かぐらBC 立木衝突で脛骨粉砕骨折（備忘録）
yama-mon
体力度について
- GPS
- 06:30
- 距離
- 21.7km
- 登り
- 268m
- 下り
- 1,767m
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| 天候 | 強風 時々雪 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2013年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
写真
東京の病院に予約して外来受診、レントゲン撮影の結果「脛骨近位端粉砕骨折」でした。当日創外固定の緊急手術を受ける。脛骨骨折では500ml〜1000mlの内出血を伴うため行き場を失った体液が下腿に水泡や浮腫みを生じさせます。浮腫んだままメスを入れることはできないので10日間前後ボルトオンで足を吊り上げます。
3
黒丸は松井選手も使用した超音波治療器（セーフス）のセット目印です。1日1ヵ所20分、外側にもあるので2ヵ所で40分じっとしています。超音波自体は痛くもかゆくもない。
2
CPM（持続的関節他動訓練器）によるリハビリ運動最初は60度でも涙が出るほど痛い！退院時には110度位まで曲がるようになりました。
最初は60度でも涙が出るほど痛い！退院時には110度位まで曲がるようになりました。
まずは仲間と高尾山ビアガーデンが目標
感想
事故から入院そして抜釘まで（FBノート）
https://www.facebook.com/notes/689967828582672/
3月14日1日入院（湯沢）
3月18日〜4月23日入院（東京）2回の手術
＜事故から救出されるまで＞
3月14日、その日の三俣は小雪、そして山は強風でメインゲレンデも第一ロマンスリフトしか運転されていない。ゲレンデは昨日からの強風によるウインドクラストと吹き溜まりの混合、テクニカルバーンとメインゲレンデの間の林も同じく。そんなこんなでテンション上がらず滑っていると、ようやく第一高速リフトが動き出した。しかしメイン上部もコンディションは同じ、数本滑り休憩＆早ランチ。12時ちょい前にようやく五ロマ運転開始、五ロマから白樺沢〜ゴンドラトップを2本まわして、誰かいないかなと休憩所へ。M氏、Y氏、と雑談、Y氏は「昨日よか今日は全然いいよ、登ってきま〜す」と言って勢いよく出て行った。私の気持ちは「もう降りようかな」でしたが、その後「折角来たんだから一本登ってやろう」ということに。
五ロマトップで登山ポストに計画書入れてハイクスタート。やはりアイスバーンと吹き溜まりの混合、1430過ぎに中尾根トップからドロップ、500mほど尾根筋を滑った辺りで林がタイトになってきたので少し注意をしたが、うねりを越えた先に視界に入ったのは雪面から1mは出ていない木！瞬時方向を変えようとしたが最悪にもそこはアイスバーン！！！ で結局突っ込む事となりました。
14:35頃アイスバーンで木に突っ込んだ瞬間は「ゴッ」という音がハッキリ聞こえました。激痛で暫く声が出ず、しかも頭が谷側にあったので体制を変えようと試みましたが足は動きません。両手で大腿を持ち上げてどうにか山側に頭を持っていき、心を落ち着かせました。5分10分程して「うん、これは遭難だ」とはじめて自覚、新潟県警に連絡し事情を説明しました。その後三俣のかぐらスキー場事務所に連絡し取り敢えず待機。すぐに警察から電話が入りGPS座標を教えてくれと、その後消防から電話が入り同じくGPS座標を教えてくれと、そして消防のヘリを出すので上空の天候はどうだと確認され待機。間も無く事務所のH氏から電話が入りパトが向かうのでGPS座標を伝え待機。再び消防から電話でヘリは1610に上空到着予定とのこと、ただ視界が悪いので地上隊が先に到着するかもしれないと伝えられました。上空は風強く薄く太陽が見えたと思えば小雪がチラつくといった状況。あーやっちまった、皆に迷惑かけるな、明日からどうなるんだ、自問自答しながら家族に電話しました。。。結局視界が取れないとのことでヘリは帰還、かぐらパトロール隊に17時ごろ救出されました。
事故から発見されるまでの約2時間、怪我した脚を上にして横になり右肘で上半身を起こした状態が一番ラクな姿勢でした。最初の30分位はあちらこちらへの連絡でバタバタしましたが、ひと段落すると痛みが全身に広がってきて歯を食いしばり拳を握りしめてひたすら耐えるしか無いということに気づきました。また寒さで全身が震え出してきたので防風のために穴を掘ろうと試みましたが痛みで断念。結局エマージェンシーシートを広げ身体に巻きつけました。このシート初使用でしたが風を遮り体の熱も中で反射するので想像以上に暖かい、一度広げると元に戻りませんが、ポケットに入れても大きさを感じないほどコンパクトなので、持っていない方は予備も含めて2個は装備したいものです。
テルモスを出してコーヒーを飲みチョコバーを囓っていると遠くで「ピーッ」というホイッスルの音が聞こえました。私もありったけの声で「おーい」と叫びましたが、反応は無し、風で声が消されてしまい届かなかったようです。夏装備ではホイッスルを入れていたのに冬装備でなぜか省いたことを悔やみました。20分程して山側から「おーい」と声がしたので応答するとパト隊員が降りてきました。ここで正直「助かった」と実感できました。
