶ原は地吹雪で前が見えない。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
小田代ケ原までは夏道でしっかりとトレースがついている。小田代ケ原から合流する林道は除雪されていて、ところどころ凍結箇所はあるが歩きやすい。 外山沢に入ると途中まで先行パーティーのトレースがあったが、途中で追い越したので、あとはイオリ滝までノートレース。ルート上の雪の深さは深くてもひざ上ぐらいまでだったが、ところどころ踏み抜くポイントがあった。 |
写真
感想
(有)自然計画さんのスノーシューツアーに参加、奥日光・イオリ滝へ。
奥日光三本松駐車場に車を止め、身支度ののち自然計画のガイドK氏の車で赤沼に移動。ガイドは先頭にK氏、しんがりT氏、参加者8人の10人で出発。
最初は遊歩道(夏道)を小田代ケ原に向かう。ときおり地吹雪が吹きつけるあいにくの天候だが、樹林帯に入ると風は弱い。緩やかなアップダウンはあるがほぼ平坦、トレースもしっかりついていて歩きやすい。
シカの防護柵をくぐると右奥に小田代ケ原が見えてくる。舗装された林道に合流して奥日光名所・シラカバ「貴婦人」の展望ポイントで一休み。晴れていれば日光連山の眺めがすばらしいが、あいにくの天気で残念。
林道を進んでいくと、お軽トラックの傍らでなにやら作業をしている女性が。聞くと環境省ビジターセンターの職員で、鹿対策として道路上に設置した格子状の金属を除雪しているのだという。この上を通るのをシカは嫌がるのだそう。付近には同様にシカの嫌がる音を発信する機械も設置されていた。このエリアではいつものことだが、シカに根元の樹皮をぐるりと食べられ枯れ死、または枯れかけている木が目立つ。ジビエとしての活用も各地で始まっているようだが、肝心のハンターを増やす困難さを考えると、有効な対策はかつて日本に生息していた狼の再導入ぐらいしかないのではないか。
弓張峠の切通しを過ぎて下ると外山沢への入り口が見える。ゲートのようなものが設置されているが、この先にある国立環境研究所日光環境観測所への林道の入り口になっているようだ。
林道に別れ、先行パーティーのトレースをいただいてしばらく行くと右手に観測所が見える。コンクリート造りのかなり大きな建物で、前庭(?)にもさまざまな観測機器が置かれている。大気汚染や地球温室効果ガスの原因になるオゾンを観測しているようだ。
観測所を過ぎて先行パーティーを追い越すとノートレース。K氏とT氏が交互でラッセル。雪はさほど深くはなくひざくらいまでだが、このあたりから本格的な登りになる。やわらかく沈む軽い雪質で、足がきつい。ラッセルしてくれる両ガイド氏に感謝。薄日は差すが、時折目を開けていられないくらいの地吹雪がやってくる。
いくつか段差を越えると、前方の木の間に青白い氷結した瀑布が見えてくる。全面結氷といっていい状態で見事。ここで食事なのだが、とにかく寒い。用意してきた鍋焼きうどんを作ろうとバーナーをセットするが火がつかない。ペットボトルの水も飲み口が凍って栓をしたような状態。凍るのではないかと気が気ではなく、おにぎりと栄養ゼリー、チーズをあわただしく口に入れ、テルモスのお茶を飲む。手袋をはずすとあっというまに痛いほど手が冷たくなるので、手袋をつけたりはずしたりせわしない。
凍える手でなんとか滝の写真を撮って下山開始。下りになると軽い雪をラッセルしながら下っていくのが気持ちいい。登りのきつさがうそのよう。スノーシューツアー恒例の急斜面のヒップそりを楽しんで、来た道を戻る。林道に戻る直前、右手のミズナラのかなり高いところに熊棚を見つける。地上から20メートル以上あろうかという高さ。クマは大きな動物だがおもいのほか身が軽そうだ。
再び林道に合流、息とほぼ同じルートで下山予定時刻5分前に赤沼茶屋に戻る。軽い雪質のせいか、山登りでいつも悩まされるひざの痛みを感じなかった。マイナス10度の厳しい寒気は初めてで、ものが凍ること、休憩でも手袋を脱げない=手袋をしたままで食べられるものを用意しなければならないなど、当たり前のことだが気づかないいろいろなことを教えられた貴重な体験だった。
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