パト隊員との会話は殆ど覚えていません。ただ「すみません」と「ありがとうございます」をひたすら繰り返していたと思います。隊員は私のポールを下腿に添え包帯で固定、自分の着ていたインシュレーションを私の体に被せて、各方面に無線連絡、そして何と私（ウェア＋ブーツ＋装備ザック）を背負って、レスキューボートを持って登ってきた別の隊員の所まで運んでくれました。私は痛みに耐えるため歯を食いしばり目を閉じていたので、何処をどう降りたのかは退院してGPSログを見るまで分かりませんが、途中2〜3回休憩を入れたので、だいぶ高度を下げたと思われます。どう計算しても装備含めると80キロ近くはある！さすがに板はデポしてきましたが凄過ぎます。さすがですかぐらパト！その後ボートにてゴンドラトップまで移動され、別の隊員2名によりスノモでロープウェイ山頂、三俣ステーションから湯沢の病院へ救急車で搬送されました。事故発生から病院に搬送されるまで警察、消防、かぐらスタッフに多大な迷惑をかけた事は事実であり、深く反省すべき点と心得ております。そして、装備ごと背負って頂いたかぐらパトのFさん、命を救っていただき本当にありがとうございました。
＜おまけ＞
？だった警官の対応？だった搬送された病院の対応
激痛と冷えでガチガチ震えていた私が感じたことです。ロープウェイから直ぐに救急車へ移し替えられ、救急隊員によりブーツ、ズボンを脱がされタイツを切られ、患部を確認、他に怪我は無いか綿密にチェック、問診されていました。この一連の流れの中所々会話に割って入ってくる人が！湯沢交番の警官と名乗った人物ですが、私と救急隊員とがやり取りしているのに、氏名は、職業は、生年月日は、現住所は、いつ来たか、何をしに、とお決まりの身元確認をして来るのです。救急隊員も別に気にする事もなく、というか全く無視！救急隊員は問診が終わるとドアを閉めたので警官はそれ以上入ってこれませんでした。今度は救急隊員から、「湯沢の病院で受け入れられる所は1ヶ所しかなく、しかも内科医しかいない、整形外科が対応するとなると1時間ほど遠くなる、どうしますか？」私はとにかく病院へ、近い所でいいです。と答えました。
湯沢の病院ではレントゲンを撮られ、「骨折ですね、仮固定しますので今日迎えに来てもらって他の病院で見てもらってください」とのこと。時刻は19時半をまわっている。車を運転出来るのは妹夫婦しかいない。そこへあの警官が再登場、家族と電話でやり取りしている間にまたも割って入ってくる。同じことを聞かれた！要は業務報告する為の情報収集さえ完了すれば俺の仕事は終りってこと。
結局妹夫婦が湯沢へ向かうことが決まり、病院への到着時刻は23時ごろになると伝えると、「遅いね、じゃあ今日は入院してください」はぁ〜？最初から言ってほしかった。おまけに看護師がわざと聞こえるように「全くなんで雪山なんか行くんだろうねぇ、いい加減にして欲しいよねぇ」と、、、ま、時間外に余計な患者が運ばれて来て迷惑なんだよね、的な感じでした(-_-) 暗に患者の心を傷付ける医師、看護師っているんですよね。しかし、病室看護師はとても優しい方で正に白衣の天使、心落ち着きました。そんなこんなで殆ど睡眠もとれず朝を迎えました。
東京の病院に転院、再度診察及びレントゲンを撮り、左脛骨近位端粉砕骨折と診断され、当日に創外固定手術を受けました。これは浮腫みを軽減させる目的で、脚を吊り下げるためのボルト留の手術です。11日経過後にボルトを外し整復手術を受けました。そして入院37日目に退院、自宅療養、自主トレ、リハビリ通いとなりました。両足歩行はまだ1か月ほど先になりそうですが、前向きにリハビリを続け、山復帰に向け頑張っていきたいと思います。（記2013年4月23日）
追記
2013年5月10日現在、骨折箇所及び手術痕はまだ多少痛みますが、膝は130度くらいまで曲がるようになりました。5/16にCTを撮りその後荷重訓練開始の予定です。助けなしに歩けるようになるのはまだまだ先のようです。
7月散歩 8月散歩、山行は9月目標かな？
5/24 かぐらスキー場がクローズする前に、ということでかぐら事務所に挨拶に行ってきた。幸い怪我が左足なので車の運転はOK。事務所で迷惑を掛けたお詫びと救出してくれたお礼を伝えしばし談笑。今シーズンかぐら界隈のBCでは私含め7名の遭難（怪我）事故が発生したとのこと。入山届は私とあと一人しか出されていなかったということで昨今のBCブームにおいて頭を悩ませているところだという。事故を起こした者が言うのもなんだが、BCに入るものは最低限一晩明かせる位の装備を持ちたいものだと思う。
6/5現在、思った以上に月日はかかる。粉砕箇所は徐々に新しい骨が形成されつつあるようだが、荷重はまだ20Kg以下、腫れ浮腫みは引かずまだまだ時間がかかりそうです。
医師曰く「骨砕けてたんだからまずは歩けるように頑張ろう」
8月9月散歩、10月ハイキングに行かれたらいいな。
6/26 本日の診察（血液検査+レントゲン+触診）で骨融合はほぼOK、血液検査の結果も炎症は無し、ただひとつ引っ掛かったのが薬の副作用での貧血、ということで薬は終了、そして3か月近く毎日使用した超音波治療器セーフスも終了！祝治療完了！ただ歩行時に足首と膝がとても痛むのでそのことを伝えたら「2ヶ月以上荷重が掛かっていなかったから痛むのはしょうがない、そのうち消えるでしょう」とつれない返事（そのうちっていつよ？）・・・そして一番気になっていたアルコール！「飲んでもいいけど腫れますから少しずつ様子を見てください」とGOサイン！
ムフフ〜今日から風呂上がりのプシュッ！再開す。
これでリハビリ筋トレにも熱が入ります!(^^)!
家の中では常に4Kgウエイト付けてます！
7/12 リハビリ科の医師からリハビリ外来終了を告げられました。「派手な怪我の割には早かったですね、後は自分で筋トレして下さい」さんざんしてますがな(-_-)でもまだまだですよ！整形外来も残すはあと一回のレントゲンのみの予定。
現在脚の太さ左右差、膝上で2.5�僉‖逝椶�5.5�僉ゞ敍�落ちるのはあっという間だけど元の太さまで回復するのには何年かかるのやら・・・
7/19 自宅近所ウォーキング9.4km
8/15 神楽ケ峰 お花畑にて敗退
8/24 高尾山 蛇滝ルート11km
9/10 大岳山 梅沢園地からピストン10km
9/19 三頭山 ヌカザス尾根16.6km
10/3 三頭山 Pから九頭竜神社、槇寄山周回15km
10/31 苗場山 田代ルート16km
11/21 鷹ノ巣山 稲村岩尾根16.5km
12/5 かぐらスキー場 祝！ほぼ復活！！！3時間で終了（膝、体力限界）
＊怪我をした左脚の筋力不足は否めません。固定していた膝はまだ踵がお尻にはつかないし下腿のむくみはまだまだあります。しかし五体満足で雪の上に戻ってこられて感激です。今シーズンは「安全に無理せず過信せず」で楽しみたいと思います。
抜鈎動画
https://www.youtube.com/watch?v=sX9aYfgac_o
こっそり拍手
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はじめまして、山レコを見ていて偶然見つけました。
タイトルを見て目が釘付けになり『同じ怪我をした人がいるんだ』と思い一気に読み進めました。
正確には部位は同じでしたが、下肢の骨（ケイ骨、ヒツ骨）が２本とも折れていました。
私の場合はスノーシューで足元の雪が崩れ５０ｍほど滑落たのが原因でした。
停止後すぐに携帯で救助要請をしましたが、同じ山域でもう一軒事故があったそうで１時間ほどヘリを待ちました。（残念ながらその方は亡くなったそうです）
幸い私の場合待機中骨折の痛みはほとんどありませんでした。おそらく骨折のショックで神経が麻痺していたようです。
救助後収容された病院を含め３つの病院に入院しましたがYAMA-MONさんのように
不愉快な思いをすることは一度もありませんでした。
事故後は2.5ヶ月で退院、仕事復帰は3.5ヶ月。7月には地元の600ｍクラスの山に、
8月には白山の室堂まで、9月には白山頂上まで登れました。
雪山は家族の目が厳しいのでほとぼりが覚めるまでお預けです。
今現在生活にはほぼ支障はありませんがまだ正座はできません。
同じ怪我の先輩？としてＹＡＭＡ−ＭＯＮさんの体調が気になりますが、どのような具合でしょうか。
piro38さま、はじめまして。
返信が遅くなり申し訳ありません。
私は装具を作製装着したので事故から約40日で退院出来ました。装具を作らなければあと2ヶ月は掛かったと思います。
退院時で太腿の太さの左右差は約６センチ、脹脛の力コブは出なくなっていました。その後ヤマレコにアップした通り、リハビリ山行を重ね、昨年冬には雪山（スノーボード）に復帰したものの、筋力不足で膝がパンクし、１月〜２月は雪山登山に、３月〜４月とスキー＆ボードでBCへ復帰しました。夏秋もリハビリ山行を続け、この冬はボードほぼ復活、パウダーランも可能になりました。
しかしながら左脚の脚力は以前の７割位だと思います。どんなに山歩きをしても、意識を集中して筋トレをしない限り脚の太さは元には戻らないですね。
まあ、以前のように無理無茶をせず、楽しむのならどうにか行けそうです（笑）
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